

デンソーの中途採用年収は高い?平均年収・賞与・残業代まで徹底解説
「デンソーへの転職を検討しているけれど、実際の年収はどのくらいなんだろう?」
「月給や賞与、残業代の実態も知っておきたい」
——そんな疑問を持つ方に向けて、本記事ではデンソー株式会社の中途採用における年収事情を詳しく解説していきます。
トヨタグループの中核企業として知られるデンソーは、国内外で高い技術力を誇る自動車部品メーカー。安定した経営基盤に加えて、給与・賞与水準の高さや福利厚生の充実ぶりにも定評があります。
本記事では、デンソーの平均年収から職種別の給与相場、月給・賞与の内訳、社員の口コミ、残業代の支給実態、そして中途採用の求人内容まで網羅的に紹介。年収面だけでなく、転職活動で押さえておきたいポイントも徹底的に整理しています。
デンソーへの転職を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事は2025年7月 に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
デンソーの中途採用年収の相場とは?
デンソー全体の平均年収と比較
株式会社デンソーの有価証券報告書(2025年3月期)によると、正社員の平均年間給与は8,630,560円で、平均年齢は44.8歳、平均勤続年数は23.1年です。
従業員数(名) | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 平均年間給与(円) | |
2025年3月期 | 43,781 | 44.8 | 23.1 | 8,630,560 |
2024年3月期 | 43,980 | 44.7 | 23.1 | 8,390,992 |
2023年3月期 | 44,758 | 44.5 | 22.9 | 8,113,982 |
2022年3月期 | 45,152 | 44.2 | 22.3 | 7,868,985 |
2021年3月期 | 46,272 | 43.8 | 22.0 | 7,211,044 |
このように、デンソーの平均年収は毎年安定的に上昇傾向にあり、国内製造業の中でも高水準を維持しています。年収800万円を超える企業は大企業の中でも限られており、給与面の魅力は非常に大きいといえるでしょう。
参照:デンソー 有価証券報告書 2025年3月期:https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04353/715dc198/35ed/41a5/9dba/64e235a1dcc9/S100VWHL.pdf(2025年6月)
デンソー 有価証券報告書 2024年3月期:https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04353/15bcd08c/ba32/44dd/b783/453b8133dd98/S100TLQW.pdf(2024年6月)
デンソー 有価証券報告書 2023年3月期:https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04353/bccc9f52/c6d6/4fc6/a2c4/d94ff2bb2a25/S100QXX3.pdf(2023年6月)
デンソー 有価証券報告書 2022年3月期:https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04353/c560d05f/e459/4b1f/bdc7/0eca96d4c7af/S100O98N.pdf(2022年6月)
デンソー 有価証券報告書 2021年3月期:https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04353/717ac3c2/378e/40af/9380/528eee3a9cc0/S100LJ9G.pdf(2021年6月)
参照:民間給与実態統計調査(令和5年分):https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2023/pdf/R05_000.pdf(2023年6月)
職種別の年収
デンソーでは、職種によって提示される年収レンジに幅があり、業務の専門性や責任範囲によって大きく異なります。以下は、公式中途採用ページに掲載されている求人情報から一部抜粋した職種別の想定年収レンジです。
最低年収(万円) | 最高年収(万円) | |
営業・調達 | 600 | 1,400 |
自動運転・先進安全 | 470 | 1,430 |
生産技術開発 | 470 | 1,430 |
経営戦略、M&A、監査 | 650 | 1,600 |
バックオフィス(法務等) | 470 | 1,430 |
AI(人工知能関連) | 600 | 1,430 |
「営業・調達」や「AI関連職」は600万円スタートで1,400万円超えも見込め、「生産技術開発」や「バックオフィス職」なども、最低470万円から始まり1,400万円以上の可能性があるなど、大手メーカーとしての報酬の厚みがあることがわかります。
特に「経営戦略・M&A・監査」部門においては、最高年収が1,600万円に達するケースもあり、ハイレベルなビジネススキルを持つ中途人材への厚遇姿勢がうかがえます。
有価証券報告書上でも平均年収が863万円と高水準であり、これは高い評価を受けた社員に十分な報酬が支払われている証拠といえます。
中途採用で最低レンジからスタートした場合でも、実力や成果に応じて着実に昇給・昇格していける土壌が整っており、長期的な年収アップも見込みやすい環境といえるでしょう。
参照:デンソー 求人一覧:https://denso-recruitment.snar.jp/index.aspx?_gl=1*pi3ozt*_gcl_au*MjA4NjIyNTMxNy4xNzQ4MTM0NDQ0(2025年7月)
月給・賞与の内訳と支給時期
月給のレンジと構成(基本給+手当)
デンソーの月給は、基本給に各種手当(時間外手当・通勤手当・家族手当・地域手当など)を加えた構成です。
公式中途採用サイトには「月給27万5,000円以上」と明記されていますが、この金額はあくまで最低額であり、実際には職務内容や経験に応じて月給は変動します。年収レンジから逆算した場合の目安は以下の通りです。
想定年収:600万円 → 月給 約37万〜42万円程度(賞与込み)
想定年収:1,200万円 → 月給 約60万〜70万円(役職・裁量手当含む)
役職や専門性が高いポジションほど月給水準も上がり、さらに残業代を含めるとさらに月給は上がっていくことでしょう。
年2回の賞与支給時期と金額相場
デンソーでは、賞与は年2回(6月・12月)に支給され、支給額は会社業績と個人評価に連動します。2025年3月期の有価証券報告書では、平均年間給与が約863万円とされており、ここには賞与が含まれています。
賞与の支給月数について公式な明記はないものの、トヨタグループ主要企業の実績(年間4.5〜6か月分が主流)や、口コミサイトでの評価(「賞与は5か月程度」との声)を踏まえると、年4〜6か月分程度が支給されていると推定されます。
この賞与水準をもとに、以下のような支給例が想定されます。
- 若手社員(20代):年間賞与 100万〜150万円
- 中堅層(30〜40代):年間賞与 200万〜350万円
- 管理職クラス:年間賞与 400万円超も
あくまで目安ではありますが、年収の中で賞与が占める比率も大きく、実績や評価によって大きな差がつく部分といえるでしょう。
参照:デンソー キャリアページ:https://careers.denso.com/career/?_gl=1*18ffdrh*_ga*MTg3NDUwNDg5OC4xNTcyNTY4ODgz*_ga_T5GGTGZ28X*MTY3Nzc0Njg5My4yLjEuMTY3Nzc0NjkwNC40OS4wLjA.(2025年7月)
参照:DODA デンソー求人一覧:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00002688771/(2025年7月)
参照:Openwork デンソー:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000FrSO&q_no=2(2025年7月)
昇給タイミングと昇格制度
デンソーでは、年1回(通常4月)に昇給があり、職能資格制度に基づいて等級が評価されます。
中途採用者も正社員登用後はこの等級制度に組み込まれ、年齢や入社時期に関わらず実力次第で昇給・昇格が可能です。
早期に昇格・昇進することで年収1,000万円以上も十分に狙える環境が整っており、「最低年収からのスタート」であっても、実績次第で高収入が期待できる企業といえます。
参照:デンソー 人財育成:https://www.denso.com/jp/ja/about-us/sustainability/society/development/(2025年7月)
年齢・経験別の想定年収モデル
デンソーでは、年齢や職務経験に応じて着実な年収アップが見込める評価制度が整っており、中途採用者であっても正社員登用後に実力次第で昇給・昇格が可能です。
実際に、公式中途採用サイトでは以下のような年齢別・キャリア別のモデル年収が明示されています(※いずれも残業代を含まず)。
<年収例>
- 29歳(大卒入社7年目)650万円
- 32歳(大卒入社10年目)750万円
- 35歳(大卒入社13年目)850万円
- 40歳(大卒入社18年目)1320万円※マネジメント職の場合
このモデルからも分かる通り、30代で年収800万円台、40代で1,000万円超に到達しているケースもあり、専門性・実績が正当に評価されるキャリアパスが用意されていることがわかります。
参照:デンソー キャリアページ:https://careers.denso.com/career/?_gl=1*18ffdrh*_ga*MTg3NDUwNDg5OC4xNTcyNTY4ODgz*_ga_T5GGTGZ28X*MTY3Nzc0Njg5My4yLjEuMTY3Nzc0NjkwNC40OS4wLjA.(2025年7月)
前職の経験がどう反映されるか
デンソーでは、転職者に対してもスキル・経験をもとに等級・処遇が決定されます。求人票には「前職の年収・経験を考慮のうえ決定」との記載があり、必ずしも最低年収からのスタートとは限りません。
特に技術職であれば、
- 自動車業界での実績
- ソフトウェア・組み込み開発経験
- 生産技術・設備改善の実績
- マネジメント経験(PM、ライン統括 等)
こうした経験がある方は、採用時点で年収750万円以上〜マネジメントクラスの提示を受ける可能性もあるでしょう。
転職後のキャリアパスによる年収の差
入社後は、年1回の昇給機会や、職能資格制度に基づく等級評価により、実力に応じた昇進が可能です。中途入社であっても、年齢や勤続年数ではなく「成果ベース」で昇格できるため、成果を出せば早期に係長や管理職へステップアップするチャンスがあります。
また、いずれの職種においても高年収を狙えるポジションが多く、キャリアアップ次第で年収1,000万円以上も十分に視野に入ります。
デンソー社員の年収に関する口コミ・評判
実際にデンソーで働いている社員や、過去に在籍していた方の口コミを確認すると、年収に関しては高評価の声が多く見受けられます。
ここでは、ポジティブな意見とネガティブな意見を整理して紹介します。
ポジティブな声:「年収が高い」「昇格で年収アップ」
- 給与については、同年代の中では比較的高い水準と感じられる。近年は年功序列の色合いを薄め、成果や職能に応じた報酬体系へと移行しつつある(事務系総合職・男性)
- 新卒で入社しました。給与に関しては、入社時点ではかなり普通の水準に設定されています。ただし、昇格すれば大きく上がる仕組みになっています(技術系総合職・男性)
- メーカーの中では一流の水準であり、愛知県の物価指数の加味すれば可処分所得は十二分な水準で、豊かな暮らしができると思う。海外赴任の機会も多く、ブーストをかけることも可能(事業企画・男性)
ネガティブな声:「昇給が遅い」「残業代頼み」
- 昔と比べて評価制度が変わって良くはなったが、年功序列で評価されるべき人とそうでない人の給料差が日本企業らしくあまりない(営業・男性)
- 年次ごとに昇給できる全体の人数が決められるが、この枠数は年々厳しくなってきている(事業企画・男性)
- 若いうちは夜勤職場かどうかや、残業が可能な職場かどうかで大きく年収が変動する。フレックスタイム制の職場かつ残業ゼロが求められる職場に配属されると、生活環境によってはそれなりに節制の生活になりえる(開発・男性)
総評:高水準の給与と昇格時の報酬上昇に強み、制度運用面には課題も
社員の声を総合すると、デンソーの給与水準は製造業の中でもトップクラスであり、特に昇格時の年収の伸びに対する満足度が高いことが特徴です。
一方で、昇給枠が限られていたり、年功色が完全に払拭されていない部署があることへの指摘もあり、制度自体の公平性よりも運用上の課題が見られるという声もあります。
また、若手社員の場合は、残業の有無や配属先によって年収に大きな差が出ることがあり、「実力主義を目指しつつも、旧来型の慣習が残る過渡期にある」という印象を持つ社員も一定数存在します。
参照:Openwork デンソー 口コミ 年収・制度
https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000FrSO&q_no=2(2025年7月)
残業代・手当の実態
デンソーでは、残業代は原則として全額支給されるという声が多くの口コミで確認できます。「残業代は1分単位で支給され、サービス残業は基本的にない」との投稿が複数見られ、実働に応じた支給体制が制度としてしっかり運用されている様子がうかがえます。
残業時間と年収構成の関係
ただし、職種や配属先によって残業の有無や時間数に大きな差があり、それが年収構成にも影響を与えているようです。
- 「若手のうちは、残業代で年収が押し上げられる構造になっている」(技術職・男性)
- 「フレックス勤務かつ残業が少ない部署に配属されると、実質の手取りは控えめになることもある」(開発職・男性)
このように、実働時間によって可処分所得が変動する構造が一部では見られ、ワークライフバランスと収入のバランスを取ることが難しい場面もあるようです。
参照:Openwork デンソー 口コミ 年収・制度:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000FrSO&q_no=2(2025年7月)
管理職・専門職における例外の可能性
一部の管理職(課長級以上)や専門職においては、裁量労働制や固定残業制が適用されている可能性もあるとの声があります。
- 「管理職になると残業代が出なくなり、自己管理が求められる」(マネージャー・男性)
- 「役職手当や業績連動賞与が増えるため、年収全体ではプラスになるが、時間単価で見ると負担感があることも」(事業企画職・男性)
このように、年収水準自体は高いものの、職位や制度によってその構成比が大きく異なる点は理解しておくべきでしょう。
参照:Openwork デンソー 口コミ 年収・制度:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000FrSO&q_no=2(2025年7月)
支給される手当の種類
デンソーでは、以下のような諸手当の制度も整備されています。
- 通勤手当
- 家族手当
- 住宅手当
- 寮社宅
- 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
- 退職金制度 など
※手当支給には会社規定の条件があります。
勤務地や職務内容、ライフスタイルによって手当額に差はありますが、制度としての網羅性は非常に高いといえるでしょう。
参照:DODA デンソー 求人:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00002688771/-pr__13/(2025年7月)
デンソーの中途採用求人情報と年収の関係
デンソーの中途採用における年収は、職種・勤務地・ポジション・保有スキルによって大きく幅があります。公式キャリア採用サイトには、年収レンジが明示された求人が多数掲載されており、想定される給与水準を事前に把握できる点も特徴です。
中途採用の求人例とその給与レンジ
先の「職種別の年収」でも記載した通り、代表的な職種の想定年収レンジを整理すると、以下のようになります。
最低年収(万円) | 最高年収(万円) | |
営業・調達 | 600 | 1,400 |
自動運転・先進安全 | 470 | 1,430 |
生産技術開発 | 470 | 1,430 |
経営戦略、M&A、監査 | 650 | 1,600 |
バックオフィス(法務等) | 470 | 1,430 |
AI(人工知能関連) | 600 | 1,430 |
勤務地による年収への影響
勤務地については、各求人票に「勤務地:本社/各製作所」などの記載があるものの、地域手当や転居補助といった金銭的手当については明記がありません。したがって、勤務地による給与差異は明確に把握できる情報ではなく、詳細は個別求人または選考過程で確認する必要があります。
参照:DODA デンソー 求人:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00002688771/-pr__13/(2025年7月)
年収交渉のタイミングと留意点
デンソーでは年収は「経験・能力を考慮の上、当社規定により決定」と記載されており、画一的な年収テーブルではなく、職務内容と実績に応じて個別にオファーが設定されるスタイルです。
中途採用における年収交渉においては、以下の点が重要になります。
- 応募するポジションにおける求められるスキルや経験にマッチしているか
- これまでの業務成果を具体的な数値や事例で提示できるか
- 求職者側の希望年収を明確に伝えることができるか
年収交渉を行う際は、現職の年収や待遇を正確に伝えたうえで、募集ポジションに対して自分のどの経験・スキルが活かせるか、そして入社後にどのように貢献できるかを具体的に説明することが重要です。
こうした情報を整理して伝えることで、求職者/企業双方に納得感のある年収提示につながります。
また、一般的に年収交渉は最終面接後〜内定提示前後のタイミングで行われることが多いため、そこまでに自分の希望条件や下限ラインを明確にしておくことがポイントです。
まとめ|デンソーの年収事情と転職成功のポイントを押さえよう
デンソーは、国内有数の自動車部品メーカーとして、高い年収水準と充実した待遇を兼ね備えた企業です。平均年収が863万円とされており、これは製造業界内でもトップクラスの水準。中途採用においても、職種やスキルに応じて600万円〜1,000万円超の提示が期待されるポジションが多数存在します。
また、月給+賞与+残業代で構成される年収は、評価制度やキャリアパスに応じてしっかりと反映される仕組みとなっており、努力や成果が報酬に結びつきやすい環境です。
ただし、転職を成功させるには、年収面だけでなく、勤務地や働き方、職種ごとの特性、キャリアの将来性なども総合的に判断することが重要です。
その上で、現職の年収やスキル、今後の貢献可能性を整理し、年収交渉のタイミング(最終面接後〜内定提示前後)に備えることで、より納得のいく条件での入社が期待できます。
転職は、これまでの経験を活かして次のステージへ進む絶好のチャンスです。
デンソーは自身の価値を高めながら働きたいと考える方にとって、年収だけでなくキャリア成長ややりがいも得られる環境が整っています。
自分らしい働き方や未来を実現するために、ぜひ一歩踏み出してみてください。