
積水ハウスの中途採用・転職難易度、採用倍率は?
1960年、積水化学工業ハウス事業部が独立する形で創業し、1963年に現在の積水ハウス株式会社という社名に変更。創業60年以上の日本を代表するハウスメーカーで、「技術力」、「施工力」、「顧客基盤」を強みとしています。一番身近な戸建住宅事業から賃貸・事業建物事業、建築・土木事業、賃貸住宅管理事業、リフォーム事業、仲介・不動産事業、マンション事業、都市再開発事業、そして国際事業まで、幅広い事業を手掛けています。
そんな積水ハウスは転職市場でも非常に人気が高く、「憧れの企業」として多くの求職者が応募するため転職難易度は高めです。特に、募集枠が少ないうえに、即戦力として活躍できる専門スキルを求められるため、しっかりとした対策が必要になります。
参考:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/info/history/
※本記事は2025年4月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
そもそもなぜ積水ハウスの中途採用倍率は高いのか?
倍率が高い理由としては、
(1)応募数が多い
(2)高い「専門性」が求められる
(3)面接の通過率が低い
の3点が挙げられます。
(1)応募数が多い
積水ハウスは、家を建てたいという一般消費者にとっても憧れとなる企業ですが、それは求職者にとっても同じで、非常に人気のある企業です。直近の業績で言うと、2023年度の売上高・営業利益は、過去最高の水準を達成しており、2024年度はM.D.C. Holdings, Inc. の買収により計画を上方修正。過去最高の売上高・営業利益を計画しています。また、それぞれの事業を4つ(請負型ビジネス・ストック型ビジネス・開発型ビジネス・国際ビジネス)に分類し、その4つのビジネスモデルがそれぞれに事業拡大し、バランスの取れた収益構成へと変化を遂げています。そのため、「安定した企業で働きたい」と考える転職希望者や、大きな仕事にチャレンジしてみたいと思う人にとっても魅力的な転職先となっています。
(2)高い「専門性」が求められる
積水ハウスは、単なる「ハウスメーカー」ではなく、先にご紹介したように戸建住宅事業から賃貸・事業建物事業、建築・土木事業、賃貸住宅管理事業、リフォーム事業、仲介・不動産事業、マンション事業、都市再開発事業、そして国際事業まで、幅広い事業を届けています。それぞれの事業で精鋭の社員たちが成果を出し続けているため、中途採用ポジションではそれなりの専門性が求められてきます。ポジションによっては業務経験者を即戦力として求めているため、未経験者が入り込むのは難しいでしょう。
一方で営業職や管理部門など、業界経験を必須としていないポジションもあるため、職種としての経験者はチャンスが多く、業界チェンジで転職したい方にとっては逆にその専門性を活かした転職が可能でしょう。
(3)面接の通過率が低い
上記2点の通り、人気企業であり、採用ポジションでの求めるスキルから、おのずと面接通過率も低くなっています。積水ハウスで実現したいことはもちろん、挑戦を恐れずに新たな成長領域に取り組む姿勢や、積極的に新しい知識を吸収し自らの力で行動できる主体性についても書類選考、面接でも評価されるため、同社の具体的なニーズと自分の経験をマッチさせることが重要です。また面接でのこれらのアピールはもちろん論理的思考能力やコミュニケーション能力もポイントとなってきます。
さらになぜ積水ハウスなのか、ポジションによっては同業他社の可能性もあるため、なぜ積水ハウスでなければいけないのかを論理的に述べることがポイントとなっており、その通過率は低くなっています。
参考:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/financial/individual/result/
どのような対策が必要か?
積水ハウスへの転職では面接対策が重要なポイントとなります。書類においても実際に不採用になっているケースもあるため、ここでは書類、面接と合わせて、どのような対策が必要なのかご紹介していきます。
書類対策
一般的な書き方で問題ありませんが、応募ポジションと親和性のある経験、スキルをアピールしましょう。専門職であればどんな業務内容を経験してきたのか、企画系であれば実績を記載するようにしましょう。転職エージェントに相談し、客観的な意見も交えてブラッシュアップしながら進めると良いかと思います。応募書類の重要なポイントは人事担当者に「会ってみたい」と思ってもらうことです。どんなに人物面がよくてもこの書類選考で落ちてしまっては面接で何も伝えられません。
例えば、担当したプロジェクトの概要、目的、規模、期間、チーム構成などや、自分の役割や責任、具体的な成果や達成した目標、プロジェクトで使用した技術やスキル、ツールなども記載すると良いでしょう。また自分の強みや特長を具体的にアピールすることも必要です。
面接対策
積水ハウスの面接では、これまでの経験や専門知識はもちろんのこと、「自社の製品や技術にどれだけ理解があるか」「会社の理念に共感しているか」といったポイントも重視されます。書類選考の倍率が高いため、面接に進めた時点である程度のスキルは認められていますが、最終的に「即戦力になれるかどうか」「社風に合うか」が合否を分ける決め手になります。
企業研究を徹底し、「積水ハウスの強み」を理解する
有名なハウスメーカーが国内外問わず数多く存在するなかで、国内で業界をけん引する積水ハウスですが、同業他社と比べて一体何が強みで特徴なのかを把握しておくことはとても重要です。ユニバーサルデザインや積水ハウスZEHをはじめとする環境技術、国土交通大臣認定の「制震構造」などの技術力。そして、100%子会社で賄う「責任施工体制」を導入するなどの施工力。最後に、海外を含む累積建築戸数が業界一を誇るなどの顧客基盤。この3つが積水ハウスの強みと言えます。これらが、同業他社と比較した際に、どれだけの強みなのか、大きな違いは何かを整理しておくと良いでしょう。これが志望動機などにも繋がりますし、積水ハウスへの意欲をアピールするために有利になるでしょう。
これまでの経験が積水ハウスでどう活かせるかを明確にする
採用では「即戦力」が重視されるため、「あなたのスキルが積水ハウスでどう活かせるのか?」 を説明できるように準備しましょう。
・職種ごとに求められるスキルを把握する(営業・管理部門・エンジニア・技術職など)
・過去の実績を具体的な数字や成果を交えて説明する
・積水ハウスの事業にどのように貢献できるかを明確にする
といった内容を話せるように予め用意しておきましょう。
さらに、面接の最後に必ず「何か質問がありますか?」と聞かれることが多いので、企業のビジョンや具体的なプロジェクトに関する質問をいくつか準備しておきましょう。これにより、企業に対する関心と理解度をアピールできます。
ただあまりにも応募ポジションとかけ離れた質問は逆効果になります。例えば経営メンバーでない方へ、「今の企業の経営課題と、これからの戦略について伺いたいです」といってもちょっと違いますよね?いわゆるネットから取ってきた質問ではなく、自分自身が面接準備などで疑問に思ったことなど「自分目線」での質問を用意するようにしましょう。
参考:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/financial/individual/strength/
求める人材像
積水ハウスの中途採用では、即戦力となる経験・専門知識を持つ人材 が求められるのはもちろんのこと、同社の価値観や事業戦略に合った人物であることも重視されます。
採用ページからですが求める人材像を引用します。
積水ハウスが求める人物像
積水ハウスの採用HPには以下のような記載があります。
『「わが家」を世界一幸せな場所にする
あなたの経験・熱意・想いを懸けてみませんか。
「人生100年時代の幸せ」を追求するため、“「わが家」を世界一幸せな場所にする ”というグローバルビジョンを掲げています。「住」を基軸に、健康・つながり・学びという無形資産の「幸せ」という新たな価値をお届けするため、ハードに限らず、ソフト・サービスも融合し幸せを提案できる企業への変革を図っています。
企業理念である「人間愛」(相手の幸せを願い、その幸せを我が喜びとする奉仕の心)の精神を根幹とし、グローバルビジョン実現のため、お客様に寄り添い、人生100年時代の幸せづくりのパートナーとなれる人材、新しい発想で新規ビジネスを創出できる、イノベーションを生み出せる「多様なチカラ」を求めています。』
安定成長をしてきた積水ハウスですが、このテキストから読み取れるのは、これからさらなる成長をしていくため、“挑戦できる人”を求めているということです。積水ハウスの理念を大事にしながらも、革新的なビジネスを目指していける人材が必要とされていると考えられるでしょう。
中途求人から紐解く積水ハウスの求める人材像
積水ハウスの採用情報や求人傾向を分析すると、「こんな人が求められる」という共通点が見えてきます。
積極的に業務に取り組むことができる人
前述したように、新しいことに取り組むこともあるため、不確実性が高かったとしても、成功のために前向きに業務に取り組めるかどうかは重要な観点です。困難な仕事であってもひたむきに取り組んできた経験があれば、アピールポイントとして整理しておきましょう。
企業理念やビジョンに共感し、事業に興味を持っている人
最高品質の商品や事業を提供している積水ハウスは、それに対しての誇りを高く持っている社員も多いです。そのため、そこにいかに共感し一緒に働いてくれるのかは、一緒に働くものとして気になるところでしょう。思いの強さがどれだけのものかを選考の中でぶつけられるとよいでしょう。
参考:https://www.saiyo-sekisuihouse.jp/career/
積水ハウスの選考フローは?
積水ハウスの中途採用の選考フローは、応募(エントリー登録) → 書類選考(Web適性検査) → 1次面接 → 2次面接 → (場合によって3次面接) → 内定通知 という流れが一般的です。
書類選考
提出した履歴書・職務経歴書をもとに、積水ハウスの人事部や採用担当者が書類選考を行います。採用担当者は「積水ハウスの事業にどのように貢献できるか」という視点で応募者を評価します
複数回面接
ここでは主に「基本的な人物評価」と「経験・スキルの確認」が行われます。
「自己紹介・職務経歴を教えてください」
「積水ハウスに応募した理由は?」
「前職での業務内容と、どのような実績を上げたか?」
「あなたの強み・弱みを教えてください」
「積水ハウスでどのように貢献できますか?」
のような質問から、
より深掘りした質問が「積水ハウスの企業文化に合うか」「専門スキルが十分か」がチェックされます。
参考:https://www.saiyo-sekisuihouse.jp/career/flow/
積水ハウス 会社概要
社名 | 積水ハウス株式会社 |
本社所在地 | 大阪市北区大淀中一丁目1番88号 梅田スカイビル タワーイースト |
代表者 | 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 仲井 嘉浩 |
設立 | 1960年8月1日 |
資本金 | 203,094,381,872円(2025年1月31日現在) |
従業員数(単体) | 15,664名 (2025年1月31日現在)
一級建築士 3,320名 |
企業理念
01 人間愛 … 私たちの根本哲学
人間は夫々かけがえのない貴重な存在であると云う認識の下に、相手の幸せを願い
その喜びを我が喜びとする奉仕の心を以って何事も誠実に実践する事である。
企業は人の集団である。その中の個人夫々が人間愛を実践すれば、苦楽を共にする運命協同体が形成されると共に労使の対立のない全員参加の活力ある経営が実現し、企業発展の原動力となる。また、協力工事店或は取引先との間に人間愛があれば、温かい共存共栄の実が結び、企業基盤の充実がもたらされるであろう。更に顧客に対しては、お客様の幸せを願う心を持ってその所望に叶った商品を創造提供すれば、その満足を得ると共に企業の信用向上に大いに寄与するであろう。商品の開発や環境の創造或は新規事業の選択等も、これらが常に顧客に役立つものか、或は社会に貢献出来るものかを目指すべきであって、これも広い意味での人間愛の実践である。
02 真実・信頼 … 私たちの基本姿勢
真実
企業のあらゆる活動の実態並びに実績は、真実の上に立脚せねば正しい評価はなされない。従業員個人や組織の能力、或は実績の評価も、真実に立脚せねば公平公正は期待出来ない。正しい且つ良き人間関係も真実の上に築かれるものである。従って、常に情実を排し、何が正しいか何が真実かを勇気を以って探求し続け、それを実行しなければならない。
信頼
企業は人の集団でありその活動はすべて幾人かの共同作業である。しかも人はすべて平等であるから夫々自主的判断により行動すべきであるが、尚且つ組織として調和と共鳴が得られる時に組織は活性化する。それには、互いに信頼し合い、助け合い、励まし合う事が欠かせない。チームワークの成果は相互信頼にかかっている。又、人間関係が常に公平、公正でなければ相互信頼は生れない。権力と情実は最も忌むべきである。
03 最高の品質と技術 … 私たちの目標
住宅業界のリーダーであり続ける為には、質に於いても量においても名実ともに業界第一位でなければならない。最高の品質の商品を適正な価格で提供する事は勿論、その過程において営業・設計・生産・施工・アフターサービス等の段階で夫々お客様の信頼と満足を得る事が最高の品質なのである。また、顧客のニーズに合った商品を絶えず他にさきがけて開発することもトップ企業の使命である。その為には、積極的な情報の収集と創造の精神及び活力ある挑戦が求められる。
04 人間性豊かな住まいと環境の創造 … 私たちの事業の意義
「人は住まいを創り、住まいは人を創る」と云われる。人 間として豊かに感じ、快く感じ、安らぎを感ずる様な住まい手本位の住まいの提供、快適で誇らしい街並や安全で利便性の良い環境、或は近代的で合理性のある 都市開発等を創造する事は、当社の社会的使命を果たすゆえんであり、当社の存在の意義であると同時に当社従業員の誇りでもある。この誇りを何時迄も持ち続けていかねばならない。
SEKISUI HOUSE_SHIP(2024年5月制定)
イノベーションで、新しい価値を生みだす。
コミュニケーションで、アイデアを育てる。
自律して、主体的に考え、動く。
感性を大切に、技術と美意識をともに磨く。
「世界一幸せな場所」のためのプロを目指す。
積水ハウスの事業内容
国内事業
■請負型ビジネス
オーナー様が保有する土地に戸建住宅や賃貸住宅の建築を請け負う事業です。
・戸建住宅事業
・賃貸・事業用建物事業
・建築・土木事業
■ストック型ビジネス
オーナー様に建てていただいた住宅と積水ハウス以外の住宅のリフォームや、不動産の転貸借により賃貸住宅経営をサポートする事業です。
・賃貸住宅管理事業
・リフォーム事業
■開発型ビジネス
「請負型ビジネス」、「ストック型ビジネス」は大きな投資を必要としないビジネスです。この2つのビジネスモデルから生み出された収益を更なる成長に結びつけるため、土地の取得など投資からスタートする「開発型ビジネス」を展開しています。
・仲介・不動産事業
・マンション事業
・都市再開発事業
国際事業
■国際事業
アメリカ、オーストラリア、イギリス、シンガポール、中国の5カ国で住宅事業を展開。日本でつちかった環境技術やまちづくりのノウハウを活用し、その国の住環境の課題解決に貢献しています。
参考:https://www.sekisuihouse.co.jp/company/info/
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/info/business/