
日本IBMの社風・カルチャーは?
日本IBMは、AIやクラウド、量子コンピューティングといった先端技術をリードする世界的なIT企業の日本法人です。170か国以上で事業を展開し、グローバルなシステム開発案件やコンサルティング〜システム構築〜保守運用までの一気通貫のITサービスの提供を強みとしています。また、研究開発やM&Aに積極的に取り組んでおり、技術革新と次世代の問題解決に挑み続けています。
同社は「グローバル」×「世界屈指のIT企業」というブランドイメージから転職市場での人気は高く、新型コロナウイルス流行以降では世界を代表する企業のDX改革を手掛けた実績から、転職市場で同社の人気がますます高まっています。
本記事では日本IBMの実態を解説していきます。転職活動で押さえておきたいポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は2025年1月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
日本IBMの口コミ・評判は?
日本IBMの口コミについて、以下の項目に沿ってご紹介していきます。
・企業文化
・入社後のギャップ
・働きがい、成長機会
・女性の働きやすさ
・ワークライフバランス
・日本IBMの強み、弱み
価値観・考え方
日本IBMの社風・カルチャーを考察するにあたって、同社の価値観や考え方が非常に重要となります。そのために、HPに紹介されている価値観や考え方を見てみましょう。
■IBMの価値観
お客様の成功に全力を尽くす。私たち、そして世界に価値あるイノベーション。あらゆる関係における信頼と一人ひとりの責任。
IBMをユニークな存在にするもの
IBMを、IBMたらしめているのは、社員です。世界中のIBMerが、知識を探求し、新たな物語を紡いでいます。
■IBMで働くということ
IBMの一員になると、オープンで、互いに協力し合い、信頼に満ちた社風の中に身を置くことになります。IBMerになるということは、テクノロジーを使い、世界に変革をもたらす組織の一員になるということです。その範囲は、医療から環境問題まで、多岐にわたります。
同社の価値観を象徴するキーワードとして「信頼」「協力」があります。同社の主要ビジネスの一つがである大規模なシステム開発を成功に導いていくためには、開発プロジェクトに関わる社内外の関係者と信頼を築き、協力していくことが不可欠だと考えられます。そのため、「信頼」「協力」は、同社の価値観において重要なキーワードであり続けるでしょう。
また、「イノベーション」「変革」という言葉も同社の価値観を表すキーワードになるでしょう。同社はAI、クラウド、量子コンピューティング等の新しい分野で積極的な研究開発に取り組んでいます。その研究をお客様、ひいては社会課題の解決のソリューションに転用していくことで、新たな変革・イノベーションに繋がっていきます。このように、同社が取り組んでいる事業と価値観を照らし合わせることで、同社が大事にしている考え方がより深く見えてきます。面接では、IBMが大事にしている価値観を踏まえ、ご自身の価値観と取り組みを伝えていくことが評価のポイントになるでしょう。
学びや成長への姿勢
日本IBMでは、高品質なITサービスの提供や最先端技術を生み出していくために、社員の自己学習を促進しています。その背景には、「教育に飽和点はない」IBM創始者トーマス・ワトソン・シニアの言葉があります。同社のホームページの「学ぶ文化」の記載について見ていきましょう。
「IBMでは、1911年にアメリカ・ニューヨーク州で創業されて以来、社員のスキル育成、学習機会提供について経営陣がコミットし、社内に学び続ける文化、互いに学び合う文化の醸成に尽力してきました。現IBM会長のジニー・ロメッティ(Ginni Rometti)は2013年に「THINK40」を提唱し、全IBM社員が年間最低でも40時間を自らスキル開発に充てることを薦め、2019年には日本IBM社員の平均学習時間はTechnology Skill、Industry Skill、People Skillなど様々な分野で100時間に達しています。2020年4月に社長に就任したアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)も、全社員向けの就任挨拶で、「学習は一時的なものでなく継続的なプロセスであり、常に成長のためのGrowth Mindsetを持つことが重要」と説いています。」
同社では、学習のツールを提供するのではなく学習の意義・重要性を説明することで、各社員の自己成長につながる内発的動機を促していると考えられます。その結果、社員の自律的な学習の姿に影響を受け、周囲の社員も学んでいくという相乗効果があると考えられます。同社の「学ぶ文化」を通じて、難易度の高い業務を担当できる人材が増えることで、同社の競争力も上がっていくでしょう。
このように、同社では学ぶ姿勢を大事にしているため、選考では自発的に学習し、何かしらの成果に繋げた事例は高く評価されると考えられます。面接に臨む前に、ご自身が取り組んできたご経験について「学び」という観点から振り返っていただくことは重要な準備になるかもしれません。
ダイバーシティー&インクルージョン(D&I)
同社は、障がいの有無・人種・性別・思想・文化・出身地などに関わらず、各個人がその能力を最大限に発揮しビジネスに貢献できる環境を目指しています。D&Iの分野の考え方や取り組みを見ていきましょう。
「日本IBMのLGBTQ+の活動の特徴は、LGBTQ+当事者ならびにその支援者であるアライが活動の中心となり、スポンサー役員や人事部門が、そのサポートをするという点にあります。LGBTQ+当事者の声をもとに、2015年には日本の企業としては初のパートナー登録制度を発表、同性パートナーのカップルも福利厚生制度を利用することが可能となりました。
また、前後して2012年にはwork with PrideをNGO/NPO法人と一緒に立ち上げるとともに、さまざまな活動を通じて得られた経験やノウハウを他社と連携、協業することで、IT業界をはじめ、多くの業界の企業や組織と共有してきました。さらには本年2022年9月にはチーフ・ダイバーシティー・オフィサーを初めて任命し、他社の経営層に対してもダイバーシティー&インクルージョンの重要性を積極的に発信しています。」
同社のダイバーシティー&インクルージョン(D&I)への取り組みは、単なる理念やスローガンに留まらず、具体的な行動と実績によって形づくられています。その背景には、多様性を尊重し、それを組織の競争力と革新の原動力に変えるという確固たる信念があると考えられます。また、LGBTQ+への支援に代表されるように、制度的改革からの外部発信、社内外での連携を通じて、社内にとどまらずD&Iの考え方の社会への浸透に貢献しているでしょう。
個々の多様性を尊重する日本IBMの環境にご自身の身を置くことで、多様な視点やリーダーシップを養っていくことができるでしょう。人口減少の一歩を辿る日本において、海外出身のエンジニアと協働する機会が今後増えることが想定されます。その際、同社で培った幅広い視野やD&Iの考え方は将来一緒にプロジェクトを推進するメンバーとの相互理解、円滑な業務運営の一助になってくれるかもしれません。
働き方・ワークライフバランス
同社は他の企業よりいち早く柔軟で多様な働き方を実現する制度改革〜運用に取り組んできたため、ワークライフバランス向上や女性活躍という観点で先進的な事例を作ってきました。長年の取り組みの結果として、育児や家族のケアといったライフイベントを見据えつつも、性別関係なくプロフェッショナルとして成長できる会社という印象が転職市場でも根付いてきています。
総じて、同社は自己成長とワークライフバランスを同時に実現しやすい環境といえるでしょう。「学ぶ文化」が浸透しているため社内のメンバーと協力し高め合える点や、柔軟な就業形態を通じて理想的な働き方を実現できる点は、他社と比較した際の強い魅力といえるかもしれません。
日本IBMへの転職で押さえておくべき会社情報
最後に、日本IBMへの転職で押さえておくべき会社情報として、会社概要を紹介します。企業研究に役立ちますので、ご参考になれると幸いです。
会社概要
会社名 | 日本IBM株式会社 |
代表者 | 代表取締役社長執行役員 山口 明夫 |
創立 | 1937年(昭和12年)6月17日 |
本社所在地 | 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー |
資本金 | 1,053億円 |
従業員数 | 会社規定により非公開 |
経営理念
IBMの企業理念は、以下の3つの価値観に集約されています。
・お客様の成功に全力を尽くす
・私たち、そして世界に価値あるイノベーション
・あらゆる関係における信頼と一人ひとりの責任
これらの価値観は、IBMの公式ウェブサイトで紹介されています。