【戦略事業開発本部インタビュー】金融サービスの枠を超え新たなビジネスを創出。三井住友カードが挑戦する非金融ビジネスとは
2024/08/02

【戦略事業開発本部インタビュー】金融サービスの枠を超え新たなビジネスを創出。三井住友カードが挑戦する非金融ビジネスとは

各企業の事業変革に関する取り組みについて深堀りしていく本連載。

今回は「Olive」「Vpass」など新たなサービスを次々と創出する三井住友カード株式会社で非金融事業の責任者を務める横田様に、非金融領域における新規事業開発の取り組みについてお話を伺いました。

 

横田 貴之 様

マーケティング本部 本部長補佐

兼 戦略事業開発本部 トライブリード

兼 商品企画開発ユニット トライブリード

 

ITソリューション企業で営業職を経験後、2006年に三井住友カード株式会社に入社。

電子マネー「iD」の事業立上げ、創世記のサービス企画を担当した後、商品企画開発部でプロパーカードの商品企画・開発を担当しナンバーレスカード等をリリース。

現在は戦略事業開発本部のトライブリードとして、非金融領域の新規事業立上げを担う。

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2024年4月新設の戦略事業開発本部とは

ーまずはじめに、横田様の入社経緯や三井住友カードでのご経験を教えてください。

横田様:大学を卒業後はシステムベンダーで3年間営業職を経験しました。客観的に自分の今後のキャリアを考えたときに、思い切って環境を変えるチャレンジをしたいと思い、三井住友カードに転職しました。

入社後はシステム部署で社内インフラを担当、その後部署異動し、そこから企画職のキャリアを積んでいます。

当時、株式会社NTTドコモと提携して電子マネー『iD』の立ち上げを開始しており、私は約8年間『iD』に関わる企画全般を担当していました。

携帯電話での支払いは、当時最先端の取り組みでした。他に事例がなく、業務連携や提携先とのプロモーション検討などゼロからすべてに関われた経験は、今自分がいる立場に大きく影響していると感じます。

 

その後『ナンバーレスカード』の立ち上げにも携わり、プロジェクトマネージャーを担いました。これまでは、担当した商品のみの関わりでしたが、商品企画開発部という当社のカード発行にまつわる企画開発全般を行うセクションだったため、一気に守備範囲の広がりを感じたことを覚えています。

 

そういった経験を積み、現在は2024年4月に新設された戦略事業開発本部の非金融領域で責任者を務めています。

 

ー戦略事業開発本部における非金融ビジネス立ち上げの背景についてお聞かせください。

 

横田様:前提として、経済産業省が日本における2025年までのキャッシュレス比率を4割にするという政府目標を掲げています。当社は、日本のクレジットカード事業のパイオニアであり日本のキャッシュレス化をリードしていくべき立場であると考えており、「Have a good Cashless.」というメッセージを掲げ、キャッシュレスが便利でお得に安心に使える社会を目指し、様々なプロダクト開発に取り組んできました。例えば、ナンバーレスカードやカードレスカードといった新カードをリリースし、OliveやVpassアプリ、VポイントPayアプリなどお客様が使いやすい環境を整え、安心・安全、便利かつお得にキャッシュレスでgoodな毎日を送っていただけるようサービス提供をしてきました。

 

そのような実績もあり、日本におけるキャッシュレスは近年進み、人々の日常にキャッシュレスが根付いていっていると感じています。その次のステップとして、決済に留まらず弊社のお客様が日常生活で感じている不便や不満を解決し、より暮らしが便利で豊かになる未来の実現に向けて、非金融サービスの立ち上げを行うことを意思決定しました。

 

お客様に金融サービスだけでなく日常的な非金融サービスを体験してもらうことにより、当社とお客様との接点の量と質を高めることで当社として、新たな収益源を創出し、従来の金融サービスの利用促進をするということも狙いの1つです。

 

ー戦略事業開発本部の直近の方針はどのようなものでしょうか。

 

横田様:既存サービスの浸透により、当社の会員基盤が整ってきたタイミングだと思っています。そのうえで、お客様との接点をどう維持・拡大していくかを意識しています。お客様にとって必要なサービス提供のみをしていくという方針でこの1年間検討を進めてきました。

 

特に三井住友カードの持つアセットを活かした顧客体験を非金融サービスとうまく接続していきたいと考えています。

日常的にクレジットカードを使っていただくと相応の「Vポイント」がたまっていきます。たまったポイントの利用先として日常的に使えるようなサービスがあると、他社サービスに比べてお得に使うことができる、という世界観を作りたいですね。

SMCC

 

金融サービスの枠を超えた、新たなサービス創出へ

ー非金融領域の事業やサービスについてお聞かせください。

 

横田様:ニュースリリースもございましたが、非金融領域のサービス第一弾として、2025年春頃よりカード会員様をメインターゲットとした旅行ポータルサイトを開設します。(ニュースリリース:https://www.smbc-card.com/company/news/news0001936.pdf

提携先であるHTSの持つビックデータとそれを元にした独自性の高いフィンテックサービスをベースに、弊社が持つ顧客基盤とモバイル起点のデジタルサービスのノウハウを加え、両社のデータを掛け合わせることで、革新的な旅行サービスを提供していく予定です。

 

その他にも構想中のサービスがあり、まだ中身は非公開ですが、しかるべきローンチタイミングを目指してサービスの詳細を設計している最中です。

一方で、これらを立ち上げたら終わりではなく、継続して新規サービスの立ち上げをしていかなければなりません。ゼロからの企画構想も経験できるチャレンジングな環境だと思います。

 

今回の旅行サービスはエンドユーザー向けですが、加盟店様向けのソリューションや法人向けサービスももちろん検討スコープとしています。

例えば、戦略事業開発本部では加盟店向け決済プラットフォーム「stera」に関わる新たなサービスなどを企画している部門もあります。

本部一丸となって、一歩先の“新たなサービス”をゼロから作っているので、社内ベンチャーのような雰囲気がありますね。もちろん、新規事業開発においていきなり事業が成功するということは稀で、失敗がつきものですので、社員一丸となって失敗を臆せずチャレンジを続け、トライアンドエラーを繰り返しているような、毎日が刺激的な日々です。

 

ー現在の組織体制について教えてください。

 

横田様:戦略事業開発本部の非金融トライブには約20名(内他兼務約15名)が在籍しています。

事業開発にスピーディーに取り組めるように、アジャイル組織を導入していますので、必要なタイミングで他部門からも専門人材がアサインされます。

アジャイルでの組織外でも社内に多数の関係部署がありますのでプロジェクトを進めるうえで事業計画の確認や各種リスクチェックの手続き等、ガバナンスも必要になりますが、スピード感は非常に重視しています。

まさに全社一丸で非金融領域の事業開発をしている感覚ですね。

SMCC

新規事業を加速させるキャリア採用

ー社外からの採用を強化する背景をお聞かせください。

 

横田様:非金融というこれまで社内にない領域のため、多様性をチームの中に取り入れたいという考えです。新しい企画検討を進めていく上で、外部の知見を持っている方には積極的にチームに入ってもらいたいという想いがあります。

チームとしてレベルアップするためにも外部の知見が必要だと思っています。

 

ーこれまでのキャリア採用で活躍している方の事例を教えてください。

 

横田様:コミュニケーション能力の高い方が共通して活躍していると感じます。具体的には、社内外との交渉力や合意形成力、柔軟性などでしょうか。論理と情理のバランスがあるかどうかも大事にしています。

特に新規事業においては、一つの部署内で完結するということはありません。社内のステークホルダーを動かしてきたご経験がある方はスムーズに入っていただけると想像します。

 

新しい挑戦になりますので、当然予期せぬことも起きますし、考えていたことができない危機に直面するときもあります。どれだけメンバーを含めて引っ張っていけるか、気持ちの強さやサバイバル力、前向きなスタンスは採用において重視したいですね。

当社は大企業でありながらも挑戦を歓迎し、必要な失敗は許容する風土がある会社ですので、上記のようなスタンスと熱量をお持ちの方であれば、ご自身のキャリアにとって非常に魅力的な機会を提供できるのではないかと考えています。

 

ー最後に、今回の新規事業企画ポジションに興味をお持ちの候補者様へメッセージをお願いいたします。

 

横田様:SMBCグループが持つアセットを活かしながら、顧客起点でゼロから事業を構想することができる環境は戦略事業開発本部だからこそできることだと言えます。新規事業開発という難易度の高いミッションですので、苦労も多くありますが、ぜひこの良い機会に一緒に模索しながら、成し遂げていただける方を求めています。

当ポジションでは、新規事業の企画構想策定のみならず、企画発案者にはサービスのローンチ、その後のグロースまでを一貫して担っていただく想定です。サービスオーナーとして妥協せず進めていただくためにも、企画発案者がローンチ後の事業責任者まで担っていただくことがベストだと考えています。

これから仲間になっていただく方には、ご自身のご家族や友人に、自分がイチから創り上げたサービスだと自信を持って言えるような仕事をしてもらいたいという想いですね。

 

私はこの新規事業責任者という”打席”にまず自分が立てていることを大切にしながら、キャリアアップのチャンスを逃さないようにしたいと思っています。

よく所属メンバーにもこんな話をします。「我々は今大きなチャンスを得ている。まだ何もない状態なので、たとえ三振してもマイナスになることはない。そしてこの打席に立てる人材は社内でも限られている。この機会にしっかり打席に立ち、たくさん三振してもいいからホームランを狙い、一緒に一旗揚げよう」。

前述の通り、当社は挑戦を歓迎する風土がある会社です。その風土の中、業界的にもSMBCグループとしても注目度の高い新領域での事業開発に関わることのできる、またとないチャンスではないかと考えています。ぜひ挑戦していただきたいです。

 

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