

サイバーエージェントはどんな会社?サイバーエージェントの会社概要
日本のインターネット業界を語る上で欠かせない企業の一つが、サイバーエージェント株式会社です。1998年に設立されたこの企業は、インターネット広告やメディア、ゲーム事業などを中核に、次々と革新的なサービスを展開してきました。新しい文化や価値観を生み出しながら成長を続けているサイバーエージェントは、どのような企業なのでしょうか。本記事では、サイバーエージェントへの転職をお考えの方へ、会社概要やその魅力、事業構造、組織文化などを詳しくご紹介します。
※本記事は2025年6月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
サイバーエージェントの会社概要
会社概要
社名(商号) | 株式会社サイバーエージェント(CyberAgent, Inc.) |
設立年月日 | 1998年3月18日 |
代表者 | 代表取締役社長 藤田 晋(ふじた すすむ) |
資本金 | 7,440百万円(2024年9月末現在) |
従業員数 | 約6,500名(グループ全体) |
本社所在地住所 | 〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町40番1号 Abema Towers |
代表電話番号 | 03-5459-0202(代表) |
出典:https://www.cyberagent.co.jp/corporate/overview/(2025年6月時点)
サイバーエージェントの主な子会社・グループ会社
以下は、2025年時点でのサイバーエージェントの主な子会社・グループ会社の一覧です。サイバーエージェントは多くの事業領域にわたり、数多くのグループ会社を抱えていますが、特に広告、メディア、ゲーム、スタートアップ支援の分野での展開が顕著です。
■ 広告関連(インターネット広告事業)
会社名 | 主な事業内容 |
株式会社CyberAgent AD.AGENCY(旧:CAリワードなど) | 広告代理業、デジタルマーケティング支援 |
株式会社AJA | アドテクノロジーの開発・提供(DSPなど) |
株式会社AI Shift | チャットボットや音声対話AIなどのAIソリューション開発 |
株式会社CyberZ | スマートフォン広告、動画広告、イベントプロデュースなど |
■ メディア関連(メディア・コンテンツ事業)
会社名 | 主な事業内容 |
株式会社AbemaTV(ABEMA) | インターネットテレビ「ABEMA」の運営 |
株式会社CyberBuzz | インフルエンサーマーケティング、SNSプロモーション支援 |
株式会社CAM | エンタメ系WEBメディア・アプリの開発、コンテンツ配信 |
株式会社新R25 | 若年層向けキャリア・ビジネスメディア「新R25」の運営 |
■ ゲーム関連(ゲーム・エンタメ事業)
会社名 | 主な事業内容 |
株式会社Cygames | スマートフォンゲーム開発・運営(ウマ娘、グラブル等) |
株式会社QualiArts | 美少女系スマホゲーム、アニメコンテンツの開発 |
株式会社Craft Egg | 「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」の開発・運営 |
株式会社Colorful Palette | 「プロジェクトセカイ」などの開発・運営 |
株式会社FLAGs | ゲーム開発のサポート、IP開発支援など |
■ スタートアップ・新規事業支援
会社名 | 主な事業内容 |
株式会社CA Startups | 社内起業・グループ会社設立支援 |
株式会社CyberAgent Capital | ベンチャーキャピタル、スタートアップ投資(旧名:サイバーエージェント・ベンチャーズ) |
■ その他関連会社・特化会社
会社名 | 主な事業内容 |
株式会社eStream | VTuber・タレントのプロデュース、イベント展開 |
株式会社OEN | アーティスト・インフルエンサー支援プラットフォーム |
株式会社CA Wise | インハウス広告運用・分析支援、業務効率化支援 |
株式会社CA Tech Kids | 小学生向けプログラミング教育の提供 |
株式会社CA Beat | エンタメ・ライブ系新規事業の創出と支援 |
出典:https://www.cyberagent.co.jp/corporate/group/(2025年6月時点)
サイバーエージェントの事業内容
サイバーエージェントの事業領域は非常に広範であり、急速に変化するインターネット市場に柔軟に対応しながら多角的に展開されています。中でも、以下の三つの事業領域が収益と成長の両面で中核を成しています。
インターネット広告事業
サイバーエージェントが1998年に創業して以来、最も長く携わってきたのがインターネット広告事業です。現在も同社の売上の大きな割合を占めており、特にデジタルマーケティングの高度化が進む中で、その存在感はさらに高まっています。
同社の広告事業は単なる広告枠の販売にとどまらず、マーケティング全体を最適化するソリューションを提供しているのが大きな特徴です。たとえば、広告運用ではAIを活用した配信最適化や、ユーザー行動分析によるパーソナライズ、ブランドリフト調査など、多様な手法を用いて企業のマーケティング効果を最大化しています。
また、クリエイティブ制作の分野では、動画広告や静止画バナーの設計から制作、効果検証までを一貫して手がけており、データドリブンなPDCAサイクルの構築が可能です。デザインの質を保ちながら、広告成果を最大化するアプローチは、広告主から高い信頼を集めています。
さらに、2016年に設立された社内研究機関「AI Lab」では、AIを用いた広告配信ロジックの開発や、自然言語処理・画像認識などの先端技術の応用を推進。これにより、広告運用の高度化だけでなく、業界全体の技術革新にも貢献しています。
このように、単なる広告代理店ではなく、「テクノロジー×マーケティング」の両輪でビジネスを牽引する体制が整っている点が、サイバーエージェント広告事業の強みです。
メディア事業(ABEMA等)
サイバーエージェントのもう一つの柱となっているのが、メディア事業です。中でも注目されるのが、テレビとインターネットの融合を目指した「ABEMA(アベマ)」です。ABEMAは、2016年にテレビ朝日との合弁で設立され、当初から「地上波テレビの次世代版」とも言える構想を掲げ、24時間編成の放送コンテンツをオンラインで無料提供するプラットフォームとしてスタートしました。
配信ジャンルはニュース、恋愛リアリティショー、バラエティ、オリジナルドラマ、音楽、アニメ、スポーツと非常に幅広く、特に若年層を中心に人気を博しています。リアルタイム配信とオンデマンド視聴を組み合わせた「テレビらしさ」と「ネットの自由度」を両立する設計は、従来のメディアの枠組みを超えた新しい視聴体験を提供しています。
注目すべきは、ABEMAが継続的に赤字を計上しながらも、その将来性を見込んで長期的な投資を続けている点です。これは短期的な収益性ではなく、将来のメディア覇権を見据えた「プラットフォーム構築」の意志の表れです。実際に、「ABEMA PPV ONLINE LIVE(ABEMAの有料配信ライブ)」など収益化の仕組みも整いつつあり、収益と影響力の両面で今後の成長が期待されています。
また、2022年にはワールドカップ日本代表戦の無料独占配信を実現し、国内最大級の視聴数を記録したことで、一気に一般層への認知も拡大しました。ニュースメディア「ABEMA NEWS」も政治・経済・社会問題などを独自の切り口で報じ、信頼性の高い情報源として成長しています。
サイバーエージェントがメディア事業にこれほど注力している背景には、「自社でメディアを持つことで、継続的かつ安定したユーザー接点を確保し、広告ビジネスや新規事業と相乗効果を発揮する」という戦略が存在します。
ゲーム事業(Cygames等)
サイバーエージェントのもう一つの重要な収益源として、スマートフォン向けゲーム事業が挙げられます。特に子会社のCygames(サイゲームス)が展開するタイトルは国内外で圧倒的な人気を誇っており、ゲーム業界においても確固たる地位を築いています。
代表作には、長年にわたり高い収益を維持している「グランブルーファンタジー(通称:グラブル)」、社会現象ともなった「ウマ娘 プリティーダービー」、美少女育成RPG「プリンセスコネクト!Re:Dive」などがあり、いずれもグラフィックやシナリオの完成度の高さ、重厚な世界観などが評価されています。
これらのヒットタイトルの背景には、徹底したクオリティへのこだわりがあります。サイゲームスは「最高のコンテンツを作る会社」という理念を掲げ、社内にアニメ制作スタジオやサウンドチームを持ち、自社完結型のクリエイティブ体制を構築しています。また、有名なアニメ制作会社や声優、作曲家とのコラボレーションも多く、ゲームという枠を超えてエンターテインメント全体へと事業を広げています。
さらに近年では、eスポーツの振興や家庭用ゲーム・PCゲーム領域への参入も加速しており、モバイルゲームに依存しない多角的な事業ポートフォリオが整いつつあります。
ゲーム事業は短期的なヒットだけでなく、IP(知的財産)としての展開力も問われる領域です。サイバーエージェントグループは、ゲームタイトルを軸にアニメ化、グッズ販売、音楽配信、舞台化、イベント開催など幅広いビジネス展開を行っており、総合的なIP戦略においても成功を収めています。
出典:https://www.cyberagent.co.jp/service/(2025年6月時点)
サイバーエージェントの組織文化
サイバーエージェントの組織文化は、「変化を楽しむ」「個を活かす」「挑戦を歓迎する」という価値観に根ざしています。創業以来、インターネット業界の急速な変化に対応してきた同社は、社員一人ひとりが柔軟にチャレンジを繰り返す文化を築いてきました。
特に特徴的なのが、「若手に大きな裁量を与える風土」です。入社年次に関わらず、意欲と実力があれば重要なポジションを任されることが珍しくなく、20代で子会社の社長を務める社員も多数います。また、失敗を恐れず挑戦することが評価されるため、「失敗をとがめる」よりも「挑戦しなかったこと」を問題視する傾向が強いのもサイバーエージェントらしさといえます。
さらに、社員の主体性を引き出す制度も整っています。たとえば、社員が自ら企画を提出できる「ジギョつく(新規事業提案制度)」や、マネージャーの選任を社員が評価する「CA8(エイト)」など、ボトムアップ型の意思決定が尊重される仕組みが多数あります。これにより、社員は自分の意見やアイデアが組織を動かすという実感を得やすく、高いエンゲージメントが保たれています。
また、組織の「透明性」も重要な要素です。社内の評価や経営情報は比較的オープンに共有され、上司や経営陣との距離も近いため、風通しの良いコミュニケーションが可能です。実力主義である一方、横のつながりやチームプレーも重視されており、互いに刺激し合いながら成長する「切磋琢磨の文化」も根付いています。
こうした文化の根底には、創業者である藤田晋社長の「人に投資する」という信念があります。サイバーエージェントは技術や資本だけでなく、「人」こそが企業成長の源であると考え、組織づくりと人材育成に一貫して力を注いできました。
このように、サイバーエージェントの組織文化は、個人の挑戦を応援し、多様な才能が最大限に発揮される土壌となっています。スピード感と柔軟性を求められる環境の中で、自ら成長を望む人にとっては非常に魅力的な職場だといえるでしょう。
サイバーエージェントの人材戦略
サイバーエージェントの人材戦略は、「人に投資する会社」という経営哲学に基づき、個人の成長と組織の競争力を同時に高めることを目指しています。同社の事業はインターネットという変化の激しい領域にあるため、「環境の変化に適応できる人材」「挑戦を楽しめる人材」を育成・活用することが持続的成長のカギを握っています。
まず大きな特徴として挙げられるのが、若手抜擢の文化とキャリアのスピード感です。サイバーエージェントでは年功序列にとらわれず、成果と能力を重視して重要なポジションを若手社員に積極的に任せています。20代で子会社の社長や事業責任者になるケースも珍しくなく、社員の挑戦意欲を引き出す原動力となっています。
また、多様なキャリア機会を用意する人材配置戦略も特徴的です。1人の社員が広告、ゲーム、メディアなど複数の事業部を経験する「ジョブローテーション制度」や、事業部間の異動を促進する「キャリアエージェント制度」など、社内にいながらさまざまなスキルや視野を広げられる設計になっています。これにより、変化に強い「オールラウンド型の人材」が育成されています。
人事制度面では、評価の透明性と納得感を重視しており、マネージャーを社員が評価する「GEPPO(ゲッポウ)」や、目標管理・1on1面談を通じて成長を支援する「目標面談制度」などが導入されています。評価は短期の成果だけでなく、挑戦する姿勢や組織貢献も重視されており、長期的な人材育成と企業文化の維持につながっています。
さらに、将来の経営人材を育てるための「幹部候補育成プログラム」や、新卒向けの実践型研修「内定者インターン」など、人材を“育てて伸ばす”長期的な視点が貫かれています。経営陣自らが人材育成に深く関与している点も、他社にはない大きな特徴です。
このように、サイバーエージェントの人材戦略は、「変化に強く、自ら考え動ける人材」を中心に据え、戦略的に配置・育成・評価する仕組みが整えられています。社員一人ひとりが経営の一端を担う意識を持ち、企業とともに成長できる土壌が築かれていることが、サイバーエージェントの持続的な競争優位性につながっています。
サイバーエージェントへのご転職をお考えの方
サイバーエージェントへの転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。
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サイバーエージェントへの転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。