
KADOKAWAへの転職、中途採用・転職難易度は?
株式会社KADOKAWAは、出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業です。世界中から才能を発掘して多彩なIP(Intellectual Property)を創出し、さまざまなメディアで展開してきました。創出したIPをテクノロジーの活用により世界に届ける「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を掲げ、IP価値の最大化を推進しています。
そんなKADOKAWAは転職市場でも非常に人気が高く、「憧れの企業」として多くの求職者が応募するため転職難易度は高めです。特に、募集枠が少ないうえに、即戦力として活躍できる専門スキルを求められるため、しっかりとした対策が必要になります。
※本記事は2025年5月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
そもそもなぜKADOKAWAの中途採用倍率は高いのか?
倍率が高い理由としては、
(1)応募数が多い
(2)高い「専門性」が求められる
(3)面接の通過率が低い
の3点が挙げられます。
(1)応募数が多い
KADOKAWAは、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業です。出版業界アニメ業界での認知度が高く、圧倒的なブランド力と人気の高さから多くの人が「KADOKAWAで働きたい!」と憧れを持っています。また、KADOKAWAは長年にわたって安定した経営を続けており、出版事業やアニメ映像事業など、収益源も多岐にわたります。そのため、「安定した企業で働きたい」と考える転職希望者や、デザイナーやマーケター、ライセンス営業など、エンタメ業界・キャラクタービジネスに興味のある人にとっても、魅力的な選択肢になります。
(2)高い「専門性」が求められる
KADOKAWAは、単なる「モノづくりの企業」ではなく、キャラクターを活かしたビジネスも展開する企業です。そのため、商品企画やライセンスビジネス、マーケティングにおいて「キャラクターの世界観を守りながら収益を上げるスキル」が求められます。また、事業の大部分は「出版IP創出ビジネス」です。KADOKAWAが自社で商品を製造・販売するだけでなく、他企業と提携し、キャラクターを活用した商品・サービスを展開しているため、ポジションによってはライセンス関連の業務経験者を即戦力として求めているため、未経験者が入り込むのは難しいでしょう。
一方で職種としてはエンジニアや社内システム、経営管理などのポジションもあるため、エンタメ業界経験はなくとも、職種としての経験者はチャンスが多く、業界チェンジで転職したい方にとっては逆にその専門性を活かした転職が可能でしょう。
(3)面接の通過率が低い
上記2点の通り、人気企業であり、採用ポジションでの求めるスキルから、おのずと面接通過率も低くなっています。KADOKAWAで実現したいことはもちろん、挑戦を恐れずに新たな成長領域に取り組む姿勢や、積極的に新しい知識を吸収し自らの力で行動できる主体性についても書類選考、面接でも評価されるため、同社の具体的なニーズと自分の経験をマッチさせることが重要です。また面接でのこれらのアピールはもちろん論理的思考能力やコミュニケーション能力もポイントとなってきます。
さらになぜKADOKAWAなのか、ポジションによっては同業他社の可能性もあるため、なぜKADOKAWAでなければいけないのかを論理的に述べることがポイントとなっており、その通過率は低くなっています。
どのような対策が必要か?
KADOKAWAへの転職では面接対策が重要なポイントとなります。書類においても実際に不採用になっているケースもあるため、ここでは書類、面接と合わせて、どのような対策が必要なのかご紹介していきます。
書類対策
一般的な書き方で問題ありませんが、応募ポジションと親和性のある経験、スキルをアピールしましょう。専門職であればどんな業務内容を経験してきたのか、企画系であれば実績を記載するようにしましょう。転職エージェントに相談し、客観的な意見も交えてブラッシュアップしながら進めると良いかと思います。応募書類の重要なポイントは人事担当者に「会ってみたい」と思ってもらうことです。どんなに人物面がよくてもこの書類選考で落ちてしまっては面接で何も伝えられません。
例えば、担当したプロジェクトの概要、目的、規模、期間、チーム構成などや、自分の役割や責任、具体的な成果や達成した目標、プロジェクトで使用した技術やスキル、ツールなども記載すると良いでしょう。また自分の強みや特長を具体的にアピールすることも必要です。
面接対策
KADOKAWAの面接では、技術力や専門知識はもちろんのこと、「自社の製品や技術にどれだけ理解があるか」「会社の理念に共感しているか」といったポイントも重視されます。書類選考の倍率が高いため、面接に進めた時点である程度のスキルは認められていますが、最終的に「即戦力になれるかどうか」「社風に合うか」が合否を分ける決め手になります。
企業研究を徹底し、「KADOKAWAで挑戦したいこと」を熱く語る
KADOKAWAは 「不易流行」をグループ理念として掲げています。「不易流行」は芭蕉が到達した俳句の理念ですが、角川書店の創業者・角川源義は、その精神を自らの出版事業の根源に据え、実践しました。新しさを極め続ければ変わらないものが見えてくる。変化を恐れずに挑戦し続ける心が、KADOKAWAスピリットです。そのため、面接では 「KADOKAWAでどんなことを成し遂げたいのか?」 を深く聞かれることが多いです。
「漫画が好きだから」「小さい頃から親しんでいたから」ではなく、なぜ数ある企業の中でKADOKAWAを選んだのかしっかりと企業理念や、KADOKAWAの歴史・事業内容と紐づけて話す必要があります。
これまでの経験がKADOKAWAでどう活かせるかを明確にする
採用では「即戦力」が重視されるため、「あなたのスキルがKADOKAWAでどう活かせるのか?」 を説明できるように準備しましょう。
・職種ごとに求められるスキルを把握する(マーケティング・デザイン・営業など)
・過去の実績を具体的な数字や成果を交えて説明する
・KADOKAWAの事業にどのように貢献できるかを明確にする
といった内容を話せるように予め用意しておきましょう。
テクノロジーを味方につけることができるか
クリエイティビティを発揮するにはテクノロジーが必要不可欠だということをKADOKAWAは大切にしています。
既にKADOKAWAは、様々な場面で最新のテクノロジーを使っています。例えば編集作業も、リモートワークが進んだこともあり、タブレットで校正をするなどますます最先端の技術が入ってきています。さらに新しいテクノロジーが使えないか、他の分野に使えないか、もっと効率的にできないか、というように次々と出てくるテクノロジーに敏感な方に入社していただきたい。どんなにテクノロジーが進化しても、想像や妄想をするのは人間の役割です。人間の想像や妄想を、テクノロジーを使って実現することが創造です。KADOKAWAは、テクノロジーを味方にできる若い皆さんの力を必要としています。
上記のように公式HPにも求めるものとして記載があります。これまでどのように現職でテクノロジーを活用してきたか?や今どのようなテクノロジーの勉強をしているか?などの質問に答えることができるように準備しておきましょう。
「参照:https://group.kadokawa.co.jp/company/philosophy.html」
「参照:https://group.kadokawa.co.jp/recruit/kadokawa/join/topmessage/index.html」
求める人材像
KADOKAWAの中途採用では、即戦力となる技術力・専門知識を持つ人材 が求められるのはもちろんのこと、同社の価値観や事業戦略に合った人物であることも重視されます。
採用ページからですが求める人材像を引用します。
KADOKAWAが求める人物像
KADOKAWAは、出版とキャラクター等の知的財産(IP)ビジネスを世界で展開するグローバル・エンターテイメント企業です。
会社としてさらなる飛躍を目指すため、現在のKADOKAWAのイメージに捉われず、新しい視野やアイデアで、イノベーションを興せる人材を募集します。
具体的には、多様な接点を活用して出版事業をドライブできるプロデューサー、クリエイティブの幅を拡張しIPの創造・育成を最大化できるクリエイター、そしてグローバル拡大に伴い現法と本社の架け橋となれるグローバルな人材になることを目指したい方を求めています。
新卒採用では、これらの方向性に興味を持ち、将来的にそのような役割を担える可能性のある方、そして学んだことを活かしながら成長する意欲のある方からのご応募をお待ちしています。
【トップメッセージ】
KADOKAWAグループは、出版社として1945年に創業、今では60社を超える企業からなる日本有数の総合エンターテインメント企業として、出版、映画、アニメ、ゲーム、およびUGC(User Generated Content)など、多彩なポートフォリオからなるIP(Intellectual Property)を創出し、世界に広く届けています。
日本のコンテンツが世界中から熱い視線を注がれている中、KADOKAWAグループのコーポレートミッションとして「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」を新たに掲げました。国内にとどまらず世界中の才能を発掘し、その価値を最大限に高め、生み出されるIPをテクノロジーの力で世界中のユーザーに届けることが我々の強みであり、世界中のユーザーが期待していることでもあると認識しています。
KADOKAWAグループに集まったノウハウと、クリエイティブ、テクノロジーを融合させ、これまでの形にとらわれることなく、イノベーティブな事業を継続的に生み出し、発展させていきます。
今後とも、変わらぬご支援とご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
「参照:https://group.kadokawa.co.jp/company/topmessage.html」
中途求人から紐解くKADOKAWAの求める人材像
KADOKAWAの採用情報や求人傾向を分析すると、「こんな人が求められる」という共通点が見えてきます。
変化を楽しみながら、新しいことに挑戦できる人
KADOKAWAは「不易流行」をグループ理念として掲げており、近年デジタルマーケティング・海外展開など新しい領域に挑戦しています。そのため、「今までのやり方」に固執せず、新しいことに前向きに取り組める人が歓迎されます。
社内外とのコミュニケーションが得意な人
出版IP創出ビジネスは、社内のデザインチーム・営業チーム・外部企業とのコラボなど、多くの人と関わる仕事です。そのため、「人と話すのが好き」「調整力がある」人が活躍しやすい環境です。
トレンドをキャッチし、企画・提案ができる人
様々な新規事業も手掛けるKADOKAWAでは「世の中の流行を見極めて、新しいアイデアを提案できること」が求められます。
テクノロジーを味方にできる人
クリエイティビティを発揮するにはテクノロジーが必要不可欠だということをKADOKAWAは大切にしています。「さらに新しいテクノロジーが使えないか、他の分野に使えないか、もっと効率的にできないか?」というように次々とでてくるテクノロジーを活用できるかどうかが求められます。
KADOKAWAの選考フローは?
KADOKAWAの中途採用の選考フローは、書類選考 → (適性検査) → 複数回の面接→ 内定 という流れが一般的です。職種によってはクリエイティブの試験や適性検査も行われます
書類選考
提出した履歴書・職務経歴書をもとに、KADOKAWAの人事部や採用担当者が書類選考を行います。採用担当者は「KADOKAWAの事業にどのように貢献できるか」という視点で応募者を評価します
複数回面接
ここでは主に「基本的な人物評価」と「経験・スキルの確認」が行われます。
「自己紹介・職務経歴を教えてください」
「KADOKAWAに応募した理由は?」
「前職での業務内容と、どのような実績を上げたか?」
「あなたの強み・弱みを教えてください」
「KADOKAWAでどのように貢献できますか?」
のような質問から、
より深掘りした質問が「KADOKAWAの企業文化に合うか」「専門スキルが十分か」がチェックされます。
KADOKAWAの会社概要
社名 | 株式会社KADOKAWA |
本社所在地 | 〒102-8177
東京都千代田区富士見二丁目13番3号 |
代表者 | 取締役 代表執行役社長 CEO 夏野 剛 |
設立 | 2014年10月1日 |
資本金 | 656億円 |
主な事業 | 出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業です。世界中から才能を発掘して多彩なIP(Intellectual Property)を創出し、さまざまなメディアで展開。創出したIPをテクノロジーの活用により世界に届ける「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を掲げ、IP価値の最大化を推進しています。 |
グループ理念
「不易流行」
「不易流行」は芭蕉が到達した俳句の理念ですが、角川書店の創業者・角川源義は、
その精神を自らの出版事業の根源に据え、実践しました。
新しさを極め続ければ変わらないものが見えてくる。
変化を恐れずに挑戦し続ける心がKADOKAWAスピリットです。
KADOKAWAの経営理念を「不易流行」とし、その志を未来につなげます。
<参照:https://group.kadokawa.co.jp/company/philosophy.html>
KADOKAWAの事業内容
KADOKAWAは、単なる出版会社ではなく、多岐にわたる事業を展開している企業です。
出版IP創出
出版を軸に、新たなIPを生み出していく
書籍・雑誌の出版・販売、電子書籍・電子雑誌の出版・販売、Web広告の販売、権利許諾などを行っています。メディアミックス展開の重要な源泉として、文芸、コミック、ライトノベル、児童書、実用書など多様なジャンルから年間5,900点(2024年3月期実績)の新作を継続的に創出しています。またWeb小説サイト「カクヨム」など自社UGC(User Generated Content)プラットフォームを活用し著者の発掘も積極的に行っています。蓄積されたタイトルは13万点以上にのぼり、この豊富な作品アーカイブが当社グループ成長の原動力となっています。電子書籍事業においては、IPを創出するのみならず、総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」を直接運営しています。
アニメ実写映像
アニメや実写の映像作品によって、IPのもつ価値を最大化する
主に自社原作を基にしたアニメおよび実写映像の企画・製作・配給、映像配信権やゲーム、MDなどへの権利許諾、DVDやBlu-rayなどのパッケージソフトの販売などを行っています。アニメ事業では、最近では自社原作のみならず他社原作のアニメ化も進めており、オリジナルアニメを含めて、年間40作品レベルの企画・製作力を有しています。この企画・製作力は、グローバル展開を後押しする強みであると同時に、アニメ作品のゲーム化、グッズ化を通した広範な収益力の源泉にもなっています。実写事業では、グローバル基準のクオリティーを見据え、ドラマや映画製作に取り組んでいます。また、デジタル映画鑑賞券サービス「ムビチケ」も運営しています。
ゲーム
新規ゲーム開発・自社作品をもとにしたゲーム開発の両輪で、IPの価値を高めていく
ゲームソフトおよびオンラインゲームの企画・開発・販売、権利許諾などを行っています。世界有数のIP創出・開発力を有するゲームスタジオであるフロム・ソフトウェアをグループ会社に持ち、クオリティーの高いコンソールゲーム・PCゲームのオリジナル作品を継続的にリリースしています。2022年2月に発売したゲーム作品『ELDEN RING』は、世界累計出荷本数3,000万本突破の世界的大ヒットを記録しました。またコンソールゲーム開発のほか、自社アニメIPのモバイルゲーム化の取り組みも推進しています。
WEBサービス
テクノロジーを通じて、ユーザー同士をつなげる場をつくり出す
Webサービス事業では、動画プラットフォームの開発・運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信などを行っています。動画コミュニティサービス「ニコニコ」をはじめ、オンラインとリアルでつながるハイブリッドイベント「ニコニコ超会議」や世界最大のアニメソングイベント「Animelo Summer Live」といったイベント主催など、斬新なアイデアとデジタル技術力を強みに、多彩なエンターテインメントコンテンツやサービスを展開しています。
教育・EdTech
教育サービス・システムの提供で、生徒の才能を育てるサポートをする
専門校の運営およびオンライン教育のための教育コンテンツ・システム提供などを行っています。クリエイティブ分野の人材育成スクールを運営するバンタンでは、デジタルに特化したアニメーター・声優・イラストレーターを育成する「KADOKAWAアニメ・声優アカデミー」、マンガ家・イラストレーター・ノベル作家・編集者を育成する「KADOKAWAマンガアカデミー」など新たなスクールを開校しています。また、8つのスクールで大学部※2を設置し、クリエイティブ分野における最先端の実践教育と大学卒業資格の同時取得を可能とします。併せて札幌地区で「バンタンデザイン研究所」、「ヴィーナスアカデミー」、「バンタンゲームアカデミー」「KADOKAWAドワンゴ情報工科学院」を開校するなど展開地域も拡大し、さまざまな分野において多くのクリエイター育成に注力しています。
<参照:https://group.kadokawa.co.jp/business/>