クボタの企業概要を徹底解説|転職前に知っておくべきポイントとは?
株式会社クボタは、食料・水・環境という人々の生活に不可欠な分野で事業を展開するグローバル企業です。創業から130年以上、農業機械や建設機械、水処理プラントなど幅広い技術で世界中の人々の暮らしを支えており、社会インフラの事業に関わりたい転職希望者からの人気を集めています。
一方で、クボタの安定性や知名度に惹かれる転職希望者は多く、転職を成功させるには企業研究の深堀りが不可欠です。今回はクボタへの転職をお考えの方に、同社の会社概要や事業内容などを紹介していきます。転職活動時の企業研究にお役立ていただけると幸いです。
クボタの企業概要
ここでは、株式会社クボタについて、下記の項目に沿って紹介していきます。
・会社概要
・沿革
・企業理念
・企業文化
会社概要
社名 | 株式会社クボタ |
代表者 | 代表取締役社長
北尾 裕一 代表取締役副社長執行役員 吉川 正人 |
創業 | 1890年2月 |
資本金 | 841億円(2023年12月31日現在) |
売上高 | 30,207億円(2023年12月31日現在・連結)
12,234億円(2023年12月31日現在・単独) |
従業員数 | 52,608人(2023年12月31日現在・連結)
14,638人(2023年12月31日現在・単独) ※従業員数は、就業人員です。 |
本社所在地 | 〒556-8601
大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 TEL.06-6648-2111 |
東京本社 | 〒104-8307
東京都中央区京橋二丁目1番3号 京橋トラストタワー TEL.03-3245-3111 |
沿革
クボタの歴史は、1890年に創業者である久保田権四郎が大阪で創業した鋳物工場「大出鋳造所」から始まっています。当時19歳だった久保田は、衡器(はかり)の分銅や日用品の鋳物を製造していました。
その後、水道用鉄管の国産化に成功し、日本の近代水道インフラ整備に大きく貢献します。この水道管事業は、クボタの社会貢献の原点とも言えるでしょう。1922年には農工用石油発動機の製造を開始し、農業機械分野へ進出する足掛かりを構築。後のクボタの主力事業の一つとなる、農業機械分野への重要な一歩です。
戦後の復興期には、耕耘機の開発・販売を開始し、食糧増産に貢献することで日本の農業機械化を牽引。1953年には「久保田鉄工株式会社」に社名変更を行い、建設機械分野への進出も果たします。高度経済成長期には、トラクタやコンバインなどの農業機械の開発を進め、日本の農業の発展に貢献しました。
このように、クボタは時代のニーズに応えながら事業領域を拡大し、社会の発展に貢献しています。創業から130年以上経った今も、クボタは社会課題の解決に貢献する企業として、世界中で事業を展開しています。
企業理念
クボタは「世界の明日のために、クボタができること」をテーマに、以下の企業姿勢・社会との約束・使命を表明しています。
スピリッツ(精神・姿勢)
クボタの企業理念は、創業者の久保田権四郎の精神を受け継ぎ、「技術で応えるたしかな未来」というスローガンのもと、社会への貢献を追求する姿勢に集約されます。
創業以来、「やればできる」「失敗を恐れるな」という信念を貫き、水道管の国産化や農業の機械化など、社会の発展に不可欠な事業を推進してきました。この精神は、「創意と勇気をもって未知の世界に挑戦しよう」という言葉に表れています。
ブランドステートメント(約束)
クボタは「For Earth, For Life」というブランドステートメントを掲げ、美しい地球環境を守りながら、人々の豊かな暮らしを支え続けることを約束。人類の生存に欠かせない食料・水・環境の分野で、優れた製品・技術・サービスを通じて貢献するという使命に基づいています。
ミッション(使命)
クボタは長期ビジョン「GMB2030」を策定し、「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」を目指しています。食料・水・環境分野で社会に貢献し続けることを使命とし、その分野において必要不可欠な存在となることを意味します。
これらの理念は、クボタの事業活動の根幹をなし、持続可能な社会の実現に貢献するための指針となっています。
企業文化
クボタの企業文化は、創業以来受け継がれてきた「現場主義」と「One Kubota」の精神に根ざしています。
現場主義
お客様のニーズを深く理解するために、積極的に現場に足を運び、お客様の声に耳を傾ける姿勢を意味します。この姿勢は、製品開発やサービス提供において、お客様にとって本当に価値のあるものを提供するための原動力となっています。
One Kubota
年齢や役職、部署などの垣根を越えて、社員一人ひとりが互いに尊重し、協力し合いながら仕事を進めるという考え方です。近年では「さん付け呼称」を導入し、社長を含めた全社員が役職に関係なく「さん」付けで呼び合い、よりフラットで風通しの良いコミュニケーションを促進しています。
また、グローバル展開が進む中で、多様な文化や価値観を尊重する風土も育まれています。世界各地の社員が互いに理解し、尊重し合うことで、グローバルな視点を持ったイノベーションの創出につなげています。
クボタの事業内容
クボタは、農業機械による食料生産の支援から、水インフラ整備、環境保全に関わる事業まで、幅広い分野で社会課題の解決に貢献しています。ここからは、クボタの事業内容について、以下の項目に沿って紹介していきます。
農業ソリューション
クボタは、稲作と畑作の両方に対応する農業機械を開発し、世界各地の農業現場へ提供しています。
トラクタ、コンバイン、田植機といった基幹となる農業機械はもちろん、近年ではデータ活用と自動化を組み合わせた「スマート農業」を推進。クボタスマートアグリシステム(KSAS)では、農業におけるさまざまな情報をクラウドに集約し、活用することで、効率的な農業経営を実現しています。
例えば、KSASの活用により、農作物の生育状況や土壌の状態などをデータに基づいて把握し、適切な施肥や水管理が実現可能です。また、自動運転農機を使用することで、作業時間の短縮や作業精度の向上が図れます。
クボタは、農業機械の開発・提供に留まらず、データに基づいた営農支援を通じて、世界の農業の発展に貢献しています。
水環境ソリューション
クボタは、安全な水を世界の一人ひとりに届けることを使命とし、水環境ソリューション事業を展開しています。
この事業では、水道管から水処理プラントまで、水インフラに関わる幅広い製品と技術を提供。創業期に水道管の国産化に成功し、現在の水環境ソリューション事業の礎となっています。現在では上水(水道水)の供給だけでなく、下水処理や水の再利用など、水循環全体を視野に入れた取り組みを推進中です。
クボタが独自に開発した「液中膜」技術では、下水を高度かつ安定的に処理し、中水として再利用を可能にしています。日本国内だけでなく、海外の水処理施設でも広く採用されており、水資源の有効活用に貢献しています。
またクボタでは、IoTを活用した水環境プラント・機器の遠隔監視システムも提供。プラントの稼働状況をリアルタイムで把握し、不具合の早期発見や効率的なメンテナンスに役立てられています。
環境ソリューション
クボタの環境ソリューションは、社会と産業の基盤を支え、人々の豊かな暮らしに貢献することを目的としています。建設機械、エンジン、廃棄物処理プラントなど、多岐にわたる製品とサービスを提供しているのが特徴です。
建設機械分野では、ミニバックホーをはじめとする小型建設機械で世界トップクラスのシェアを誇り、都市部のインフラ整備や災害復旧などでも導入されています。また、クボタのエンジンは農業機械だけでなく、建設機械や産業機械などでも活用されています。
廃棄物処理プラントでは、ごみ焼却施設やリサイクル施設などを提供し、資源循環型社会の実現に貢献。これらの施設は、廃棄物の減量化や資源の有効活用に役立っています。
その他の事業
クボタは、食料、水、環境という主要な事業領域に加え、社会の多様なニーズに応えるための事業も展開しています。
精密機器事業
農業分野や産業分野で使用される計測機器や制御機器などを開発・製造しています。農業分野では、農作物の品質や収量を向上させるためのセンサーや分析機器などを提供。産業分野では、工場の生産ラインで使用される制御機器や計測機器などを提供し、生産効率の向上に貢献しています。
素形材事業
ダクタイル鋳鉄管や遠心力鋳鋼管などを製造している事業です。水道インフラや産業機械などに使用され、社会基盤を支える重要な役割を担っています。特に、ダクタイル鋳鉄管は耐震性や耐久性に優れており、地震が多い日本において、安全な水道インフラの構築に貢献しています。
クボタの強み
クボタは、長年にわたり培ってきた技術力、グローバルな事業展開、SDGsへの積極的な取り組みを強みとしています。ここでは、クボタの事業を多角的に分析し、企業としての全体像をより深く理解していきます。
技術力
クボタの強みを語る上で欠かせないのが、長年にわたり培ってきた高度な技術力です。
創業以来、クボタは鋳造技術を基盤に、素材開発から製品設計、製造、アフターサービスまで一貫した体制を構築。素材開発においては、強靭な素材を開発する技術と、素材を自在に操るプロセス技術を有しており、顧客が本当に必要とするものを具現化する問題解決力が、クボタの技術力の源泉となっています。
水道管事業で培われた鋳造技術は、現在の農業機械や建設機械、さらには精密機器などの分野にも活かされています。近年では、ICTやAIを活用したスマート農業技術の開発に力を入れており、農業の効率化や高付加価値化に貢献。環境負荷低減に貢献するエンジンの開発や、水処理技術の高度化など、持続可能な社会の実現に向けた技術開発も推進中です。
これらの技術は、各事業分野で培われたノウハウが相互に作用し、クボタの新たな価値創造につながっています。
グローバル展開
クボタは、日本国内で培ってきた技術と経験を活かし、世界各地で事業を展開しています。単なる製品輸出に留まらず、現地のニーズに合わせた製品開発や、地域社会への貢献活動なども含まれます。
アジア地域においては、農業機械の普及を通じて食料増産に貢献。タイではトラクタの生産工場を設立し、現地の農業機械化を支援しています。水環境分野では、アジアや中東、アフリカなどで水処理プラントの建設や技術提供を行い、安全な水へのアクセス改善に貢献しています。
北米や欧州では建設機械事業が好調であり、ミニバックホーの高い市場シェアが特徴です。これらの地域では、都市インフラの整備や住宅建設などにクボタの建設機械が活用されています。
また、クボタは各地域で研究開発拠点を設け、現地のニーズや課題に対応した技術開発も進めています。米国では水・環境分野の研究開発拠点を設け、北米特有の水問題解決に向けて推進中です。
SDGsへの取り組み
クボタは、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を経営の重要な柱の一つと位置付けています。
創業以来、「食料」「水」「環境」という人類の生存に不可欠な分野で事業を展開してきたクボタにとって、SDGsへの貢献は企業活動そのものです。特に「飢餓をゼロに」「安全な水とトイレを世界中に」「つくる責任 つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」といった目標に対して、事業を通じて直接的に貢献しています。
農業分野での取り組み
食料生産の効率化と持続可能性向上に貢献する技術開発や製品提供を行っています。例えば、スマート農業技術の普及を通じて、農作物の収量増加や環境負荷低減を実現しています。
水環境分野での取り組み
安全な水の供給、水資源の有効活用に貢献する技術・製品を提供しています。液中膜技術を用いた水処理システムの普及はその一例です。
事業活動における環境負荷低減にも積極的に取り組んでおり、省エネルギー化や廃棄物削減などを推進しています。
クボタの採用情報
最後に、株式会社クボタの採用情報の一例を紹介します。転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
職種 / 募集ポジション | クボタ/NC工作機械オペレーター/技能職(テクニカル職) |
雇用形態 | 正社員 |
給与 | 年収 420万円 〜 550万円
【想定年収】420万円~550万円(別途残業代支給) ※ご経験、前年収、ご年齢に応じて決定します。 《月給参考例》 ・251,000円/25歳(残業代を除く) ・268,500円/30歳(残業代を除く) ・282,000円/35歳(残業代を除く) 《残業手当参考例》 残業20時間込みの場合、4,736,000円~6,084,000円 ※夜勤の場合は別途夜勤手当支給 |
勤務地 | 590-0823 大阪府堺市堺区石津北町64
大阪府堺市(堺製造所) ●敷地内禁煙(屋内・屋外喫煙可能場所あり) |
勤務時間 | 交替昼夜勤(4勤2休のシフト勤務)
①8:00~16:30 ②20:00~4:30 (休憩時間45分) |
休日休暇 | 【休暇】4勤2休のシフト勤務となります
(事業所カレンダーによる 企業年間休日125日) 年末年始、夏季、GW、年次有給、特別・慶弔休暇土曜日、日曜日、その他(製造部門は事業所ごとに決定。就労する事業所の年間所定休日による。) 【有給休暇】最大20日 (入社時14日付与、半日・時間単位取得可) |
待遇/手当/福利厚生 | 【雇用形態】正社員(テクニカル職)
【試用期間】あり 3ヶ月(本採用時と待遇変更なし) 【保険】雇用・労災・健康・厚生年金保険 【手当】通勤手当 支給 ※会社規程による 【寮・社宅】有:保有or借上 ※配属地近隣物件の空き状況、家族構成等による 【福利厚生】 退職金、貯蓄制度/財形貯蓄制度(財形年金)、団体貯蓄保険、クボタファンド(従業員持株会)慶弔・保険/慶弔見舞金制度、ファミリーライフサポート保険、災害補償、各種損害保険等 健康・レクリエーション/カフェテリアプラン(スポーツ施設利用補助、旅行費補助等)、各種健康診断、人間ドック補助、 食堂、休憩所、浴場(男性のみ)、シャワールーム(女性のみ)完備 |
賞与/昇給 | 【賞与】業績、評価によって6月・12月支給
【昇給】年1回 |
株式会社クボタへの転職をお考えの方へ
クボタへの転職は難易度が非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得が難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
クボタへの転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。