

クボタに入社するには?採用大学・選考難易度・年収まで徹底解説
農業機械や水インフラなど、人々の生活に直結する分野で圧倒的な存在感を誇るクボタ株式会社。
1890年の創業以来130年以上にわたり、「食料・水・環境」という人類の根幹に関わる社会課題の解決に挑み続けています。日本を代表するメーカーの一社として、国内外での事業を拡大し、持続可能な社会の実現に貢献しています。
ここでは、そんなクボタの基本情報から主力事業、グローバル戦略、企業理念・社風までを紹介します。
※本記事は2025年7月 に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
クボタとはどんな企業か
本社所在地や創業年などの基本情報
まずは、クボタの企業基盤を構成する基本情報から見てみましょう。
会社名 | 株式会社クボタ |
所在地 | 〒556-8601
大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 TEL: 06-6648-2111 |
創業 | 1890年 |
資本金 | 841億円(2024年12月31日現在) |
売上高 | 30,163億円(2024年12月31日現在・連結)
11,896億円(2024年12月31日現在・単独) |
従業員数 | 52,094人(2024年12月31日現在・連結)
15,472人(2024年12月31日現在・単独) ※従業員数は就業人員です。 |
参照: クボタ 企業情報 会社案内:https://www.kubota.co.jp/corporate/overview/index.html(2025年7月)
主力事業(農業機械、建設機械、環境事業など)
クボタは「食料・水・環境」という、人間の生活に不可欠な社会インフラを支える3つの領域で、強みを発揮しています。単なるモノづくり企業にとどまらず、社会課題の解決に向けたソリューションを提供することが同社の最大の特徴です。
※参照: クボタ 事業内容:https://www.kubota.co.jp/corporate/business/index.html(2025年7月)
■ 農業ソリューション
クボタは、世界有数の農業機械メーカーとして、稲作・畑作の両分野に対応する幅広い製品ラインナップを揃えています。トラクター、コンバイン、田植機などの農機だけでなく、ICT技術を活用した「スマート農業」分野にも力を入れており、精密な農作業の実現や、担い手不足といった現代農業の課題解決に貢献しています。
さらに、農業機械の提供にとどまらず、農作物の生産・収穫・加工・流通までを一貫してサポートする「トータル農業ソリューション」に注力。地域の農家と密接に関わりながら、現場の声を製品開発に活かす「現場主義」を徹底しており、農業の持続的発展に寄与しています。
■ 水環境ソリューション
クボタのもう一つの柱が、水インフラに関連する事業です。上下水道用の鋳鉄管や、排水処理システム、水処理プラントなど、水循環に関わるあらゆる設備・技術を提供しています。日本の高度な水インフラ整備を支えてきた豊富な実績をベースに、近年では海外の水インフラ整備プロジェクトにも参画し、グローバルに事業を展開しています。
また、再生可能エネルギーの一環としての「水循環利用」や、「省エネルギー型ポンプ」など環境負荷低減を意識した製品開発にも力を入れており、SDGsへの貢献という視点でも注目される分野です。
■ 環境ソリューション
環境ソリューションでは、社会や産業の基盤となる製品やサービスを提供しています。具体的には、建設機械(小型ショベル、ホイールローダーなど)や、産業用ディーゼルエンジン、上下水道設備などがあり、これらは快適な都市生活や製造業の発展を支える重要なインフラを構成しています。
建機やエンジンは世界中で高く評価されており、小型・高性能・低燃費といった特徴を武器に、様々な産業現場で利用されています。また、耐久性やメンテナンス性の高さも特長で、長期的なコストパフォーマンスにも優れています。
海外展開とグローバル戦略
クボタは早くからグローバル化を推進しており、現在では世界120カ国以上に製品・サービスを展開しています。特に農業や建設、水インフラといったインフラ分野は、国や地域によって課題が異なるため、現地のニーズを的確に捉えた柔軟な戦略が求められます。クボタはその「現場主義」の強みを活かし、地域特性に合わせた製品開発・販売・サポート体制を構築しています。
※参照: クボタ 海外事例https://www.kubota.co.jp/corporate/casestudy/index.html#b-406&filter=area-oc(2025年7月)
■ 北米市場(建設機械分野)
米国では住宅着工件数の増加などを背景に、小型建機の需要が急増しています。クボタはこの市場のニーズを徹底的に分析し、視認性と快適性を高めたCTL(コンパクトトラックローダー)「SVL75」や、「SVL65」を展開。商用運転免許が不要で輸送可能なモデルも用意するなど、現地ニーズに応じた製品開発で評価を獲得しています。
- 操作性と視界性に優れたキャブ設計
- 作業効率を高める高出力・高掘削力
- CDL(商用運転免許)不要の小型設計
こうした対応により、同社は北米建機市場でのシェアを着実に拡大しています。
■ ASEAN地域(農業分野)
東南アジアは人口増加と経済成長を背景に、農業の効率化ニーズが高まっている地域です。クボタは2020年にタイに設立した「クボタファーム」を拠点に、現地密着型の実証型農業支援を展開。最新の農業機械と栽培技術の導入支援を通じて、担い手農家の育成と地域農業の近代化に貢献しています。
- 農業の機械化による作業負荷軽減
- 精密農業やICTの導入による生産性向上
- 現地ディーラーとの連携による販売・サポート体制の構築
クボタはASEAN地域を中長期的な成長戦略の重要拠点と位置づけ、今後も現地に根ざした取り組みを進めていく方針です。
■ オーストラリア(有機農業支援)
世界最大のオーガニック農業国であるオーストラリアでは、土壌づくりが農業の鍵を握ります。クボタは、耕起作業に適した高耐久なプラウを提供し、有機農法に求められる自然循環型の土づくりを支援。農薬に頼らず、病害のリスクを軽減しながら生産性を維持する点で、現地の農業関係者から高い支持を得ています。
- 雑草・作物残渣を地中にすき込み、土壌の再生を促進
- 作業効率の向上と、時間・コストの削減に貢献
- シンプルな操作性と耐久性で、長期使用にも対応
このようにクボタは、地域に応じた製品や技術で世界各地の課題解決に挑み、持続可能な成長を続けています。
クボタの採用大学一覧【最新年度】
クボタは、社会基盤を支える農業機械・建設機械・水インフラなどの分野でグローバルに展開する日本を代表するメーカーです。同社では、新卒採用において全国の多様な大学から人材を採用しており、理系・文系を問わず幅広い人材が活躍しています。ここでは、最新年度の採用実績に基づいて、採用大学の傾向や学歴フィルターの有無について整理していきます。
新卒採用における主要大学(旧帝大・早慶・地方国公立など)
クボタの新卒採用では、旧帝大や早慶をはじめとする難関大学からの採用が多く見られます。技術系職種では大学院修了者の比率も高く、高度な専門性が求められる傾向にあります。
※参照: クボタ採用実績 https://job.mynavi.jp/26/pc/search/corp51/outline.html(2025年7月)
主な採用実績校(大学院・学部)から抜粋:
- 【旧帝大】
東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学、東北大学、九州大学、北海道大学 - 【早慶上智・GMARCH】
慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、明治大学、中央大学、青山学院大学、学習院大学 - 【地方国公立大学】
横浜国立大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、熊本大学、信州大学、徳島大学、金沢大学、三重大学、滋賀大学、佐賀大学、和歌山大学 など - 【工業・理工系に強い大学】
東京理科大学、東京工業大学、芝浦工業大学、東京農工大学、名古屋工業大学、千葉工業大学、京都工芸繊維大学
このように、全国の国公私立大学のうち、学問・技術分野で強みを持つ大学からの採用が目立ちます。特に大学院修了者の採用が活発で、研究開発や設計などの技術系職種に活かされています。
文系・理系別の傾向
クボタでは、文理問わず多様な職種での採用を行っています。理系出身者は主に技術系職種(研究・開発・設計・生産技術など)で活躍している一方、文系・理系ともに事務系職種(人事、経理、調達、企画など)にも応募が可能です。
- 理系出身者の主な配属先:
・技術開発部門
・製品設計、生産技術部門
・海外拠点の技術支援業務 など - 文系出身者の主な配属先:
・人事・総務・法務
・経営企画・営業・マーケティング
・財務・会計、SCM管理 など
また、理系出身者が文系職種へ応募することも可能と明示されており、専攻内容にとらわれずキャリアの幅を広げたい人にとって柔軟な制度設計となっています。
その他大学からの採用実績
クボタは旧帝大や早慶だけではなく、地方大学・私立大学・工業大学など幅広い層からの採用実績があります。大学名にとらわれず、人物本位・スキル重視の選考が行われていることがうかがえます。
その他大学での採用実績例:
- 関西大学、関西学院大学、近畿大学、龍谷大学、京都産業大学、甲南大学
- 芝浦工業大学、東京農業大学、電気通信大学、福岡大学、広島工業大学、金沢工業大学、会津大学、大阪工業大学、大和大学
- お茶の水女子大学、奈良女子大学、国際教養大学、武蔵野美術大学 など
技術系職種では工業系私大、事務系職種では文系の中堅大学や女子大、特色ある学部(教養・芸術系)からの採用も見られ、採用の裾野は広く設定されています。
学歴フィルターの有無に関する考察
ここまでの採用実績から見ると、クボタには特定大学のみに限定された学歴フィルターは存在しないと考えられます。確かに旧帝大や早慶などの実績校が目立つものの、それは応募数や専門性の高さを反映したものであり、それ以外の大学からも多数の採用実績があります。
また、同社の選考では「現場主義」「社会課題の解決」などの理念への共感や、実務能力・成長意欲といった人物面が重視される傾向にあります。そのため、「どの大学出身か」ではなく、「どのような価値を発揮できるか」が問われているといえるでしょう。
クボタの選考フローと難易度
農業機械、水インフラ、建設機械など社会インフラに欠かせない製品をグローバルに展開するクボタ株式会社。中途採用にも積極的で、毎年多くの経験者が同社へ転職を果たしています。ここではクボタの選考フローや難易度、中途採用の特徴や倍率、面接で重視されるポイントについて詳しく解説します。
※参照: クボタ 採用フロー https://www.kubota.co.jp/recruit/careers/recruit/flow.html(2025年7月)
※参照: クボタ キャリア採用人数 https://www.kubota.co.jp/recruit/graduate/workstyle/data.html(2025年7月)
新卒・中途採用の違い(特に中途枠の情報)
クボタは毎年、新卒と中途の両方で幅広く採用を行っていますが、特に中途採用に関しては年々その比率が高まっている点が注目されます。
過去5年間のキャリア採用実績:
年度 | キャリア採用人数 | キャリア比率(全体比) |
2019年 | 119人 | 46.2% |
2020年 | 170人 | 45.6% |
2021年 | 246人 | 48.1% |
2022年 | 411人 | 58.0% |
2023年 | 358人 | 49.8% |
中途採用の特徴:
- 技術系・営業系・企画職など職種別に通年で採用
- 募集職種に明確な要件があり、即戦力性を重視
- 新卒よりも選考スピードが速く、入社まで1カ月程度と短期間
- 採用職種により1日選考会なども実施
書類選考・面接回数の傾向
中途採用では、以下のような選考フローが一般的です。
中途選考フロー(通常):
- エントリー
- Web上の「募集職種一覧」よりエントリー
- 14日以内に履歴書・職務経歴書の提出が必須
- 書類選考
- 応募内容をもとに選考(職種によりヒアリングの実施あり)
- 電話やWebでのキャリア相談が入るケースも
- 面接(通常2回)
- 1次面接 → 最終面接(同日にまとめることもあり)
- 内定・入社
- 全体で約1カ月程度を想定
※一部職種では「1日完結型の説明選考会」も開催されています。
選考のポイント:
- 応募書類の質が最重要(提出が遅れると自動辞退扱い)
- 職種・業務内容への理解とマッチ度が審査対象
- 面接回数は少なめだが、内容は濃い傾向にあり
SPI・適性検査の有無と内容
クボタの中途採用選考では、原則実施は想定されていません。大多数のケースでは書類と面接中心で進行します。したがって、自身の経験や実績をよりアピールできる準備を念入りに行うことが重要となってきます。
中途採用の通過率や倍率の目安
クボタは採用数自体は多いものの、職種別に倍率が大きく異なることが予測されます。とくに人気の高い事務系職種や海外営業などは応募が集中し、倍率が高くなる傾向にあります。
倍率が高い背景には、「企業ブランドの高さ」「業界の安定感」「社会貢献性の高い事業」などがあり、転職希望者からの人気が集まりやすいことが要因となっています。
面接で重視されるポイント
クボタの面接では、単なるスキルだけではなく、企業理念への共感や現場志向の姿勢が重視される傾向があります。社会課題の解決や現場での実行力を求める社風にフィットするかどうかが、面接通過のカギとなります。
面接でよく見られるポイント:
- 応募職種への適性・志望動機の明確さ
- クボタの企業理念「For Earth, For Life」への共感
- 現場での課題解決力や、自ら考えて動ける主体性
- 海外対応力やチームでの協調性(グローバル職種向け)
対策のポイント:
- 自身の業務経験と、クボタの職種要件との接点を明確に言語化
- 「なぜクボタか?」に対する納得感ある動機
- 現場でどう価値を発揮できるかという実践力アピール
クボタの中途採用は、選考回数は少なめながらも、即戦力性や企業とのマッチ度がしっかりと見極められる実質重視のプロセスです。書類の完成度や自己分析の深さが合否を左右します。難易度は決して低くありませんが、現場志向の姿勢と社会課題への共感をアピールできれば、十分にチャンスがある企業といえるでしょう。
クボタの研修・制度・キャリア形成
クボタでは、「現場主義」や「挑戦する風土」を支える人材育成を重視しており、入社年次や役職に応じた体系的な研修制度や、柔軟なキャリア形成支援を提供しています。ここでは中途社員向けの研修の有無を含め、社内教育制度やジョブローテーション、評価制度について詳しく見ていきましょう。
※参照: クボタ 研修 https://www.kubota.co.jp/recruit/graduate/workstyle/education.html(2025年7月)
中途社員向け研修制度の有無と内容
中途採用で入社した社員にも、クボタではきめ細かな研修機会が提供されています。基本的な導入研修のほか、職種別・階層別の育成プログラムや、自己啓発を支援する制度も整備されており、キャリア途中でのスキル強化が可能です。
中途社員向けに整備されている主な内容:
- 入社時研修(企業理念、組織構造、就業ルールなど)
- 配属先でのOJT(業務遂行の実践的習得)
- 必要に応じた専門技術研修やリスキリング支援
- e-learning(Udemy Businessなど)による自己啓発支援
- 語学・資格取得支援(TOEIC対策、技術認定など)
中途入社であっても、新卒同様に「自己成長を後押しする環境」が用意されており、業界未経験者でも活躍できる素地が整っています。
社内教育制度(OJT、階層別研修など)
クボタの教育体制は、「現場でのOJT」と「階層別のOff-JT研修」の両輪で成り立っています。職種や年次に応じて段階的にスキルを積み上げていく構造となっており、自律的なキャリア開発が可能です。
代表的な教育制度:
- OJT(On the Job Training)
実務を通じて、必要な知識・スキル・業務プロセスを習得。配属先での実践力向上が目的。 - 階層別研修(例):
- K-Step(7〜10年目):リーダー候補としての戦略思考やメンバー育成力を習得
- K-WAVE(10年目以降):選抜型。次世代ビジョナリーリーダー育成
- KLT(課長層):経営視点を養う幹部候補向け研修
- 管理職研修
各階層に応じたマネジメント研修を提供。組織運営力・人材育成力を高める内容。 - 世代別キャリア開発研修
20代~60代まで、それぞれのキャリアフェーズに合わせて実施。中長期的なキャリアビジョンの明確化を支援。 - 自己啓発支援
Udemy Businessによるオンデマンド講座受講、語学・資格取得の補助制度など。
業務の実践+体系的な教育により、「現場で育つ」だけでなく「戦略的に育てる」という育成文化が根づいています。
ジョブローテーション・異動の実態
クボタでは、長期的なキャリア形成や視野拡大を目的としたジョブローテーションが適度に行われています。特に総合職やリーダー候補として採用された場合は、複数部門を経験しながらスキルの幅を広げていくことが推奨されます。
異動・ローテーションの特徴:
- 部門間異動は本人の希望と会社のニーズをすり合わせたうえで決定
- 海外拠点への異動・出張も可能(特に技術系・営業系)
- 事業部を横断した研修やプロジェクト配属を通じて、新たな業務領域に挑戦できる機会もあり
特定職種に固定されすぎず、多様な経験を通じて成長できる柔軟なキャリア支援体制が整っています。
評価制度と昇進の流れ
クボタでは、「能力評価」と「成果評価」の両軸で人事評価を行っています。個人の貢献や行動特性に加え、組織へのインパクトがどれだけあったかが昇進・昇格の判断材料となります。
評価・昇進の基本フロー:
- 年次評価制度あり(年1回)
上司との面談を通じて、目標設定・振り返りを実施
→ 成果+プロセスを重視した評価を実施 - 昇進・昇格の流れ(例):
若手社員 → 主任クラス → 係長 → 課長 → 部長 → 役員候補 - 管理職候補には選抜研修あり(KLTなど)
- 自己申告制度も導入:希望キャリア・異動意向を人事へ届けられる仕組みあり
評価で重視されるポイント:
- ミッションへの貢献度(個人・チーム単位)
- 自ら課題を見つけて動く主体性
- 周囲と連携し成果を上げる協調性・リーダーシップ
評価は「能力だけでなく行動や価値観にも着目」されるため、企業文化との親和性や誠実な姿勢が評価される風土といえます。
クボタでは、新卒・中途を問わず、継続的な学びと成長を支援する制度が整備されています。OJTを中心に、階層別研修やリーダー育成プログラム、オンデマンドの自己啓発まで幅広い育成施策が実施されています。異動や評価の仕組みにおいても、社員一人ひとりのキャリア志向や強みを活かす柔軟性があり、長期的に自分らしいキャリアを描きたい方にとって、魅力的な環境といえるでしょう。
クボタの年収水準と福利厚生
クボタは、農業機械や建設機械、環境インフラ分野においてグローバルに事業を展開する東証プライム上場企業です。給与や福利厚生の水準も「大手メーカー水準」にあり、安定性と働きやすさの両面で高く評価されています。ここでは年収の目安や福利厚生の実態、他社との比較までを詳しく解説します。
※参照: クボタ 年収https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000FrKs&q_no=2(2025年7月)
平均年収(役職・年齢別の目安)
クボタの全体平均年収は約695万円と、業界内ではやや高めの水準に位置します。平均年齢が33歳と比較的若いことを踏まえると、年収の伸びしろが大きい企業といえるでしょう。
職種別の平均年収(参考データ):
- 営業職:約677万円
- 研究開発職:約660万円
- 開発職:約682万円
- 技術職:約730万円
- 管理部門:約784万円
年収構成の内訳:
- 基本給:59%
- 残業代:11%
- ボーナス:27%
- その他:3%
若手~中堅のうちは残業手当の寄与も大きいですが、昇進とともに管理職手当・賞与の比重が増加する傾向があります。
ボーナス支給実績とその時期
クボタでは、年2回(6月・12月)に賞与が支給されるのが一般的です。支給額は業績に連動しますが、基本給の数ヶ月分をベースに安定的に支給されています。
- 賞与構成比:約27%(年収全体の中で比較的大きな割合)
- 支給月:6月、12月
- 支給額:業績・評価・部門によって変動あり
特に技術・管理部門では業績連動型の成果配分もあり、成果次第で大幅な上乗せが期待できる場合もあります。
福利厚生制度(住宅手当、退職金、社宅など)
クボタは、大手メーカーらしく福利厚生制度も非常に充実しています。生活面からキャリア形成、リフレッシュ支援まで幅広い制度が整っており、社員のQOL向上に寄与しています。
住宅関連制度
- 独身寮・社宅完備
- 独身寮:2〜3万円/月
- 社宅:4〜5万円/月
- 単身赴任時は帰省旅費・別居手当あり
休暇制度
- 年間休日:125日
- 土日祝・年末年始・夏季・GWなど
- 年次有給休暇
- 初年度14日、3年目以降20日(繰越可)
- 平均取得日数:20.3日(取得率106%)
- 特別休暇(慶弔・育児・介護など)も完備
保険・年金・貯蓄制度
- 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険
- 確定拠出年金(DC)
- 財形貯蓄、団体保険、従業員持株会(クボタグループファンド)
その他福利厚生
- ベネフィット・ステーション(外部福利厚生)
- 旅行、レジャー、スポーツクラブ、出産育児など多分野で割引利用可
- クボタフィットプラン
- 年間600ポイント(6万円相当)を宿泊・教育・スポーツ等に利用可能
- クラブ活動・社内イベント・スポーツ観戦などの機会もあり
他社(農機業界・大手メーカー)との年収比較
農機・重機系メーカーや大手インフラ企業と比べると、クボタの年収水準は「中堅以上、大手水準」といえる立ち位置です。
クボタは海外売上比率が高い一方で堅実経営を行っているため、急激な報酬変動は少なく、安定感と成長性のバランスが取れている企業です。
クボタへの転職を成功させるには
クボタは、農業機械・建設機械・水環境・社会インフラといった分野で、日本のみならず世界の社会課題に取り組むグローバルメーカーです。「For Earth, For Life」のスローガンのもと、より良い未来の実現に貢献する人材を求めています。本記事では、クボタへの転職を成功させるための具体的な対策をまとめました。
※参照:クボタ 求める人物像 https://www.kubota.co.jp/recruit/graduate/info/message.html (2025年7月)
求められる人物像(技術職・事務職別)
クボタでは、全職種共通で次のような資質が重視されています。
- チャレンジし続ける姿勢
⇒ 自らの成長のために変化や新しい業務にも積極的に取り組む - 誠実さと粘り強さ
⇒ 困難な課題にも責任感を持って向き合える - 多様性の理解とチームワーク重視の姿勢
⇒ 国籍・文化・部署を超えた協働ができる柔軟性
これらに加えて、職種別に求められる資質もあります。
技術職に求められるポイント
- 専門性のあるスキル(機械設計・電気制御・材料・ソフトウェアなど)
- 実践的な開発・生産経験(特に製造業出身者は歓迎)
- 製品のグローバル展開を見据えた語学力・国際感覚
事務職に求められるポイント
- 経営管理・人事・経理・調達などの業務経験
- 企画・調整力と、社内外との円滑なコミュニケーション力
- 論理的な思考とプレゼンテーションスキル
事前に準備すべきこと(志望動機、業界研究など)
クボタのような社会貢献型の事業を展開する企業では、「共感性」や「企業理解」の深さが内定可否を大きく左右します。
志望動機の準備ポイント
- なぜクボタなのか?(他社ではなく)
- 自身の経験がどのように活かせるのか?
- 食料・水・環境という社会課題にどう関心があるか?
業界・企業研究の観点
- 農業・インフラ機械業界の動向と課題(例:スマート農業、海外需要)
- クボタの主要製品や海外戦略、グローバル拠点
- 直近のIR資料・ニュース(例:SDGs、ESG対応)
企業カルチャーの理解
- 「現場主義」や「全知全霊」の精神
- チームで課題解決にあたる文化
- 社会貢献を前提とした製品開発の姿勢
転職エージェントを使うべきか?
クボタの中途採用は通年で行われており、職種別・部門別に適切な経験者を絞り込む選考が行われています。そのため、以下の理由から転職エージェントの活用は非常に有効です。
エージェントを使うメリット
- 非公開求人(社内調整段階のポジション)へのアクセス
- 自身の経歴がどの職種にマッチするかの客観的な判断
- 書類添削・面接対策・企業ごとの傾向の共有
特に製造業・技術職に強いエージェント(例:マイナビメーカー、リクルートエージェントなど)を選ぶと精度の高いアドバイスが得られます。
面接対策・書類対策のポイント
クボタの中途選考では、応募書類と面接内容が一貫しているかどうかが重視されます。形式だけの志望動機やスキルアピールでは見抜かれてしまう可能性が高いため、以下の点に注意して準備しましょう。
書類対策のコツ
- 職務経歴書は実績ベースで具体的に
- 「成果」「規模」「役割」「工夫点」の記載を明確に
- 志望動機はクボタ固有の文脈に落とし込む
- 単なる業界志望ではなく、「クボタでなければならない理由」を記載
面接対策のコツ
- 業務理解と職種適性のすり合わせ
- どのような貢献ができるか、明確な説明が求められます
- 仕事への向き合い方・価値観を問う質問が多い
- 「困難をどう乗り越えたか」「チームでの役割」などのエピソードは準備必須
- キャリア志向や将来像
- 「5年後どうなっていたいか」など、自己成長意欲もチェックされます
クボタは、社会課題の解決を事業の本質とし、世界に貢献する企業です。求められる人物像には、「挑戦心」「誠実さ」「チーム志向」が共通しており、選考ではそれらをどれだけ具体的に表現できるかが重要です。
転職を成功させるには、
- 自分の経験と志向をクボタの価値観に重ね合わせること
- 面接や書類を通じて「どのように貢献できるか」を伝えること
が欠かせません。
また、的確な職種選定や対策には転職エージェントの活用も有効です。事前準備を徹底し、長く誇りを持てるキャリアの一歩としてクボタへの転職を目指しましょう。
まとめ|クボタへの転職は「大学名」だけで決まらない
クボタは、農業機械や建設機械、水環境ソリューションといった分野で世界的に活躍する日本を代表するグローバルメーカーです。採用においては一定の学歴傾向は見られるものの、転職者に対しては実績やマインド、企業理解の深さがより重視される傾向にあります。
採用大学の傾向はあるが、重視されるのは実績と適性
クボタの新卒採用実績を見ると、旧帝大や早慶、地方の国公立大学、さらには芝浦工業大学や東京理科大学、関関同立など、いわゆる難関・有力大学が多く見られます。
採用実績の一例:
- 【国公立】東京大学、京都大学、大阪大学、九州大学、東北大学、名古屋大学 ほか
- 【私立】早稲田大学、慶應義塾大学、同志社大学、立命館大学、東京理科大学 など
- 【理系大学】芝浦工業大学、東京農工大学、千葉工業大学 など
ただしこれはあくまで「新卒採用」の傾向であり、中途採用では大学名よりも実務経験と人柄・適性が重要視されます。
転職では職務経験・マインドが最重要
中途採用における選考では、以下のような観点が重視されます。
実績・スキル面
- 過去の業務での成果やプロジェクト推進力
- クボタの業務内容と親和性のある専門技術や管理経験
- 海外対応やグローバル事業の経験(語学力含む)
マインド・人間性面
- チャレンジ精神と自己成長意欲
- 誠実さと粘り強さ(困難を乗り越えた経験)
- 多様なメンバーと協働できるチームワーク力
実際、クボタのキャリア採用者数は年々増加傾向にあり、ここ5年で年間100人台→400人台へと大きく拡大しています。これは即戦力となる中途人材の重要性が年々高まっている証です。
志望理由や企業理解の深さが差をつけるポイント
クボタの選考では、応募者のスキルや経歴だけでなく、「なぜクボタか」「どのように貢献できるか」といった企業理解や志望理由が非常に重視されます。
志望理由作成のポイント:
- クボタの「For Earth, For Life」や社会課題解決への共感
- 自分の経験がどうクボタの事業に活かせるか
- 業界・企業研究を通じた現場理解の深さ
とくにクボタは、「現場主義」「全知全霊を込めてつくり出す」という価値観を持ち、社員にもそれを体現する姿勢が求められます。面接では、「どんな困難をどう乗り越えてきたか」を問う深掘り型の質問がされることも多いため、自己分析とエピソードの整理が不可欠です。
最後に|「学歴」より「経験と姿勢」で評価される企業へ
クボタへの転職は、たしかに一定の学歴実績があるものの、それ以上に重視されるのは個人の実績と志、成長意欲や適応力です。選考を通じて重要なのは、自身の経験を的確に言語化し、企業とどのようにマッチするかを丁寧に伝えること。
成功のポイントをまとめると
- 経験の棚卸しと強みの整理
- 企業研究・業界研究の徹底
- 志望動機・面接対策の具体化
- 転職エージェントの活用による客観的支援
「大学名」だけでは通用しないからこそ、自分自身の中身を深めて臨むことが、クボタへの転職成功の鍵となります。社会貢献性の高い事業に携わりたいと考える方にとって、クボタは非常に魅力的なフィールドです。