リクルートからの転職、代表的な企業・業界は?
2023/05/17

リクルートからの転職、代表的な企業・業界は?

監修者

sincereed株式会社南雲 亮

株式会社リクルートキャリア(現リクルート)にてキャリアアドバイザー、マーケティング企画、事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。
その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。
中途採用の最終面接官としても数百名の候補者とも面接した経験を持つ。

 

 

リクルートは日本国内だけでなく、アジア圏をはじめグローバルを代表する企業となり、新卒・中途でも高い人気を誇る大企業です。そのため、転職市場において「リクルート出身」であることはブランド化されつつあり、同規模の大手企業からベンチャー、スタートアップなど多くの企業で評価されています。「リクルート出身」の起業家をはじめ、スタートアップ企業の経営陣、大手企業の部長クラス、さらにはコンサルティングファームなど、多くの企業・業界で活躍する方々をよく見かけます。

今回は、現在リクルートに在籍している方、さらにはこれからリクルートへの転職をお考えの方に、リクルートからの転職先の選択肢としてどのような企業・業界があるのかをご紹介していきます。

sincerredをFacebookでシェア sincerredをTwitterでシェア sincerredをLINEでシェア

リクルートからの転職先は?

ベンチャー・スタートアップ企業

リクルートからの転職先として、ベンチャーやスタートアップ企業を選ぶ人が多い傾向にあります。リクルートで働く人の多くは、自ら裁量を持ち、自分の手で事業を推進したいといった思いを持っています。そのため、リクルート卒業後はベンチャーやスタートアップで事業の中核となって活躍する人材が多く、IT系ベンチャー創業間もないスタートアップ企業が代表的な転職先となっています。

国内大手企業

リクルートでは「じゃらん」や「ホットペッパー」、「Airペイ」など領域、サービス毎に業務を任されることが多いため、自身が担当した業界の専門性を活かして国内大手企業に転職するケースも多くみられます。リクルートも各領域で事業規模が大きいため、同様にスケールの大きい事業を手掛けたいという方、そして会社としての地盤がしっかりした環境で働きたい方はベンチャー企業よりも同規模の大手企業を選ぶパターンが多いです。

外資系企業

成果主義であるリクルートを経験することで、「更に実力をつけたい」「もっと年収を上げたい」といった想いが生まれ、外資系企業に転職するパターンも。リクルートには高学歴出身者が多いことも、外資系企業への転職者が多い理由のひとつです。また、リクルートもグローバル展開が積極的ではありますが、英語などの語学力をもっと活かしたいという方は外資系企業を選ぶ傾向にあります。

コンサルティングファーム

顧客の課題解決を担う業務が中心のコンサルティングファームも、リクルートからの転職先として人気です。リクルート出身者の多くは成長意欲が高く、さらなるキャリアアップを目指す方も多く、コンサルを経験してその後プロ経営者に、という方もいらっしゃいます。リクルートの事業も、企業や顧客に対して人材サービスや教育といった課題解決の提案やサービス提供を行うことが多いため、仕事内容が近しいという点も転職先として選ばれる理由の一つとなっています。

リクルート出身者が評価される点は?

成長意欲が高い

リクルートの社員は成長意欲が高いことが特徴です。リクルートの面接では、会社のいいなりではなく、個人として仕事で何を実現したいと考えているのか?そのためになぜリクルートである必要があるのか?ということを入社時点で重視しており、そこに確固たる意志がある人、リクルートに入ってさらに成長したい人が入社しています。

またリクルートが掲げるスタンスの中の1つに「広く・深く学び続ける姿勢」というものがあります。言い換えれば”成長意欲”のことであり、営業職の社員がプログラミングを勉強していたり、逆にエンジニア職の社員が経営を学んでいたりします。また、会社としても社員の成長を最大化するための様々な仕組みを全社で実施しており、業務外の勉強会等も多く開催されています。このような高い成長意欲はどの企業でも求められつつあり、リクルート出身者の評価に繋がっています。

結果にコミットする・主体的に動ける

同じくリクルートが掲げるスタンスの中に、「圧倒的な当事者意識」「考え抜く・やり抜く姿勢」というものがあります。

まず「圧倒的な当事者意識」ですが、これは物事を自分事として捉える意識のことです。常に目の前のことを自分事として捉え、「自分はどうしたいのか」という考えが求められます。リクルートの採用サイトでも個人に求めるものとして「自律」を掲げており、「誰かに言われたからではなく、それを受け止めながらも自分自身がどうしていきたいか、自己選択できる力を求めます」と明記されています。そのため社内でも先輩に何か相談した時に「お前はどうしたいの?」と言われることも多く、このような環境が主体的に動く意識の醸成に繋がっていると言えます。

 

次に「考え抜く・やり抜く姿勢」ですが、これは言い換えると”結果にコミットする”ということです。成果主義のため目標を達成することが常に求められるほか、困難なことに対しても諦めずに最後まで挑戦し続ける姿勢が求められます。たとえ目標を達成できなかったとしても、最後まで諦めずに挑戦し続ける姿勢は社内でも評価に繋がっています。結果にコミットする・主体的に動けるといった点は、リクルート出身者の強みと言えるでしょう。

管理職経験者が多い

管理職の経験を若いうちから積めることもリクルートの特徴です。成果主義のため、実績を上げていけば年齢問わず管理職を目指せます。早くから管理職を目指す社員も多く、その目標を公言することでまずはリーダーなどのポジションを任され、チームをけん引する経験を積みながら管理職を目指す社員も多数在籍しています。事実、社内では20代のうちから管理職として活躍している社員も多く存在しているため、他企業でもマネジメント経験者として高く評価される傾向にあります。

リクルートから転職を考える理由は?

次になぜリクルートを辞めるのか、リクルートから転職を考える理由を見ていきましょう。

もともと転職を考えていた

「リクルートで数年働いたら転職する」と考えて入社する事例は少なくありません。もともと叶えたいことがあったり、リクルートで修行して次のステップに進むプランを考えていたりするケースがあります。

やりたいことを見つけた・更に成長したい

リクルートで働くうちに自分の叶えたいことを見つけ転職する社員もいます。また、自身でサービスを生み出したい、手掛けたいという想いから起業する方も多くいます。

更なる出世が難しい

リクルートの社員は成長意欲が高く優秀な人材も多いため、その中で出世していくのは容易ではありません。そのため、これ以上の出世が難しいと考えて他社に転職する事例もあります。

社風が合わない

リクルートは成果主義であり、常に目標達成が求められます。そのため、成果主義の社風が合わない場合やプライベートとのバランスを考えて落ち着いた働き方をしたいといった場合に、転職を考える事例も見られます。

リクルートからの転職で後悔しないためのポイント

転職に求める優先順位は?

まずは転職先に何を求めたいか、優先順位を確認しましょう。転職で後悔しないためには、転職の軸を定めることが重要です。転職の軸を定めるには、転職先を選ぶために重視する条件の洗い出しと、その優先順位の確認が必要不可欠です。

例えば転職活動が順調に進んで内定が複数得られた際、軸が定まっていないと入社先を決定する際の判断材料が「何となく年収が高いから」であったり「何となくこれまでと業務内容が近いから」というように曖昧になってしまい「なぜ転職をするのか」という本質的な部分もうやむやになってしまいます。冷静で客観的な判断をするためにも、優先順位は明確にしておきましょう。

 

条件は、主に下記のような内容が挙げられます。

・仕事内容(希望する仕事内容かどうか、伸びている業界かどうか、新たなスキルが身につくかどうか、など)

・社風(年功序列or成果主義、離職率、男女比など)

・収入(年収、月給、賞与、手当、インセンティブ制度の有無など)

・就業環境や雇用形態(勤務地、転勤の有無、副業可否、産休や育休の取得率、リモートワークの有無、雇用形態など)

・ワークライフバランス(休日日数、残業時間、休日出勤の有無など)

・福利厚生(各種手当、退職金制度や確定拠出の有無など)

・キャリアパス(教育制度、評価制度の内容、ジョブローテーションの有無、部署移動の可否など)

何がしたいのか自己分析

年収や福利厚生だけではなく、仕事内容として何をしたいのかを自己分析することが、転職先とのミスマッチを防ぐ大きなポイントです。

自己分析の方法は、下記のように過去から未来までを整理して考えてみてください。

 

■今までの経験を振り返る

これまでどんな業務を行ってきたのかを整理しましょう。また、組織の中でどんな役割を果たしてきたのか、社内や社外の人たちとどんな風に関わっていたのか、成功体験や失敗体験を振り返って成功や失敗の要因を振り返る、ということも大切です。

 

■自分の強みとなるスキルを認識する

今までの経験を振り返った際に、自分の強みとなるスキルが何になるのかを考えてみましょう。スキルについては、リクルートが全社員に求める6つのスキルをもとに一番近いものを考えてみるのもおすすめです。

 

求めるスキル①構造で捉え俯瞰して見る力(見立てる)

本当に解くべき問題は何かを事実をもとに多角的に体系立てて考える力とされており、いわゆる論理的思考力のことを指します。物事を論理的に捉え、因果関係を整理するスキルです。

 

求めるスキル②分析的に捉え問題を特定する力(見立てる)

現状を定量的に分析し、問題の原因を特定する力です。物事の本質を、現象の裏側にある「構造」と「因果」として捉える能力を指します。

 

求めるスキル③筋のよい仮説を立てる力(仕立てる)

物事の本質を洞察し勘所よく肝を掴む力のことです。例え情報が少なくても、そこから問題の全体像や結論を考えることで、やるべきことを絞り込むことができます。

 

求めるスキル④プロセスを作り込む力(仕立てる)

課題遂行の道筋をたてゴールに至る工程を設計する力です。プロセスを作ることができれば、自分で手を動かさずとも他のメンバーに動いてもらうことができます。

 

求めるスキル⑤ビジョンを打ち出す力(動かす)

自らの考えを明確に打ち出し、論理的に説明する力です。目指すべき所をはっきりさせることで、チームや組織を同じゴールに向かって動かすことができます。

 

求めるスキル⑥人を理解し統率する力(動かす)

人のエネルギーを高め、目指す方向に人を引っ張る力のことで、言い換えればリーダーシップです。人を理解したうえで、目標達成に向けてメンバーを統率することが求められます。

■自分の価値観を整理する

自分がもともと持っている価値観や特性を理解することも、大切な自己分析になります。

下記の内容をもとに、価値観を整理してみましょう。

○周囲からどんな人物と言われるか

○仕事でやりがいを感じた場面、逆に辛さを感じた場面

○仕事をするうえで大切にしていること

○憧れの人物像

 

■今後の目標を考える

自分が将来どうなりたいのかを考えてみましょう。

○どんな経験を活かしたいか

○どんなスキルや経験を身に着けたいか

○何を大切にして働きたいか

○5年後や10年後はどうなっていたいか

 

■「Will・Can・Must」を言語化する

最後のまとめとして、リクルートが活用している「Will・Can・Must」をもとに、「やりたいこと・できること・やるべきこと」を言語化してみましょう。実現したいこと(Will)、できること(Can)、やるべきことや譲れないこと(Must)をそれぞれ整理することで、過去から未来までのビジョンを整理できます。

情報収集

リクルートは成長意欲が高い社員が多く、企業の知名度もあるため転職先に困ることはあまりありません。しかしそのような状況であっても、後悔しない転職を叶えるために情報収集は重要です。世の中にはたくさんの求人がありますが、中にはエージェントからしか紹介してもらえない非公開求人が多く存在しています。また、話を聞くことで自分だけでは知りえなかった情報を得ることができますし、第三者にキャリアを相談することで思考が整理され、自己分析や面接対策に繋がるなどのメリットもあります。転職する際には、エージェントに登録して少しでも多くの情報収集をすることをおすすめします。

先輩事例を学ぶ、幅広い業界で活躍するリクルート出身者

リクルートは以前から起業家輩出企業として有名です。リクルートの企業文化でもある当事者意識や論理的思考、そして国内最大級サービスを扱うビジネス最前線での経験は、リクルート内だけではなく起業においても大きく活きているのではないでしょうか。

 

これからご紹介させていただくようなリクルート出身者が活躍していることでリクルートブランドは高まり、リクルート出身者の市場価値も上がっていますので、リクルートへの転職をお考えの方は、その後のキャリアの選択肢の一つとして見ていただけると良いかもしれません。

起業家・リクルート出身者

以下が元リクルートで起業されている方々です。非常に多くの方がいらっしゃいますので、今回は代表的な方を一部ご紹介していきます。弊社sincereed代表、南雲もご紹介させていただきます。

 

宇野 康秀

インテリジェンス

明治学院大学卒業後、リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。89年に独立し、インテリジェンス(現パーソルキャリア)を設立。98年、大阪有線放送社(現USEN-NEXTHOLDINGS)を創業者である父から受け継ぎ、代表取締役社長に就任。

 

七村 守

セプテーニ・ホールディングス

1979年に山口大学卒業後、リクルートに入社。34歳で北関東支社長に就任。

その後1990年に現(株)セプテーニ・ホールディングスを設立、代表取締役社長に就任。その後2001年にジャスダック上場を果たし名誉会長に就任。現在は退任されています。

 

有本 隆浩

MS-Japan

大学卒業後にリクルートを経て、28歳で株式会社日本MSセンター(現 株式会社MS-Japan)を設立、代表取締役に就任。1995年に人材紹介業の許認可を経て主に管理部門への転職支援を行う。2017年には東証一部に上場(現在東証プライム上場)。

 

鎌田 和彦

インテリジェンス

1988年慶応義塾大学卒業後、株式会社リクルートコスモス(現・コスモスイニシア)に入社。その後1989年に、宇野康秀氏、島田亨氏、前田徹也氏とともに株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)を設立(設立当時は取締役、その後常務、さらに副社長)。その後人材紹介事業立上や、代表取締役社長を歴任し、2008年には相談役に就任。その後2015年に株式会社オープンハウス取締役副社長に就任。

 

安川 秀俊

ゴールドクレスト

東京大学工学部を卒業後リクルートに入社。マンションの分譲事業に携わり1992年、30歳の時にゴールドクレストを起業し代表取締役に就任。わずか8年で東証1部上場(現東証プライム)。

 

多田弘實

キャリアデザインセンター

1977年にリクルートセンター(現リクルートホールディングス)に入社。1986年に取締役に就任。就職・転職市場における経験と実績を生かし、1993年に株式会社キャリアデザインセンターを設立し代表取締役社長に就任。現在は代表取締役社長兼会長。

 

南雲 亮

sincereed

2008年株式会社リクルートキャリア(現リクルート)に入社。キャリアアドバイザー、マーケティング企画を経た後、リクルートエージェントの事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。2021年にsincereed株式会社を創業。

 

リクルートからの転職をお考えの方へ

リクルートからの転職は、その選択肢の多さから迷ってしまったり、自分には何が向いているのか、何をやりたいのか言語化することが難しい場合もあります。

弊社sincereedはリクルート出身者が多数在籍しており、同じようにキャリアに悩み、起業や転職という決断をしてきました。まずは今後のキャリアプランや、やりたいことを確認するためにも是非一度ご相談いただければ幸いです。

弊社ではリクルート出身者の転職支援事例も豊富なため、これまでの事例も含めお話出来るかと思います。

リクルート 転職関連情報

無料相談を申し込む

関連記事

まずはキャリア相談から

無料転職相談はこちらから

リクルートへの転職 元リク面接官が明かす対策方法

リクルートへの転職 元リク面接官が明かす対策方法

中途採用のすべてを元社員がご紹介「リクルートに合格する人材、しない人材」とは?

転職FAQ

転職FAQ

皆様からよく頂く弊社Sincereedのこと、転職のことなどをまとめてみました。