投資銀行の年収ガイド|転職成功のために知っておくべき業界別年収とキャリアパス
2025/09/18

投資銀行の年収ガイド|転職成功のために知っておくべき業界別年収とキャリアパス

投資銀行は、数ある金融業界の中でも「高い報酬水準」と「厳しい労働環境」で知られています。一般的な企業と比べて初任給から高く、成果を上げれば若いうちから数千万円規模の年収を手にできるケースもあります。その一方で、激務や高いプレッシャーを伴うため、転職を目指す方には十分な準備と覚悟が求められます。

 

「投資銀行に転職すれば、実際にどれくらいの年収が期待できるのか?」
「業務内容やキャリアパスはどのように変化していくのか?」
「どんなスキルや資格があれば成功確率が高まるのか?」

 

こうした疑問を解消するために、本記事では以下の内容を解説していきます。

  • 投資銀行の年収相場と役職ごとの給与水準 
  • 外資系・日系投資銀行の違いと年収レンジの比較 
  • 投資銀行での典型的なキャリアパスと昇進スピード 
  • 転職に必要なスキルや資格、成功のための準備 

 

投資銀行への転職は決して容易ではありませんが、正しい情報を押さえて計画的に行動すれば、キャリアアップと高収入を同時に実現できる可能性が広がります。これから転職を検討する方にとって、本記事が第一歩となる「年収とキャリアの理解の地図」となることを目指しています。

 

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目次

投資銀行とは?

投資銀行(Investment Bank)とは、企業や政府、機関投資家といった大口顧客を対象に、株式・債券の発行や資金調達、M&A(合併・買収)の仲介、財務アドバイザリーなどを行う金融機関です。
商業銀行が「預金・融資」を中心とするのに対し、投資銀行は「資本市場を通じた資金調達や企業の成長戦略支援」を担っており、その事業内容は証券会社に近い側面があります。

 

代表的な業務は以下の通りです。

  • 株式や債券など新規発行証券の引受け
  • 企業に対するM&A・財務アドバイザリー
  • 機関投資家向けの株式・債券取引(ブローキング)
  • 自己勘定によるトレーディング(自己売買)
  • デリバティブ商品の組成・販売
  • リサーチ(投資家向け情報提供)
  • プリンシパルインベストメント(非上場株や不動産への投資) 

このように、投資銀行の業務は「伝統的な証券引受け業務」にとどまらず、金融市場全体に関わる多岐にわたる領域へと広がっています。

投資銀行の基本的な業務内容

投資銀行の業務は、大きく「カバレッジチーム」と「プロダクトチーム」に分けられます。

 

カバレッジチーム

業界ごとに顧客を担当し、企業の財務課題や資金調達ニーズを把握する部門です。
代表的なグループには以下のようなものがあります。

  • GIG(General Industry Group):製造業などを担当
  • TMT(Telecom, Media & Technology):通信・メディア・IT関連を担当
  • FIG(Financial Industry Group):銀行・保険・証券など金融機関を担当 

プロダクトチーム

商品・取引手法ごとに専門性を持ち、実行段階をリードします。

  • M&Aアドバイザリー:買収・合併の提案、交渉、契約支援
  • ECM(Equity Capital Markets):株式市場を活用した資金調達
  • DCM(Debt Capital Markets):債券市場を通じた資金調達
  • 証券化(セキュリタイゼーション):資産を裏付けとした証券の組成 

実際の案件(ディール)では、カバレッジチームが顧客企業との関係を構築し、プロダクトチームが具体的なスキームを設計・実行するという形で協働します。

投資銀行業界の重要な部門

投資銀行の中でも特に重要とされる部門は以下の通りです。

 

  • M&A部門:企業買収・合併のアドバイザリーを提供し、高額なフィーを獲得できる収益源 
  • ECM部門(株式資本市場):IPO(新規株式公開)や増資の引受け 
  • DCM部門(債券資本市場):社債や国債の発行支援 
  • リサーチ部門:投資家に分析レポートを提供し、取引促進につなげる 
  • トレーディング部門:株式・債券・デリバティブの売買を通じて収益を上げる 

これらの部門が相互に連携することで、投資銀行は「企業の資金調達」から「投資家への販売」、「市場での取引」までを一気通貫で担っています。

外資系投資銀行と日系投資銀行の違い

投資銀行業界でキャリアを考える際に重要なのが「外資系」と「日系」の違いです。

 

  1. 労働環境・働き方
  • 外資系投資銀行
    • 長時間労働が一般的。繁忙期には深夜残業・週末勤務も日常化。
    • 実力主義が徹底しており、成果が直接年収や昇進に反映される。
    • 高いプレッシャーがある一方、リターンも大きい。 
  • 日系投資銀行
    • 労働時間は比較的安定しており、ワークライフバランスを取りやすい。
    • 年功序列的な評価制度が残っているため、成果がすぐ収入に反映されにくい。
    • チームワークや組織調和を重視する文化。 
  1. キャリアパス
  • 外資系
    • 実績次第で短期間で昇進可能。
    • 一般的な役職階層は、アナリスト → アソシエイト → ヴァイスプレジデント → ディレクター → マネージングディレクター。
    • 年収は役職が上がるごとに大幅に増加。 
  • 日系
    • 長期的な育成を重視。
    • 昇進は年功序列の影響が大きい。
    • 安定性を求める人に向いている。 

 

まとめると

  • 短期的に高収入・スピード昇進を狙うなら「外資系投資銀行」 
  • 安定性と長期キャリア形成を重視するなら「日系投資銀行」

 

どちらを選ぶかは、個人のキャリア観やライフスタイルの価値観によって異なります。

 

※参照:投資銀行 業務内容 https://www.movin.co.jp/finance/investmentbank/ibd.html(2025年8月時点)

※参照:投資銀行 外資と日経 https://www.kotora.jp/c/39933-2/#co-index-8(2025年8月時点)

投資銀行の年収の実態

投資銀行の魅力の一つは、金融業界の中でも突出して高い年収水準にあります。しかし、その背景には「長時間労働」「成果主義」「安定性の低さ」といったリスクも存在します。ここでは、業界全体の平均年収、日系と外資系の比較、さらに役職ごとの具体的な年収差について解説します。

投資銀行業界全体の平均年収

投資銀行の年収は、金融業界の中でもトップクラスです。特に外資系では「20代で年収1,000万円超え」が当たり前とされるほど水準が高く、日系でも同年代の他業種と比べれば圧倒的に高収入です。

 

  • 業界全体の平均年収レンジ 
    • 日系投資銀行:700万~900万円前後 
    • 外資系投資銀行:1,000万~1,500万円以上 
  • 高い報酬の背景 
    • 大型M&AやIPOなど、一件で数十億円以上のフィーを生む案件を扱う 
    • 成果主義が徹底しており、プロジェクト単位で報酬が大きく変動する 
    • 福利厚生や退職金を削って、その分を給与・ボーナスに上乗せする傾向 

つまり、投資銀行の高年収は「ハードワークとリスクを引き換えに得られるリターン」である点を理解することが重要です。

日本国内の投資銀行と外資系投資銀行の年収比較

投資銀行を志す際、多くの方が気になるのが「日系」と「外資系」の違いです。

 

日系投資銀行の特徴

  • 年収相場は 700万~800万円前後(30代以降で1,000万円台に到達するケースが多い)
  • 福利厚生・退職金が充実しており、長期的な安定性がある
  • 昇進は年功序列の要素が残っており、成果がすぐ給与に反映されにくい 

外資系投資銀行の特徴

  • 新卒・若手でも 年収1,000万円以上 に到達可能
  • 成果次第で短期間で昇進し、数千万円〜1億円超えも狙える
  • ただし、退職金や福利厚生はほぼなく、高年収を得られる期間も短い
  • 徹底した成果主義のため、成果を出せないとリストラのリスクも 

まとめると

  • 安定性を重視 → 日系
  • 短期で高年収・成果主義 → 外資系

 

といった傾向が見られます。

投資銀行で働くアナリスト、アソシエイト、ディレクター、パートナーごとの年収差

投資銀行の年収は「職級(タイトル)」によって大きく異なります。外資系を例にした代表的な目安は以下の通りです。

職級 年収目安(ベース+ボーナス) 特徴
アナリスト 800万~1,000万円 新卒・若手が多い。財務分析や資料作成が中心。未経験採用がある場合も。
アソシエイト 1,000万~1,500万円 20代後半〜30代前半。案件実行の中核を担う。MBA取得者が多い。
ヴァイスプレジデント 1,500万~2,000万円 案件獲得やチームマネジメントを担う。顧客折衝の前線に立つ。
ディレクター 2,000万円~ 高額案件を直接リード。ボーナス比率が高く、成果によって収入差が大きい。
マネージング・ディレクター 3,000万円~1億円超 部門全体を統括。案件獲得の責任者。成果によっては年収数億円に達するケースも。

 

年収構成の特徴

  • ベースサラリー(固定給):安定して支払われる部分
  • ボーナス(インセンティブ):業績次第で0~ベースの2倍以上にもなる
  • 上位職ほどボーナス比率が高まり、年収変動が大きくなる 

注意点

  • 成果が振るわなければ、ボーナスはゼロに近いこともある
  • 高収入を維持できる期間は短く、40代半ばでキャリアの転換を迫られるケースも多い 

転職希望者へのポイント

  • 外資系を目指すなら「若いうちに成果を出し、短期間で稼ぐ覚悟」が必要 
  • 日系なら「安定と長期的キャリア形成」を重視する人に適している 
  • 投資銀行でのキャリアは一時的に非常に高収入になるものの、その後のキャリア設計も同時に考えることが重要

 

※参照:投資銀行 年収 https://asiro.co.jp/media-career/39123/ (2025年8月時点)

外資系投資銀行 vs 日系投資銀行 年収比較

投資銀行の年収は企業のスタイルや国際的なビジネス展開に大きく左右されます。特に「外資系投資銀行」と「日系投資銀行」では次のような違いがあります。

 

  • 外資系投資銀行 
    • 新卒アナリストでも年収1,000万円超が現実的 
    • 成果連動型のボーナス比率が大きく、数千万円〜1億円超を得るケースもあり 
    • 高報酬だが、長時間労働や高ストレス環境が前提 
  • 日系投資銀行 
    • 年収水準は700万〜800万円台からスタート 
    • 30代以降に1,000万円を超えることが多い 
    • 安定した給与体系と福利厚生、長期的なキャリア形成に強み 

同じ「投資銀行」という枠組みでも、働き方・リスク・報酬の構造は大きく異なります。

外資系投資銀行の年収の高さとその理由

外資系投資銀行の年収が高い背景には、業務のスケールと成果主義の文化があります。

 

  • 年収レンジの目安(ベース+ボーナス) 
    • アナリスト:800万〜1,000万円 
    • アソシエイト:1,000万〜1,500万円 
    • ヴァイスプレジデント:1,500万〜2,000万円 
    • ディレクター:2,000万円〜 
    • マネージング・ディレクター:3,000万円以上 
  • 高年収の理由 
    • 扱う案件規模が数百億〜数兆円と巨大 
    • 成功報酬が高額 → ボーナスとして社員に還元 
    • 成果主義の徹底(パフォーマンス次第で収入は大幅増減) 
    • 福利厚生や退職金が乏しい代わりに給与で還元 
  • 注意点 
    • 労働時間は長く、深夜・休日勤務も常態化 
    • 市場環境の影響を受けやすく、収入の安定性に欠ける 
    • 高年収を維持できるのは40代前半までが目安 

短期間で高収入を得たい人にとっては魅力的ですが、持続性やワークライフバランスの観点では厳しい面もあります。

日系投資銀行の年収構造と特徴

一方で、日系投資銀行は外資に比べると報酬水準は低めですが、安定性や福利厚生に強みがあります。

 

  • 年収レンジの目安 
    • 入社初期:600万〜800万円程度 
    • 30代前半〜中盤:1,000万円台 
    • 管理職クラス:1,500万〜2,000万円程度 
  • 特徴 
    • 年功序列+成果評価:年齢・経験に応じた昇給がある 
    • 福利厚生の充実:住宅手当・退職金制度・研修制度など 
    • 安定志向:市場変動や業績悪化でも給与水準は比較的安定 
    • 長期的なキャリア形成が可能 

 

そのため、生涯年収で見れば日系の方が安定的に高いというケースも少なくありません。外資のような爆発的な年収は期待しにくいですが、安定的な高収入を望む人には向いています。

外資系と日系で求められるスキルや経験の違い

投資銀行では高い専門性とビジネススキルが求められますが、外資系と日系では重視されるポイントに違いがあります。

 

  • 外資系投資銀行で重視されるスキル 
    • ネイティブレベルの英語力(会議・交渉・資料作成すべてで使用) 
    • ファイナンス・M&A・IPOなどの高度な専門知識 
    • 即戦力としての経験(コンサル・監査法人・海外案件の経験が有利) 
    • 強靭な体力・精神力(長時間労働・成果プレッシャーへの耐性) 
    • 論理的思考力・交渉力(グローバル環境でのコミュニケーション必須) 
  • 日系投資銀行で重視されるスキル 
    • 日本企業との関係構築力(人脈形成・調整力) 
    • コツコツ積み上げる営業力・信頼構築力 
    • チームワークや長期的な視点でのキャリア志向 
    • ファイナンス知識は必須だが、外資ほど語学力は問われない 

 

外資は「短期間で成果を出せる即戦力型」、日系は「長期的に育成する安定型」という違いがはっきりと見られます。

投資銀行はどちらも高年収が期待できる職場ですが、外資系は短期的に高収入を得られる反面、労働環境は厳しくリスクも高い、一方で日系は安定した収入と福利厚生のもとで長期的にキャリアを築けるという違いがあります。

転職を目指す方は、自分のキャリアプランやライフスタイルに合わせて「外資系で挑戦するか」「日系で安定を取るか」を考えることが重要です。

 

※参照:投資銀行 年収 https://asiro.co.jp/media-career/39123/(2025年8月時点)

投資銀行の年収に影響を与える要素

投資銀行は「高年収・激務」というイメージが広く浸透していますが、実際の年収は 部門、職位、地域、さらには日系・外資系の違い によって大きく変わります。本章では、転職希望者が知っておくべき「年収に影響する主な要素」を整理して解説します。

部門別の年収(M&A、証券、ファンド、リサーチなど)

投資銀行の中でも、担当する部門・プロダクトによって収入水準は異なります。以下は代表的な部門と年収傾向です。

 

  • M&Aアドバイザリー部門 
    • クロスボーダー案件や大型案件を扱う外資系は特に高額のフィーを得られるため年収水準が高い。 
    • 日系でも案件数は多いものの、1件当たりのフィーは外資より低め。 
    • 外資系M&A部門のVP(30代半ば〜後半)で年収3,000万〜5,000万円も珍しくない。 
  • エクイティ/デット・キャピタルマーケット(株式・債券の引受) 
    • 日系投資銀行は案件数が非常に多く、債券ファイナンスに強い。収益規模は大きいが、1件当たりの収益性は低い傾向。 
    • 外資系は案件を厳選し、500億円規模以上を基準とすることが多いため、少数精鋭で高収益。結果的に個人年収も高くなりやすい。 
  • リサーチ部門(アナリスト) 
    • 日系・外資系問わず、営業やM&A部門に比べると年収は抑えめ。 
    • ただしトップアナリストとしてランキング入りすると、ボーナスで大幅に収入が上がることもある。 
  • ファンド関連/投資銀行系プライベートエクイティ 
    • 投資銀行本体よりもさらに高額報酬が期待できるケースがある。 
    • キャリー(成功報酬)によって、数億円単位の収入になることもあるため、M&A出身者のキャリアパスとして人気が高い。

経験年数や職位による年収の違い

投資銀行のキャリアは、職位ごとに明確に年収レンジが異なります。典型的なフロント職の例をまとめると以下の通りです。

 

  • アナリスト(新卒〜3年目程度) 
    • 日系:600万〜1,000万円 
    • 外資:800万〜1,200万円(米系大手では初年度から1,000万円超えも) 
  • アソシエイト(3〜6年目) 
    • 日系:1,000万〜1,500万円 
    • 外資:1,500万〜2,500万円 
    • 激務の中心を担う層で、賞与次第で大きな変動がある。 
  • ヴァイスプレジデント(VP/30代前半〜後半) 
    • 日系:1,500万〜2,500万円 
    • 外資:3,000万〜5,000万円 
    • マネジメントと案件獲得の両方を担う。外資ではこの層から一気に年収が跳ね上がる。 
  • ディレクター/マネージングディレクター(MD/40代〜) 
    • 日系:2,000万〜3,000万円台(部門戦略職ではさらに上乗せあり) 
    • 外資:5,000万〜1億円超(トップクラスは数億円単位も) 

特徴として、日系は安定的に高収入、外資はリスクと引き換えに桁違いの収入を得られる という構図があるといえるでしょう。

地域差(東京、ニューヨーク、ロンドンなど)による年収の変動

同じ投資銀行でも、勤務地によって給与レンジは大きく異なります。主な金融センター別の傾向は以下の通りです。

 

  • 東京(日系・外資系支社) 
    • 日系最大手では30歳前後で1,000万円到達が一般的。 
    • 外資系日本支社の場合、米系大手なら30歳で2,000万円、トップ層は5,000万円近くまで到達。 
    • 欧州系はややマイルドで、30歳時点で1,000万〜1,500万円程度。 
  • ニューヨーク(本社・米系大手の中心地) 
    • 世界最高水準の報酬。ボーナスの上下幅も大きい。 
    • 30代VPで年収5,000万〜1億円、MDで数億円クラスも珍しくない。 
    • ただし生活コストも高く、税率も高い。解雇リスクも日本より圧倒的に高い。 
  • ロンドン(欧州金融の中心地) 
    • 報酬はニューヨークに次ぐ水準。 
    • 欧州系本社勤務は日系東京勤務と比べてもかなり高く、30歳で1,500万〜2,500万円程度。 
    • Brexit以降は一部業務がフランクフルトなどに移転しているが、依然として欧州では最高水準のマーケット。 

総じて、ニューヨーク>ロンドン>東京(日系) という年収レンジ。ただし、為替・生活コスト・解雇リスクを加味すると、一概に「海外勤務が得」とは言い切れません。

 

このように、投資銀行の年収は「部門・職位・勤務地・日系/外資」という複数要因で大きく変動します。転職希望者にとって重要なのは、単に「投資銀行=高年収」という理解にとどまらず、自分のキャリア志向に合った部門・地域・企業タイプを選ぶこと です。

 

※参照:投資銀行 米国https://www.axc.ne.jp/media/careertips/investmentbankus(2025年8月時点)

※参照:投資銀行 欧州 https://www.axc.ne.jp/media/careertips/europe_businessstyle(2025年8月時点)

※参照:投資銀行 年収 https://insight.axc.ne.jp/article/careernavi/638/(2025年8月時点)

投資銀行の求人と転職市場

投資銀行業界の求人動向と転職市場の現状

投資銀行は、M&A(企業の合併・買収)、資金調達、株式・債券の引受、企業再生支援など、企業の成長や市場に大きな影響を与える業務を担っています。日本国内では、外資系投資銀行と日系大手証券会社の投資銀行部門が主なプレイヤーとなっており、それぞれ求人傾向や採用スタンスに違いがあります。

 

  • 外資系投資銀行
    即戦力を重視する傾向が強く、M&Aや資金調達の実務経験を持つ人材を積極採用しています。グローバル案件が多いため、ビジネスレベルの英語力も必須条件となります。 
  • 日系投資銀行(証券会社の投資銀行部門)
    若手や第二新卒を採用するケースもあり、外資系と比較すると育成要素を含めた採用が見られます。業界未経験からチャレンジできる可能性もあります。 

また、市場環境によって採用数は変動します。たとえば、M&A件数が増加している局面では関連部門の求人が活発化する一方、景気後退時には採用が絞られる傾向があります。近年は国内企業の海外進出やグローバル資金調達のニーズが増えており、投資銀行業界全体としては依然として高い需要が続いています。

求人の多い部門(特に需要が高い業務分野)

投資銀行といっても、部門ごとに求められる専門性は異なります。特に転職市場で求人が集中しているのは以下の分野です。

 

  • M&Aアドバイザリー
    投資銀行業務の中でも最も採用ニーズが高い分野。企業買収・統合の戦略立案から交渉、契約実行まで一貫して携わるため、財務分析力やプロジェクトマネジメント力が求められます。 
  • 資本市場(ECM/DCM)
    株式(Equity Capital Markets:ECM)や債券(Debt Capital Markets:DCM)の発行・引受を支援する部門。IPO(新規株式公開)の増加や企業の資金調達ニーズ拡大に伴い、経験者の採用が活発です。 
  • ストラクチャードファイナンス
    不動産やインフラ案件に対するファイナンススキームを組成する業務。複雑な金融商品を扱うため、専門的な知識や高度な財務モデリングスキルが必須です。 
  • カバレッジ(業界担当部門)
    特定の業界(自動車、医薬品、テクノロジーなど)を担当し、企業とのリレーション構築を担います。業界知識と営業力が強みとなり、コンサル出身者や事業会社経験者が活躍するケースも増えています。 

このように、投資銀行の採用は案件の需要に直結しており、特にM&Aや資金調達に関連する部門は常に人材需要が高い傾向にあります。

投資銀行に転職するために求められるスキルと経験

投資銀行の採用においては、学歴やバックグラウンドだけでなく、即戦力として成果を出せるスキルセットが重視されます。具体的には以下のスキルが求められます。

 

  • 金融知識と分析力
    ・財務諸表の読み解き、DCF法などの企業価値評価
    ・Excelを用いた財務モデリングスキル
    ・金融商品や市場動向の理解 
  • 語学力(特に英語力)
    ・外資系では必須条件
    ・英語でのプレゼンや交渉、契約文書の理解が求められる 
  • コミュニケーション力
    ・経営層やクライアントとの関係構築
    ・チーム内外の多国籍メンバーとの協働 
  • 論理的思考力・課題解決力
    ・複雑な案件を整理し、最適な解決策を導く力
    ・短期間で多くの情報を精査し、提案につなげる力 
  • 高い耐性とハードワーク志向
    ・長時間労働や高いプレッシャーの中で成果を出すスタミナ
    ・スピード感ある環境でのマルチタスク処理能力 

また、資格の有無もアピール材料となります。特に以下は転職活動を有利に進めるうえで役立ちます。

 

  • 公認会計士、USCPA
  • CFA(Chartered Financial Analyst)
  • TOEIC高得点、TOEFL iBTなどの英語資格 

これらのスキルと資格を備えていると、採用担当者に強い印象を与えられ、転職市場での競争力を高めることができます。

 

※参照:投資銀行 求められるスキル https://www.jmsc.co.jp/knowhow/topics/12529.html(2025年8月時点)

投資銀行のファンド業務と年収

ファンド部門の役割とその年収の傾向

投資銀行の中でも「ファンド業務」は、PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)やヘッジファンドなどを通じて企業や資産に直接投資し、その価値を高めてリターンを得ることを目的としています。特に投資銀行のPEファンド部門は、企業買収から成長支援、売却までを一貫して行う点が特徴です。

 

主な業務フローは以下の通りです。

 

  • ソーシング:投資案件の開拓。銀行や証券会社、コンサルティングファームから案件を紹介されたり、シニアメンバーの人脈を通じて直接企業にアプローチするケースもあります。 
  • エグゼキューション(投資実行):バリュエーション(企業価値評価)、デューデリジェンス(事業・財務調査)、契約交渉、資金調達など。弁護士や会計士、コンサルタントと協力しながら投資を成立させます。 
  • モニタリング・バリューアップ:投資先企業の経営状況を把握し、経営改善や成長戦略の実行を支援。事業拡大や収益改善を通じて企業価値を高めます。 
  • EXIT(売却):IPO(株式公開)、事業会社への売却、他ファンドへの売却などで投資資金を回収。タイミングの見極めが収益を左右します。 

こうした業務は長期にわたり、案件によっては数年単位のプロジェクトとなります。そのため年収レンジは高く、成果次第ではボーナスやキャリー(成功報酬)によって大幅に上振れする可能性があります。

 

年収の傾向

  • アソシエイトクラス(20代後半〜30代前半):1,000万〜1,500万円程度
  • ヴァイスプレジデント(VP、30代前半〜中盤):1,500万〜2,500万円程度
  • ディレクター/プリンシパル(30代後半以降):2,500万〜4,000万円以上
  • マネージングディレクター(MD):5,000万円超+キャリー 

成果報酬型であるため、投資先企業のEXITが成功すると報酬はさらに跳ね上がるケースも多く、外資系ファンドでは億単位の年収を得る例もあります。

ファンドマネージャーやアナリストの年収

ファンド業務のポジションごとに役割と年収レンジは異なります。特にファンドマネージャーやアナリストは、キャリアのステップによって収入が大きく変動する典型的な職種です。

 

  • アナリスト
    ・業務内容:企業調査、財務モデル作成、資料作成、案件調査サポート
    ・年収目安:800万〜1,200万円程度
    ・特徴:若手のうちは残業も多く、基礎的な分析力と粘り強さが重視される 
  • アソシエイト
    ・業務内容:案件実行の中心的役割(デューデリジェンス、バリュエーション、契約調整)
    ・年収目安:1,200万〜1,800万円程度
    ・特徴:即戦力として成果を求められ、外資系ではMBAホルダーや投資銀行経験者が多い 
  • ファンドマネージャー/VP
    ・業務内容:案件ソーシング、投資判断、投資先企業との経営交渉
    ・年収目安:2,000万〜3,500万円程度
    ・特徴:自らの判断で投資戦略を推進する責任を負い、成果によってボーナスが大きく変動 
  • シニアマネージャー〜MDクラス
    ・業務内容:ファンド全体の運営、出資者との交渉、EXIT戦略の策定・実行
    ・年収目安:5,000万円〜1億円以上(キャリー込みで数億円に達する場合も)
    ・特徴:投資判断の最終責任を負い、ファンドの成功・失敗が報酬に直結する 

 

このように、キャリア初期は給与水準が高いとはいえ外資系投資銀行と同水準ですが、中堅〜経営層に上がるにつれて年収の伸び幅は非常に大きくなります。

投資銀行におけるファンド業務の魅力と挑戦

投資銀行のファンド部門でのキャリアには、独自の魅力と挑戦があります。

 

魅力

  • 高額な報酬水準(成果に応じて年収が大幅に増加する可能性)
  • 経営者と直接関わり、企業価値向上に貢献できるやりがい
  • 財務、戦略、経営改善など幅広いスキルが身につく
  • グローバル案件も多く、海外投資家や多国籍チームと協働できる環境 

挑戦

  • 案件の成立までに長期間を要し、粘り強い交渉力が不可欠
  • 案件がブレーク(中止)するリスクも高く、努力が報われないケースもある
  • 投資先企業の経営改善に深く関与するため、事業会社以上に成果責任が重い
  • ワークライフバランスは犠牲になりやすく、体力・精神力が求められる 

 

総じて、ファンド業務は「ハイリスク・ハイリターン」のキャリアパスといえます。ただし成功すれば、金融業界の中でも突出した報酬やスキルを得られるため、挑戦する価値は十分にある分野です。

 

※参照:投資銀行 ファンド https://www.movin.co.jp/finance/fund/works.html (2025年8月時点)

投資銀行でキャリアアップするために必要なスキル

投資銀行で成果を出し、さらにキャリアアップしていくためには、年収水準やポジションだけではなく、自身が持つスキルの質が大きな鍵となります。業務の特性上、金融知識や分析力といった専門性はもちろん、クライアントとの交渉力やグローバルな視点が不可欠です。さらに、MBAやCFAなどの専門資格の取得も、昇進や転職において有利に働きます。以下で、投資銀行において特に求められるスキルについて詳しく解説します。

投資銀行で求められるスキル(金融知識、分析力、交渉力、ネットワーキング)

投資銀行の業務は、資金調達、M&Aアドバイザリー、企業評価など、高度な専門性を必要とするものが中心です。そのため、以下のスキルが特に重要視されます。

 

  • 金融知識の深さ
    財務諸表の読み解きや企業価値評価モデルの構築など、ファイナンスに関する専門知識は必須です。市場動向や規制の変化を常にキャッチアップし、最新の金融理論を実務に反映する力が求められます。 
  • 分析力と問題解決力
    M&A案件や資金調達のスキームを検討する際には、膨大なデータを収集・整理し、迅速かつ精緻な分析を行う必要があります。ロジカルシンキングや仮説検証のスキルは、プロフェッショナルとして信頼を得るための基盤です。 
  • 交渉力とコミュニケーション力
    投資銀行の業務は、多数のステークホルダーと交渉しながら進みます。企業経営者、投資家、弁護士など、異なる立場の相手に納得感を持たせ、プロジェクトを円滑に進める交渉スキルが重要です。 
  • ネットワーキング力
    投資銀行業界では、人脈が案件獲得やキャリア形成に直結します。クライアントや業界関係者と強固な信頼関係を築くことは、将来的な昇進や転職市場での評価にもつながります。 

英語力と海外勤務経験の重要性

投資銀行の多くはグローバルな案件を扱うため、高い英語力は必須スキルです。社内資料やプレゼン資料は英語で作成されるケースも多く、クロスボーダーM&Aや海外投資家とのディスカッションに対応するためには、英語での交渉力が欠かせません。

さらに、外資系投資銀行では海外勤務の機会が豊富にあり、グローバルな視点を持った人材は国内外を問わず高く評価されます。

 

  • 海外での勤務経験を積むことで、異文化理解や国際的なネットワークを構築できる 
  • グローバル案件でリーダーシップを発揮できる 
  • 将来的に事業会社やPEファンド、コンサルティングファームへ転職する際の強力な武器になる 

このように、英語力と国際経験は、投資銀行でのキャリアを飛躍させる上で極めて重要な要素となります。

MBAやCFAなどの資格の影響

資格の取得は、投資銀行での昇進や転職市場での市場価値を高める有効な手段です。特に以下の資格は評価されやすいものとして知られています。

 

  • MBA(経営学修士)
    名門ビジネススクールでのMBA取得は、マネジメント力や国際的な人脈形成につながります。特に外資系投資銀行やPEファンドへの転職に有利であり、マネージャークラス以上のポジションを狙う場合に強みとなります。 
  • CFA(Chartered Financial Analyst)
    国際的に認知度の高い金融資格であり、投資分析や資産運用の知識を証明できます。アセットマネジメントやヘッジファンドなど、投資銀行からの転職先でも高く評価される資格です。 
  • USCPA、公認会計士などの会計資格
    デューデリジェンスや財務モデリングを行う際に、会計の専門知識は大きな強みとなります。監査法人や事業会社のCFOポジションを目指す場合にも役立ちます。 

 

資格そのものが必須条件となるケースは少ないものの、特定の分野での専門性を補強し、キャリアの選択肢を広げる上で効果的に働きます。

投資銀行でキャリアアップを実現するには、金融知識や分析力に加えて、交渉力やネットワーキングといった「人間力」も不可欠です。さらに、英語力や海外経験を積むことでグローバルに活躍できる人材へと成長できます。MBAやCFAなどの資格取得は、長期的なキャリア形成において強力な後押しとなるでしょう。

投資銀行は厳しい環境である一方、その経験を通じて得られるスキルは他業界でも高く評価されます。将来的にアセットマネジメントやコンサルティングファーム、事業会社などへキャリアチェンジを目指す場合にも、これらのスキルが確実に武器となります。

 

※参照:投資銀行 キャリアプラン https://www.kotora.jp/c/39136-2/(2025年8月時点)

投資銀行での福利厚生とボーナス

投資銀行の年収水準は非常に高いことで知られていますが、その魅力は基本給やボーナスだけにとどまりません。社員のパフォーマンスを最大限引き出すために設計された福利厚生制度や、業績に直結するボーナス支給が大きな特徴です。ここでは、給与体系、福利厚生の具体例、ボーナス支給状況について解説します。

投資銀行の給与体系(基本給、ボーナス、ストックオプション)

投資銀行の給与は、以下の3つの柱で構成されています。

 

  • 基本給(ベースサラリー)
    ・外資系は新卒でも年俸ベースで800〜1,200万円程度が相場。
    ・日系大手証券(例:野村證券やSMBC日興証券)の投資銀行部門も、残業代込みで実質的に同水準となるケースが多い。
    ・役職が上がるにつれてベースサラリーが増加し、VP(バイスプレジデント)クラスで2,000万円を超えることもある。 
  • ボーナス(インセンティブ)
    ・個人の成果とチーム、会社全体の業績によって変動。
    ・年収の半分以上をボーナスが占めることも珍しくない。
    ・特にM&Aや資金調達案件を成功させた場合、年収が2倍近く跳ね上がることもある。 
  • ストックオプションや株式報酬
    ・外資系ではよく導入されており、会社の株式を一定の条件で取得できる制度。
    ・日系証券でも導入が進んでおり、中長期的に会社への貢献を促す仕組みとなっている。 

福利厚生の内容(健康保険、年金、退職金など)

高額な給与体系に目が行きがちですが、福利厚生も投資銀行の働き方を支える重要な要素です。

 

  • 健康保険・医療サポート
    ・大手証券・外資系では通常の社会保険に加え、独自の健康診断プログラムや人間ドック費用補助を用意。
    ・海外勤務者には現地の高額医療費に対応する保険も付与される。 
  • 年金制度
    ・企業型確定拠出年金(DCプラン)の導入が一般的。
    ・外資系では退職金制度が薄い代わりに拠出型年金が充実しているケースが多い。 
  • 住宅・生活支援
    ・住宅補助や社宅制度は日系証券やメガバンクで手厚い。
    ・外資系は給与が高いため住宅補助は少ないが、リロケーション(海外転勤時の住居・引越し費用補助)は整備されている。 
  • 休暇制度
    ・外資系は有給消化率が高く、リフレッシュ休暇やサバティカル制度(長期休暇)を導入している企業もある。
    ・日系は有給消化に差があるものの、育児休暇や介護休暇制度の整備が進んでいる。 
  • 退職金制度
    ・日系大手は従来型の退職金制度を維持。
    ・外資系は退職金制度がほとんどなく、代わりに年金・ストックオプションでカバーしている。 

年間のボーナス支給状況とその影響

投資銀行の報酬において最も注目されるのがボーナスです。

 

  • 支給タイミングと金額
    ・通常は年1回(外資系は12月〜1月)または年2回。
    ・アナリストやアソシエイトの若手でも、ベース給と同額〜2倍近いボーナスが支給されることがある。
    ・マネージャー層以上では数千万円〜1億円単位になることも。 
  • 業績依存度が高い
    ・M&Aの案件規模や手数料収入に応じて大きく変動。
    ・同じポジションでも、ある年は大幅に増える一方で、不況期には半減することもある。 
  • キャリア形成への影響
    ・ボーナスの比重が高いため、成果を出し続けることが強く求められる。
    ・ハイリスク・ハイリターンな報酬体系が、投資銀行特有の高いプレッシャーとモチベーション維持につながっている。

 

投資銀行の年収は「高額ベース給+変動性の高いボーナス+ストックオプション」という三本柱で構成されます。さらに、福利厚生も外資・日系それぞれの特色があり、長期的なキャリア設計やライフスタイルに直結します。ボーナスの変動幅は大きいものの、成果次第で若くして数千万円の報酬を得ることが可能な点が、他業界と大きく異なる特徴といえるでしょう。

 

※参照:投資銀行 福利厚生 https://gaishishukatsu.com/archives/132880(2025年8月時点)

投資銀行の業務の魅力とやりがい

投資銀行の仕事と聞くと「激務」「高収入」「エリート」というイメージが強いかもしれません。確かに厳しい労働環境である一方、他業界では得られない高い報酬、成長スピード、そして社会的に大きなインパクトを与える案件に関わる経験は、投資銀行で働く大きな魅力です。ここでは、高年収を得るために必要な努力や、仕事のやりがい、さらに今後のキャリアメリットについて詳しく解説します。

高年収を得るための努力と挑戦

投資銀行で高額な報酬を得るためには、相応の努力と挑戦が求められます。

 

  • 激務とハードワーク
    ・日常的に早朝から深夜まで働くことが多く、案件のピーク時には週末も仕事に費やすケースもあります。
    ・膨大な資料作成や財務分析、クライアントとの打ち合わせを短期間でこなすため、体力と集中力が不可欠です。 
  • 知識とスキルのアップデート
    ・M&A、資本市場、金融規制などの最新知識を常に学び続ける必要があります。
    ・仕事をしながら専門資格(CFA、USCPAなど)を取得する人も多く、自己研鑽が欠かせません。 
  • 成果に直結するプレッシャー
    ・報酬は基本給だけでなく、業績連動のボーナスが大きな割合を占めます。
    ・案件の成否が年収に直結するため、常に結果を出すことが求められます。 

このような環境は厳しい一方、成果を出せば若手であっても年収1,000万円を超える報酬を得られるため、努力に見合うリターンを得られる点が大きな魅力です。

投資銀行業務のやりがい(成長機会、プロジェクトの規模)

投資銀行での仕事には、他業界では得られないダイナミックなやりがいがあります。

 

  • 大規模なプロジェクトに関与できる
    ・新聞の一面を飾るような巨額のM&A案件や、数千億円規模の資金調達を手掛ける機会があります。
    ・若手のうちから企業経営者や役員と直接議論し、意思決定に関わる経験を積めます。 
  • 圧倒的な成長機会
    ・短期間で膨大な知識を吸収し、同世代と比べて飛躍的に成長できる環境です。
    ・常に優秀な同僚と切磋琢磨することで、ビジネススキルだけでなく、リーダーシップや交渉力も鍛えられます。 
  • 成果が明確に評価される仕組み
    ・成果に基づいて昇進や報酬が決まるため、自分の努力が正当に評価されやすい。
    ・年齢や社歴に関係なく、能力次第で早期にマネージャーやVP(バイスプレジデント)に昇進できるチャンスがあります。 

このように「厳しい環境で自分を試したい」「大きな仕事に挑戦したい」と考える人にとって、投資銀行は非常にやりがいのあるフィールドといえるでしょう。

業界の未来性と投資銀行で働くことのキャリアメリット

投資銀行業務は今後も高い需要が見込まれており、キャリア形成の観点からも大きなメリットがあります。

 

  • 業界の未来性
    ・グローバル化や企業再編、スタートアップの資金調達など、投資銀行の役割は今後も広がる傾向にあります。
    ・サステナビリティ投資(ESG)、再生可能エネルギー分野、テクノロジー企業の成長支援など、新たな領域での案件も増加中。 
  • キャリアの広がり
    ・投資銀行で培った財務スキルや交渉力は、プライベートエクイティ、コンサルティング、事業会社のCFOなど幅広いキャリアに活かせます。
    ・OB・OGネットワークが強く、退職後も優秀な人材同士のつながりを維持しやすいのも特徴です。 
  • 市場価値の高さ
    ・厳しい環境で鍛えられた経験は、転職市場でも高く評価されます。
    ・特に海外MBAへの進学やグローバルキャリアを志す場合、投資銀行での経験は強力な武器になります。

 

投資銀行は激務という側面はあるものの、それを上回る魅力として「高報酬」「圧倒的な成長」「社会的に影響力のある仕事」が挙げられます。業界の未来性も高く、キャリアの選択肢を大きく広げられる点も強みです。努力と挑戦を続ける意思がある人にとって、投資銀行はキャリア形成の上で非常に有意義な選択肢となるでしょう。

 

※参照:投資銀行 やりがい https://careerpod.jp/career/c203/1 (2025年8月時点)

まとめ|投資銀行への転職を目指すために

投資銀行は「高年収・高負荷・高成長」という特徴を持つ非常に魅力的な業界ですが、その分、入社・定着・活躍のためには相応の準備と覚悟が求められます。ここでは、投資銀行業界を目指す方が意識すべき心構えや必要なスキル、そして転職活動を有利に進めるための具体的なアドバイスを整理します。

投資銀行業界で成功するための心構えと準備

投資銀行に転職を志す際、まず重要になるのが「心構え」です。

 

  • 長時間労働やタイトなスケジュールを受け入れる覚悟
    投資銀行の業務は、多忙な経営層との打ち合わせや突発的な案件対応など、長時間労働が避けられない環境です。体力面・精神面でのタフさが必要となります。 
  • 成果主義を前向きに捉える姿勢
    報酬は成果に直結するため、努力と結果を結びつけられる人にとっては大きなモチベーションになります。逆に「安定志向」の方にとっては負荷が大きい職場環境です。 
  • 学び続ける意欲
    市場や経営環境は常に変化するため、新しい金融スキーム、法規制、国際動向などをキャッチアップする「学び続ける姿勢」が欠かせません。 

準備段階としては、体力づくりやメンタル面のセルフマネジメント、金融市場に関する日々のインプット習慣を持つことが推奨されます。

求められるスキルセットと資格

投資銀行で活躍するためには、幅広いスキルと知識が必要です。代表的なものを整理すると以下の通りです。

 

  • ファイナンススキル
    ・財務諸表の分析力
    ・企業価値評価(DCF法、マルチプル法など)
    ・M&Aや資金調達のストラクチャリング 
  • 分析力・論理的思考力
    膨大なデータや定性情報から本質を見極め、提案に落とし込む力が求められます。 
  • コミュニケーション能力
    経営層との折衝や投資家対応、社内外の専門家(弁護士・会計士・コンサルタント)との調整を円滑に進めるスキル。 
  • 語学力(特に英語)
    外資系案件やクロスボーダーM&Aでは必須。ビジネスレベルの英語力が大きな強みになります。 
  • 資格(必須ではないが有利なもの)
    ・公認会計士(CPA)
    ・米国公認会計士(USCPA)
    ・CFA(Chartered Financial Analyst)
    ・証券アナリスト資格

 

これらは転職活動や実務においてプラスに働くことが多いです。

 

転職活動を有利に進めるためのアドバイス

投資銀行業界への転職を実現するためには、戦略的な活動が不可欠です。

 

  • キャリアストーリーの明確化
    なぜ投資銀行に挑戦したいのか、これまでの経験をどう活かすのかを整理しておくことで、選考で一貫性のある自己PRが可能になります。 
  • 人脈の活用
    投資銀行は非公開求人やリファラル採用が多いため、業界出身者や同業界志望の人脈を積極的に活かすことが重要です。 
  • 専門エージェントの活用
    投資銀行は採用基準が高く、通常の転職サイトには出ない求人も多いです。金融業界に特化した人材紹介会社を活用することで、非公開ポジションの紹介や面接対策のサポートを受けられます。 
  • 体力・メンタル面の自己管理
    選考過程は短期集中で進むことが多く、同時に複数の案件対応が求められることもあります。転職活動そのものを乗り越える体力・集中力を整えることも重要です。 

 

投資銀行は高い報酬と圧倒的な成長機会を得られる一方、激務や高いプレッシャーが伴う業界です。
成功するためには「覚悟・スキル・戦略的な転職活動」の3点を意識することが不可欠です。

 

  • 覚悟:激務と成果主義を前向きに捉える 
  • スキル:財務・分析・語学力を磨き、必要に応じて資格取得を目指す 
  • 戦略:キャリアの一貫性を示し、専門エージェントや人脈を活用する 

 

これらを備えたうえで転職に挑めば、投資銀行業界で長期的に活躍し、キャリアアップや高年収を実現できる可能性は大きく広がります。

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