マネーフォワードの社風・カルチャーは?
マネーフォワードは、日本国内で人気のあるフィンテック企業であり、個人および企業向けに様々な金融サービスを提供しています。同社の代表的なサービスである家計簿アプリ「マネーフォワード ME」はユーザー数1400万人を突破する等、多くの方から広く認知される企業になってきました。
同社は2012年に創業されてから急成長し、現在はグループ全体で2000名以上の社員が在籍しています。そのため、ベンチャーらしい風土がある一方で、大企業的な安定した側面も少しずつ出てきたといった評判・口コミが見受けられるのも事実です。会社の事業フェーズの変化に応じて、業務スコープのように変化する部分もあれば、カルチャー・社風等の変わりにくい部分もあります。
本記事では、マネーフォワードの採用コンサルティングも手掛ける弊社sincereedが、社風・カルチャーを解説していきます。転職活動で押さえておきたいポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
マネーフォワードの企業理念(MVVC)について
マネーフォワードの社風・カルチャーを考察するにあたって、企業理念のミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー(※以降、MVVC)が非常に重要な点になります。そのため、まずはそのMVVCを見てみましょう。
ミッション:「お金を前へ。人生をもっと前へ。」
このミッションのもと、マネーフォワードはお金を単なるツールと捉え、それを通じてユーザーの生活や人生を豊かにすることを目指しています。お金に対するポジティブなアプローチを促進し、ユーザーが夢を実現できるよう支援するサービスを提供しています。
ビジョン:「すべての人の、お金のプラットフォームになる。」
マネーフォワードは、個人や法人を問わず、すべての人のお金に関する課題を解決することを目指しています。オープンかつ公正なプラットフォームを構築し、本質的なサービスを提供することで、多くの人々の金融生活をサポートします。
価値観と企業文化(バリュー・カルチャー)
マネーフォワードは以下の価値観を大切にしています。
User Focus: ユーザーの本質的な課題を理解し、期待を超える価値を提供すること。
Tech & Design: テクノロジーとデザインの力を最大限に活かし、社会を前進させること。
Fairness: すべてのステークホルダーに対してフェアで誠実に向き合うこと。
Speed: 迅速な意思決定と行動。
Professional: 常に成長し、最高の結果を出すためにプロ意識を持つこと。
Teamwork: チームワークを大切にし、一丸となって目標を達成すること。
Respect: 感謝と尊敬を忘れずに、誰に対しても誠実であり続けること。
Evolution: 自ら変わり続け、進化し続けること。
Fun: 仕事や成長、人生を楽しむこと。
口コミサイトでは、MVVCが浸透しているという社員口コミが多数見受けられ、MVVCが同社の社風・カルチャーのベースになっていると言えます。MVVCの中で用いられている表現として、「○○を前へ(Foward)」があります。本表現は、人事戦略の「Talent Forward(社員の可能性をもっと前へ。)」のように戦略の多くの場面で使われており、会社のカルチャーとして社会、事業、人の成長を力強く前に推進していこうとする姿勢が伺えます。
また、同社の採用方針では、「MVVCに共感する優秀で多様な人材を世界中から採用する」と掲げています。そのため、MVVCへの共感やMVVCに沿った行動ができるか等は選考において非常に重要なポイントとなるでしょう。そのため、実際に選考に進まれる際はご自身の考えや今までの行動を振り返り、MVVCのどの項目とマッチするのかを検討するプロセスは必須と言えます。その上で、面接ではMVVCを踏まえてご自身の言葉で考えや取り組みを伝えていくことが合否の鍵となるでしょう。
会社風土
マネーフォワードの会社風土を深く知るために、まず同社ホームページに掲載されている会社紹介資料を見てみましょう。その資料では、会社風土と事例が以下のように紹介されています。
「プロダクト開発以外にも、”ミッションにそって自分たちに何ができるのか”をメンバーひとり一人が考え、行動し、それを会社が後押しする風土です。
新型コロナウイルス感染症拡大時には、“補助金や助成金などの支援制度情報が、分散・検索されにくい状態で、必要な人に最適な情報が届いていない”ということに課題を感じ、補助金・助成金検索サイトを開発・無料提供しました。
社内Slackの声がけで集まった有志メンバーにより、発案からリリースまで 3日というスピードで提供され、法人・個人多くの方々に利用いただきました。」
上記の事例に基づき、複数の観点からマネーフォワードの会社風土を掘り下げていきましょう。
ミッション:「お金を前へ。人生をもっと前へ。」
本事例は同社のメイン事業ではないですが、人々のお金に関わる課題解決をサポートし、その方々の人生を前に進めていく取り組みといえるでしょう。ミッションの実現のために、事業・技術の制約に捉われず、社員自らが考え、行動を起こせる点は、同社の会社風土の良さと考えられます。
企業文化:「Speed: 迅速な意思決定と行動。」
わずか3日間で発案〜開発〜リリースまでを実現したことは、同社が大事している企業文化「Speed」をまさに体現している事例と言えるでしょう。社会情勢が目まぐるしく変わる中で、社会やユーザーから求められることも常に変わってきます。その中で、同社の意思決定や開発の速さは、競合優位性のポイントになり続けるのではないでしょうか。
バリュー:「User Focus: ユーザーの本質的な課題を理解し、期待を超える価値を提供すること。」
同社が解決を目指すお金に関わる問題は複雑な事象が絡み、まず本質的な課題を見つけ出すことは難しいことです。そのため、「User Focus」というバリューの下で、ユーザーのことを深く知る努力を大事にしています。ニュース等の二次情報を表層的に捉えるのではなく、実際の現場でユーザーの方と話す等の一次情報を取得することで、本質的な課題の把握に繋げているようです。その結果として、ユーザーの本質的な課題を解決する新規サービスやプロダクトが数多く生まれているのかもしれません。
コミュニケーション
同社の会社紹介資料では、「マネーフォワードのどこが好き?」という質問があります。コミュニケーションに関する回答として、以下のコメントが記載されています。
「役職や社歴に関係なくフラットでオープンなコミュニケーションが取れる」
「とにかく優しくて良い人が多い」
「みんながお互いをリスペクトしている」
会社紹介の資料だけでなく、口コミサイトでも同様の投稿が上がっており、総じて優しく良い人が多い職場環境といえるでしょう。また、MVVCで掲げているカルチャー「Respect: 感謝と尊敬を忘れずに、誰に対しても誠実であり続けること。」が社員に浸透しているため、役職や社歴に捉われず、フラットでオープンなコミュニケーションが取りやすい環境なのかもしれません。
また、同社では、「オフィスも会社のミッションやカルチャーを現すものであってほしい」という想いから「Let’s make it」「Connect」というオフィスの名前が付けられています。このように、MVVCの浸透を意識した仕掛けが多くなされているため、オフィスではミッションの実現に向けた建設的なコミュニケーションが取りやすい環境であるといえるでしょう。
働き方・ワークライフバランス
マネーフォワードは急成長中の企業であるため、仕事一辺倒の働き方が求められると思われている部分も多いかもしれませんが、会社紹介資料では、社員は以下の点を同社の良さと挙げてくれています。
「大企業とベンチャーのいいとこ取り」
「オンもオフも楽しんでいる人が多い」
「成長スピードの速さ どんどんチャレンジできる」
別の記事で同社の「働き方」や「福利厚生」を取り上げているように、リモートワーク、フレックスタイム制・裁量労働制等の現在の生活スタイルに即した働きやすい環境が整備されています。それだけでなく、社員の成長を促す仕組み・制度が整っています。具体的には、大企業にも肩を並べるような手厚い教育研修制度があるだけでなく、異動制度の充実など事業拡大に伴う挑戦環境がある点が同社の魅力といえます。
転職を考えるにあたって、アーリーフェーズの企業への挑戦については、働き方や福利厚生の観点で不安を感じる方も少なからずいらっしゃると思います。そんな中で、マネーフォワードは、「高い成長」×「手厚いサポート体制」という点で、転職において魅力的な選択肢になるのではないでしょうか。
企業文化・カルチャーへの考え方
企業文化・カルチャーをこれからどう醸成し、育てていくかという点は、今後マネーフォワードで働くうえで重要な点になるため、マネーフォワードのVPoC(Vice President of Culture)である金井氏の言葉から同社のカルチャーを考察していきましょう。
「カルチャーは、企業がミッションを実現するために欠かせない土壌だと考えています。
それは、大切にし続けていきたい自分たちらしさであり、同時に、会社や世の中の目まぐるしい変化に合わせて、柔軟にアップデートし続けていくものです。会社からの一方的なメッセージではなく、働くひとりひとりの価値観の集合体であり、時間をかけて耕され、育ま
れていくものです。
これからマネーフォワードにジョインする皆さんにも、自分もカルチャーの担い手であり、”マネーフォワードらしさ”を作る一人だと感じてもらえるとうれしいです。」
カルチャーに関する考え方は、企業のカルチャーが既に出来上がっており、新しく入社する方がそのカルチャーに合わせていくというのが一般的です。一方で、同社では新しく入社される方が「カルチャーの担い手」と位置付けているのが特徴的だと考えられます。事業拡大に伴い、創業期とは違ったカルチャーを醸成していく必要がある中で、新しいカルチャーを許容できるのは同社の強みであり、今後の更なる組織拡大にも柔軟に対応できる要因になるのではないでしょうか。
マネーフォワードへの転職で押さえておくべき会社情報
最後に、マネーフォワードへの転職で押さえておくべき会社情報として、会社概要を紹介します。企業研究に役立ちますので、ご参考になれると幸いです。
会社概要
会社名 | 株式会社マネーフォワード |
代表者 | 代表取締役社長CEO 辻 庸介 |
創立 | 2012年5月 |
本社所在地 | 東京都港区芝浦3-1-21 msb Tamachi 田町ステーションタワーS 21F |
従業員数 | 2130名(2023年11月時点) |
主な関係会社 | マネーフォワードケッサイ株式会社
マネーフォワードホショウ株式会社 株式会社クラビス マネーフォワードファイン株式会社 マネーフォワードフィナンシャル株式会社 マネーフォワードi株式会社 株式会社ナレッジラボ Money Forward Vietnam Co., Ltd. マネーフォワードシンカ株式会社 スマートキャンプ株式会社 マネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社 株式会社アール・アンド・エー・シー 株式会社Biz Forward 株式会社Next Solution 株式会社ビズヒント |
マネーフォワードへの転職をお考えの方へ
マネーフォワードへの転職は難易度が非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得が難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
マネーフォワードへの転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。
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