第二新卒は大手に転職できる?未経験OKの大手一覧・受かる方法・注意点を徹底解説
第二新卒(新卒入社後3年未満の若手社会人)市場における大手企業の採用意欲は、近年かつてない高まりを見せています。
少子高齢化による若手労働力の不足に加え、新卒採用だけでは補いきれない人材需要を背景に、多くの大手企業が「ポテンシャル採用」や「第二新卒枠」を拡大しており、異業種・未経験職種からのキャリアチェンジも十分に可能な市況です。
この記事では、第二新卒が大手に転職できる根拠となる市場背景から、実際に採用が活発な業界・職種、そして選考を突破するための具体的な対策までを網羅的に解説します。
※本記事は2025年12月に執筆されました。
※記事中の情報は執筆時点での公開情報および市場動向を元に編集・掲載したものであり、各企業の公式見解ではありません。
※採用状況や選考基準は変動する可能性があります。転職をご検討の際は、最新の公式情報をご確認ください。
第二新卒は大手に転職できる?【結論と理由を解説】
結論から述べると、第二新卒での大手企業への転職は十分に可能であり、むしろ採用数は増加傾向にあります。
厚生労働省のデータによると、若年層(20〜24歳、25〜29歳)は他の年代に比べて転職入職率が最も高く、企業が第二新卒を含む若手人材を積極的に中途採用している現状がうかがえます(*1)
なぜ今、大手企業がスキルや経験の浅い第二新卒を積極的に求めるのか、その理由は主に以下の3点に集約されます。
1. 育成コストの抑制と早期戦力化
第二新卒は、名刺交換や電話応対、基本的なPCスキルといった「社会人としての基礎マナー」を既に習得しています。
新卒社員のようにゼロからビジネスマナーを教育する必要がなく、導入研修のコストや時間を削減できる点は企業にとって大きなメリットです。
2. 柔軟性とポテンシャルの高さ
特定の企業文化に染まりきっていない若手は、新しい環境への適応力(柔軟性)が高いと評価されます。
前職での短期離職をネガティブに捉える企業が減る一方、失敗から何を学んだかを重視し、将来的な成長力(ポテンシャル)に期待する採用基準へとシフトしています。
3. 新卒採用の補完ニーズ
大手企業であっても、内定辞退や早期離職により、計画通りの新卒採用数を確保できないケースが増加しています。
マイナビの調査によると、企業が第二新卒を採用する理由の第1位は「新卒人材が充足できない(53.4%)」であり、まさに新卒採用の難航をカバーする手段として、第二新卒が不可欠な存在となっていることが明らかになっています(*2)。
(*1)参照元:令和5年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省(2024年8月27日公表)
(*2)参照元:企業人材ニーズ調査 2024年版|マイナビ(2025年1月公表)
第二新卒で大手を狙いやすい業界・職種一覧
大手企業の中でも、業界や職種によって第二新卒の受け入れ態勢には濃淡があります。
特にDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や人手不足が顕著な領域では、未経験者を歓迎する傾向です(*3)。
採用が活発な大手業界
マイナビの調査によると、業種を問わず「新卒人材が充足できていない」ことが第二新卒を採用する最大の理由となっています(製造業で56.2%、非製造業で52.0%が回答)。
特に以下の業界は、事業拡大や構造的な人手不足を背景に、若手のポテンシャル採用に積極的です。
- IT・通信業界:DX推進に伴い、SIerやSaaS企業でエンジニア・営業職の採用が活発です。
- メーカー:自動車、電機、食品など。新卒採用の難航を背景に、第二新卒での技術継承や営業力強化が進んでいます。
- 金融・コンサルティング :若手の地頭や論理的思考力を評価し、未経験からのポテンシャル採用枠を拡大しています。
- 不動産・建設・インフラ :堅調な需要に対し、施工管理や営業職での若手確保が急務となっています。
未経験でも採用されやすい大手の職種
職種別に見ると、専門スキルよりも対人スキルや素養が重視されるポジションが狙い目となります。
2024年の中途採用実績(第二新卒含む)において、最も募集が多かった職種は以下の通りです(*4)。
- 営業職(募集割合 34.6%) 最も採用枠が広く、未経験から大手に入る最短ルートです。法人・個人問わず、コミュニケーション能力が評価されます。
- ITエンジニア(募集割合 17.3%) 経験者優遇の傾向はありますが、研修制度が整った大手SIer等では未経験枠も存在します。
- 管理部門・事務(募集割合 計35.3%) 「管理部門(18.1%)」および「事務・データ入力・受付(17.2%)」も一定の募集がありますが、人気が高く倍率は高くなる傾向にあります。
第二新卒でも応募しやすい大手企業の特徴
求人を探す際は、以下の特徴を持つ企業に注目することで、マッチングの確率が高められます。
- 教育・研修制度が充実している: OJTだけでなく、座学やメンター制度など、未経験者を育てる仕組みが整っている企業。
- 「第二新卒歓迎」を明記している:新卒採用HPに第二新卒のエントリー導線がある、または中途採用サイトに特設ページがある企業。
- 中途採用比率が高い(公表データを確認): 2021年4月より、労働者数301人以上の大手企業は「中途採用比率」の公表が義務化されました(*5)。この比率が高い企業は、新卒至上主義ではなく、多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れる土壌が整っていると判断できます。
(*3)参照元:第二新卒歓迎の求人検索|doda(2025年12月時点)
(*4)参照元:企業人材ニーズ調査 2024年版|マイナビ(2025年1月公表)
(*5)参照元:中途採用比率の公表義務化について|厚生労働省
第二新卒で大手に受かる人の特徴と失敗する人の特徴
第二新卒の選考では、現時点でのスキル不足は織り込み済みである一方、「スタンス」や「考え方」が厳しく問われます。
マイナビの調査によると、採用担当者が第二新卒に抱く良いイメージの理由として「やる気がある」「組織に馴染みやすい(適応力)」「社会人経験(マナー)がある」が上位に挙がっています。
逆に、良くないイメージの筆頭は「長続きしない(すぐ辞める)」でした(*6)。
これらのデータを踏まえた、合否を分ける決定的な要因は以下の通りです。
大手に受かりやすい第二新卒の特徴
大手企業の内定を獲得する若手には、共通して「納得感のあるストーリー」と「素直さ」があります。
- ロジカルに退職理由を説明できる:採用側が最も懸念する「またすぐに辞めるのではないか」という不安を払拭するため、前職の課題を客観的に捉え、なぜ転職が必要なのかを感情論ではなく論理的に伝えられます。
- 柔軟性と吸収力(素直さ):「前の会社ではこうだった」と固執せず、新しい環境や指導を素直に受け入れられる姿勢があります。これは採用担当者が重視する「適応しやすさ」に直結します。
- 基礎的なビジネススキルの定着:挨拶、言葉遣い、メール対応など、新卒にはない「社会人としての基本動作」が身についており、教育コストがかからないことを証明できます。
- ポテンシャルと成長意欲の言語化:「教えてもらう」という受動的な姿勢ではなく、自ら学び成果を出そうとする能動的な姿勢(オーナーシップ)を具体的にアピールできます。
落ちやすい(受かりにくい)人の特徴
一方で、どれだけ優秀な学歴や経歴を持っていても、以下の特徴が見られる場合は「扱いづらい」「定着しない」と判断され、敬遠される傾向にあります。
- 退職理由が他責・感情的:「上司が悪かった」「残業が多い」といった不満の羅列に終始すると、自らの改善努力が見えず、入社後も同様の理由で早期離職すると見なされます。
- キャリアの軸が曖昧:「なんとなく大手に行きたい」「今の会社が嫌なだけ」といった逃げの姿勢が透けて見え、志望動機に説得力がありません。
- 志望動機が福利厚生寄り:安定や給与、休みやすさばかりを質問し、仕事内容や事業への関心が薄いケースです。
- 自己評価と市場価値のズレ:実務経験が浅いにもかかわらず、即戦力並みのポジションや待遇を要求し、謙虚さが欠けていると判断される場合です。
(*6)参照元:企業人材ニーズ調査 2024年版|マイナビ(2025年1月公表)
第二新卒が大手転職を成功させる方法【具体ステップ】
大手企業への転職成功率を高めるためには、闇雲に応募するのではなく、正しい順序で準備を進めることが不可欠です。
着実に実行すべき5つのステップを以下に解説します。
①キャリアの軸を明確化する(自己分析)
まずは「なぜ転職するのか」という原点に立ち返り、ブレない判断軸を定める作業から着手します。
- Why(なぜ転職か):現職ではどうしても解決できない「不満」や「課題」は何かを言語化する。
- What(何をしたいか):どの業界・職種で、どのようなスキルを身につけたいかを明確にする。
- Priority(優先順位):年収、企業ブランド、働き方、成長環境など、譲れない条件と妥協できる条件を整理する。
②第二新卒向けの求人をチェックする
大手企業の求人は、一般的な転職サイト(リクナビNEXT、マイナビ転職など)だけでなく、企業の採用HPやエージェント経由での確認が推奨されます。
- 公開求人と非公開求人:大手企業は応募殺到を防ぐため、好条件の求人を「非公開」として転職エージェントのみに依頼する比率が高い傾向にあります。
- ポテンシャル採用枠:募集要項に「実務経験不問」「第二新卒歓迎」「既卒可」の記載があるかを確認する必要があります。
③企業研究・志望理由を深掘りする
「大手ならどこでもいい」という印象を与えないよう、「なぜその会社なのか」の言語化が求められます。
- 事業理解:中期経営計画やIR情報(投資家向け情報)に目を通し、企業の注力領域を把握すること。
- 接点を見つける:前職の経験(顧客折衝、課題解決プロセスなど)が、志望企業の業務でどう活きるかを接続させます。未経験職種であっても、汎用的なスキル(ポータブルスキル)のアピールは可能です。
④第二新卒用の面接対策を行う
面接では、新卒時とは異なる「早期退職した事実」に対する厳しい質問が想定されるため、事前の対策が合否を分けます。
- 退職理由のポジティブ変換:「○○が不満で辞める」ではなく、「○○を実現するために、貴社という環境が必要」という未来志向の構成にすること。
- 短期離職の説明:1社目を早期に辞める事実を認めつつ、その反省を次にどう活かすか、覚悟を持って転職する姿勢を伝えます。
- 逆質問の準備:意欲や企業理解の深さを示すための質問(例:「若手で活躍している方の共通点は?」「入社までに準備すべきことは?」)を用意しておくことが望ましいです。
⑤転職エージェントの活用
第二新卒の転職においては、転職エージェントの利用が成功の鍵となります。
- 採用工数の削減:マイナビの調査によると、企業が抱える採用課題として「採用までに時間がかかる(29.9%)」や「採用担当者が足りない(21.0%)」といった回答が上位に挙がっています(*7)。エージェントが間に入ることで、企業側の負担を減らしつつ、在職中のスムーズな日程調整が可能になります。
- 非公開求人へのアクセス:一般には出回らない大手求人の紹介を受けることができます。
- 条件交渉:内定後の年収交渉や入社日の調整など、個人では難しい交渉の代行を依頼できます(*8)。
(*7)参照元:企業人材ニーズ調査 2024年版(2025年1月公表)
(*8)参照元:転職FAQ|sincereed(2025年12月時点)
第二新卒で大手を目指す際の注意点【失敗を防ぐポイント】
大手企業への転職はゴールではなく、新たなキャリアのスタート地点です。
入社後のミスマッチや後悔を防ぐためには、大手ならではのリスクを事前に認識しておく必要があります。
「大手なら安泰」という誤解
大手企業であっても、不採算事業の撤退や組織再編は日常的に行われます。
「入社すれば一生安心」という依存的な思考は捨て、どのような環境でも通用する「自律的なキャリア形成」を目指す姿勢が求められます。
入社後のギャップ(配属リスク・カルチャー)
組織規模が大きい分、個人の希望が通りにくい側面もあります。
- 配属リスク:ジョブローテーション制度により、希望しない部署や職種へ配属される可能性があります(いわゆる「配属ガチャ」)。
- 転勤の有無:全国転勤や海外赴任の可能性について、事前の確認が不可欠です。
- 企業風土:年功序列の色が濃い、意思決定に時間がかかるといったカルチャーになじめないケースもあります。面接時の逆質問や口コミサイトなどで、実態を確認することが重要です。
年収レンジの変動
「大手=高年収」とは限りません。
特に第二新卒は等級が低く設定される傾向にあり、前職よりも一時的に年収が下がるケースも散見されます。
目先の月収額だけでなく、賞与の実績や住宅手当などの福利厚生、将来的な昇給幅を含めた「トータルリターン」で冷静に判断することが賢明です。
実際、厚生労働省の調査でも若手の離職理由として「賃金条件への不満」が上位に挙がっており、入社前の確認不足は後悔につながりやすいポイントといえます(*9)。
(*9)参照元:令和5年若年者雇用実態調査|厚生労働省(2024年9月25日公表)
第二新卒の採用に積極的な大手企業一覧【例】
実際に第二新卒や未経験者の採用実績がある、またはポテンシャル層の採用を強化している大手企業の例を挙げます。
IT・通信系の大手
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に伴い、経験の有無を問わず若手人材の確保に注力している企業が目立ちます。
- NTTグループ(NTTデータ、NTTドコモ等):経験者採用に加え、ポテンシャル層の獲得に注力しており、研修制度も充実しています(*10)。
- 楽天グループ:英語力や自走する意欲を重視した採用を行っており、多種多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れる土壌があります。
- ソフトバンク:変化に強く、挑戦心のある若手を歓迎する社風であり、営業職やエンジニア職などで広く募集が見られます。
- KDDI:通信領域だけでなく、ライフデザイン領域など事業の多角化に伴い、多様な職種で採用枠を拡大しています。
メーカー系の大手
技術継承や組織の若返りを図るため、従来の「新卒至上主義」から転換を図る企業が増加しています。
- トヨタ自動車:事務系・技術系ともに中途採用比率を引き上げており、第二新卒向けの採用イベントも実施しています。
- パナソニック:事業会社制への移行に伴い、各領域で専門性を磨きたい意欲のある若手を広く募集しています。
- サントリー:「やってみなはれ」の精神に基づく人物重視の採用で知られ、異業界からのチャレンジも受け入れる柔軟性があります(*11)。
- 日立製作所:ジョブ型雇用への転換を進めており、若手が早期に専門性を獲得できるキャリアパスを支援しています。
金融・商社・コンサル
専門性が高い業界ですが、若手の地頭や論理的思考力を評価し、未経験から育成する枠組みが整いつつあります。
- メガバンク(三菱UFJ・みずほ・三井住友):DX人材の確保や、オープンポジションでの若手採用を強化しています。
- 伊藤忠商事:中途採用において、若手のポテンシャルを評価する枠組みが存在し、異業種からの挑戦も可能です。
- アクセンチュア:未経験からコンサルタントやエンジニアを目指せる研修プログラムが充実しており、第二新卒の採用数が豊富です。
(*10)参照元:NTTデータのキャリア採用|sincereed(2025年5月掲載)
(*11)参照元:サントリーへの第二新卒転職|sincereed(2025年4月掲載)
よくある質問(FAQ)【5選】
Q1:第二新卒でも大手に就職できますか?
A. 第二新卒でも大手に就職することは、十分に可能です。多くの大手企業が、新卒の補完や組織活性化を目的に第二新卒枠を拡大しています。ビジネスマナーがあり、かつ特定の企業色に染まっていない若手は、育成コストと将来性のバランスが良く、市場価値が高い存在です。
Q2:未経験でも大手企業へ転職できますか?
A. 職種によりますが、未経験でも大手企業への転職は可能です。特に営業職やITエンジニアなどは、ポテンシャル重視で未経験歓迎の求人が多く見られます。一方、企画やマーケティング職は即戦力が求められるため、未経験からのハードルは高いのが実情です。
Q3:第二新卒で大手に受かるための必須ポイントは?
A. 第二新卒で大手に受かるための必須ポイントは「退職理由の納得感」と「キャリアの軸」です。採用側が懸念する「またすぐに辞めるのではないか」というリスクを払拭するため、退職の経緯と今後のビジョンを一貫したロジックで前向きに説明することが不可欠です。
Q4:大手企業の選考はどれくらい厳しい?
A. 大手企業の選考の競争率は高いものの、新卒時より門戸が広いケースもあります。評価基準が「学歴」中心から「実務経験や仕事へのスタンス」へシフトするためです。新卒で不採用だった企業でも、社会人経験を武器に内定を得る事例は多いです。
Q5:大手に転職するなら転職エージェントを使うべき?
A. 大手に転職する際には、転職エージェントの利用を強く推奨します。大手求人の約8割は応募殺到を防ぐため「非公開」となっており、個人での検索には限界があります。また、企業ごとの面接傾向に合わせた対策を受けられるため、選考通過率を高めることが可能です。
まとめ|第二新卒でも大手転職は十分可能。正しい戦略で成功率を高めよう
第二新卒という立場は決してハンデではなく、基礎的なビジネスマナーと若手ならではの柔軟性を兼ね備えた「ポテンシャル人材」として、多くの大手企業が注目する有望な市場です。
未経験職種であっても、正しい戦略を持てば挑戦の扉は開かれています。
成功の要諦は、自らの市場価値を客観視し、退職理由を未来志向のロジックへ変換すること。
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