島津製作所の中途採用・転職難易度、採用倍率は?
2025/02/06

島津製作所の中途採用・転職難易度、採用倍率は?

島津製作所は、分析機器・医療機器・計測機器・航空機器 などの分野で世界的に活躍する日本を代表する精密機器メーカーです。特に、質量分析計やクロマトグラフィーなどの分析機器分野では国内トップクラス、世界でも有数のシェアを誇り、製薬・食品・環境・半導体業界など幅広い分野でその技術力が評価されています。

 

そんな島津製作所は転職市場でも非常に人気が高く、安定した経営基盤、最先端の技術に携われる環境、働きやすい職場環境などが評価され、多くの応募者が集まります。そのため、中途採用の転職難易度は高く、特に技術職や研究職では 専門性の高さが求められ、同業界での経験や高度な知識が必要とされます。

 

島津製作所への転職を成功させるためには、企業文化や求められるスキルや選考ポイントを理解することが重要です。ここでは、島津製作所についての情報をご紹介していきます。

 

※記事の内容には弊社の見解を含みます

 

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そもそも島津製作所の中途採用倍率はなぜ高いのか?

倍率が高い理由としては、

(1)応募数が多い

(2)高い「専門性」が求められる

(3)面接の通過率が低い

の3点が挙げられます。

 

(1)応募数が多い

島津製作所は1875年創業の老舗メーカーで、分析・計測機器、医療機器、航空機器など幅広い分野で事業を展開しています。特に、分析機器の分野では世界トップクラスのシェアを誇り、業界内で確固たる地位を築いています。こうした安定した経営基盤は、転職市場において非常に魅力的な要素となり、多くの求職者が応募する要因の一つです。

2002年に田中耕一氏が生体高分子の質量分析法のための「脱離イオン化法」の開発を評価され、日本人で12人目のノーベル賞受賞者となったこともあり、同社はグローバルにおいても有名企業であり、技術者の間で圧倒的に知名度の高い企業です。特に、理系技術者や研究者の間では「島津製作所で働くことがステータス」と考えられることもあり、「憧れの企業」として応募が集中しやすい傾向があります。

 

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/company/profile.html

参照:https://www.shimadzu.co.jp/mass-research/index.html

 

(2)高い「専門性」が求められる

島津製作所の中途採用では、即戦力となる専門知識やスキルが求められるため、転職のハードルが高くなっています。特に技術職では、高度な専門性が必要とされ、応募者の中でも「知識・経験が不足している」と判断されると、書類選考や面接で苦戦することになります。

島津製作所の主力事業である分析機器・計測機器・医療機器・航空機器は、いずれも高度な技術力が必要とされる分野です。各事業分野で求められる技術レベルが高く、「未経験歓迎」といった採用枠はほとんどありません。中途採用では、即戦力として自社の技術開発に貢献できる人材を求めているため、応募者には高い専門性が要求されます。

他職種においても同様で営業ポジションにおいてはBtoB、特に同じメーカーでの経験値を求めており、さらには島津製作所の事業である理化学機器や分析計測機器分野における営業経験を求めているため、さらに難易度は高くなるでしょう。

また同社ではグローバル展開も積極的で、売上の50%以上が海外比率ということもあり英語力やグローバルでの経験がある方も歓迎要件となっています。現在英語ができなくとも将来的には体得していく気概も必要でしょう。

 

参照:https://job.axol.jp/pm/c/shimadzu/job/detail/ZIrq7j-Taon13GweS

https://job.axol.jp/pm/c/shimadzu/job/detail/ZGsTnE8GEkQe3J-gS

https://www.shimadzu.co.jp/sites/shimadzu.co.jp/files/about/brochure/corporateprofile202406_09-10.pdf

 

(3)面接の通過率が低い

上記2点の通り、人気企業であり、採用ポジションでの求めるスキルから、おのずと面接通過率も低くなっています。島津製作所で実現したいことはもちろん、挑戦を恐れずに新たな成長領域に取り組む姿勢や、積極的に新しい知識を吸収し自らの力で行動できる主体性についても書類選考、面接でも評価されるため、同社の具体的なニーズと自分の経験をマッチさせることが重要です。また面接でのこれらのアピールはもちろん論理的思考能力やコミュニケーション能力もポイントとなってきます。

さらになぜ島津製作所なのか、ポジションによっては同業他社の可能性もあるため、なぜ島津製作所でなければいけないのかを論理的に述べることがポイントとなっており、その通過率は低くなっています。

 

どのような対策が必要か?

島津製作所への転職では面接対策が重要なポイントとなります。書類においても実際に不採用になっているケースもあるため、ここでは書類、面接と合わせて、どのような対策が必要なのかご紹介していきます。

 

書類対策

一般的な書き方で問題ありませんが、応募ポジションと親和性のある経験、スキルをアピールしましょう。専門職であればどんな業務内容を経験してきたのか、企画系であれば実績を記載するようにしましょう。転職エージェントに相談し、客観的な意見も交えてブラッシュアップしながら進めると良いかと思います。応募書類の重要なポイントは人事担当者に「会ってみたい」を思ってもらうことです。どんなに人物面がよくてもこの書類選考で落ちてしまっては面接で何も伝えられません。

例えば、担当したプロジェクトの概要、目的、規模、期間、チーム構成などや、自分の役割や責任、具体的な成果や達成した目標、プロジェクトで使用した技術やスキル、ツールなども記載すると良いでしょう。また自分の強みや特長を具体的にアピールすることも必要です。

 

面接対策

島津製作所の面接では、技術力や専門知識はもちろんのこと、「自社の製品や技術にどれだけ理解があるか」「会社の理念に共感しているか」といったポイントも重視されます。書類選考の倍率が高いため、面接に進めた時点である程度のスキルは認められていますが、最終的に「即戦力になれるかどうか」「社風に合うか」が合否を分ける決め手になります。

 

企業研究を徹底し、「なぜ島津製作所なのか?」を明確にする

面接では

「なぜ島津製作所を志望するのか?」

「他のメーカーではなく、なぜ当社なのか?」

「当社の製品・技術についてどう思うか?」

のような質問がされます。島津製作所は、分析機器・医療機器・計測機器・航空機器など幅広い事業を展開しており、応募する職種によって必要な知識が異なります。面接では、応募職種と関連する製品や技術について、事前にリサーチし、自分の強みと絡めて説明できるようにしておくことが必須です。

 

専門知識・技術力を論理的に説明できるようにする

「これまでの業務経験を詳しく教えてください」

「どのような技術・スキルを持っていますか?」

島津製作所は即戦力を求めるため、応募職種に関連する専門知識や実務経験がどの程度あるかを細かくチェックします。特に、研究職や開発職では、「これまでどんな技術を扱ってきたのか?」「どんな課題を解決したのか?」 といった具体的なエピソードを求められることが多いでしょう。

 

「課題解決能力」に関する質問に備える

「仕事で困難な状況に直面したとき、どのように対処しましたか?」

「成果を出したとき工夫した点は?」

島津製作所では、個人の専門スキルだけでなく、チームでの協力や問題解決能力も重視 されますが、特にこれまで直面した課題をどう解決したか、どんな工夫をしたかを具体的に説明できることが重要です。これは論理的に説明できるかという点と、入社後も再現性をもって業務に取り組めるのかを見ています。

 

さらに、面接の最後に必ず「何か質問がありますか?」と聞かれることが多いので、企業のビジョンや具体的なプロジェクトに関する質問をいくつか準備しておきましょう。これにより、企業に対する関心と理解度をアピールできます。

 

ただあまりにも応募ポジションとかけ離れた質問は逆効果になります。例えば経営メンバー出ない方へ、「今の企業の経営課題と、これからの戦略について伺いたいです」といってもちょっと違いますよね?いわゆるネットから取ってきた質問ではなく、自分自身が面接準備などで疑問に思ったことなど「自分目線」での質問を用意するようにしましょう。

 

 

求める人材像

島津製作所の中途採用では、即戦力となる技術力・専門知識を持つ人材 が求められるのはもちろんのこと、同社の価値観や事業戦略に合った人物であることも重視されます。

新卒採用ページからですが求める人材像を引用します。

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/recruit/graduate/information/vision.html

 

島津製作所が求める4つの力

変化を楽しみ、これまでにない価値創造の主役となれる人

・主体性

・挑戦

・意欲

・好奇心やり抜く力

 

【島津製作所 人事部採用グループからのメッセージ】

今、最先端の科学技術が私たちの生活や社会構造のあり方そのものを変えようとしています。日々新たなイノベーションが生み出される一方で、環境問題や少子化・高齢化問題など、社会課題は山積しています。今後の見通しがつかない現代社会において、「必要なもの」、「求められるもの」、とはいったい何でしょうか。

 

当社は1875年の創業以来、「科学技術で社会に貢献する」を社是とし、最先端の科学技術分野で数々の世界初・日本初を実現してきました。例えば、健康診断の時などに目にする「レントゲン装置」。1961年、この装置に世界で初めて遠隔操作の技術を持ち込んだのは島津製作所です。また近年では、世界最高感度と世界最高の検出スピードを両立した「高速液体クロマトグラフ質量分析計」を世に送り出しました。このように当社は創業以来、科学技術の発展そして社会全体の発展の礎を築いてきたと自負しています。当社のコア技術をベースに応用範囲を変えながら、私たちは常に「顧客が何を求めているのか」、「社会が何を必要としているのか」を愚直に考え続け、それぞれに最適なソリューションを提供することを目指してきました。

 

そんな私たちだからこそ、今起こっている「変化」に臆することなく、その変化を「楽しみ」や「ワクワク」に変え、前例に捉われず、柔軟なアイデアで物事に立ち向かっていくことが必要だと考えています。また、最後までやり遂げるという強い意志を持って、主体的に取り組む姿勢も欠かせません。

 

あなたはこの社会にどんな価値を生み出していきたいですか。

今、思い描いたもの。みんなで目指しているもの。これからの出逢いの中で生まれるもの。

私たちは、そんな新しい価値の創造をあなたと追い求める仲間です。

可能性を現実に変えていく、熱い想いのある方々のご応募を心よりお待ちしております。

 

中途求人から紐解く島津製作所の求める人材像

一方で中途採用ではどんな人材を求めているのか、公開されている求人情報から紐解いてみましょう。

 

専門知識・技術力を持つ人

島津製作所は、分析機器・医療機器・計測機器・航空機器など、専門性の高い分野で事業を展開 しているため、中途採用では即戦力となる専門知識やスキルを持つ人材が求められます。

技術職では「ものづくり」において精密機器や真空関連機器など同じような製品とまではいきませんが、やはり募集領域と同じキャリアを歩んできた方を求めている傾向です。

参照:https://job.axol.jp/pm/c/shimadzu/job/list

 

顧客の課題を理解し、解決に貢献できる人

島津製作所はBtoBビジネスを展開しているため、技術職・営業職ともに「顧客の課題を理解し、最適なソリューションを提供できる力」 が求められます。

例えば、営業職では、

・研究者・技術者と専門的な会話ができる

・顧客のニーズを的確に把握し、技術チームと連携できる

・コンサルティング的な営業ができる

といったスキルが求められます。

 

自主的に考え、行動できる人(主体性のある人)

若手でも積極的に仕事を任せていくという風土があり「自ら考え、動ける人」が求められています。そのため

受け身ではなく、自ら課題を見つけて改善提案ができる

技術開発やプロジェクト推進で積極的にリーダーシップを発揮できる

「言われたことをやる」のではなく、「どうすればより良いものができるか」を考えられる

こうした姿勢が求められます。

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/recruit/graduate/information/development.html

 

島津製作所の選考フローは?

島津製作所の中途採用の選考フローは、書類選考 → 一次面接 → 二次面接(最終面接)→ 内定 という流れが一般的です。場合によっては、適性検査が追加されることもあります。適性検査はWebSPIで応募職種によって、受検するタイミングも変わってきます。

 

書類選考

提出した履歴書・職務経歴書をもとに、島津製作所の人事部や採用担当者が書類選考を行います。この段階で、これまでの経験・スキルが即戦力になるか?島津製作所の事業と関連する分野での実績があるか?志望動機が明確か?(なぜ島津製作所なのか?)などがチェックされるため、専門知識・技術スキル、実績成果などを具体的に書くことが重要です。志望動機は求められていませんが差別化ポイントにもなるので、「なぜ島津製作所なのか?」を明確に伝えアピールしましょう。

 

1次面接

一般的な質問になりますが職務経歴書に書かれているスキルや経験についての深堀が多くなる印象です。「応募職種に関連する技術・製品について事前に調査し、自分の経験と結びつける」「具体的な成果・実績を交えて話す」など企業研究と自身の経験や志望動機を島津製作所と紐づけて話すようにしましょう。

 

最終面接

最終面接の多くは「人柄・文化適合性・長期的なキャリア観」が重要視される傾向にあります。入社後の目標や、どのように自分の経験が貢献できるかなど、具体的なエピソードを用意しましょう。ただ求人票に記載されている内容と齟齬があると不採用になるケースも多いです。例えば全国転勤の可能性あり、と書かれているのにUターンで地元に戻って働きたい、などは若干のズレがでてしまうため、しっかりと企業HPや採用要件、待遇を読み込んで臨みましょう。

 

参照:https://job.axol.jp/pm/c/shimadzu/job/detail/ZGsTnE8GEkQe3J-gS

参照:https://job.axol.jp/pm/c/shimadzu/job/detail/qIPFahVhrU8fLGsAS

 

 

島津製作所 会社概要

社名 株式会社 島津製作所
本社所在地 京都市中京区西ノ京桑原町1番地
代表者 代表取締役社長 山本 靖則
設立 創業:明治8(1875)年3月、設立:大正6(1917)年9月
資本金 26,648百万円
従業員数 14,219名(2024年3月31日現在)

 

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/company/profile.html

 

企業理念

島津製作所の社員は、創業の精神である社是のもとに、サステナビリティ憲章に定める「事業を通じた社会課題の解決」と「社会の一員としての責任ある活動」の両輪で、地球・社会・人との調和を図りながら、社会課題に取り組むことで、豊かで安心・安全な社会の礎を築き、社会に必要とされる会社を目指します。

 

社是

科学技術で社会に貢献する

 

経営理念

「人と地球の健康」への願いを実現する

 

島津グループサステナビリティ憲章

目指す姿

地球・社会・人との調和を図りながら、“事業を通じた社会課題の解決”と“社会の一員としての責任ある活動”の両輪で企業活動を行い、明るい未来を創造します。

島津グループは、1) 地球環境とグローバル社会の持続可能性、2) 島津グループの事業活動の持続と成長、3) 従業員の健康とエンゲージメントの向上を目指して、サステナビリティ経営を実践していきます。

 

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/company/actpln.html

 

島津製作所の事業内容

島津製作所は、分析・計測機器、医療機器、産業機器、航空機器 の分野で世界的に事業を展開している、日本を代表する精密機器メーカーです。特に分析機器の分野では世界トップクラスのシェア を誇り、医療や環境、ライフサイエンスなど幅広い分野で活躍しています。

 

分析計測機器

最先端の分析計測技術で、医薬、環境、ライフサイエンスなど様々な分野における研究開発・品質管理に貢献しています。

 

 

医用画像診断機器

世界中の医療現場で、感染症や脳/心疾患、がんなどの様々な疾病の早期発見・早期治療に貢献しています。

 

真空機器/産業機械/海洋関連機器

半導体製造プロセスに関わる機器を提供するなど、モノづくり産業の発展に貢献しています。

 

油圧機器

建設機械や農業機械、産業車両などのキーパーツとして、産業の発展に貢献しています。

 

 

航空機器

安全な運行や搭乗者にとって快適な環境の実現、安全かつ効率的な海洋開発に貢献しています。

 

光学素子/分光機器/屈折計

長年培ってきた分光技術や微細加工技術で、分光分析機器などの性能向上に貢献しています。

 

事業領域

事業領域でさらに見ていくと、

 

食品

・原料の特性評価・成分分析

・残留農薬の測定、風味・食感測定試験

・機能性良品の開発支援

 

医療

・医療機関の診断・治療支援

・病気の超早期検査の実現

 

医薬

・医薬品の品質管理

・医薬品の生産設備の管理

 

化学

・石油化学品や化成品の開発・品質管理

 

環境・エネルギー

・再生可能エネルギーの開発

・大気・水・土壌の分析計測

・産業廃棄物の分析

 

インフラ

・社会インフラや産業インフラの疲労耐久試験、劣化計測

・各種モニタリングサービス

 

モビリティ

・航空機の安全な運行と搭乗者の快適な環境に寄与

・自動車の安全性・快適性評価試験

・産業車両や建設機械の動力源

 

マテリアル

・高機能・軽量な新素材などの開発

 

電機

・電子機器・電気部品の開発・品質管理

半導体

・半導体の製造工程

・ディスプレイの製造工程

 

モビリティ

・航空機の安全な運行と搭乗者の快適な環境に寄与

・自動車の安全性・快適性評価試験

・産業車両や建設機械の動力源

 

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/company/business.html

参照:https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/recruit/graduate/company.html

 

 

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