東京海上日動火災保険の育成・研修制度やキャリアパスは?
監修者 sincereed株式会社 藤井 俊介
株式会社リクルートキャリア(現リクルート)にてIT・インターネット領域の法人営業/営業マネジャー、営業領域・IT領域のキャリアアドバイザー組織のマネジャー/部長、東海エリアの部長・地方エリアの部長を歴任。
大手企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績を持つ。
東京海上日動火災保険(通称東京海上日動)への転職を検討している方の中には、入社後にどのような研修や育成制度があるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。中途入社者の約8割が保険業界以外から入社しており、異業種からの採用も積極的です。2019年からは限られた専門職のみの中途採用を総合職まで広げ、従来の枠を超えた新しい知恵・刺激をもたらしてくれる人材を求めています。このように異業種からの中途採用が急増していることから、中途入社者向けの研修はあるのか、実際に活用されているのかどうか、という点は気になるポイントだと思います。ただ研修や育成制度についてはなかなかまとめて一覧で掲載されていないので、情報収集が大変な面もあります。そこでこちらの記事では、東京海上日動の研修・育成制度について一覧にしてまとめています。
加えて、東京海上日動のキャリアパスの特徴や、東京海上日動の中途入社者が研修や育成制度についてどう感じているのか、リアルな声も掲載しています。東京海上日動への転職をお考えの方は、企業研究の一環としてぜひ参考にしてみてください。
東京海上日動火災保険へのご転職をお考えの方へ
東京海上日動の人材育成に対する考え方
まずは、東京海上日動が人材育成に対してどのように考えているのか?どのような背景をもとに研修・育成制度を整えているのか?について理解していきましょう。
育成方針は「自ら考え、行動し、発信する人材」
東京海上日動火災保険には「保険事業はPeople’ s Business」という共通認識がある。ものを作らない同社では、人とその人が作る信用と信頼が、社会に提供できる価値そのもの。その価値を最大化すべく、古くから人材育成を大切にする伝統がある。育成方針も一貫して「自ら考え、行動し、発信する人材」。昨今、人的資本経営という言葉が注目を集める前から、人材の価値を最大限に引き出すための試行錯誤を重ねてきた。
保険業界も事業環境の変化が激しい。保険商品においても、引き受けるリスクは広がり続けている。顧客のニーズも千差万別で、スピード感をもって変化している顧客も多い。当然、パートナーである同社にもスピードが求められる。「『自ら考え行動し発信すること』や『スピード感をもって成長し続けること』がより重要な課題に。理想はいわゆるモチベーション3.0 ※の状態。内発的動機に基づいて自律することは、当社のビジョンにも重なります」と人材開発室課長の堀 豪志氏は話す。
※ 報酬と罰則による動機付けに代わる、自分の内側から湧き出るモチベーション。ダニエル・ピンク氏が提唱。
これらを読み解くと、自分自身でキャリアを選べる選択肢があり、自分を高め続けようとする従業員に対してはキャリア形成や成長の支援をしてくれる環境である、というメッセージが伝わってくるかと思います。このように東京海上日動は、自分自身でキャリアを決めたり選んだりできるような研修制度・育成制度が整っている環境です。下記にて詳しくご紹介していきます。
自律的なキャリア形成を支援する研修制度や人材育成
東京海上日動はすべての社員が成長し続けられる会社を目指しています。キャリア支援制度が充実しているのはもちろん、異業種から転職した社員が安心して働けるような研修制度も用意しています。具体的なキャリア支援制度や育成制度についてご紹介します。
育成型人事考課制度
東京海上日動の人事考課制度は、社員の人材育成を第一の目的とした「育成型人事考課制度」です。社員のコンピテンシーを客観的に観察・分析し、OJTや適性に合った職場への配属などを通じて、人材育成に結び付けていくことを目的としています。原則、年4回、直属の上司との面接を実施する「役割チャレンジ制度」を通じ、組織において期待される役割や仕事の目標・課題、コンピテンシーの向上、今後のキャリア展望などについてじっくりと話し合います。
役割チャレンジ制度
役割チャレンジ制度と呼ばれる上司・部下の定期的な面接の場は年4回あります。
①4月頃の年度初面接
②10月頃の中間面接
③3月頃の振返り面接
④次年度の6月頃のフィードバック面接
です。
各面接ではまず、本人のキャリアビジョンについて対話を行い、コンピテンシー、期待される役割、業績、学びのコミットメント(自己研鑽目標)に関する対話を行います。
海外研修制度
グローバルベースの広い視野・国際感覚・高度な専門知識を有する人材の育成と海外での人脈形成を目的に、若手社員を積極的に海外研修に送り出しています。
海外研修生の派遣(MBA・LLMコース) 海外の大学院でMBA(経営学修士)、LLM(法学修士)の取得を目的とするコース
海外研修生の派遣(駐在員育成コース) 中国語、ポルトガル語、スペイン語などの非英語圏の語学教育機関に留学するコース
女性活躍を支援する研修制度やキャリア支援制度
東京海上日動は、ダイバーシティ&インクルージョン推進における最優先課題としてジェンダーギャップ解消に取り組んでいます。全体の過半数を占める約9,000人の女性社員一人ひとりが自律的にキャリアを描き、自分らしく輝きながら成長し続けられるよう環境や風土を変革していくことで、多様な人材誰もが「働きがい」を実感しながら活躍できることを目指しています。
きらり☆キャリアアップ応援制度
女性社員一人ひとりが自律的にキャリアを構築し、より広いフィールドで活躍できるよう、さまざまな機会やチャレンジの場を提供するとともに、サポート体制や制度を整えています。 これらの仕組みや制度を総称して、「きらり☆キャリアアップ応援制度」と名付け、女性社員の主体的なキャリアアップを応援しています。
ママパパ☆キャリアアップ応援制度
育児との両立を支援する制度(ママパパ☆キャリアアップ応援制度)」と称した母性保護・育児支援制度では、「仕事と育児の両立を図る社員を休職前・休職中・復職後のすべてにわたり最大限支援する」ことを基本理念に掲げ、社員が育児をしながら活躍していくための環境を整備するとともに、多様な働き方に対する理解の促進に努めています。
東京海上日動の研修制度、中途入社者はどう感じている?
東京海上日動は研修や育成制度が豊富に用意されている環境であることが分かりました。ただ、中途入社者は研修や育成制度についてどう感じているのか、という点は気になるポイントだと思います。そこで、実際に中途入社した方の声をご紹介します。
入社した頃からずっと感じているのは、組織や個々人の懐の深さですね。時代の変化に合わせ、より良いサービスを提供するために、多種多様なバックグラウンドを持つ社員を積極的に受け入れようとするスタンスが社員一人ひとりにまで浸透しています。例えば、私が所属している部署にはキャリア採用の社員が3名いるのですが、相互理解を深めるためのセミナーを開催してもらいました。これは会社の制度としてではなく、担当者間の自然な会話の中で生まれたと後々聞きました。 こうした、一人ひとりの個性を活かせるような環境があるのは、東京海上日動の大きな特徴。私の場合は営業の他に、DX推進に関する組織横断のプロジェクトやデジタルプラットフォーマーの客先を担当しています。答えはなく、他力では一切進まない己の力量が問われる役割であり、私のキャリア志向に合わせた役割を与えていただいています。上司や同僚に業務の相談をするときも、個性を尊重してくれているのが伝わってきて、この会社を選んでよかったなと感じることが多いです。(2020年中途入社/男性) |
また人事部採用チームリーダーである木名瀬氏も、多様なバックグラウンドの方を受け入れる重要性についてこう語っています。
これまでは一部の限られた専門職しか行ってこなかったキャリア採用を、営業や損害サービスという損害保険会社の第一線を担う職種で積極的に行っていくというチャレンジです。
背景に今までのやり方・考え方では、時代のスピードに追いついていけないという強い危機感があります。多様性が求められる時代においては、従来の枠を超えた新しい知恵・刺激をもたらしてくれる人材が不可欠です。既に入社したキャリア採用メンバーは、全員、想定以上のパフォーマンスを発揮してくれています。保険のバックグラウンドがなくても活躍できるという仮説が検証されたことにより、これから本格的にキャリア採用へとギアを踏み込んでいきたいと考えています。経営陣もこの取り組みを強力に支援してくれており「どんどん加速していけ」と発破をかけられています。 |
以上の通り、東京海上日動では業界未経験者の中途入社者に対しても歓迎している様子が伺えます。また、入社後の研修やフォロー体制がしっかりしていることが分かります。冒頭の育成方針にもありますが、東京海上日動は自らを高めていこうとする従業員に対しては、しっかりとキャリア形成や成長のサポートを提供してくれる環境です。自ら学ぶ姿勢、挑戦する姿勢がある方にとっては、非常に良い環境ではないでしょうか。
東京海上日動のキャリアパス
ここまで東京海上日動の研修制度や育成制度について見てきましたが、自分自身でキャリアを選択していくためには、研修や育成制度だけでなくキャリアパスの制度面も重要になってきます。ここでは東京海上日動のキャリアパスの特徴についてご紹介していきます。
JOBリクエスト制度について
JOBリクエスト制度とは、社員が自らのキャリアを主体的に考え、切り拓くことを通じて、キャリアビジョンをより広く、深く考えられるように支援するための重要な人事制度の一つであると共に、希望する職務を担うことによる「モチベーションの向上」や「自己研鑽の促進」を図るものです。通常は会社が社員に人事異動を命じますが、この制度は、社員自らがキャリアビジョン実現のためにチャレンジしてみたい職務に応募できる制度であり、社員の活力を維持・拡大していくための重要な人事制度です。また、地域を限定して勤務する社員が経験と活躍の場を広げることで成長をサポートする制度「Iターン制度・Uターン制度」として、女性の活躍フィールドを広げるサポート策としても機能しています。例えば、これまでにJOBリクエスト制度(Uターン異動)を活用して海外(アメリカ・イギリス・シンガポール・中国・タイなど)への異動を実現したエリアコース従業員もいらっしゃるとのことです。
プロジェクトリクエスト制度
全国の従業員が現在所属している部署の業務を担いながら、自らの希望に基づき、業務の一環として、本店コーポレート部門のプロジェクトへの参画にチャレンジする「プロジェクトリクエスト制度」を導入しています。
正当に評価される環境
総合職と聞くと、どうしても新卒至上主義のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。しかしここ数年で中途採用人数をかなり増加させている東京海上日動は、新卒中途問わず、実力に応じて正当に評価される環境になっています。
社内に身を置くと、社風である「自由闊達」を色濃く感じますね。今私が所属している静岡自動車営業部という部署では、部横断型のプロジェクトを進めているのですが、そのプロジェクトでは一人一人に役割が与えられ、年次に関係なく各自が役割を果たすべく、メンバーをリードしていくことが求められます。それは、若手や新人社員が現場で感じたことを尊重し、発信しなければベストは生まれない、という風土が根付いているから。リーダークラスの経験やノウハウを織り交ぜ、メンバー全員でベストな姿を日々追い求めています。ミーティングではリーダークラスと若手が意見を共有し合ったり、ベテラン社員が新人に現場で感じたことを聞いたりすることも珍しくありません。こうした役職にとらわれない距離感や、積極的に意見を取り入れようとする自由闊達な風土が、会社やメンバー個々の成長に結びついているのだろうと思います。
(2021年中途入社/男性) |
上記の通り、中途入社者でも分け隔てなく発信するべきであるという文化が根付いているようです。ベテランの方でも若い方の意見に耳を傾けていただけることは、中途入社者にとっても安心の環境ですね。
東京海上日動へのご転職をお考えの方へ
東京海上日動への転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
東京海上日動への転職にご興味のある方はまずは一度ご相談いただければ幸いです。
東京海上日動火災保険へのご転職をお考えの方へ