CFO転職は難しい?年収・必要スキルなどを解説
2026/06/03

CFO転職は難しい?年収・必要スキルなどを解説

企業経営を財務面から牽引し、CEOの右腕として事業成長を司るCFO。

新規株式公開(IPO)を目指すスタートアップや、グローバル展開を狙う大企業において、有能なCFOを求める声が高まっています。

 

そこで本記事では、将来的にCFOを目指す経理・財務担当者や、キャリアアップを狙うハイクラス人材に向け、CFO転職の実態を網羅しました。

求められるスキルや年収相場、キャリアパスから最新の求人動向まで、客観的なデータに基づき解説します。

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CFOとは?役割と仕事内容を理解しよう

CFOとは「最高財務責任者」の略称で、企業の財務機能を統括するポジションです。

主な役割として、ポートフォリオ戦略の策定、投資および資金調達の意思決定、ステークホルダーとの対話などが挙げられます。

特に投資家や取締役会とのコミュニケーションは、企業の戦略的方向性に対する信頼性を構築する上で不可欠な要素です。

昨今のCFOは単なる数字の管理者ではなく、業績と組織能力の双方に焦点を当て、経営陣と協力してリーダーシップを発揮する存在として位置づけられています(*1)。

具体的な仕事内容

CFOの仕事内容は、主に「経理」「財務」「税務戦略」「FP&A」「IR」の5つです(*2)。

 

経理(Accounting)
財務会計業務を扱い、正確性と完全性を最重視してステークホルダーに報告します。

 

財務(Treasury)
資金計画・管理・調達・運用に加え、中長期的なコーポレートファイナンスやグローバルレベルでの財務リスクを管理します。

 

税務戦略(Tax Compliance & Planning)
税金を戦略的に管理し、企業のキャッシュフローを最大化して経営戦略に貢献します。

 

FP&A(Financial Planning & Analysis)
財務モデルを通じて事業計画を策定し、分析に基づいた意思決定を支援します。

 

IR(Investor Relations)
株式市場や投資家へ情報を発信する業務です。株式市場における外国人投資家の比率増加などを背景に、企業価値向上の重要な役割を担う領域です。

 

従来、CFOは過去の報告に重きを置いていましたが、現在はFP&Aのように、将来の目標に向けた分析とフィードバックを行う未来志向の役割が重要視されています。

企業規模別で異なるCFOの役割

企業の成長フェーズや組織規模によって、CFOに求められる役割は異なります。

 

大企業においては、確立された事業基盤の最適化やグループ全体を俯瞰した高度なリスク管理が主な業務です。

縦割り組織のサイロ化を解消し、システム統合やデジタル化を通じた全社的な業務プロセスの変革を推進するリーダーシップが問われます。

 

成長期にあるスタートアップ企業では、事業をスケールさせるための「攻めの資金調達」が最大のミッションです。

ベンチャーキャピタル(VC)からの資金獲得を成功に導きつつ、IPOに向けたゼロベースからの内部統制構築やバックオフィス全般の立ち上げを牽引する役割を担います。

 

(*1)参照元:最高財務責任者(CFO)の役割とは?|マッキンゼー(2023年11月更新)
(*2)参照元:財務・会計用語集:CFO組織|ブラックライン株式会社(2026年5月時点)

CFO転職市場の現状と求人動向

CFOを対象とした求人は、一般的な転職市場とは異なる性質を持ちます。

財務体制の再構築や極秘裏に進むM&A、IPOの準備といった経営アクションは、市場への情報漏洩を厳格に防ぐ必要があります。

募集の大部分は「非公開求人」として扱われ、ハイクラス層に特化したエージェント経由のスカウト型採用が主流です。

求められる企業タイプ

企業がCFOに求める役割は、企業規模によって明確に変化します。

 

IPO準備段階のスタートアップ企業では、資本政策の策定や大規模な資金調達、上場に向けた体制構築が主なミッションです。

 

すでに上場している企業では、グループ拡大に伴うPMIの高度化や、将来的なエクイティファイナンスを見据えた財務戦略の立案などを担う人材が求められています(*3)。

CFO転職が難しいと言われる理由

経営陣の一角であるCFOのポジションは、1社につき原則1枠しかなく、入社直後から成果を出す即戦力がシビアに問われます。

 

応募の必須要件は、公認会計士資格や監査法人での実務経験、事業会社での経理財務部門のマネジメント経験などが設定される傾向です。

財務の視点から経営課題を浮き彫りにし、組織全体を動かす高度なビジネススキルとリーダーシップが不可欠となるため、転職の難易度は極めて高い水準にあります。

 

(*3)参照元:経営者・経営幹部(CFO)の求人|doda(2026年5月時点)

CFOの年収相場と報酬体系

経営の根幹を担うCFOの年収は、一般的なビジネスパーソンと比較して高い水準に設定されています。

職種別の平均年収データを見ると、実務を担う層と経営層の間には明確な差が存在します。

 

職種 平均年収
経営者、CEO・COO 1,385万円
M&A・投資銀行部門 1,181万円
経営・戦略・業務コンサルタント 999万円
経営企画、戦略 942万円
経理、会計、財務 703万円

 

※データ出典:OpenWorkキャリア(2026年5月時点)(*4)

報酬の内訳

実際の求人市場を見ても、上場企業やIPO準備企業のCFOポジションでは、1,000万円から2,000万円の予定年収が提示されるケースが標準的です(*5)。

 

報酬体系は企業により異なり、業績連動型の賞与が組み合わされる月給制や、12分割で支給される年俸制など多様なパターンが存在します。

管理監督者として時間外手当が対象外となるケースや、月額に固定残業代が含まれる求人など提示される条件も様々です。

 

スタートアップ企業ではこれらに加えてストックオプションが付与される設計がされている場合もあり、IPO達成時には数千万円規模のキャピタルゲインを得る機会が用意されているケースも見受けられます。

年収アップを実現しやすい条件

CFOとして市場価値を高めるには、需要に対して供給が不足している希少な実務経験を提示することが絶対条件となります。

 

公認会計士資格や監査法人での実務経験、未上場会社での上場準備を牽引した実績は非常に高く評価されます。

投資銀行やベンチャーキャピタル、PEファンドでの投資・経営支援経験を持つ人材も、即戦力として優遇される傾向にあります。

 

日々の経理財務領域における業務フロー改善やマネジメントにとどまらず、国内外の投資家と対峙する資金調達やM&A戦略の立案・実行といった実績が、大幅な年収アップを後押しします。

 

(*4)参照元:職種別年収推移|OpenWorkキャリア(2026年5月時点)
(*5)参照元:経営者・経営幹部(CFO)の求人|doda(2026年5月時点)

CFOになるには?必要なスキルと資格

CFOには、正確な決算数値を読み解く財務会計の知識を土台とし、企業価値を最大化するコーポレートファイナンスのスキルが不可欠です。

近年は自社の既存事業だけでなく、M&Aを通じた非連続な成長戦略を描くケースが増加しています。

そのため、事業計画と連動した資金調達から、買収後の統合プロセスまでを統括する実務能力が高く評価されます(*6)。

あると有利な資格

転職市場で有利に働くのが「公認会計士」資格です。

会計基準や内部統制に関する高度な専門知識は、IPO準備企業において絶大な信頼感を生み出します(*7)。

 

資格に加えて、監査法人や投資銀行でM&Aアドバイザリー業務を経験した人材は資本市場を熟知しているため、即戦力のCFO候補として引く手あまたとなります。

経営視点・マネジメント能力

財務のハードスキルと同等に、全社を牽引する経営視点も問われます。

CEOの右腕として事業戦略に直結するシステム投資を費用対効果から厳格に見極め、各部門の利害を調整する高度なリーダーシップが必要です。

次世代の財務・経営企画人材を獲得・育成し、強固なCFO組織を構築するマネジメント能力も、企業成長の成否を分ける重要な要素となります。

 

(*6)参照元:経営者・経営幹部(CFO)の求人|doda(2026年5月時点)
(*7)参照元:日本公認会計士協会|公認会計士活用のご提案(2019年5月公開)

CFOになるためのキャリアパス

CFOへのキャリアパスを実現させるスタートラインとして、主に以下の3つのルートが挙げられます。

 

  • 企業の経理・財務担当
  • 公認会計士・大手コンサルタント
  • スタートアップ企業

王道キャリア(経理・財務出身)

事業会社の経理・財務部門で実務経験を積み、段階的にステップアップしていくルートが王道です(*8)。

日次業務や月次決算から始まり、資金繰りや金融機関との折衝などキャッシュフロー管理の最前線を経験する過程を経ます。

現場のオペレーション課題からビジネスモデルの根幹までを熟知している点は、他の職種にはない強みです。

正確な財務体制を組織に定着させるマネジメント力は、経営陣から盤石な信頼を得る土台を構築します。

会計士・コンサル出身のキャリア

大手監査法人やFAS(財務アドバイザリー)での経験を起点とし、事業会社のCFOへ転身するルートも現在の転職市場で主流です(*9)(*10)。

多様な企業の会計監査やM&Aを通じて培われた専門性は、経営幹部の実務に直結します。

客観的な視点で財務の健全性を審査してきた経験は、自社がIPOを目指す際や機関投資家からの出資を仰ぐ場面において、内部統制を適切に構築するアドバンテージとなります。

スタートアップでの抜擢パターン

近年は創業間もない企業のCFOとして、若手人材が抜擢されるケースが存在感を増しています。

このルートを切り拓くのは、主にチームマネジメントの経験者や、PEファンド・ベンチャーキャピタルでの投資実行経験を持つ人材です(*11)。

事業を非連続に急拡大させるには、巨額の資金が要求されます。

投資家が好む資本政策を熟知し、大規模な資金調達を成功させる交渉力が求められます。

 

(*8)参照元:経理職への転職・未経験からのキャリア戦略|sincereed(2025年9月更新)
(*9)参照元:公認会計士の転職完全ガイド|sincereed(2026年4月更新)
(*10)参照元:BIG4監査法人の実態を徹底比較|sincereed(2025年11月更新)
(*11)参照元:経営者・経営幹部(CFO)の求人|doda(2026年5月時点)

CFO転職を成功させるポイント

CFOへの転職を成功させるには、現職の環境で戦略的に実績を作り上げることです。

企業が求めるのは日常業務の遂行ではなく、非連続な事業成長を生み出す財務アクションです。

具体的には、国内外からの資金調達の実行、IPO準備業務の牽引、M&A戦略の策定および買収後のPMIの高度化などが挙げられます。

既存の業務範囲に留まらず、銀行との融資交渉や新規事業の財務モデリングなど、経営の重要アジェンダに直接関与する経験の蓄積が必須です。

転職エージェントの活用

経営の根幹に関わるCFOの採用は、競合への情報漏洩を防ぐため、大部分が一般には出回らない「非公開求人」として極秘に進められます。

企業から「この条件を満たす人材を」と直接依頼される指名型の案件も少なくありません(*12)。

そのため、自力で探すよりもハイクラス層に強いエージェントを頼るのが確実です。

企業のリアルな経営課題を熟知したプロが、自身の経験からIPOやガバナンス強化に通じる強みを引き出し、企業側へ推薦してくれます。

スカウトを受けるための準備

企業やヘッドハンターからのスカウトを待つ姿勢も有効なアプローチです。

良質なスカウトを引き寄せるには、職務経歴書やビジネスSNSのプロフィールを戦略的に構築する視点が欠かせません。

単なる業務の羅列ではなく、「直面した経営課題を財務的アプローチでいかに解決したか」というストーリーと定量的成果に焦点を当てます。

「数十億円の資金調達成功」「M&Aでの財務主導」といった成果や、経営直結型のキーワードを散りばめる工夫が求められます。

 

(*12)参照元:転職エージェントを使うメリット|sincereed(2025年12月更新)

CFOとしてのキャリアは、「転職」で切り拓く時代へ。

大企業の重要な経営ポストであるCFOへの転職を成功させるには、表面的な情報だけでは足りません。

sincereedは、企業と強固な信頼関係を築いているからこそ、市場に出回らないハイクラスな非公開求人や、確度の高い選考対策を提供できます。

納得感のあるキャリアチェンジを、各業界を知り尽くしたコンサルタントが伴走します。

 

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CFO転職におすすめの企業・求人の特徴

IPO準備企業

数年以内の株式上場を目指すIPO準備企業は、CFOへの転職を希望する方にとって魅力的な選択肢です。

創業期は経営陣が事業開発に特化し、財務の専門家が不在であることが多く、入社直後から圧倒的な裁量権を握るケースが少なくありません。

資本政策の策定や大規模な資金調達、上場準備業務全般を牽引する手腕が求められます。

上場成功時には多額のストックオプションによる経済的な恩恵を受けられる点は、急成長企業ならではの特権です。

外資系企業

世界水準のビジネス環境を求める人材には、外資系企業の日本法人や海外展開を加速させる企業が有力な候補となります。

中長期的なコーポレートファイナンスや、グローバルレベルでの財務リスク管理が重要視される領域です。

本国へのレポーティングを伴うため、高度な語学力や異文化理解が必須となりますが、提示される年収レンジが高く設定される構造は見逃せません。

業績連動型のボーナスを含め、破格の待遇を得るケースも存在します。

大手企業のCFO候補ポジション

安定した事業基盤と豊富な経営資源を活用し、ダイナミックな資本戦略を描きたい人材には上場企業のCFOポジションが適しています。

積極的なM&Aによるグループ拡大に伴う買収先の統合作業の高度化や、将来的な増資を見据えた全社戦略の立案を担う人材が広く求められています。

巨大な組織の壁を越えてグループ全体を統合し、システム基盤のデジタル化といった変革を推進するリーダーシップが試される環境です。

CFO転職の注意点とリスク

責任の重さとプレッシャー

CFOへの転職は高水準の報酬を得られる反面、大きな責任を伴います。

CFOは現金管理から会計コンプライアンスまで、財務・非財務リスクに積極的に対応し、組織の回復力を高める役割を担うポジションです。

万が一重大なトラブルが発生した場合、経営陣の一角としてステークホルダーへ法的な説明責任を果たす立場に置かれます。

他部門の業績未達や想定外の市場変動に対しても、最終的な防波堤として合理的な再建策を提示し続ける覚悟が不可欠です。

企業フェーズによるリスク

転職先の企業フェーズによって、内在するリスクの性質は異なります。

スタートアップ企業では資金調達が難航し、事業が頓挫すれば期待していたストックオプションも無価値となる事態は避けられません。

大企業や歴史ある企業においては、グループ各社のシステム分断に伴うデータの未整備という課題が存在します。

入社時に経理帳簿が整理されておらず、経営状態の可視化から自らの手で構築しなければならないケースも珍しくありません。

ミスマッチを防ぐポイント

転職において避けるべき最大の失敗は、CEOとの価値観や目指す方向性の不一致です。

CFOは企業価値創造を最大化する戦略的パートナーとして、面接の段階でCEOの期待値を徹底的にすり合わせるプロセスが求められます。

単なる経費削減や経理の作業代行者としてCFOを求めている場合、入社後に激しい衝突が生じることは否定できません。

将来の目標に向けて企業を導く羅針盤に対し、CEOが真摯に議論を交わす姿勢を持っているかを見極める必要があります。

CFO転職に関するよくある質問

Q. CFOになる前職は?

経理や財務の部長職経験者が一般的です。公認会計士や投資銀行、VC出身など、財務会計や資本市場に精通したプロフェッショナルが経営幹部として重宝されます。

Q. CFOの年収はいくらですか?

一般的な水準は1,000万〜2,000万円です。コンサルタント職の平均は約1,000万円ですが、外資系やグローバル大企業では3,000万円を超えるケースも存在します。

Q. 未経験からCFOになれますか?

CFO職そのものが未経験でも、経理財務、監査法人、FAS、投資銀行、VC、経営企画などの経験があれば候補になり得ます。ただし、完全未経験から直接CFOになるのは現実的には難しいです。また優秀な若手会計士がスタートアップCFOに抜擢される例もあります。

Q. CFOに向いている人の特徴は?

過去の数値を管理するだけでなく、未来を見据えて事業成長を導ける人材が適格です。組織構築やESGなど、社会課題にも目を向けられるリーダーシップが求められます。

Q. CFO転職で有利になる資格は?

客観的判断基準を証明できる「公認会計士」が最も高く評価されます。海外展開を見据えたUSCPAや、経営知識を体系的に証明できるMBAも強力な武器となります。

まとめ

CFOは企業の成長を財務面から牽引する、経営の要です。

 

IPO準備企業や外資系企業など、企業フェーズにより求められる役割は異なりますが、共通して高い財務専門性とCEOと対等に渡り合う経営視点が不可欠です。

 

責任の重さは想像を絶しますが、得られる報酬ややりがいは極めて大きく、キャリアの頂点を目指すハイクラス人材にとって非常に魅力的な選択肢といえます。

 

CFO転職成功には戦略的な準備と、自身の強みを最大限に活かせるポジション選びが欠かせません。

 

もし「CFOを目指したいが、現状のキャリアで適任か知りたい」「自分に合う求人を知りたい」とお考えなら、ぜひ大手ハイクラス転職エージェントであるsincereedの無料相談をご活用ください。

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