資生堂の福利厚生やキャリア支援制度は?
女性が多く活躍しており大企業である資生堂なので福利厚生について気になる方も多いはずです。一方で、そのような情報は実際に働いてみないと把握できない部分が多く、情報収集に苦労している転職希望者が多いのも事実です。
そこで、実際に導入している福利厚生制度をご紹介します。転職活動で役立つ会社情報も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
資生堂の福利厚生
資生堂の福利厚生には、以下のようなものがあります。
資生堂では社員が安心して仕事に集中できるよう、充実した福利厚生制度を整備。健康保険や厚生年金などの法定福利厚生はもちろん、社員のニーズに応じた独自の福利厚生制度も提供しています。
休日 | 完全週休2日制、祝日
年間休日126日(2023年度) |
休暇・休職制度 | 有給休暇、慶弔時などの特別休暇のほか。勤続年数に応じて取得できるリフレッシュ休暇、連続休暇制度、他 |
昇給・賞与 | 年1回(4月)
年3回(6月、12月、翌4月) ※4月入社の場合、初年度賞与は支給対象期間(1月から12月)の12か月間のうち、4月から12月の9か月分(9/12)を按分支給 |
勤務時間 | 8時間45分(休憩60分含む)
※勤務時間は事業所によって異なります。 |
福利厚生 | 財形制度や自社株投資会制度
健康診断 慶弔見舞金制度 健康保険組合 カフェテリア制度 自社商品割引購入 企業年金制度や積立型総合福祉共済制度、他 産前産後休暇、育児休業制度、育児時間制度、介護休業制度、介護時間制度 他 |
住宅関連制度 | 住宅関連手当の支給 |
その他 | 試用期間(3か月) |
資生堂の健康推進
資生堂は、「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでよりよい世界を)」を目指します。そのために、美と健康を活力の根源と捉え、社員やその家族がみずから美しく健やかに生活するための取り組みを推進します。
行動方針
・一人ひとりが美を提供する企業の一員として、心身ともに健やかに働くために自覚と知識を持ち、積極的に行動します。
・美しい生活習慣や健康について、お互いに語りあい高めあえるよう努めます。
・資生堂はより安全で快適な職場環境の形成に努めるとともに、資生堂健康保険組合と協働し、社員や家族の取り組みを積極的にサポートしていきます。
推進体制
推進にあたっては、代表執行 会長CEOが健康管理責任者となり、直属のピープル&カルチャー本部(P&C本部) ウェルネスサポートグループと資生堂健康保険組合が協働して各事業所(国内資生堂グループ)をサポートし、社員の健康保持・増進活動を積極的にけん引します。また、健康管理責任者より各役員・部門長・責任者へ働きかけ、社員の自主的な健康への取り組みを支援します。
健康経営実現のための重点取り組み
<5つの重点取り組み>
生活習慣の取り組み例
ヘルスサポートプログラム終了率 | ヘルスサポートプログラム(特定保健指導)の2022年度終了率は53.4%と全国平均(34.0%)との比較において高水準となっています。 |
ウェルネスフェア | 毎年、国内資生堂グループ各拠点の健康課題に合わせたウェルネスフェアを実施しています。ウェルネスフェアでは、骨密度や歩行姿勢の測定会など、実際に体感しながら健康教育を受ける機会や楽しんで参加できる要素を盛り込み、社員が気軽に参加しながら、健康への関心を高められるように工夫を凝らしています。2023年は10事業所で開催し、満足度は全会場平均で97%でした。2024年は全国約9事業所で開催し、一部事業所では、新しい試みとして交代勤務者に合わせた時間帯で開催。 |
生活習慣セミナー | 2019年より各組織の健康課題に合わせ、睡眠・食事・運動関わるセミナーを実施し、参加者から好評を得ています。2023年度においては、各事業所の健康課題に応じたオンラインセミナーを実施し、参加者の睡眠・食事・運動・飲酒習慣改善への取り組みを継続して実施し、2,000人以上が参加しました。今後も引き続き実施する予定です。 |
ウォーキングイベント | 2022年から資生堂健康保険組合とのコラボ事業として、運動不足解消、運動習慣へのきっかけづくりを目的にアプリによるウォーキングイベントを開催しています。個人・部門のランキング形式とし、これまで170部門、2,500人以上が参加しました。運動習慣の促進だけでなく、社員間のコミュニケーションの機会としても好評を得て、今後も引き続き実施する予定です。 |
Tobacco Free(禁煙推進)の取り組み
喫煙率 | 喫煙率を算出以降、喫煙率は毎年減少し、2023年は16.7%まで低下しました。(2010年比▲16.9ポイント)今後も喫煙率のさらなる低下を目指し、「2030年には5%以下」を指標としています。 |
禁煙支援 | 保健指導での個別禁煙指導加え、禁煙相談窓口のトライアル実施(一部事業所)、社外相談窓口など、 禁煙に関する幅広い相談に応じる体制づくりを目指しています。2023年度からは、禁煙イベントとして「タバコフリーチャレンジ」を実施。エントリーした社員の2カ月間の禁煙を保健師がメールでサポートし、エントリー・禁煙達成の人数に応じた金額を日本対がん協会へ寄付しています。資生堂健康保険組合では、通年での禁煙治療費用一部補助に加えて、2019年度からは期間限定での禁煙治療費全額補助、2021年には「リモート禁煙外来プログラム」(資生堂健康保険組合の全額費用補助)を開始。2023年度は74.6%と高い禁煙成功率でした。今後も70%以上の禁煙成功率を継続することを目標にしています。禁煙成功にこだわらず、禁煙にチャレンジする人を応援する風土づくりを目指しています。 |
社内禁煙ルール・
受動喫煙対策 |
2012年には建物内禁煙を実現させ、併せて制服着用時禁煙・社用車禁煙とし、2019年からは労働時間内禁煙もスタートさせました。2023年のTobacco Free Policyの発信後の後に、全社員を対象としたアンケート調査、喫煙環境の実態調査を行い、その結果や「Tobacco Free Policy」に基づき、各ビジネス領域でディスカッションを行い、望まない受動喫煙の完全防止のための2030年に向けたロードマップを策定中です。 |
情報発信 | ポスター掲示やリーフレット、衛生委員会、社内イントラネットを通じて、情報発信を継続して行っています。 さらに2022年からは毎月の禁煙の日に、クイズや社員の声なども交えたタバコを吸わない人にも興味をもってもらえるオリジナルの資料を作成し、サイネージや社内イントラネットなどで掲載しています。 |
メンタル・女性の健康・がんの取り組み成果
メンタルヘルス・セルフケア | eラーニングによるメンタルヘルス・セルフケアの教育を行っています。2023年eラーニング理解度は99%(前年比同等)と効果的な内容となっています。また、アサーションや認知行動療法など、5~10分の短編動画を作成し、セルフケアに役立つ情報を配信しています。
2023年より精神科専門産業医の設置により、メンタルヘルス施策全体の見直しと強化を図っています。 社内・社外の相談窓口を設置し、社内産業医・看護職による健康相談、必要に応じ提携の公認心理師とのカウンセリングを実施しています。 |
メンタルヘルス・ラインケア | 全管理職を対象に、eラーニングによるメンタルヘルス・ラインケアの教育を実施しています。また、新任管理職を対象に、安全配慮義務や、部下の変化への気づき、職場復帰への支援など、5~10分の短編動画を作成・配信し、ラインケア研修の拡充に向けて取り組んでいます。 |
女性の健康セミナー | 事業所の特徴やニーズに合わせて、女性のライフステージと健康(女性ホルモン、月経、更年期など)に関するセミナーを実施しています。
2023年は更年期、2024年は月経・PMS・妊娠・不妊・プレコンセプションケアにフォーカスしたセミナーを実施し、すべてのセミナーで満足度は90%以上と非常に好評です。 |
がん治療と就業の両立支援・
eラーニング実施 |
2020年より、eラーニングによるがん教育を行っています。がんに関する基礎知識、がん治療と仕事の両立支援制度や相談窓口、がん治療経験社員の経験談をテーマとし、社員のがんリテラシーの向上に取り組んでいます。2023年のeラーニング理解度は99%(前年比+1%)、満足度は98%(前年比+1%)と効果的な内容となっています。がんセミナーでは、現地参加・オンライン含め105人が参加、理解度・満足度ともに100%でした。 |
資生堂のキャリア支援制度
人材育成の全体像
資生堂は「PEOPLE FIRST」という考えのもと、人材すべての価値創造・事業活動は人から始まり、「強い個が強い会社をつくる」ことを信じ、人材育成へ積極的に投資しています。
「強い個」をつくるために力を入れているのが、ジョブ型人事制度に基づく、戦略的タレントマネジメント、パフォーマンスマネジメント、自律的キャリア開発支援です。グローバルな人材マネジメントをより効果的に実践するために、2020年に全社共通の人材像であるTRUST 8コンピテンシーを策定しました。
TRUST8コンピテンシーをグローバル共通の選抜・評価や人材育成プログラムの基礎とし、さまざまな専門性を持った社員がそれぞれの強みをいかせる業務で成長しています。資生堂は社員のみずから成長する姿勢を奨励し、一人ひとりの自律的なキャリア開発を支援しています。
ジョブ型人事制度
社員の専門性を強化し「グローバルで勝てる組織」となるよう、2021年から日本国内の管理職・総合職(美容職・生産技術職を除く)を対象としたジョブ型人事制度を導入しました。以下の4項目により、社員のレベルを判定する基準を個人の「能力」から「職務(ジョブ)」に移行することで、グローバルスタンダードに沿った客観的な評価や処遇を可能にしています。各部署における職務内容と必要な専門能力を明確化することで、社員一人ひとりのキャリアの自律性を高めることを狙っています。
1.社員が目指すべき専門性の領域をジョブファミリー(JF)としてグローバルで明確化。
2.それぞれのジョブファミリーに必要な専門性とスキルを、ファンクショナル・コンピテンシー(FC)として明示。
3.管理職だけでなく一般職も含めた全階層にジョブグレード(JG)を導入。
4.グレード判定の基準となるジョブディスクリプション(JD)を明示(部署ごとにジョブ・ディスクリプションを作成することで日本の労働慣行に沿って組織変更やアサインメント変更に対しても対応できるよう考慮)。
戦略的タレントマネジメント
当社ではグローバルにおける資生堂グループ全体での適材適所な人材配置と、戦略的タレントを育成するためのマネジメントを行っています。毎年、グローバル/リージョナル/ファンクショナルレベルでそれぞれタレントレビューを実施し、重要なキーポジションに対する後継者の指名・育成計画を作成しています。後継者の育成計画では、能力開発を主目的とした難易度の高い業務へのアサイン(ストレッチアサインメント)やグローバルでの異動機会、リーダーシップ開発プログラムなど、それぞれの強みや開発課題に基づく個別育成計画が策定され、CEOの承認・支援のもと、実行されます。
パフォーマンスマネジメント
ビジネスと社員の持続的成長のために、パフォーマンスマネジメントを強化しています。2021年よりグローバルで共通のスキームを導入し、業績目標達成度とTRUST8コンピテンシーに則った行動発揮度の両方を評価するよう改訂しました。これにより中長期的な業績の向上と社員の成長を図っています。
資生堂のすべての社員は年度初めに業績目標を策定する際に、上司との面談を通じて個人業績目標を設定します。目標設定の際は所属グループの目標を各個人にカスケードし、各個人の目標がグループ目標の達成につながる設計となっています。また、社員各自のキャリアゴールやその実現に必要な能力開発を明確化するためのキャリア・ディベロップメントプラン(CDP)を設定します。
1年に1回以上の評価面談のみならず、期中は、日々の上司とのアジャイルな対話やフィードバックを通じて、進捗状況を定期的に確認し、必要に応じ軌道修正します。年度末には、上司との面談を通じて最終達成度を確認します。また、上司は他の社員にも自分の部下に対する評価を求めることができ、それらを含めてフィードバックすることで直属の上司の評価だけでなく、多面的に社員を評価することができます。
評価の揺れを回避するため、評価基準を確認する評価カリブレーション会議が行われ、正式な評価が確定します。また、期首においても、期待される水準のパフォーマンスに照らした目標が設定されているかを確認(目標カリブレーション)することで、各自がストレッチした業務アサインメントに挑戦し専門性を高めていきます。
自律的キャリア開発支援
ジョブ型人事制度導入に際して、主体的なキャリア開発と専門性を強化するために、2020年から国内資生堂グループ全社員に対しキャリアワークショップやeラーニングを実施しています(2023年までに4,770名が受講)。また、社員自身が作成した中長期的なキャリアゴールを描くキャリア・ディベロップメントプラン(CDP)はパフォーマンスマネジメントの一環として扱われます。年度初めに業績目標を策定する際に、CDPを実現するための活動計画を上司と共有し、上司は効果的な業務アサインと人材育成につなげます。社員はみずからのキャリア開発にいかす基礎的なビジネススキルや、所属するジョブファミリーで必要な専門性を高めるさまざまな研修プログラムを自発的に利用できます。
トレーニングプログラム
資生堂の人材育成は「70:20:10の法則」※を重視していますが、とりわけトレーニングプログラムは、集中して新しい知見を学ぶ機会であり、優秀な社員と交流し、さらに成長意欲を高める機会となります。目的と対象者に応じ、選抜型プログラム・選択型プログラム・必須プログラム、の3種類の研修プログラムを提供しています。
資生堂の福利厚生に関する口コミ
実際の口コミからも資生堂の福利厚生面を見ていきましょう。
在籍3~5年 女性 研究職
食堂が無料で使用することができた。また、フレックス制度なども柔軟に使うことができたので急な用事があるときに助かった。その他も福利厚生がしっかりとしているのでその点が良かったです。正社員だと改善提案活動や小集団、5Sなどの業務外の活動が多いのでそこが苦手な人は合わないかもしれません。 |
在籍20年以上 女性 ビューティーアドバイザー
所定休日も多く、有給消化を積極的に推進しているのでワークライフバランスはとても良い会社だと思います。ここ数年は働き方見直しにも積極的なこと、コロナ禍以降テレワークを取り入れたハイブリッドな働き方をできるため自分の時間を有意義に使えるようになりました。昨今はビューティーコンサルタントの方が有給取得しやすいです。 |
在籍5年以上10年以内 女性 研究職
子どもを育てながら働きやすい環境だと思います。1分単位での打刻や時短勤務、コアタイムなしのフレック勤務、在宅勤務、看護休暇など制度が揃っており男女関わらずに利用しています。男性でも育休を長期で取得する人がでてきています。ただ業務量についてあまり考慮してもらえないので時短勤務の場合は大変そうに見えます。 |
口コミを見てみると、リモート制度や休暇制度においてはかなり良い印象であり、働きやすい環境と言えるでしょう。また、社員食堂もあり福利厚生は充実しているように伺えます。
社員食堂について言及していきます。
社員食堂「ZEBRA(ゼブラ)」があるのは、東京都港区にあるグローバル本社です。グローバル本社は2021年5月にオフィスのリニューアルを実施し、オフィスリニューアルに合わせて、それまでの社員食堂もZEBRAへと刷新されているとのことです。
ZEBRAの営業時間は午前8時から午後5時で、ランチタイムは午前11時30分から午後1時30分。それ以外の時間はカフェタイムとして利用可能なほか、社員が自分の好きな場所で仕事ができるようにしています。同社ではフリーアドレスを導入しており、取材時にも多くの社員が思い思いの場所で仕事に取り組んでいました。
無料という口コミもありましたが現在は以下のようなお食事が提供されているようです。
ZEBRAで提供する食事のうち、資生堂らしさが最も表れているのが「健美食(けんびしょく)」(650円)だ。健美食のコンセプトは「おいしく食べて、美しく、健康になる」で、提供されています。
このように休暇からキャリア、食事、健康まで非常に充実したラインナップの福利厚生が整っている様子が伺えます。
資生堂へのご転職をお考えの方へ
資生堂への転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
資生堂への転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。