

デンソーが求める人材像とは?
「技術で世界を変えたい」「社会に大きなインパクトを与える仕事がしたい」そんな志を持つ方にとって、デンソーは一度は検討すべき企業の一つと言えるでしょう。
高度な技術力を武器に、自動車業界のみならずエネルギー・農業・ロボティクスなど幅広い分野へ事業を展開しているデンソーは、グローバルな活躍の場や働きやすい制度も整っており、エンジニアや企画職をはじめとする多様な職種で高い人気を誇ります。
こうした背景から、デンソーは転職市場において常に注目度が高く、選考倍率も必然的に上がる傾向にあります。そのため、表面的な対策ではなく、企業理解を深めたうえでの本質的なアプローチが求められます。
本記事では、デンソーが掲げる価値観や社員インタビューなどをもとに、「求める人物像」にフォーカスして解説。
デンソーへの転職を検討中の方はもちろん、企業文化や人材観に興味がある方も、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は2025年5月 に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
社会課題に挑む、デンソーが求める人材像の本質
デンソーの募集要項では、求める人物像に「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人財」と記載され、具体的には3つの要素が明記されています。
- 仕事の中で実現したい夢・志を持ち、高い目標へ挑戦し続けていく
- 強い好奇心を持って広く物事を学び、前提や常識にとらわれずに柔軟に発想する
- 周囲と一歩踏み込んだコミュニケーションを行い、互いの個性を高め合う
これらは単なるスキルや経験だけでなく、「どのような価値観やスタンスで仕事に向き合えるか」を重視した項目となっています。
では、なぜこのような人物が求められるのでしょう?
その背景には、同社が掲げる企業理念と経営方針が関係しています。
デンソーは「モビリティ社会の変革」「社会課題の解決」をミッションに掲げ、従来の“自動車部品メーカー”の枠を超えて、エネルギー・ロボット・農業などの分野にも進出しています。
このような大きな変革を推進するには、社員一人ひとりが自らの力を発揮し、チームや他部門と協働しながら価値を共創していくことが不可欠です。
募集要項で掲げられている人物像は、まさにこうした挑戦的かつ共創型のカルチャーを体現する人材像と言えるでしょう。
参照:デンソー CAREER RECRUITING 募集要項:https://careers.denso.com/career/(2025年5月)
参照:デンソー CAREER RECRUITING 会社紹介資料:https://speakerdeck.com/densotaro/denso-hui-she-shao-jie-zi-liao(2025年5月)
人材戦略『PROGRESS』から紐解く「求める人物像」
ここからは、デンソーの人材戦略を中心に「どんな人物が求められているのか」を深掘りしていきます。
その鍵となるのが、デンソーが掲げる人財戦略ビジョン「PROGRESS」です。
デンソーが掲げる人財戦略ビジョン『PROGRESS』
『PROGRESS』は、プロフェッショナルの「プロ」と、進化の「プログレス」のふたつを掛け合わせた言葉です。
「主役は社員」という価値観の元、デンソーという舞台で輝いてもらうために、社員一人ひとりの目指す姿を『実現力のプロフェッショナル』と定義。人と社会の幸せのために新しい“できる”を実現するプロ集団になろうと謳っています。
また、『PROGRESS』は、“4つのD”を共通指針として掲げています。
- Design(未来を描く力)
未来を見据え、自分自身や組織のありたい姿を構想する力 - Develop(未来を創る力)
新しい価値を創出するために、スキルを磨きチャレンジする力 - Drive(未来を動かす力)
周囲を巻き込みながら変化を起こしていく行動力・推進力 - Diversity & Digital(多様性とデジタルで変革を推進する力)
多様な価値観やデジタルの力を取り入れ、変化を加速させる力
この4つの力を備えた人材こそが、これからのデンソーを支え、リードしていく存在であるとし、社員一人ひとりが自らの意志でキャリアをデザインし、テクノロジーと多様性を活かしながら変革を生み出していく姿が理想とされているのです。
そして、デンソーはこの『PROGRESS』を掲げるだけでなく、社員が実際に成長と挑戦を続けられるよう、環境づくりにも力を入れています。
たとえば以下のような育成の仕組みや制度が整備されており、社員一人ひとりの自律的な成長を後押ししています。
- キャリア形成支援
社内公募制度:自身の意志で異動や新たな業務にチャレンジ可能
キャリア面談制度:将来の方向性を上司と対話しながら整理できる仕組み - 学びと越境の機会
越境学習の推進:部門や専門領域を超えて多様な経験を積む機会を提供
プロジェクトベースの協働:部署の垣根を越えて価値創出に取り組む文化を醸成 - スキルアップ・リスキリング
最先端技術に対応した教育:AI・クラウド・ソフトウェア開発などのテーマ別研
マネジメント/リーダー研修:キャリアステージに応じた育成プログラムを体系化
このような仕組みのもと、社員は「Design・Develop・Drive・Diversity & Digital」の4つの力を現場で実践的に磨くことができます。
単なる理念ではなく、日々の仕事の中で『PROGRESS』が息づいている。まさしく、デンソーが人材育成に本気で取り組む企業であることの証といえるでしょう。
参照:デンソー CAREER RECRUITING 会社紹介資料:https://speakerdeck.com/densotaro/denso-hui-she-shao-jie-zi-liao(2025年5月)
参照:GROWTH ENVIRONMENT 制度とカルチャー:https://careers.denso.com/career/growth/(2025年5月)
参照:個人と組織のWillをつなぐ、本気の人事改革:https://careers.denso.com/career/top-message/(2025年5月)
「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人財」とは?
ここまでのデンソーの理念や戦略、カルチャーをふまえて、改めて「自ら学び、考え、新しい価値を生み出すために挑戦し続ける人」とはどんな人物なのか。社員インタビューも交えて整理していきましょう。
仕事の中で実現したい夢・志を持ち、高い目標へ挑戦し続けていく
これは「PROGRESS」における「Design(未来を描く力)」と「Develop(未来を創る力)」に該当し、自分のありたい姿を見据えて努力を積み重ねられる人材が、変革を推進する重要な存在と位置付けられています。
“トマトの収穫ロボットを企画、開発する仕事に携わったんですが、最初の試作はひどくて、トマトをつかむことすらできませんでした(笑)。農家の方の「デンソーさんなら何かをやってくれるでしょう」という期待感が大きく、それに知識やバックグラウンドが追いつかない自分にやきもきした時期もありました。どのようにロボットを動かせば収穫できるのかを考えるために、事前にトマトの実のつき方の法則性を文献で調べて臨みました。しかし、いざ農場に行ってみると、実の位置がバラバラだったり、均一な実のつき方でなかったりと文献通りにはいかず、現場ならではの事情があって苦戦しましたね。自動車と違ってトマトは生き物ですから、今までの経験をもとに考えた、こうなんじゃないかという予想はあまり通じませんでした。(中略)自動車部品製造の分野で技術を積み重ねてきたんだというプライドは捨て、お互いに持っているものを出し合って一緒に良いモノを作ることに集中しました。そうして農家の方と一緒に開発していくうちに、このロボットの形・動きならいけるんじゃないか、という落としどころをようやく見つけることができました。”
(FVC事業推進部・岩井綾子氏)
参照:私を変えてくれたのは「一人で抱え込まず、人を信じて頼る」仕事観:https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/career-life/iwai_2106/(2025年5月)
目指す理想に向かい、課題を一つずつ乗り越えながら粘り強く挑戦し続ける姿勢は、まさにデンソーが求める「未来を創る力」そのものです。
強い好奇心を持って広く物事を学び、前提や常識にとらわれずに柔軟に発想する
技術革新が急速に進むなかで、変化を前提に柔軟な思考を持ち、常識や固定観念にとらわれず新しいアプローチで物事を考えられる人材が求められています。
“デンソーに転職後、クルマのことは全く分からなかったので、はじめは数多ある社員向け教材で勉強する日々でした。部署に丁寧に教えてくれる先輩・同僚がいたおかげもあり、クルマの知識を1から吸収していきました。また、当時は「自分はバーチャル世界の専門なので、仮想環境だけに取り組んでいればいい」と思っていましたが、自動車、特に自動運転に携わる以上は実車を触って勉強すべきと思い、運転免許保持者でも合格が難しいテストドライバーのライセンス取得に挑戦しました。(中略)クルマに関しての徹底した安全のこだわりや、乗り味などのUXの完成度を上げようと追及されていることなど、実際に運転の勉強をしないと気づけないことがたくさんあったので、運転技術の自動化を考えるにあたっての大切な経験でした。”
(AD&ADASシステム開発部・小口貴弘氏)
参照:ゲーム業界から、クルマ業界へ。大胆にキャリアチェンジしたその理由:https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/career-life/koguchi_2107/(2025年5月)
「これまでの自分」という前提を乗り越え、自らの専門性を拡張して新たな挑戦に踏み出せる柔軟な姿勢が、今後の技術開発において重要な資質とされています。
周囲と一歩踏み込んだコミュニケーションを行い、互いの個性を高め合う
多様なメンバーが協働するためには、建設的な対話と信頼関係に基づいたコミュニケーションが不可欠です。「PROGRESS」における「Drive(未来を動かす力)」とも重なり、単なる業務連絡にとどまらず、互いの価値観や思いを理解し合う“踏み込んだ対話”が求められます。
“本当に十人十色。メンバーの個性を日々感じています。僕たち2人はそんなメンバーみんなの伝えたいことや思いを見逃さないようにしています。(中略)激しく本音のぶつかり合うチームなので、大変そうだと思われることも多いのですが、逆に整然とワークするチームだときっと僕たち自身は少し物足りなく感じてしまうと思います。チームとして成果を出すために、開発するシステムそのものだけを考えるのではなく、メンバーのポテンシャルを信じてサポートし、チームとしていきいきと楽しく仕事ができるよう意識しています。一人ひとりに向き合い、いかにメンバーのモチベーションを高めながら、チームの生産性を高めていくか。悩むときもたくさんありますが、混沌とした状況の中で試行錯誤することが楽しく、やりがいを感じているんです。”
(ものづくりDX推進部 F-IoT室・矢ヶ部 弾氏 / 黒田 雄大氏)
参照:個性豊かなメンバーが、存分に力を発揮できる環境をつくるために:https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/career-life/team-fiot_2109/(2025年5月)
インタビューからも、相手の内面にまで寄り添い、意欲や特性に応じた関わり方を模索することで、チームの力を引き出し、互いの成長を支える土台を作っていることがわかります。
まとめ
「技術で世界を変えたい」「社会に大きなインパクトを与えたい」そんな想いを持つ方にとって、デンソーはまさに理想的な挑戦の舞台です。
そして、“未来を描き、創り、動かす”人材という価値観を大切に仕事をしていきたいという方であればなおさら、同社の変革を推進する原動力となっていくはずです。
もし今の環境に物足りなさや限界を感じているなら、デンソーという挑戦の舞台が新たな可能性を広げてくれるかもしれません。
次に踏み出すキャリアの選択肢として、ぜひデンソーを検討してみてください。