サントリーの採用責任者が語る、短期間でDX人材採用を成功に導いたポイントとは?
2022/11/07

サントリーの採用責任者が語る、短期間でDX人材採用を成功に導いたポイントとは?

 

各企業のDX採用の取り組みについて知る本連載。

今回はサントリーホールディングスで全社人事採用を担う、菅原様・藤井様にサントリーのDX採用の背景や、DX人材を採用するために変革したポイントについてお話をお伺いしました。

 

菅原 久里子 様

 

サントリーホールディングス株式会社

ピープル&カルチャー本部 全社員タレントマネジメントグループ 採用課長

 

2002年にサントリーホールディングスに入社。営業部門を経て2007年から人事にて労務、グローバル人事やダイバーシティを担当。2020年から現職。

 

藤井 陽伸 様

 

サントリーホールディングス株式会社

ピープル&カルチャー本部 全社員タレントマネジメントグループ 採用担当

 

2013年にサントリー食品インターナショナルに入社。北海道で営業を4年間経験し、5年目から食品事業の人事で採用と人材育成を担当。2021年から現職。

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サントリーのDX人材採用の経緯

 

ーサントリー様のDX人材採用がスタートされた経緯を改めてお伺いさせてください。

 

2017年ごろから、新卒を含めたデジタル系職種の採用を少しずつ始めていました。これまでの経験採用は新卒採用のような一括採用型で、エントリー期間を設けて、まとめて面接をして、というスタイルでした。年間数名単位での採用だったのですが、DXを起点に顧客体験や、事業を大きく変革させるという意思決定がなされてから、これまでにない採用人数目標を設定することになりました。

 

DX人材を採用するための変えたこと、変えなかったこと

 

ーサントリー様は就職人気ランキングでも常に上位にいらっしゃる人気企業ですが、DX人材の採用はスムーズに行えたのでしょうか。

 

これまでのDX系職種の採用計画は年に数名でしたので、新卒と同様の一括採用型でも、素晴らしい方にお会いできていました。しかし、採用目標が数十名規模となると、一括採用型では母集団形成がうまくいかず、当初は採用計画には遠く及ばない状況でとても苦労しました。

DX人材のような転職市場で希少な人材は、従来の一括採用型では母集団を最大化できず、大きく採用方法を見直す必要がありました。

【菅原さん藤井さん1】

ーそういった状況の中で、いかにしてこれまでの採用手法やプロセスを変革されたのでしょうか。また、意思を持って変えなかった点もありましたら、お伺いさせてください。

 

変えた点でいうと、採用プロセスを一括採用型から都度選考に切り替える見直しや、管理システムの導入、各エージェントへの会社説明資料の作成、DX人事制度の策定など、大小様々です。弊社でも初めての試みでしたから、社内調整などを粘り強く行ったこともありますが、全社的にDX人材の採用が喫緊の課題でしたので、現場部門も協力的でした。会社の風土もそうですが、経営陣も変革に対してとても理解があるので、スピーディに進められたと思います。採用手法に関しては、sincereedさんに様々なご支援をいただいて、うまく切り替えることができました。

 

一括採用から都度選考する形に変化させたことで、最初は現場や面接官も戸惑いはあったと思います。でも最初に確度高く優秀な人材を採用できたので、いい流れができました。この方法で着実に採用ができそうである、という成功体験が全員の背中を押してくれたと思います。

 

変えなかった点でいうと、一つは候補者の方と丁寧に向き合うスタンスだと思っています。選考をスピーディに進めることも大切ですが、転職は大きな意志決定だと思いますし、入社してからご活躍いただくことが最も大事なことだと思いますので、やりたいことや価値観などがマッチしているかを丁寧にすりあわせていくことも重視しています。特に、我々からの情報提供が不足することがどうしても多くなりますので、候補者の方のニーズにあわせて現場面談など柔軟に対応をしています。もう一つは、やはりリアル接点をしっかり取る、という点でしょうか。昨今の状況もあり、1次面接はオンライン面接にしていますが、最後は対面でお会いいただいて、且つ意思決定の場に事業やデジタル部門のトップに入ってもらい、時にはビジョンを語ってもらったり、弊社の魅力を伝えてもらう面接をしています。

 

面接をしている皆さんからは、「対面での選考は初めてです」と聞くこともありました。サントリーの風土としてはリアルでの接点も大事にしていきたいと思います。

【菅原さん藤井さん1】

ーDX採用ポジションの必要人材の要件定義や現場部門の方々との巻き込みは重要だったかと思いますが、意識されていた点はございますか。

 

これまでも現場と連動して進めていましたが、現場に負荷をあまりかけないようにという思いはありました。ただ、今回は採用がうまくいかない焦燥感もありましたし、正直私たち人事組織にノウハウもなかったので、協働することは必須だったと感じています。現場も明確に課題と捉えていたので、とても協力的だったのは本当にありがたかったです。ですので、我々人事部門としては、これまでのやり方に固執せず変えるべきことは思いきって変え、高速PDCAをまわして早期にアウトプットを出すことを意識して進めてきました。

sincereedさんも含めて、人事・現場一体となり、協力して作り上げた感じがありましたね。

部門の巻き込みはおそらく人事だけではうまく接続できないところもあったと思っていて、そこをsincereedさんにご支援いただきました。仕事内容の深い理解や各部署の人材要件の掘り下げ、すり合わせなどをしていただき、共通認識となってうまく繋がったのかなと思います。

 

人事制度の変革について

 

ー人事制度面の変革についてもお伺いさせてください。DX人事制度はどのような背景から生まれたのでしょうか。また、具体的にどのように人事制度策定を進められましたか。

 

先ほどの通り、DX人材の採用は喫緊の課題であり、採用強化は経営層の意思決定でもありました。そのために何をする必要があるかと考えたときに、手法改善も含めて採用力を高めることだけでなく、採用市場で競合他社と遜色ない条件提示や、採用後にその人材をしっかりと育成することが重要であり、現行制度では難しいという議論になりました。

 

人事制度を新たに策定することは、ものすごく大変なことではあるのですが、人事トップの変革意識もとても強かったので、現場のデジタル部門の方にも加わっていただき、約半年で早期に立ち上げました。

 

サントリーインタビュー

sincereedがご貢献できたポイント

 

ー弊社がコンサルティングさせていただくことで、どのような点が最もご支援できたか、改めてお伺いできますでしょうか。

 

大きく2つあると思います。

1つは、部門側と人事側での情報連携やコンセンサスを取る部分で、うまく間に入り接続いただけた点です。大きな方向性の意思決定支援や具体的な細かな打ち手の部分の推進まで、質高くサポートいただけたことがすごくありがたかったと思っています。

目指す姿と現状のギャップなどを整理して、具体的な打ち手まですべて提示していただいたコンサルティングは、デジタル中途採用のノウハウのない私たちにはめちゃくちゃ助かりました。採用管理システムの導入もそうですし、エージェント選定も我々だけでは絶対わからなかった部分です。マーケットを捉えた上での情報やアドバイスをいただけたことで効率的に進められましたし、ご提案いただいたことをほとんど実行して、うまく導いていただきましたね。

 

もう1つは、明確な役割分担はしていなかったものの、各打合わせでうまくファシリテートしていただいた点です。コミュニケーションが柔軟で、初めて会った時から初めて会ったような感じではなかったように感じます。我々人事側だけではなくて、部門側に入ったときにも雰囲気をよくしていただいたと思っています。この方々にはオープンに開示しても大丈夫という安心感を与えてくださったと思いますし、私たちのことを深く理解いただいていたからこそ、コミュニケーションにも齟齬がなく、良い雰囲気を作ってくださったことで、スムーズに進んでいったことは大きかったと思います。

これまで複数のDX人材にお会いしてきましたが、sincereedさんが入っていただいてから、要件が徐々に明確になり、精度が擦り合っていった感覚がありました。引き続きご支援よろしくお願いします。

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