味の素の会社概要を紹介!食品だけではなく半導体材料まで開発
味の素株式会社は、食品、医薬品、化学製品まで幅広い事業を展開する、日本を代表する食品メーカーの一社です。「ほんだし」「アミノバイタル」などの強力なブランドを持ち、健康や環境課題に取り組む「ASV経営」を掲げています。
転職者にとっては、成長機会の多さや高い年収、手厚い福利厚生が魅力です。大企業だからこその安定した経営や、知名度から就職・転職において人気が高い企業です。
本記事では、味の素の会社概要について紹介します。中途採用で転職を検討している方は気になる育成や福利厚生、口コミも後半から把握できるのでぜひご一読ください。
味の素の会社概要
社名 | 味の素株式会社 |
本社所在地 | 東京都中央区京橋一丁目15番1号 |
代表者 | 代表取締役社長 藤江 太郎 |
設立 | 創業:1909年5月20日 設立:1925年12月17日 |
資本金 | 79,863百万円(2024年3月31日現在) |
従業員数 | 単体3,480名 連結34,862名 (2024年3月31日現在) |
事業所 | ・本社/東京
・研究所/川崎 ・工場/川崎・四日市・佐賀 ・支社/東京・大阪・九州(福岡)・名古屋・東北(仙台) ・支店/広島・金沢・さいたま ・営業所/新潟・長野・岡山・静岡・盛岡 |
海外 | アメリカ、フランス、タイ、インドネシア、中国、ブラジルなど34カ国・地域 |
業績推移 | 決算期 売上高 当期純利益(百万円)
―――――――――――――――――――――――――― 2022年3月期 1,149,370 75,725 2023年3月期 1,359,115 94,065 2024年3月期 1,439,231 87,121 |
主要製品 | 【国内食品】「味の素(R)」、「ほんだし(R)」、「Cook Do(R)」、スープ類、マヨネーズ類、「パルスイート(R)」、「アミノバイタル(R)」等
【海外食品】「味の素(R)」、風味調味料、即席麺、飲料等 【バイオ・ファイン】各種アミノ酸、アスパルテーム、化成品 食品工業向け「味の素(R)」、核酸系調味料等 【医・健康】スポーツ栄養食品、栄養ケア食品等 【そのほか】物流、各種サービス ほか |
関連会社 | ヤマキ(株)、味の素冷凍食品(株)、(株)J-オイルミルズ、味の素AGF(株)、EAファーマ(株)、味の素ファインテクノ(株)、(株)味の素コミュニケーションズ、味の素トレーディング(株)、F-LINE(株)、北海道味の素(株)、タイ味の素社、インドネシア味の素社、アメリカ味の素社 ほか |
経営理念
味の素の企業理念は「ASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)」を中心に展開されています。この理念は、社会課題の解決を通じて経済的な価値を創出し、それを次の事業活動に再投資することで持続的な成長を目指すものです。また、アミノサイエンス®を活用し、「Eat Well, Live Well.」というスローガンのもと、人々の健康と生活の質を向上させることを目標としています。
さらに、2030年までに「10億人の健康寿命を延伸」し、「環境負荷を50%削減する」という具体的な目標を掲げています。これらの取り組みにより、食品業界を超えた社会貢献を実現し、地球全体のWell-beingに貢献することを企業の使命としています。
このような持続可能な成長と社会貢献を柱にする味の素は、経済的利益の追求だけでなく、社会的価値との両立を重視しているのが特徴です。
味の素の事業内容
味の素株式会社の事業内容は、食品業界にとどまらず、医薬品や化学製品など多岐にわたります。
食品事業
調味料・加工食品
「ほんだし®」や「Cook Do®」などの調味料や、冷凍食品(餃子、チャーハンなど)が主力商品です。国内外の市場向けに現地の嗜好に合った製品を提供することで、地域ごとに最適化した製品展開を行っています。
冷凍食品
冷凍食品では、日本国内のみならず、アジア、北米、ヨーロッパなどグローバルな市場で展開しています。「ザ★チャーハン」「POT STICKERS」などが代表的な商品で、利便性と美味しさの両立を目指しています。
アミノサイエンス事業
アミノ酸に関連する製品とサービスを提供するこの事業は、食品用のうま味調味料、医薬品用アミノ酸、中間体製品、サプリメントなどが含まれます。また、味の素のアミノ酸技術は、医薬やバイオテクノロジー分野にも応用されています。
ライフサポート事業
化学製品・電子材料
「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」などの半導体材料や接着剤を提供し、エレクトロニクス産業を支えています。これにより、電子デバイスの高性能化に寄与しています。
動物栄養・化成品
飼料用アミノ酸などを提供し、畜産業の効率化と持続可能性に貢献しています。さらに、パーソナルケア製品向けの成分も開発しています。
ヘルスケア事業
アミノ酸を応用した健康サポート製品、スポーツ向けサプリメント「アミノバイタル®」の提供や、医薬品の開発支援を行っています。また、栄養バランスを整える機能性表示食品の展開にも注力しています。
味の素の育成制度
味の素の育成制度は、社員の成長を促し、組織全体の戦略実行力を高めることを目指した多角的な取り組みで構成されています。
人財育成のスタンス
「多様で分厚い人財」を育成するため、ステージに合わせて様々な研修を行うことで、味の素㈱は社員の成長を最大限支援しています。その中で社員は自らキャリアを描き、個性や専門性を活かし“プロフェッショナル人財”として成長を加速させ、多様な領域で活躍しています。育成の主体者は社員自分自身であり、一人ひとりの成長が会社の成長を支えています。
サステナブルな成長に向けた人事部門基本方針
「人を求めてやまず、人を活かす。」という味の素グループのDNAを体現し、社員個人と会社が共に成長することが、多様な強みを持つ人財が「働きがい」を実感し、味の素グループ全体でASVを進化させるための源泉であると考えています。
成長の3段階に合わせた育成プログラム
階層別プログラム
階層や年次ごとに求められる力、役割期待を学ぶ。
・新人研修/1年目フォロー研修
・キャリア開発支援
・昇格者研修(ステージに応じて)
選択型プログラム
「コアとなる能力」「ビジネススキル」の中でより高めたい力を磨く。
・自己啓発(語学研修・ビジネススクール)
・〈ビジネススキル〉財務・MBA
・〈コアとなる能力〉思考力・対人力・主体性
・〈マネジメント能力〉コーチング チームを生かす思考力・対人力
グローバル&グループプログラム
「味の素グループWay」を高いレベルで発揮し、より高い視座・広い視野を持ち、力を発揮する。
・海外トレーニー制度/MBA派遣・研究派遣
・選抜リーダー研修
・選抜型グローバルリーダー研修
・経営戦略講座
味の素の福利厚生
ワークとライフの充実により、心身ともに健康な社員が能力を存分に発揮し、社員と会社双方が成長していく好循環が作れると考えています。多様な価値観を理解し、様々な支援施策を通じて社員の実りある人生を支援しています。
就労支援
短時間勤務
2時間半/日を上限に、1日の勤務時間を30分単位で短縮できる制度です。子供が小学校4年生になるまで取得可能です。
働く場所の選択
※業務内容による
業務に合わせて、拠点オフィス・在宅・サテライトオフィス等、働く場所を自由に選択することができます。
フレックスタイム制度
※生産部門を除く
フレックスタイム制(コアタイム無し)を導入。働く時間を一定の範囲で柔軟に選択することが可能です。
借上げ社宅制度
※対象:グローバル型
法人提携している不動産会社の物件へ入居でき、家賃補助を受けられます。
休暇制度
産前・産後休暇
産前休暇は出産予定日の6週間前から出産日まで、産後休暇は出産日の翌日から8週間目まで休暇を取得することができます。
育児休職制度
産後休暇終了日翌日から子供が満1歳になった後はじめての4月末日まで取得可能です。女性だけでなく、男性の育休取得も積極的に推進しています。
WLB(ワークライフバランス)休暇
有給休暇とは別に、年1回3日間連続で取得することができます。
介護休暇
仕事と介護の両立を目指し、通院等の事情で休暇を取得することができます。
資産形成
住宅財形貯蓄
将来の住宅購入を目的として、一定額を継続的に積立てることができる制度です。
従業員持株制度
給与天引きにより、少額から自社株式の購入が可能です。
確定拠出年金(DC)制度
大幅な税制優遇が特徴の、老後資金を長期にわたりじっくり積み立てる任意加入の年金制度です。
味の素で働く社員の評判・口コミ
転職口コミサイトでの評判・口コミは以下のようなものがあります。
「トップブランドの商品力等に支えられた盤石な基盤」
「食品事業においては100年、50年クラスの製品が会を支えている。一方で将来社を支える次の矢をちゃんと育てる必要がある」
「食品以外にも化成品やアミノ酸、半導体などを持っており、安定感がある。食品メーカーというよりはアミノ酸メーカーとしてさまざまな副産物を活用して事業の幅を広げている」
「レガシー企業なので、既存のブランド、商品、製造設備、顧客網がしっかりしている」
安定した企業基盤に魅力を感じつつも、変化と革新を求められる環境に挑戦したい方には適しています。
新しい事業や分野で活躍することが期待されるため、新規事業や成長分野での経験がある方にとっては大きな活躍の場が広がる可能性があります。
「給与待遇が優れている」
「食品メーカーなら業界最高峰。サントリーも同じくらいだが聞いていると味の素のほうが福利厚生面はやや手厚い」
「年功序列ではあるが、若くても実力がある人にはしかるべきポジションが与えられ、それに応じた高水準の給与が支払われていると感じます」
年齢に関わらず、スキルと実力が評価される環境であるため、自身の能力を活かして責任ある役職に挑戦したい方に向いているといえます。
また、給与や福利厚生面でのサポートも充実しているため、安定した収入基盤を重視しつつ成長したい方にとって、働きやすい環境といえます。
「ワークライフバランスがある、福利厚生の手厚さがすごい」
「ワークライフバランスは非常に良い。出社頻度は部署によって異なるが、在宅勤務との併用は可能。基本方針としてはフレックス体制なので、必要に応じて平日病院に行く時間も取れたのが助かった」
「古くから看護休暇を導入するなど、育児や介護といった個人事情を考慮してくれている」
「残業はここ数年で圧倒的に削減され、平均月20時間以下」
家族との時間やプライベートも大切にしたいと考える方にとって、安心して働き続けられる環境です。
また、柔軟な働き方を求める方や、仕事と生活の両立が重要な方にも適している企業といえるでしょう。
こうした環境を最大限活用することで、仕事と生活のバランスが取れ、長期的に安定してキャリアを積むことが期待できます。
「社風はいわゆる“日系大手”」
「中身は全然古い会社。外部向けに新しいクリーンなイメージを発信しているが、JTCの代表格のような雰囲気である」
「古き伝統のある会社でもあり、トップダウンが根強い文化として残っている」
「体育会色の強いカラーではある。いい点としては元気で明るい方が多く、社員同士仲良いところは感じます」
日系大手の社風に馴染みがあり、チームワークや組織での協力を重んじる方にとって、非常にフィットする環境です。
特に、安定感を持ちながらも明るく前向きな職場での仕事を求めている方に向いているでしょう。一方で、個人の裁量で業務を進めるフラットな環境よりも、伝統やルールに沿った働き方を受け入れられることが重要です。
味の素で働く社員の評判・口コミまとめ
味の素株式会社は、長年の実績と盤石なブランド力に加え、社員一人ひとりの成長と働きやすさを重視する企業です。口コミからは、特に安定した事業基盤や福利厚生、柔軟な働き方が評価されていることがわかります。また、伝統を重んじる日系大手ならではの文化がある一方で、若い世代の挑戦や実力を重視する姿勢も見られます。
転職を検討する方にとって、安定した企業基盤や働きやすい環境が整っていることは多くの方が良しと感じるかと思います。
一方で、伝統と新しい価値観の融合に挑戦する社風に共感できるかは鍵となるでしょう。
味の素への転職理由
中途転職者の転職理由についてもご紹介します。
「食品業界トップ企業で、自分の成長を最大化できる」
「これまで食品業界で営業をしてきたけど、味の素みたいなグローバル企業で自分のスキルを試してみたいと思ったんです。商品の企画力とブランド力が他社とは段違いで、ここならもっと成長できるって確信しました。海外展開にも力を入れているので、自分の英語力も活かせると感じましたね」
「安定した企業で働きたい」
「正直、前職では収入が不安定で将来に不安がありました。味の素は福利厚生が充実していて、年収も業界トップクラス。家族のことを考えると、ここで安定した環境を手に入れたいと思いました。リモートワークやフレックスタイム制も導入されているから、子育てと両立しやすいのも魅力です」
「社会貢献と企業理念に共感した」
「味の素の『ASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)』っていう理念にすごく共感しました。単なる食品メーカーじゃなくて、健康寿命の延伸や環境負荷の軽減を掲げていて、自分もこういう社会貢献型のビジネスに関わりたいと思ったんです。ここでの仕事なら誇りを持って働けると思いました」
「挑戦できる環境が欲しかった」
「前の会社では、どうしても仕事がルーティン化してしまっていて物足りなさを感じていたんです。でも、味の素は新しい技術やアイデアをどんどん取り入れていく会社だし、自分のやりたいことを実現できそうだなと思って転職を決めました。研究職でも、新製品の開発に関わるチャンスがたくさんあるのも魅力ですね」
これらの理由は、味の素が提供するキャリアの成長機会、安定性、社会貢献への取り組み、そして挑戦できる職場環境が、多くの求職者にとって魅力であることを示しています。
中途採用で求める人材像
ここからは、人物像や選考、企業概要など、エントリーする上で気になる情報をご紹介していきます。
味の素の中途採用において求められる人材像は、以下のようになります。
リーダーシップの発揮
味の素は、各国の異なる市場や文化に適応しながら事業を展開するため、リーダーシップを発揮できる人材を求めています。グローバルな課題に挑戦する姿勢を持ち、自らの力で周囲を巻き込みながら成果を上げられる人が歓迎されます。この姿勢は、独自の技術や知識を活用し、新たな価値を創造するために重要です。
自律的な課題解決能力
味の素では、社員が自ら課題を見つけ、解決策を探ることが求められます。例えば、製品開発の過程で実店舗を訪問し、市場調査を行うなど、現場での努力が評価されます。日常業務においても、与えられた業務をこなすだけでなく、自分の判断でプロジェクトを推進できる能力が重視されます。
困難をチャンスに変える精神
営業や生産現場では、予期せぬ問題に直面することも多いです。しかし、そうした状況においても諦めずに乗り越え、成果を生む意志が求められます。泥臭いやり方で粘り強く取り組む姿勢が、成功につながると評価される企業文化です。
また、味の素は多様な事業を展開するため、分野ごとの専門知識やグローバルな視点が求められます。これに加えて、企業理念「ASV」に共感し、健康や環境といった社会的課題に貢献する意欲も求められています。
こうしたポイントを意識し、自身の経験を活かせることを具体的にアピールすることで、採用の可能性が高まります。
味の素の選考フローは?
味の素の選考フローは以下のようになっています。ポジションに応じて面接回数や、オンライン・対面など異なってきます。応募から内定までは、大体1カ月程度となっています。
書類選考
まず、応募者はエントリーシートを提出します。ここでは、履歴書や職務経歴書を含め、自身の経歴やスキル、志望動機を具体的に記載することが求められます。企業理念「ASV」に共感した理由や、味の素でどのように貢献できるかを明確に書くと有効です。志望動機を具体的かつ企業の理念に沿った形で記載し、味の素が求める人材像に合うことを示すことが重要です。
Webテスト(適性検査・SPI)
エントリーシートが通過すると、次はWebテストです。このフェーズでは、一般的なSPI(性格・能力検査)や適性検査が行われ、応募者の論理的思考力や数的処理能力が測られます。問題の形式は一般的な適性検査と同様であるため、事前に対策本や過去問題を解いておくと効果的です。
一次面接(部門担当者との面接)
次のフェーズは、実際に配属予定の部門担当者との面接です。ここでは、応募者のスキルや専門性が業務に適しているかを確認するため、具体的な業務経験について詳しく質問されます。応募職種に関連する経験を具体的なエピソードと共に説明し、即戦力であることをアピールしましょう。
二次面接・三次面接(複数回の面接)
一次面接の通過後、複数回の面接が行われます。これらの面接では、より詳細な適性判断が行われ、職場へのフィット感や社風への理解が見られます。リーダーシップや問題解決能力など、味の素が求める人材像に合致するかどうかもこの段階で評価されます。社内の雰囲気に適応できるか、また「困難をチャンスに変える精神」を持っていることを伝えると良いでしょう。
最終面接(役員面接)
最後は役員との最終面接です。ここでは、味の素の経営戦略や企業理念にどれだけ共感しているかが重視されます。役員面接では、これまでのキャリアだけでなく、将来的なビジョンや目標についても質問されます。企業理念「ASV」に基づき、自分のキャリアビジョンと会社の方向性が一致していることを強調します。
味の素へのご転職をお考えの方へ
味の素への転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
味の素への転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただければ幸いです。