関西電力の働き方は?
関西電力は、エネルギー業界において日本を代表する企業であり、関西を中心に事業を展開しています。国内における電力事業の他にも地域活性化・まちづくりや、海外でのインフラ整備等のコンサルティングなどその事業内容は多岐に亘っています。
安定した経営や、知名度、そして平均給与の高さなどから就職・転職において人気は高い企業といえるでしょう。そんな関西電力ですが、「働き方」改革・健康経営を中期経営計画の取組みにも掲げています。
そこで今回は、関西電力の「働き方」に焦点を当て、改革の効果や実績を詳しく解説していきます。会社選びの参考にしてみてください。
関西電力の「働き方」改革・健康経営とは?
関西電力は、「働き方」改革・健康経営を中期経営計画の取組みに掲げ、デジタル技術活用による業務の高付加価値化、働きがいのある環境の整備や心身の健康維持・増進支援を通じた働き方の魅力の向上に取り組んでいます。
「働き方」改革・健康経営の推進により、目指しているのは、「従業員一人ひとりが活き活きと輝き、豊かな人生を歩む」ことです。従業員一人ひとりが、心身の健康をベースに、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を通して、日々の充実と成長実感を得るとともに、自分時間を創出し、プライベートも存分に楽しみながら、活き活きと輝いている、そうした環境を創りあげていくことで、誰もが働き続けたい会社に、家族と自分自身に誇れる会社になっていきたいと考えています。
1.トップによるコミットメントを継続・強化しています
「働き方」改革と健康経営の推進においては、特に事業部門や職場のトップが主体的に取組みを進めていくことが重要だと考えています。そこで、「働き方」改革・健康経営の推進責任者である社長のもと、人事労務担当役員が委員長を務める「働き方」改革・健康経営委員会での議論を通じて、より柔軟に働ける勤務制度の整備や従業員の健康増進に向けた方針・施策を策定し、各事業本部等・労働組合・健康保険組合・医療スタッフ等と連携しながら、従業員一人ひとりが健康で活き活きと活躍できる環境整備に取り組んでいます。
2.明確な目標を掲げて取り組んでいます
総労働時間や有給休暇取得率、生活習慣等に関する分かりやすい目標を掲げ、各取組みを展開しています。
3.目標達成に向け、PDCAを回しています
年度ごとに、時間外労働実績や従業員アンケート、健康診断・ストレスチェック結果等のデータや社内外の環境変化を分析、取組みを評価し、その結果を全社方針や具体的な取組内容に反映しています。
(2024年度の主な取組み)
・価値ある業務に専念するための働き方
(業務そのものの廃止やプロセスの見直し、効率的なワークスタイルの確立等)
・一人ひとりが活き活きと働くための環境づくり、適正な労働時間管理と個々の「働き方」を尊重する職場風土の醸成
(至近で導入した勤務制度やツール類の活用状況の把握するとともに、生産性の維持・向上を前提に、最も適切な「働き方」を、従業員一人ひとりが自律的に考え、選択することを尊重する職場風土の醸成等)
・疾病予防に向けたベースの取組み(人間ドックの受診慫慂等)
・活き活きと輝き、豊かな人生を歩むための健康づくり支援(職場一体での健康活動の促進等) など
「働き方」改革の実際の目標と実績は?
関西電力がめざす「従業員一人ひとりが活き活きと輝き、豊かな人生を歩む」姿の実現には、業務の効率化や新たな勤務制度の導入・活用をはじめとした 「働き方」改革の推進による長時間・過重労働の防止、ワークライフバランスの充実に向けた取組みと、疾病予防にとどまらない、さらなる健康づくり支援も含めた健康経営の推進による従業員の健康行動の促進に向けた取組みが不可欠だと考えています。
具体的な目標と現状の実績や効果を公表しているので、見てみましょう。
1.具体的な目標
・男性育児休職取得率 女性の取得率と同程度
(2022年度の女性育休取得率:100%)
・男性育児休職平均取得日数 2025年度末までに1か月以上
・有給休暇取得率90%以上
・総労働時間の削減
「2015年度比5%削減 = 一人当たり所定外労働時間換算190時間(年)相当」
・健康経営先進企業並への健康指標の向上(体重・運動・喫煙・睡眠・飲酒習慣)
2.具体的な取組事例と効果
・業務そのものの廃止やプロセスの見直しを行い、業務効率化を図るとともに、コアタイムの無いフレックスタイム勤務制や、テレワークや時間単位休暇の導入等による働き方の多様性を高める勤務制度の充実や、休暇取得の慫慂などを通じ、総労働時間の削減や有給休暇の取得率向上に取り組んでいます。
・男性の育児休職取得については、「プレママ・プレパパセミナー」を通じて、本人に対して、男性の育児参画や育児休職取得の重要性・メリット等を伝達し、必要な時期に必要な期間の育児休職を取得することを促進するとともに、「プレママ・プレパパ上司向けセミナー」を通じて、上司に対して、男性の育児参画や育児休職取得が本人だけでなく会社や社会にもたらすメリット等の正しい理解を促し、仕事と育児を両立しやすい職場環境整備を行っています。
その結果、2022年度においては、一人当たり所定外労働時間は249.7時間に、男性育児休職取得率は124%となりました。また、有給休暇取得率は長年にわたり90%以上を維持しています。
3.2023年度の実績
関西電力株式会社と関西電力送配電株式会社の合算実績を見てみましょう。
・有給休暇取得率 97.1%
・一人当たり所定外労働時間 256.8時間
・男性育児休職取得率 99%
・男性育児休職平均取得日数 21.8日
ちなみに、2023年の日本全体の有給取得率の平均は63%にとどまっており、男性育休取得率はおよそ30%という調査結果が出ています。それから考えても、関西電力の「働き方」改革は進んでいると言えるのではないでしょうか。
健康経営優良法人 ホワイト500に認定
経済産業省は、健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」し、社会的評価を得られるようにする、健康経営優良法人認定制度を推進しています。関西電力は、このなかでも大規模法人を対象とした、「大規模法人部門(ホワイト500)」に2017年から2024年の8年連続で認定されました。今後も、「働き方」改革・健康経営に資する取組みを進めていくと宣言しています。
※健康経営優良法人認定制度とは?
地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。健康経営に取り組む優良な法人を認定することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標としています。
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