【2025年版】社内SE転職完全ガイド|仕事内容・年収・必要スキル・おすすめ求人の探し方
2025/10/06

【2025年版】社内SE転職完全ガイド|仕事内容・年収・必要スキル・おすすめ求人の探し方

「クライアントワークではなく、自社に腰を据えて働きたい」──そんな思いから社内SEへの転職を考えるITエンジニアは年々増えています。SIerや受託開発の現場に比べて、社内SEは残業が少なく安定性が高いと言われる一方で、仕事内容やキャリアパス、年収については誤解や不安を持つ方も少なくありません。

 

本記事では、社内SEの仕事内容・やりがい・平均年収・必要なスキルをはじめ、実際の評判や転職成功のポイント、求人の探し方まで徹底的に解説します。これからキャリアチェンジを検討する方にとって、実践的な情報源となれば幸いです。

 

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社内SEとは?仕事内容と役割を解説

社内SEの定義

社内SE(社内システムエンジニア) とは、自社で利用するITシステムの企画・開発・運用・保守を担うエンジニアのことです。社外の顧客向けにシステムを開発するのではなく、自社社員が利用するシステムやインフラを支える役割を担います。業務改善や効率化を直接推進する立場であり、経営戦略とも密接に関わる重要なポジションです。

一般的なSEやSIerとの違い

従来のSE(システムエンジニア)やSIer(システムインテグレーター)は、顧客から依頼を受けてシステムを開発・納品する「外部向け」の業務が中心です。一方で、社内SEは自社内に常駐し、自社の業務課題を理解したうえで 企画から運用保守まで一気通貫で担当 します。 この違いにより、以下のような特徴が生まれます。

 

  • SIer/受託開発:納期重視・顧客折衝が中心、最新技術に触れる機会も多い
  • 社内SE:自社業務に密着・長期的改善が中心、安定性が高い

社内SEの担当領域

社内SEと一口に言っても、担当領域は幅広く分かれています。企業規模や業種によっても役割は変わりますが、代表的には次のような分野があります。

 

  • インフラ系
    ネットワーク、サーバー、セキュリティの設計・運用。自社のIT基盤を安定的に稼働させる役割。
  • アプリ開発系
    社内業務を効率化するアプリケーションの企画・開発・運用。最近ではクラウドやローコードツールを活用するケースも増加。
  • ヘルプデスク系
    社員からの問い合わせ対応、PCやソフトウェアの設定、トラブルシューティングなど。現場に最も近いサポート役。

社内SEに転職するメリット・デメリット

社内SEに転職するメリット

  1. 働き方の改善(残業が少なめ)
    SIerや受託開発と比べると、納期に追われるプロジェクトが少なく、残業時間は全体的に短い傾向があります。社内の業務改善を目的とするため、自社のスケジュールに合わせて調整しやすい点が魅力です。
  2. 安定した環境で働ける
    社内SEは自社のITインフラを支えるポジションであるため、景気変動に左右されにくく、長期的に安定したキャリアを築きやすいと言われています。
  3. 自社への貢献を実感できるやりがい
    開発したシステムや導入したツールが社員に活用され、業務効率化や生産性向上に直結するのが社内SEの特徴。利用者の声を直接聞けるため、モチベーションにつながりやすいと感じる人も多いです。

社内SEに転職するデメリット

  1. 最新技術に触れる機会が少ない
    社内SEの業務は自社に必要な範囲に限定されるため、先端技術や大規模プロジェクトに携わるチャンスは減少します。常に新技術に触れたい人にとっては物足りなさを感じることもあります。
  2. キャリアの幅が狭まりやすい
    自社システムに特化するため、専門スキルが特定領域に偏ることもあります。次の転職で選べる業界やポジションが限定されるリスクも考慮する必要があるでしょう。
  3. 経営方針に左右される
    IT投資が縮小されると、システム刷新や新規開発の機会が減り、改善提案が通りにくくなることもあります。

そのため、今後も最新技術に触れながら爆発的に年収を上げたいという人には不向きですが、安定した環境で自社の仲間を支え、身近な人の役に立つ仕事にやりがいを感じたい人には社内SEが向いていると言えるでしょう。

口コミ・評判から見るリアルな働き方

実際に社内SEとして働いた社員の口コミからは、ワークライフバランスや働きやすさに関するリアルな声が数多く寄せられています。

 

ワークライフバランスの良さ

  • 「全社的に残業はしない方針で、システム部門でもトラブル時以外は月20時間程度に収まっていた」
  • 「基本的に22時以降の残業は禁止されており、前日の退勤から11時間空ける制度も徹底されていた」
  • 「有給休暇や半休が取りやすく、周囲の理解もあるためプライベートを優先しやすい」

 

このように、残業時間が比較的少なく、休暇も柔軟に取得できる点は社内SEならではの魅力といえます。

 

女性の働きやすさ

  • 「フレックスやリモート制度が整っており、子育てと両立しやすかった」
  • 「子どもの体調不良で急に休むときも、リモート勤務に切り替えやすかった」
  • 「育休後は10時〜16時の短時間勤務制度があり、復帰しやすい」

 

会社によって条件は異なりますが、女性のライフイベントをサポートする仕組みが整いやすい傾向があることから、口コミでは「安心して長く働ける環境」との評価が多く見られました。

働く上での注意点

一方で、「残業をあえて多めにして収入を増やす社員もいる」「システム更新時は急な対応で残業が発生することもある」との声もあります。完全に定時退社できるわけではなく、状況に応じた柔軟さが必要になる点は理解しておくべきでしょう。

 

参照:openwork 丸井グループ:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000002Wx5E(2025年9月)

参照:openwork SB C&S株式会社:https://www.openwork.jp/company.php?m_id=a0C1000000gcPm6(2025年9月)

社内SEの年収・待遇事情【最新データ】

dodaに掲載されている求人(2025年9月時点)をもとにすると、社内SEの年収は次のようなレンジが確認できます。

年代・役職 想定年収レンジ 具体例(doda掲載求人より)
20代後半〜30代前半(担当職・若手) 450万〜600万円前後 株式会社全農ビジネスサポート:27歳で年収493万円
30代中盤〜40代前半(主任〜係長級) 600万〜800万円前後 株式会社教職員共済情報サービス:35歳主査で年収620万円
40代後半〜管理職クラス(課長〜部長級) 900万〜1,300万円 本田技研工業株式会社:約960万円、管理職:約1,290万円

 

会社規模によって年収に大きな差があるため、正確には各求人を確認いただくのが良いでしょう。ただ、目安として若手層では450〜600万円前後が目安となり、中堅層で600〜800万円、管理職以上では1,000万円超の水準に到達するケースも見られます。企業規模が大きいほど、昇格後のレンジも高い傾向があります。

 

参照:DODA 社内SE求人一覧:https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList.action?ss=1&op=17&pic=1&ds=0&oc=0317M&so=50&tp=1(2025年9月)

年収アップが狙える企業や業界(IT企業、金融、メーカーなど)

社内SEとして年収アップを目指すなら、以下の業界が狙い目です。

 

  • 大手メーカー(自動車・電機)
    管理職クラスで年収1,000万円超の実績あり。事業規模が大きく、待遇も安定。
  • 金融・保険系企業
    システム安定運用の重要性が高く、700〜1,300万円クラスの求人も確認。大手生命会社で高待遇の求人例あり。
  • 情報子会社・グループ企業
    親会社の給与水準に連動し、安定的な待遇。福利厚生が充実している場合も多い。

このように、社内SEは企業規模と業界によって給与水準に大きな差が出るため、自身のキャリア志向に応じた選択が重要です。

 

参照:DODA 社内SE求人一覧:https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList.action?ss=1&op=17&pic=1&ds=0&oc=0317M&so=50&tp=1(2025年9月)

 

社内SE転職に求められるスキル・資格

必須スキル:基盤技術と社内調整力

社内SEは、自社の情報システムを安定稼働させる責任を担うため、次のスキルが求められます。

 

  • ネットワーク・サーバー管理:障害対応や性能チューニングを含むインフラ運用スキル
  • セキュリティ知識:アクセス権限の管理、脆弱性対策、情報漏えい防止
  • 業務システムの理解:基幹システムや業務アプリの利用部門との調整力
  • 社内折衝力:利用部門の要望を整理し、経営層と現場の橋渡しをする力

技術スキルと同じくらい、社内関係者とのコミュニケーション力が評価される点が特徴です。

あれば有利な資格

資格は必須ではありませんが、採用選考や昇進においてプラス材料となります。

 

  • 基本情報技術者試験(FE):IT全般の基礎力を示す定番資格
  • 応用情報技術者試験(AP):システム企画や設計の知識を証明できる
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate):ネットワーク管理スキルを評価する企業で有効
  • AWS認定資格(Solutions Architectなど):クラウド移行やDX推進の需要増加に対応

 

特にクラウドやセキュリティ関連の資格は、最近の求人票で「歓迎要件」として挙げられることが多くなっています。

未経験から転職できるか?キャリアチェンジのポイント

社内SEは即戦力性を重視する企業が多い一方、経験の有無によって転職成功の道筋は異なります。ここでは エンジニア経験者エンジニア未経験者 に分けて解説します。

 

エンジニア経験者の場合

すでに SIerや受託開発/インフラ運用などで経験がある場合、社内SEへの転職は比較的スムーズです。

  • 強みになるポイント
    • 顧客折衝やシステム開発の実務経験は、そのまま社内の要件定義や運用改善に活かせる
    • インフラ保守やヘルプデスク経験は、幅広いIT課題を一手に担う社内SEで重宝される
  • アピールの仕方
    「自社の改善活動に腰を据えて取り組みたい」「長期的に組織に貢献したい」という姿勢を明確にすると評価されやすいです。

 

エンジニア未経験者の場合

未経験から社内SEを目指すことも可能ですが、ハードルはやや高めです。そのため「学習姿勢」と「サポート経験」をどのように示すかが重要になります。

  • 求められる準備
    • ITパスポートや基本情報技術者などの基礎資格を取得し、学習意欲を示す
    • ヘルプデスクやテクニカルサポート職からキャリアを始め、実務経験を積む
    • 社内のPCサポートやシステム担当を兼務した経験があれば、それを実績としてアピール
  • 注意点
    社内SEは「幅広い知識で現場をサポートする」立場であるため、専門スキルに加え「コミュニケーション力」や「課題解決意識」を強調していきましょう。

社内SE転職を成功させるためのポイント

自己PR・志望動機の書き方

社内SEを志望する際に「安定して働きたい」という理由だけでは説得力に欠けます。採用担当者が求めているのは、 「自社システムを改善し、業務効率を高める姿勢」 です。

  • NG例:「ワークライフバランスを重視したい」
  • OK例:「これまでのインフラ運用経験を活かし、自社内で安定したIT環境を構築し、業務改善に貢献したい」

安定志向ではなく、 改善志向・貢献意欲 を前面に出すことが重要です。

面接でよく聞かれる質問と回答例

面接では、スキル確認だけでなく「社内SEとして働く姿勢」が問われます。

 

  • Q:これまでのプロジェクト経験を教えてください
    → 「インフラ運用に従事し、障害対応を通じて業務継続性を守った経験があります」
  • Q:なぜ社内SEを志望するのですか?
    → 「受託開発で培ったスキルを、自社の改善活動に長期的に活かし、社員が安心して働ける環境づくりに貢献したいからです」
  • Q:どのように他部署と連携してきましたか?
    → 「現場の要望をヒアリングし、優先度を整理してシステム改善提案を行いました」

失敗するケース

  • “受け身姿勢”のまま:クラアントワークのような依頼された作業だけをこなすスタンスでは評価されにくい
  • 技術スキルに偏りすぎる:コミュニケーションや折衝力を軽視すると不採用につながる
  • 安定志向を前面に出しすぎる:企業側は「主体的に改善を提案する人材」を求めています

社内SE転職を成功させるには、 「安定したい」ではなく「改善に取り組みたい」 というスタンスを明確に示すことがカギです。これまでの経験を具体的に語り、社内システム改善にどう貢献できるかを伝えることで、採用担当者に強く響きます。

社内SE求人の探し方とおすすめ転職エージェント

社内SE求人が多い業界・企業の特徴

社内SEの募集は、様々な業界で必要とされるポジションです。

  • メーカー(製造業):生産管理システムや基幹システムの運用が中心
  • 金融業界:セキュリティ対策や大規模システムの維持管理ニーズが高い
  • IT・Web系企業:自社サービスの安定稼働を支える役割として採用が活発
  • 小売・流通業:ECサイトや在庫管理システムの運用が必須

業界によって求められるスキルは異なるため、自分の得意分野を活かせる企業を選ぶのがポイントです。

求人の探し方:ハローワーク・求人サイト・転職エージェント

  • ハローワーク:地域密着型の求人が中心。中小企業や地方メーカーの社内SE案件が見つかりやすい
  • 求人サイト:dodaやマイナビ転職などでは、幅広い業界・企業の求人を検索可能
  • 転職エージェント:非公開求人や年収交渉のサポートが受けられ、効率的に活動を進められる

社内SEは公開求人だけでなく非公開求人も多いため、転職エージェントの活用も有効です。

社内SEに強いおすすめエージェント紹介

以下は、社内SEやIT職種に特化した実績を持つ転職エージェントです。

 

  • マイナビIT AGENT
    ITエンジニア専門のキャリアアドバイザーが在籍。大手企業からベンチャーまで幅広くカバー。
  • レバテックキャリア
    エンジニア特化型エージェント。開発・インフラ経験者向けの社内SE求人も豊富。
     
  • dodaエージェントサービス
    求人掲載数が多く、社内SEポジションも数多く取り扱っている。
  • sincereed
    様々な業界の非公開求人を数多く保有。大手エージェントでは見つからない求人を紹介。
     

 社内SEの求人は、メーカーや金融、IT企業を中心に幅広く存在します。公開求人だけでなく非公開求人も活用するために、転職エージェントを併用することが効率的です。複数のエージェントを活用し、希望条件に合った求人を見極めましょう。

まとめ|社内SE転職で理想の働き方を実現しよう

社内SEは、SIerや受託開発のように顧客の納期に追われる働き方とは異なり、自社の業務改善やシステム安定化に腰を据えて取り組める ポジションです。残業が比較的少なく、安定した環境で働ける点が大きな魅力であり、ワークライフバランスを重視する人に適しています。

一方で、最新技術に触れる機会が限定されやすいなどのデメリットもあるため、キャリアの方向性を見据えて判断することが重要です。年収水準は企業規模や業界によって異なりますが、金融や大手メーカーなどでは高年収を狙えるケースもあります。

 

転職を成功させるためには、「安定志向」ではなく「改善志向」 を強調し、自分の経験やスキルを自社システム改善にどう活かせるかを具体的に示すことがポイントです。さらに、転職エージェントを活用すれば、非公開求人や年収交渉のサポートも受けられ、効率的に理想の求人へたどり着けます。

 

まずは、あなたのキャリア志向を定めた上で、安定した環境で自社の成長を支えるやりがいある社内SE という働き方を実現してください!

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