クボタの仕事内容は?(部門・業務紹介)
株式会社クボタは、農業機械・建設機械、エンジンや水環境など、幅広い分野で事業を展開しているグローバル企業です。特に農業機械分野では、国内のみならず世界でも上位のシェア率を誇っており、グローバルに活躍したい転職希望者から人気を集めています。
一方で、クボタで働く社員がどのような仕事を行っているのか、自力で知り得るのが困難なのも事実です。
そこで本記事では、クボタの仕事内容に加え、転職で押さえておきたい会社情報もあわせて紹介していきます。クボタへの転職を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
クボタの仕事内容(事業部別)
クボタは多岐にわたる事業を展開しており、それぞれの事業部で専門性の高い仕事が行われています。ここでは、主要な事業部とその仕事内容についてご紹介します。
農業ソリューション
クボタの農業ソリューションは、創業以来、日本の農業と共に発展してきた基幹事業です。戦後の食糧難時代から、農業人口減少といった課題に対し、トラクターや田植機などの開発を通して、農業の機械化を牽引してきました。近年では、ICT(情報通信技術)を活用した「スマート農業」を推進し、省力化・高精度化・低コスト化に貢献しています。
この部門では、農家のニーズを重視した製品開発が行われており、技術者自らが農作業現場に赴いて直接意見を収集し、製品の改良や新技術開発に活かしています。自動運転トラクターなどの開発は、まさに現場主義から生まれた技術と言えるでしょう。
農業機械部門の仕事は、製品開発・設計、生産技術・製造、営業、サービスなど多岐に渡ります。クボタの農業機械は国内だけでなく海外の農業にも貢献しており、今後も世界の食料生産を支える重要な役割を担います。
参照:農業ソリューション | 事業領域 | クボタについて | 株式会社クボタ
建設機械事業
クボタの建設機械事業部では、都市基盤整備に貢献する小型建設機械に特化した事業を展開しています。特にミニバックホーは世界トップクラスのシェアを誇り、狭い現場での作業に強みを発揮します。造成作業や土木作業、水道管の埋設工事など、都市部でのインフラ整備に欠かせない存在です。
この事業部では、現場や作業者に寄り添う「オペレーターフレンドリー」な製品開発を重視しており、安全性や操作性、環境性能に優れた機械を提供しています。また、北米市場向けには、CTL(コンパクトトラックローダ)やSSL(スキッドステアローダ)など、建設機械と農業機械の両方の技術を活かした製品を展開し、多様なニーズに応えています。
建設機械事業部では、設計開発・生産技術・営業・サービスなど、様々な職種で活躍する機会があります。都市の発展と人々の生活を支える、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
参照:建設機械事業のご紹介 | 事業・製品 | 株式会社クボタ
エンジン事業
クボタのエンジンは、小型産業用ディーゼルエンジンにおいて世界トップクラスのシェアを誇ります。高い品質と環境性能が強みで、各国の厳しい排ガス規制に対応したエンジンを開発している事業です。
この事業部では、機械・電子・化学・物理など、多様な分野の専門家が連携し、最先端技術を駆使したエンジン開発に取り組んでいます。顧客のニーズに応じた最適なエンジンを選定し、アプリケーション開発までを共同で行うことで、製品の競争力強化に貢献しています。
エンジン事業部では、設計・開発・生産・サービスなど、幅広い職種で活躍する機会があります。環境に配慮したエンジン開発に携わりたい方にとって、非常に魅力的な部門と言えるでしょう。
水・環境ソリューション
クボタの水・環境ソリューションでは、人々の生活に不可欠な「水」を守り、安全で豊かな水環境を創造することを使命としています。水道管やポンプなどの水インフラを支える製品の提供から、上下水処理プラントや廃棄物処理施設などの環境プラントの設計・建設まで、水に関わる幅広い事業を展開しているのが特徴です。
この事業部では、長年培ってきた鋳造技術や水処理技術を活かし、災害に強い耐震性の高い水道管や、高度な水処理を実現するプラントなど、革新的な製品と技術を提供しています。また、近年では、IoT技術を活用した水管理システムの開発にも力を入れており、水資源の効率的な利用や水インフラの維持管理に貢献しています。
水・環境ソリューションでは、研究開発・設計・エンジニアリング・営業・サービスなど、多様な職種で活躍する機会が多いです。人々の暮らしと環境を支える、社会貢献性の高い仕事と言えます。
参照:水・環境ソリューション | 事業領域 | クボタについて | 株式会社クボタ
それぞれの事業部で求められるスキル
クボタの各事業部では、事業内容に応じて下記の知識やスキルが求められます。
・農業ソリューション:機械工学の知識、農家の方々とコミュニケーションを図る能力
・建設機械事業:土木工学の知識、安全意識や操作性への配慮
・エンジン事業:機械・電気・化学・熱力学の知識、最先端技術への探究心
・水・環境ソリューション:境工学の知識、環境問題への意識、社会貢献への意欲
どの事業部においても共通して重要なのは、周囲と連携し、目標達成に向けて協働する能力です。また、変化を恐れず新しいことに挑戦する意欲も、クボタで活躍するために必要な要素です。
クボタの仕事内容(職種別)
クボタでは、様々な職種の社員が活躍しており、それぞれの専門性を活かして事業を推進しています。ここでは、事務系職種・技術系職種で働く社員の仕事内容についてご紹介します。
事務系職種
事務系職種では、主に以下の業務を担当しています。
・営業
・生産管理
・財務・経理
・人事・総務
・調達
営業
営業部門は、市場の最前線でお客様と時代の変化を捉え、最適な販売戦略を実行する役割です。製品の販売にとどまらず、市場調査による需要予測、競争力のある価格設定、円滑な受注・納期管理、お客様との良好な関係を維持するためのアフターサービスなど、多岐にわたる業務を行います。
お客様が抱える潜在的なニーズを掘り起こし、製品やサービスに新しい価値を生み出す構想力も求められます。グローバルに事業を展開するクボタでは、多種多様な製品と国内外の幅広い顧客層に対応するため、それぞれの特性に合わせた最適な販売体制を構築しています。
生産管理
生産管理は、お客様への製品の安定供給を支える重要な役割を担います。販売計画や受注状況に基づき、最適な生産計画を立て、生産量、工程、納期などを細かく管理するのが主な業務です。
効率的な生産体制を構築することで、お客様のニーズにしっかりとお応えすると同時に、生産工程における無駄をなくし、高い生産性を実現します。そのため、営業・資材・購買部門など、社内外の多くの関係者と密接に連携し、円滑なコミュニケーションと調整能力を発揮することが必要です。
財務・経理
財務・経理部門は、「数字」と「お金」を通して事業の健全な発展を支える、経営の重要な指針となる役割を担います。
日々の業務では、事業活動を円滑に進めるための決算、税務、資金調達、IR(投資家向け広報)などを実施。中長期的な視点から経営計画を策定し、業績管理や国内外の子会社・関連会社管理といった経営管理・企画業務も担当します。
人事・総務
人事・総務部門は「人」に関するあらゆる管理と支援を通して、企業経営の基盤を支える重要な役割を担っています。人材の採用から始まり、配置・評価・育成・異動、そして退職に至るまで、社員一人ひとりのキャリアと成長をサポートする、多岐にわたる業務に携わります。
調達
調達部門は、国内外の供給業者と強固な連携を築き、高品質な資材・部品を適切な価格で、必要な時に各工場へ供給する役割を担います。世界市場の動向を常に把握し、新たな取引先の開拓や供給経路の最適化を進めることで、グローバル戦略と安定した生産体制の構築に大きく貢献しています。
技術系職種
技術系職種では、主に以下の業務を担当しています。
・研究
・製品開発・設計
・品質保証
・IT
・デザイン
研究
解析技術や計測技術の活用により、試作品や製品の状態を詳細に把握し、改良していくのが主な業務です。同時に、開発段階における潜在的な問題の早期発見と未然防止、軽量化を通じたコスト削減なども重要な目標としています。
製品開発・設計
製品開発・設計の仕事は、企画段階から量産に至るまで、製品開発の全工程に深く関われる点が特徴です。特定の工程や分野に限らず、製品が生まれる過程のすべてに携わることで、ものづくりの醍醐味が味わえます。
図面作成においては、単に設計図を描くだけでなく、お客様のニーズ・生産効率・コスト・安全性・特許といった、製品に関わる様々な要素を考慮に入れる必要があります。
考案したものが実際に形になり、お客様の満足に繋がることは、製品開発・設計の仕事において大きな喜びです。自らの手で生み出した製品が、社会に貢献していることを実感できる、非常にやりがいのある仕事と言えます。
品質保証
製品の生産においては、品質評価と部品の検査計画を策定することが重要な業務です。クボタ製品が展開されている世界各国の市場からのクレームにも対応し、徹底した品質管理を行っています。お客様に高品質な製品をお届けするための、製造メーカーにおける最後の重要な砦とも言える業務です。
IT
全社のグローバル展開に伴い、IT部門はクボタの事業をシステム面から支える重要な役割を担っています。具体的な業務は、全社的なIT戦略の策定や、各事業部における基幹システムの構築・運用・保守などです。
また、顧客管理システムやIoTシステムに蓄積された膨大なデータ(ビッグデータ)を分析し、その結果をもとに新規ビジネスの企画・立ち上げなども行い、専門性を活かした活躍が期待されます。
デザイン
全社の製品デザイン開発、およびデザインを通じたブランド戦略の強化を担当します。業務内容は多岐にわたり、VRなどの3Dツールを駆使した最先端の製品デザイン開発はもちろん、お客様との重要な接点となる展示会やパンフレットなどのデザインも手掛けます。
製品そのもののデザインから、お客様に製品やブランドの魅力を伝えるためのあらゆるデザイン活動を通して、クボタのブランドイメージ向上に貢献する役割を担っている業務です。
クボタへの転職を成功させるには?
クボタでは、即戦力となる人材を積極的に採用しています。ここでは、クボタが求める人物像、転職を成功させるためのポイントについて解説します。
クボタが求める人物像
クボタが求める人物像は、同社の経営理念や事業内容に共感する心を大前提としています。その上で、以下の3つの要素が特に重視されています。
・自らの成長を求めてチャレンジし続ける人財
・誠実さと粘り強さを兼ね備えた人財
・多様性を受け入れ、チームワークを尊重する人財
クボタが求める人物像として最も重要なのが、自身の成長を常に求め、積極的に挑戦し続ける姿勢です。変化を恐れず、新しいことに果敢に挑む人材をクボタでは求めています。困難に直面しても諦めず、真摯に業務に取り組む姿勢も、社会課題の解決に貢献するクボタにとって不可欠な要素です。
また、グローバルに事業を展開するクボタでは、様々な文化や価値観を尊重し、互いに協力し合いながら目標達成を目指せる人材を必要としています。
転職を成功させるためのポイント
クボタへの転職を成功させるには、企業理念や事業内容への深い理解が重要です。また、自身のスキルや経験を整理し、クボタでどのように活かせるかを具体的に説明できるよう準備しましょう。
面接では、これまでの職務経験や実績、クボタでどのように貢献したいかをアピールすることが重要です。自己分析や企業研究を徹底し、万全の準備で選考に臨みましょう。
クボタへの転職で押さえておくべき会社情報
最後に、クボタの会社概要・企業理念を紹介します。転職活動時の企業研究で把握すべき内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
会社概要
社名 | 株式会社クボタ |
代表者 | 代表取締役社長
北尾 裕一 代表取締役副社長執行役員 吉川 正人 |
創業 | 1890年2月 |
資本金 | 841億円(2023年12月31日現在) |
売上高 | 30,207億円(2023年12月31日現在・連結)
12,234億円(2023年12月31日現在・単独) |
従業員数 | 52,608人(2023年12月31日現在・連結)
14,638人(2023年12月31日現在・単独) ※従業員数は、就業人員です。 |
本社所在地 | 〒556-8601
大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 TEL.06-6648-2111 |
東京本社 | 〒104-8307
東京都中央区京橋二丁目1番3号 京橋トラストタワー TEL.03-3245-3111 |
企業理念
スピリッツ(私たちの精神・姿勢)
・総合力を生かしすぐれた製品と技術を通じて社会の発展につくそう
・会社の繁栄と従業員の幸福を希ねがって今日を築き明日を拓こう
・創意と勇気をもって未知の世界に挑戦しよう
ブランドステートメント(私たちの約束)
「For Earth, For Life」
クボタグループは、美しい地球環境を守りながら、人々の豊かな暮らしをこれからも支えていくことを約束します。
ミッション(私たちの使命)
人類の生存に欠かすことのできない食料・水・環境。クボタグループは、優れた製品・技術・サービスを通じ、豊かで安定的な食料の生産、安心な水の供給と再生、快適な生活環境の創造に貢献し、地球と人の未来を支え続けます。
クボタへの転職をお考えの方へ
クボタへの転職は難易度が非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得が難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
クボタへの転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。