AGC株式会社の評判と口コミ
AGC株式会社の企業文化や働きがい、ワークライフバランスについては、多くの魅力と課題が共存していることが口コミから見えてきます。同社は、穏やかな人間関係や挑戦を後押しする風土、多様性を受け入れる柔軟性が特徴であり、キャリア転職者にとっては自らの能力を活かしながら成長できる環境です。一方で、縦割り構造や属人性といった課題、部署ごとの業務負荷の差など、克服すべき点もあります。それでも、AGCは高い給与や挑戦の機会、ライフイベントを支える制度が整っており、自己成長を目指す転職者には魅力的な選択肢です。本記事では、同社の特徴や課題について詳しく掘り下げ、自分に合ったキャリアを見つけるためのヒントをご紹介します。
企業文化
AGC株式会社の企業文化は、キャリア転職者にとって働きやすい環境を特徴としており、口コミからもその特徴が見えてきました。
”カンパニー制度を導入している。各カンパニーで風土が若干違うが、会社全体の雰囲気としては良いと思う。カンパニー制度だが、横のつながりがないわけでなく、互いの得意な客先を紹介しあったり製品同士のコラボレーションを考えたりすることもある。人は基本的に穏やかな人が多いため、何か困ったことなどは気軽に相談できる。”
(営業/中途入社3-5年/男性)
“企業文化として、人の話をよく聞く人が多い気がする。特に、上の年齢の方は、ハラスメントに気を遣ってから話をちゃんと聞いてくれるのではなしやすい。また、ルールを守る文化が根付いているように感じる。チャレンジは比較的しやすい会社である。チャレンジして怒られることはない”
(研究開発/中途3年未満/男性)
“強烈な縦割り組織で、部門間のやり取りは「need to know」の号令の基、極端に少ない。部門同士の縦割りだけでなく、部門内部でも各自が独立して働いており、良くいえば多様な専門性を持ってる人がたくさんいるが、悪く言えば属人性が強く、特に中途で入った人間は情報の所在がわからず苦労すると思う”
(開発/中途3-5年/男性)
”キャリア入社社の数は企業成長と共に増え、部署によっては半分程度の割合を占める。いわゆる出戻りの人もおり、外の力を取り込むことに関しては積極的だと思う。役職ではなくさん付けで呼び合える環境のため、上司と会話や相談のハードルは低いと思われる”
(エンジニア/中途3−5年/男性)
AGC株式会社の企業文化は、穏やかな人間関係や挑戦を後押しする風土、多様性を受け入れる柔軟性など、多くの魅力がある一方で、縦割り構造や属人性といった課題も抱えています。しかし、これらの課題に対しても積極的に対応しようとする企業姿勢がうかがえるため、キャリア転職者にとっては自身の能力を活かしながら成長できる環境と言えるでしょう。
特に、相談しやすい風通しの良さや、多様なバックグラウンドを歓迎する文化は、転職先としての魅力を高めています。自らの専門性を活かしつつ、挑戦を通じて成長したいと考える方にとって、AGC株式会社は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
入社後ギャップ
AGC株式会社における「入社後ギャップ」は、キャリア転職者にとって重要な検討材料となります。口コミを基に、入社前の期待と実際のギャップについて以下のポイントを整理しました。
”挑戦的な環境であったことは想像通り。入社3-4年程度の社員であっても、大きなプロジェクトを主担当として進める社員もいた”
(製造部門/新卒3-5年(退職済)/男性)
”部署ごとに働き方に差があり、部署によっては残業時間が多かったり、休暇が取りにくかったりする。少数精鋭という名の通り、1人で幅広い仕事を担当するため、働き方は良くない。ただ、給与は良いため、お金をモチベーションに頑張れる人にはおすすめの会社。仕事が大変で辞めたいと思っている人もいるが、給与が良いので辞められない。転職できる優秀な人材は辞めていく”
(生産技術/中途3年未満/男性)
”自由で挑戦的な仕事をしている人は多いが、それをするためには社歴(発言力)、社内での人脈、技術力が必要であり、キャリア入社ですぐに活躍することは難しい。平均年収は高いが40代後半以上の逃げ切り世代が多くもらっているだけである”
(技術/中途3-5年/男性)
AGC株式会社は、挑戦的な環境や高い給与という魅力的な側面を持つ一方で、業務量の負担や部署間の働き方の差、中途入社者が適応するための難しさといった課題もあります。
このギャップを踏まえると、次のような人にAGCは向いていると言えます。
- 挑戦を恐れず、自ら成長したいと考える人
- 高い給与をモチベーションに、多忙な環境でも働ける人
- 長期的な視野で人脈やスキルを構築しながら活躍したい人
一方で、配属先や個人の適応力によっては負担を感じる可能性もあるため、転職を検討する際は具体的な部署や業務内容について慎重に確認することが重要です。
働きがい
”良くも悪くも個人主義なので、バリバリ仕事したい人にとっては次々と仕事を任せてもらえる点はやりがいを感じるかもしれない。一方で部門絵zん丁で製造受託ビジネスを推進しているが、AGCの非常に高価な製造コスト体系によって国内外の競合他社と比較して価格競争力がなく、顧客からの案件獲得が難しい。経営層の求めるビジョンと実際の営業現場の乖離が激しい”
(営業/中途5-10年(退職済)/男性)
”若手の頃から大きな投資に関わる仕事を行える。その分、責任感がありながら仕事を行えるため、成長につながっていると感じる。しかし、キャリアについては、自ら提示しない上はプランをあまり考えていないため、ズルズルと進むことになる”
(生産技術/中途3-5年/男性)
”慢性的な人不足、かつ知見を資料化する文化がないため、長年働いて分野のオンリーワンになれたら居心地が良くなる。また、学ぶ先の年長者はコメントだけで手を動かすことはしない方が多く、精神力も鍛えられる。総合職の育成はゼネラリスト、身につく技術に汎用性はないため、ポータブルスキルは相当意識しないと身に付かず、自身の将来を不安視し退職する若手が多い”
(総合職/中途3年未満/男性)
女性の働きがい
AGC株式会社では、女性社員が働きがいを持ってキャリアを築ける環境が整っています。ただし、企業の特徴や課題を知った上で、自分に合った働き方を見つけることが重要です。
”総合職でバリバリ働いている女性も多くいます。希望と適性があれば、一般職・現場職(共に転勤なし)から総合職(転勤あり)のコース変更も可能です。結婚・出産しても働きやすい制度が整っており、利用している女性社員も多いです。また、残業時間減少や有給100%消化を会社規模で取り組んでいるため、ライフワークバランスは取りやすいです。ただ総合職の方、特に役職者は非常に忙しいです。”
(一般事務/中途5-10年/女性)
”産休・育休制度は充実している。またコアタイム無しのフレックスタイム制度のため、女性のみならず子育て中の男性も時間に融通のきく働き方ができているのではないだろうか。男性女性に関わらず管理職に登用されるが、体育会系・男性的な雰囲気の会社のため、女性のリーダクラスに登用されるハードルは高い”
(営業/中途5-10年(退職済)/男性)
”女性活躍を謳っており、産休育休は男性も取得しやすい環境である。一方、社外の発信では出産後も仕事を続けている社員ばかり取り上げられており、かなりステレオタイプな価値観とも受け取れる”
(人事/中途5-10年/女性)
このように、AGCは女性社員が挑戦や成長を求める場として適しており、ライフイベントを経てもキャリアを続けたい方や、柔軟な働き方を求める方におすすめの企業と言えます。ただし、部署や職種によって実際の働き方が異なるため、転職を検討する際には具体的な環境や制度の活用状況を事前に確認することが重要です。
ワークライフバランス
AGC株式会社のワークライフバランスは、部署や職種によって大きく異なります。全体としては有給休暇の取得率や柔軟な働き方への配慮が評価されていますが、業務負荷や部署特有の課題も存在するようです。
”単身赴任者には、月に1回分の旅費が支給され(使用しなくても支払われる)、休暇も取得しやすい環境。長期休暇に有給休暇を絡めることも比較的しやすい。マネージャーになれば月に1日でも出社すればよく、成果主義の如く裁量が与えられる”
(化学品カンパニー/中途3年未満(退職済)/男性)
”基本的には有給も自由に取れるし消化率も高いが、業務負荷は高いように思う。近年ではDXによる業務効率化の取り組みが進んでおり、それにより負荷が低減しているような部署もあると思うが、業務効率化になったのだからと過剰に人員削減されてしまうケースも見られ、元々役職者の件人が多いこともあり、様々なところに皺寄せがいって負荷がかかっているケースもある。そういった状況になってしまうとプライベートの調整はしにくい”
(総合職/中途3年未満/男性)
”有給は取得しやすいが、勤務日のワークライフバランスは崩壊している部署も多い。多忙さは部署によっては異なり、総務などは非常にバランスが良く、平均残業時間を押し下げていると思われる。一方製造部や施設部は深夜帰りになることも多々見られる。 全体として良い仕事をしようとする意識は高いが、業務効率化の観点がない”
(技術/中途3年未満/男性)
AGC株式会社は、有給取得率や休暇の取りやすさにおいて高い評価を受けていますが、部署間の格差や業務負荷の偏りが課題となっています。以下にポイントを整理しました。
- ポジティブな点
- 有給休暇の取得率が高く、長期休暇も取りやすい。
- DX推進による業務効率化が進んでいる。
- 単身赴任者へのサポートなどの福利厚生が充実。
- 課題となる点
- 部署ごとの負担の格差が大きい。
- 業務効率化が進む一方で、負荷が一部の社員に集中するケースもある。
- 過密部署ではプライベートとの両立が難しい場面も。
転職者にとっては、具体的に配属される部署の働き方や環境を事前に確認することが重要です。AGCは全体的に働きやすい環境を整えていますが、理想的なワークライフバランスを実現するには、職場の選択と個別の調整が必要といえるでしょう。
AGCの強み
AGC株式会社は、大手ならではの安定した事業運営や多様な人材、そして積極的な設備投資と新規事業の展開が評価されています。口コミをもとに、キャリア転職者にとって魅力的なポイントを以下に整理しました。
”大手企業だけあって、優秀な人材が集まっている。特に技術人に関しては、多様な人材が集まっており、好奇心を満たすという点において、非常に満足できます”
(技術開発/中途3-5年/男性)
”各事業部の業績は、浮き沈みがあるものの、会社全体の業績ポートフォリオのバランスは比較的良く、会社全体として急激に業績が沈むような心配はない”
(開発/新卒5-10年/男性)
”基礎化学の業績が落ち着きを見せたと思ったら、ライフサイエンス事業が上向き出す、といった具合に事業ポートフォリオが今の所うまく回っている。他企業と比べてもうまく行っている例だと思う”
“設備投資や新規事業の開拓が頻繁に行われている。そのため、様々な生産品の安定供給が行われ利益面でも優れている。また基本的に理系は修士卒・博士卒が必須のため優秀な人材が毎年入社しており人員に厚みがある”
(技能職/新卒3年未満/男性)
AGC株式会社は、優秀な人材の集結、多角的な事業展開、そして積極的な設備投資と新規事業への挑戦を武器に、大手企業としての強みを発揮しています。以下にポイントを整理しました。
- 優秀な人材と知的環境
- 理系の高学歴人材が多く、技術職にとって魅力的な職場。
- チーム間で多様な専門性を活かした連携が可能。
- 安定した事業ポートフォリオ
- 各事業のバランスが取れており、業績の急激な悪化を回避できる仕組みが整っている。
- 成長への積極性
- 設備投資や新規事業への挑戦が、会社全体の成長を支えている。
- 競争の激しい業界において、収益基盤を強固にしている点が安心材料。
転職を検討する際には、これらの強みが自身のキャリアプランにどのように活かせるかを検討することが重要です。AGCの環境は、成長意欲を持つ人材にとって、大きな魅力を感じさせるでしょう。
AGCの弱み
AGC株式会社は大手企業としての安定感や成長意欲が評価される一方、いくつかの課題も指摘されています。特にコスト構造やグローバル展開、人材不足に関する口コミが目立ちます。キャリア転職者がこれらの弱みを理解することで、より現実的な視点から企業を評価できるでしょう。
”製造コスト体系であること。特にものづくりに必要なユーティリティの大半を外部に依存しているため、非常にコスト高となっており顧客からの支持を得られづらくなっている。結果、案件が取りづらくなるため稼働率が落ち、ますます利益を圧迫する悪循環に陥っている”
(営業/中途5-10年/男性)
”ほとんどの事業部でグローバル展開をしているが、各国拠点間での営業・開発・生産活動がグローバルで最適化されているとはいえず、実務の部分では非効率な部分も多くなっている。一方、経営方針としては新規事業の探索も積極的に行っており、いくつかの成果も見えている。会社全体としての展望は明るいと言える”
(開発/新卒5-10年/男性)
”グローバル人材不足。全体的にどの部門も人材が不足している。特に英語力とリーダシップが高く、グローバルプロジェクトを引っ張っていける人材はだいぶ不足していると感じる。主要な事業は日本アジアをカバーするのが手一杯で欧米まで目が行き届いていないと感じる場面が多い”
(IT/中途15-20年/男性)
転職希望者は、これらの課題を理解した上で、自身のスキルや経験をどのように活かしてこれらの弱みを補えるかを考えることが重要です。
AGC株式会社への転職で押さえておくべき会社情報
最後に、AGC株式会社への転職で押さえておくべき会社情報として、会社概要と企業理念を紹介します。企業研究に役立ちますので、ご参考になれると幸いです。
会社概要
会社名 | AGC株式会社 AGC Inc. |
代表者 | 代表取締役兼社長執行役員 平井 良典 |
事業内容 | 建築ガラス事業、オートモーティブ事業、電子事業、化学品事業、ライフサイエンス事業、セラミックス・その他事業 |
本社所在地 | 〒100-8405 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 |
拠点 | 10拠点(横浜、尼崎、高砂、北九州など) |
従業員数 | 7,753名(2023年12月31日現在) |
売上高 | 90,873百万円(2023年12月31日現在) |
ブランドステートメント
AGCグループの情報発信の軸として、下記ブランドステートメントを制定しています。
易きになじまず難きにつく
人を信ずる心が人を動かす
世界に冠たる自社技術の確立を
開発成功の鍵は使命感にあり
AGCは、
この創業の精神を礎に、
お客様とゆるぎない信頼関係を
築きながら、
独自の素材とソリューションで、
時代のトップランナー達を
支えてきました。
私たちはこれからも、
互いの知見や技術を掛け合わせ、
人々の想いの先、
夢の実現に挑んでいきます。
Your Dreams Our Challenge
グループビジョン”Look Beyond”
AGCグループのすべての事業活動、社会活動を貫く企業理念として、”Look Beyond”を掲げています。この言葉の意味は下記の通りです。
“Look Beyond” 将来を見据え
“Look Beyond” 自らの領域を超えた視点を持ち
“Look Beyond” 現状に満足せず飽くなき革新を追求し
グループ全体が持つ大きな潜在力を発揮し、世界に価値を提供し続けます。
この”Look Beyond”の体系は3階層になっています。
私たちの使命
AGC、いつも世界の大事な一部
〜独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます〜
私たちAGCグループは、幅広い素材・生産技術に基づく独自の素材・ソリューションを提供し、お客様と長期的な信頼関係を築き、お客様から最初に声がかかる存在であり続けます。そして、お客様や社会にとって“無くてはならない製品”を提供し続け、いつもどこかで、世界中の人々の暮らしを支えます。
私たちの価値観
革新と卓越/イノベーション & オペレーショナル・エクセレンス
既成の概念や枠組みにとらわれない発想で、常に革新的な技術、製品、サービスを追求します。
常にお客様の視点に立つとともに、社会や市場の変化を予測し、潜在的・将来的なお客様のニーズに応える、新たな価値を創造し続けます。
あらゆる活動において最高の効率と品質を目指して不断の改善を行い、常に、実現し得る最高の仕事をします。
多様性/ダイバーシティ
多様な能力、個性を持った個々人を尊重し、国籍、性別、経歴にこだわらないグローバル経営を展開します。
人種、民族、宗教、言語、国籍にこだわらず、多様な文化を尊重します。
常に異なった視点・意見を尊重します。
環境/エンバイロンメント
善き地球市民として、自然との調和を目指し、持続可能な社会づくりに貢献します。
安全で健康的な職場環境の向上に努めます。
誠実/インテグリティ
高い倫理観に基づき、あらゆる関係者と透明・公正な関係を築きます。
法令や規制を厳格に遵守します。
提供するあらゆる製品・サービスについて、お客様の満足と信頼を得るための責任を全うします。
私たちのスピリット
“ 易きになじまず難きにつく”
1907年にAGCを創設した岩崎俊彌が唱えた創業の精神です。
転職をお考えの方へ
大手企業への転職は難易度が非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得が難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。