本田技研工業の会社概要は?
本田技研工業は、日本を代表する自動車の製造・販売やモビリティーサービスを手がける企業です。1948年に設立され、同社の製品は3,000万人以上のカスタマーに利用され、人々の生活や仕事を支えています。エンジン技術に強みを持ち、自動車、バイク、航空機など多岐にわたる製品を開発・製造しています。昨今は、環境技術や電動モビリティの開発にも積極的に取り組んでおり世界をリードしています。
同社は製品開発と事業経営で積み上げてきた「HONDA」という製品ブランドの印象が強い一方で、現在、高い技術力や開発力を活かし、モビリティ分野で多角的な事業経営に取り組んでいます。
本記事では、本田技研工業への採用コンサルティングも手掛ける弊社sincereedが、本田技研工業の全体像を解説していきます。
会社概要
2030年に向けて「すべての人に、『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する ー世界中の一人ひとりの『移動』と『暮らし』の進化をリードするー」というビジョンを掲げている本田技研工業。同社は、『移動』と『暮らし』に関わるモビリティー分野の課題に向けて、代表的な二輪・四輪事業だけでなく、ライフクリエーション・航空機および航空機エンジン・ロボット技術の分野で事業を手掛けています。まずは会社概要を紹介します。
会社名 | 本田技研工業株式会社 |
代表者 | 取締役代表執行役社長 三部敏宏 |
創立 | 1948年(昭和23年)9月 |
本社所在地 | 東京都港区南青山2-1-1 |
従業員数 | 連結 194,993 名 単独 32,443 名 |
主な関係会社 | Hondaグループ会社 国内外360社の関係会社
-連結子会社 289社 -持分法適用会社 71社 |
本田技研工業はグループ全体で約20万人が在籍し、約360社の関連会社を保有しています。2024年3月期の連結売上額は20兆円を超え、同社が世の中に与えている提供価値の規模がいかに大きいのかを感じていただけるのではないでしょうか。また、2024年3月期の売上額は過去最高であり、ピークアウトしたわけではなく、今後の伸びしろはまだまだ大きくあるといえるでしょう。
関連会社
本田技研工業では、360社を超える子会社・グループ会社を保有しています。グローバルに事業展開をしているため、同社の製品を製造・販売する海外法人数が多い点が特徴です。また、完成車を製造するために、部品メーカーや物流等の機能会社も保有しています。それだけでなく、昨今は新分野での事業展開に向けて戦略的子会社・合弁会社の設立にも積極的です。その中で代表的な子会社・グループ会社とその事業を紹介します。
■Honda Development and Manufacturing of America, LLC
事業/業務内容:四輪車及び四輪車用エンジン製造
■Honda Motor Europe Ltd.
事業/業務内容:欧州地域本部 地域統括 UK国内 Honda製品の販売
■(株)本田技術研究所
事業/業務内容:Honda製品の研究開発
■日立Astemo(株)
事業/業務内容:自動車及び輸送機器用部品、機械・システムなどの生産、販売
■(株)ホンダロジスティクス
事業/業務内容:一般運送、二輪車・四輪車輸送、納入代行、梱包、貨物、倉庫業、物流機器の製造販売
■ホンダモビリティソリューションズ(株)
事業/業務内容:モビリティサービス事業の企画立案及び運営
■ソニー・ホンダモビリティ(株)
事業/業務内容:AFEELA製品の販売
昨今の戦略的な取り組みの中で、ホンダモビリティソリューションズ(株)やソニー・ホンダモビリティ(株)の設立があります。その背景には、MaaS(Mobility as a Service)の台頭や自動運転技術・EV化の進化など、自動車業界では「モノ売り」から「コト売り」へのシフトが加速していることがうかがえます。
ホンダモビリティソリューションズ(株)では、自動運転サービスの事業開発やカーシェアリング・バイクサブスクリプション等といったHondaのアセットを利用したモビリティサービス事業を展開しています。生活様式の変化に合わせたサービス展開が消費者から期待される中で、従来のビジネス手法や成功体験に囚われず新しい取り組みにも力を入れているようです。
また、2022年にソニーグループ株式会社とモビリティ分野における戦略的提携に向けて基本合意をし、「ソニー・ホンダモビリティ(株)」を設立しています。ホンダが持つ自動車開発技術とソニーが持つエンターテイメント・ソフトウェア分野のそれぞれの強みを活かし、自動車での移動を手段としてだけでなく、既存の概念にとらわれない新しい乗車体験を目指しています。
上述のように、同社はすでに高い技術力を持ちながら慢心することなく社会や個人の生活様式の変化に応じて新しい分野に挑戦しているため、中途入社者にとっても新しい挑戦の機会や魅力的なキャリアになるのではないでしょうか。
事業内容
本田技研工業の事業は、モビリティーを起点とし多角的に事業を展開しているため、同社のホームページの区分け(※説明抜粋)に基づいて事業内容を紹介します。
■クルマ
1963年に始まったHondaの自動車事業は、世界中で年間約500万台を販売。安心でストレスのないクルマとサービスでお客様の生活を豊かにし、移動の自由をサポートしています。
■バイク
原点である二輪車は、「お客様に寄り添ったものづくり」を実践し、各国・地域に根ざした製品を提供。累計4億台以上の二輪車を届け、二輪車市場の新たな境地を開拓し続けています。
■パワープロダクツ
汎用製品事業で、エンジン、耕うん機、発電機、除雪機、芝刈機、ポンプ、船外機などを展開し、50カ国以上で選ばれています。ポータブルバッテリーや新たなサービス投入でその領域を拡大しています。
■マリン
1964年に4ストローク船外機市場に参入。環境性能にこだわり、世界中の幅広いニーズに対応してきました。クリーンで高性能な商品とサービスを提供し、水上の楽しさを広めています。
■航空
小型ビジネスジェット機でクラス最高性能。航空機および航空機エンジンの開発は、創業期からの Honda の夢でもありました。航空機の次世代を切り拓く、性能と快適性への挑戦を続けています。
■水素事業
世界最大のエンジンサプライヤーとして、CO2排出削減とゼロ排出を目指すために。水素エネルギー領域では、燃料電池技術の基礎研究から燃料電池車の開発を進め、現在はさまざまな用途に活用領域を拡げています。
■モビリティサービス
ライフスタイルにあわせた、新しい「移動」のカタチ。さまざまなご利用方法に応じた各種サービスを提供しています。
同社がグローバルに事業展開できる要因には、エンジンに関する世界有数の技術力と製品力があります。そのエンジン技術は四輪車や二輪車の開発によって生まれ、進化してきたものであり、その技術が航空エンジンや船舶エンジンやパワープロダクトの原動力に応用されています。このように、コア技術を活かした新規のプロダクト開発を通じて、新しい領域やマーケットを切り開いていけるのではないでしょうか。
また、温室効果ガスを始めとした環境問題への社会の関心が高まる中で、現在、水素エネルギーを活用した燃料電池車の開発や燃料電池システムを提供する水素事業を手掛けています。同社では、環境問題への関心が高まる以前の1980年代後半から燃料電池の基礎研究を開始し、燃料電池自動車の研究・開発に取り組んできました。環境に対する取り組みも積極的に行なっているため、今後も一般消費者含めて社会から支持され続ける企業となるでしょう。
事業の特徴・強み
本田技研工業が社会を牽引できている理由には、様々な特徴・強みがあります。ここでは、その特徴・強みをいくつか紹介します。
■ エンジン技術と環境対応力
同社は、エンジン技術において世界トップクラスの実力を持っています。自動車や二輪車、船外機、発電機など幅広い製品で、自社開発のエンジンを搭載できることが大きな強みです。特に、環境への配慮が進んだエンジン技術に力を入れており、燃費の良さや排ガスの少なさを実現しています。これにより、世界各国の厳しい環境規制にも対応できるだけでなく、利用者にとっても経済的なメリットを提供しています。また、ハイブリッド技術や電動化技術にも積極的に取り組んでおり、次世代の電動車社会に向けた準備も整っています。
■ 多様な事業ポートフォリオ
同社は、自動車や二輪車だけでなく、航空機やパワープロダクツと呼ばれる小型エンジン製品にも事業を展開しています。二輪車の分野では世界でトップクラスのシェアを持ち、自動車事業でも世界中で多くの市場に進出しています。さらに、「HondaJet」などを通じてビジネスジェット市場にも挑戦中です。発電機や芝刈り機、除雪機といった家庭や産業向けの製品も広く展開しており、特定の分野に依存しない事業体制が経済や市場の変化に柔軟に対応し、安定した成長を支える力となっています。
■ グローバルな製造・販売ネットワーク
同社は、世界各国に製造拠点と販売ネットワークを持つことで、グローバルな市場での強みを発揮しています。それぞれの国や地域のニーズに応じた製品を現地で生産・販売することで、顧客に合ったカスタマイズを実現しています。特に新興国では、コストパフォーマンスが高く耐久性に優れた製品が人気を集めており、市場シェアを拡大しています。現地調達率を高めることでコストを抑え、製造効率を高めることに成功しており、経済や為替変動のリスクも減らしています。こうしたビジネス体制構築により、先進国から新興国まで幅広い市場で競争力を発揮できています。
これらの強みを活かして、本田技研工業は、今後もモビリティー領域や新しい人々の生活を牽引していくでしょう。それだけでなく、水素事業やモビリティーサービス等の新しい分野に積極的に挑戦しているため、新しい中核事業が生まれてくることが今後も期待できます。
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