

JTBの平均年収は400万円台?職種別・年齢別・口コミで徹底解説【2025年版】
「旅行業界の巨人」として知られるJTBへの転職を考えている方や、観光業界の給与事情に興味がある方にとって、JTBの平均年収は最も気になる情報の一つでしょう。
特に、コロナ禍を経て業界構造が変化した今、「JTBの年収は実際にいくらなのか?」「競合他社と比較してどうなのか?」といった疑問は尽きません。
この記事では、最新のデータや社員の口コミに基づき、JTBのリアルな平均年収を徹底解説します。ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は2025年10月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
JTBの平均年収はどれくらい?【2025年最新データ】
JTBは非上場企業のため、公式な平均年収は公開されていません。しかし、転職口コミサイトなどの公開データを総合すると、JTB社員の平均年収は「400万円台後半」と推定されます。この数字は、旅行業界の中ではトップクラスの待遇といえます。
項目 | 口コミサイトに基づくデータ | 備考 |
回答者の平均年収 | 454万円 | 正社員887人のクチコミデータ |
年収範囲 | 192万円〜1,450万円 | 職種や役職による大きな差がある |
平均年齢 | 32歳 | 若手社員の層が厚い傾向 |
参照:JTBの「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
旅行業界の中でのJTBの年収ランキング
旅行業界全体は給与水準が抑えられている傾向にありますが、JTBは業界最大手として高い水準を維持しています。主要な競合他社と比較しても優位なポジションにあることがわかります。
企業名 | 推定平均年収 |
JTB | 454万円 |
HIS | 392万円 |
近畿日本ツーリスト | 366万円 |
参照:エイチ・アイ・エス(HIS)の「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
参照:近畿日本ツーリストの「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
競合他社と比較しても、JTBの平均年収は業界内ではトップクラスの水準を保っており、旅行業界で年収を重視する転職者にとって最有力候補となり得ます。
JTBの年齢別・役職別の年収水準
JTBの年収は、若手のうちは安定した昇給が見込めますが、30代以降は「役職への昇進スピード」によって個人差が大きく開くのが特徴です。特に、管理職(課長クラス以上)へ昇進できるかどうかが、年収の大きな節目となります。
年代別年収の目安
口コミサイトのデータに基づいた、JTBの年齢別の平均年収は以下の通りです。
年齢 | 推定年収(平均) | 年収範囲(目安) |
25歳 | 349万円 | 244万円 〜 498万円 |
30歳 | 444万円 | 311万円 〜 634万円 |
35歳 | 486万円 | 340万円 〜 693万円 |
40歳 | 509万円 | 357万円 〜 726万円 |
50歳 | 635万円 | 445万円 〜 907万円 |
55歳 | 779万円 | 546万円 〜 1,112万円 |
参照:JTBの「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
役職別の平均給与水準
JTBでは、年功序列の側面を残しつつも、役職への昇進が最も年収アップに直結します。特に「課長」になれるかどうかで、生涯年収が大きく変わります。
役職 | 年収目安(推定) | 昇進時期(目安) | 求められる役割 |
一般社員 | 350万円~500万円 | 新卒入社~10年目 | 現場での業務遂行 |
主任・係長 | 500万円~700万円 | 30代前半~ | チームのリーダー |
課長 | 700万円~900万円 | 40代前半~ | 組織目標の達成 |
部長クラス | 900万円以上 | 40代後半~ | 事業戦略の立案・実行 |
※年代別年収のデータより推測
年収アップの鍵は「企画」か「営業」か
JTBの職種別年収データから、どの部門でキャリアを積むかが重要であることがわかります。
職種 | 平均年収(推定) | 回答者数 |
旅行業 | 639万円 | 12人 |
企画 | 539万円 | 37人 |
総合職 | 488万円 | 15人 |
営業 | 465万円 | 601人 |
事務 | 387万円 | 11人 |
販売 | 348万円 | 76人 |
参照:JTBの「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
このデータから、店頭などの販売職よりも、法人向け営業や新規事業の企画部門など、より利益率の高い事業領域でキャリアを積むことが、JTBで高年収を狙うための最も有効な戦略であると言えます。
JTB社員の月給・賞与・残業代の内訳
JTBの年収構造は、基本給が大部分を占めつつ、賞与と残業代が年収を押し上げる構造です。年収構成比は基本給が69%、賞与が16%、残業代が11%となっています。
年齢 | 年収総額(平均) | 基本給(月額) | 残業代(月額) | 賞与(年間) |
30歳 | 444万円 | 26万円 | 4万円 | 71万円 |
40歳 | 509万円 | 29万円 | 5万円 | 81万円 |
50歳 | 635万円 | 37万円 | 6万円 | 102万円 |
参照:JTBの「年収・給与制度」 OpenWork(2025年9月時点)
給与の構造と年収の伸び
JTBの基本給は、職級制度に基づき着実に上昇しますが、年次を重ねる中で役職に昇進しない限り、その伸びは鈍化する傾向です。そのため、年収総額を目標値まで引き上げるには、賞与の多寡と残業代の有無が不可欠です。
特に賞与は業績連動型で、現在は観光業界の回復に伴い支給額が安定を取り戻しています。残業代も適切に支給される評価が多く、法人営業や企画部門といった業務量の多い部署では、年収を上乗せする主要因となります。
JTBの年収に関する口コミ・評判まとめ
JTBの年収に関する社員・元社員の口コミを分析すると、大きく分けて「安定性・福利厚生への肯定的な声」と「給与水準そのものへの不満の声」の二極化が見られます。
肯定的な口コミ(安定性、業界トップレベルの待遇)
ポジティブな意見の多くは、旅行業界内の比較と、安定した待遇を評価しています。
“コロナ禍はボーナスがカットされたが、現在はボーナスももらえるのでコロナ前の水準にもどっているとのこと。旅行会社の中ではかなりもらえる”
(総合職 / 在籍3~5年 / 中途入社 / 男性)
“給与は旅行業界では飛び抜けている。安定もしており、ボーナスなども期待できる。”
(営業 / 在籍3~5年 / 新卒入社 / 男性)
結論として、 JTBの年収は「旅行業界トップクラスの待遇と安定性」に集約されます。特に、賞与の回復と、労組が強いため評価制度や各種手当がしっかりしている点が、安定した雇用と福利厚生を求める層から高く評価されています。
否定的な口コミ(給与水準と評価制度への不満)
不満の声は、旅行業界の枠を超えた一般的な日本企業の平均年収との比較から生じています。
“業界的に給与は上がりにくいと考えたほうが良い。これは旅行業における経費構造上の問題であり、経営陣が最大限努力している事は理解できる。”
(経営企画系 / 在籍15~20年 / 新卒入社 / 女性)
“旅行会社全体に言えると思いますが、業務量の割にはお給料が低いと思います。今は改善されているかもしれません。ただやりがいはあるため人気の企業だと思います。”
(教育旅行営業 / 在籍3~5年 / 新卒入社 / 女性)
結論として、 JTBの年収は「業務量の割に低い」と感じる社員も一定数存在します。これは旅行業特有の経費構造上の問題に起因するものであり、コロナ禍の経験から社会情勢に左右されやすいという現実もあります。
しかし、社員は同時に「JTBだからできる大きな仕事」「やりがいがある」という点も挙げており、仕事の価値と給与水準のバランスで評価が分かれているのが特徴です。
結論: JTBの年収は「何を重視するか」で評価が分かれる
JTBの年収は、以下の通り、キャリアの目標によって評価が大きく分かれます。
評価のポイント | 満足する人 | 不満を感じる人 |
年収水準 | 旅行業界内での高さを重視する人 | 他業界(商社・ITなど)と
比較する人 |
昇給 | 年功的な安定感と福利厚生を重視する人 | 実力主義での早期高年収を
求める人 |
JTBは「旅行業界で安定したキャリアと業界トップの待遇」を求める人にとっては最良の選択肢の一つですが、「若くして高年収を目指したい」と考える人にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。
JTBへ転職してキャリアアップ・高年収を狙うには?
JTBで高年収や早期キャリアアップを実現するには、従来の旅行販売スキルではなく、「課題解決力」と「デジタル知識」を掛け合わせた専門性が不可欠です。
JTBが求める人材像
JTBは「課題解決型ビジネス」への変革を進めており、以下の要素を持つ人材を重視しています。
提案型営業と課題解決力
顧客の根源的な課題を理解し、旅行やソリューションで解決できる提案力。「課題をビジネスチャンスに変えられる」姿勢が不可欠です。
デジタルスキルやDXへの理解
DX推進に伴い、データ分析やIT・データへの理解、デジタルサービス構築に関する知識を持つ人材。
多様なバックグラウンドと専門性
観光業界経験に限定されない、法人営業、マーケティング、プロジェクトマネジメントなどの異業界で培った専門性。
チームワークと柔軟性
社内外との円滑な連携能力と、社会情勢の変化に対応できる適応力。
高年収を狙いやすい部門・職種
JTB内で最も高年収を狙いやすいのは、会社の利益に直結し、かつ高い専門性を必要とする部門です。店頭や事務職は昇給が緩やかになる傾向があるため、高年収を目指すなら以下の専門職への応募が不可欠です。
部門・職種 | 高年収の理由 | 求められるスキル |
法人営業部門
(BtoB) |
利益率の高い大規模案件を扱うため、業績貢献度が高い | 提案力、交渉力、
プロジェクトマネジメント |
企画・コンサル
部門 |
地域創生や企業向けソリューションの企画・実行で付加価値が高い | 課題解決力、戦略立案能力、
データ分析力 |
DX・デジタル
戦略部門 |
経営戦略の根幹を担うIT・データ活用を推進するため、市場価値が高い | データサイエンス、
システム開発経験 |
転職成功者の特徴(スキル・資格・経験)
高年収のポジションを獲得した転職成功者には、共通の特徴があります。
異業界の専門性の掛け合わせ
観光経験がなくても、ITやコンサルティングなど他業界で培った高い専門性をJTBの課題解決ビジネスに応用できる。
具体的な成果実績の提示
「お客様を喜ばせた」といった抽象的な経験ではなく、「売上〇〇%増」「コスト〇〇%削減」など、定量的な成果を提示できる。
語学力とグローバル視点
インバウンドやMICE部門で必須となる、英語や中国語などの語学スキル。
旅行業界でのキャリア戦略の立て方
「解決できる課題」を明確にする
「なぜJTBか」ではなく、「あなたのスキルでJTBのどの課題を解決できるか」という視点で、DX推進や地域創生といった成長分野への貢献をアピールします。
入社後のキャリアパスを描く
入社後の具体的なロードマップ(例:法人営業から企画マネジメント職へ)を明確にし、年収の上限が上がるキャリアを提示します。
「ホスピタリティ」を専門性に変換する
ホスピタリティ精神を、顧客の潜在ニーズを捉え、最適な解決策を提供する専門能力として具体的に説明できるよう準備します。
参照:JTBの中途採用・転職難易度、採用倍率は? | 大手企業に強いハイクラス転職エージェント【シンシアード】
JTBの求人情報と年収交渉のポイント
JTBへの転職は競争率が高く、高年収のポジションを獲得するには、公開求人だけでなく、非公開求人の活用や戦略的な年収交渉が不可欠です。
JTBの中途採用求人の特徴(職種・待遇)
JTBの中途採用は、主に「観光事業を担う専門職」と「事業を変革するDX人材」に分かれており、職種によって想定年収に大きな開きがあります。
職種 | 想定年収 | 必須スキル |
DX企画・推進担当 | 800万~1,400万円 | IT戦略、クラウド移行等の
プロジェクトマネジメント経験 |
営業職(法人) | 450万~1,000万円 | 法人営業経験(業界問わず)、提案型営業能力 |
参照:JTBの中途採用求人(2025年9月時点)
給与は基本給に加えて、勤務地に応じた地域間調整給や、職責に応じた職務給が加算される構造です。年収の上限を狙うなら、市場価値の高いDX部門か、実績が評価されやすい法人営業を志望すべきです。
面接での年収交渉の注意点
年収交渉は内定後に行うのが一般的です。自身の市場価値を最大限に引き出すため、以下の点を意識しましょう。
貢献度と専門性を数値で示す
希望年収を伝える際は、「あなたの専門性がJTBの利益にどう貢献するか」という具体的な価値(例:プロジェクトの効率化によるコスト削減効果)を提示することが最大の鍵です。
希望年収の根拠を明確に
前職での実績やスキルが、JTBの高い想定年収レンジ(例:800万〜1,400万円)の根拠であることを論理的に説明できるように準備しましょう。
「感動」と「課題解決」に紐づける
年収に見合う人材であることを印象づけるため、志望動機や貢献意欲をJTBの理念である「感動の提供」と「課題解決型ビジネス」への理解に紐づけてアピールします。
非公開求人の探し方と転職エージェントの活用法
JTBのような人気企業は、高待遇の管理職クラスの求人を非公開で募集することが多いため、転職エージェントの活用が必須です。
特にエージェントは、企業の具体的な採用背景や面接の通過ポイントといった非公開情報を持っています。総合型大手エージェントと旅行業界特化型エージェントを併用し、専門性の高いフィードバックを受けながら選考対策を進めることが、転職成功への近道です。
旅行業界転職に強いエージェント紹介
JTBへの転職を成功させるには、単に求人を紹介するだけでなく、業界特有の面接対策やキャリアパスの相談ができるエージェントを選ぶべきです。
総合型大手エージェント
JTBのような大手企業の求人を網羅的に保有しており、特に法人営業経験やデジタル経験を活かした職種の紹介に強いです。
旅行・サービス業界特化型エージェント
業界特有の知識や、JTBの文化、ホスピタリティ精神を具体的な専門性に変換する面接対策のアドバイスに優れています。
いずれのエージェントを選ぶにせよ、JTBの「挑戦し続ける」「笑顔をつなぐ」という価値観を理解し、その実現に貢献できる自身の具体的なエピソードを面接で語れるよう、二人三脚で準備を進めることが成功への近道です。
まとめ|JTBの年収を正しく理解して転職戦略を立てよう
JTBの平均年収は、旅行業界内でトップクラス(約454万円)にある一方で、その評価は何を重視するかで二極化します。
給与構造は安定した基本給と業績連動の賞与で構成されており、高年収を狙う鍵は「課長クラスへの昇進」と「職種選び」にあります。特に、年収800万〜1,400万円のレンジを狙うには、カウンター業務ではなく、法人営業・企画・DX戦略部門といった、課題解決能力と高い専門性が求められる職種を志望する必要があります。
転職を成功させるには、「なぜJTBなのか」だけではなく「あなたの専門性でJTBのどの課題を解決できるか」という視点でキャリアパスを描き、具体的な成果実績をもって年収交渉に臨むことが重要です。
旅行業界特有の事情や企業理念を理解し、転職エージェントの活用を含めた戦略的な準備こそが、JTBでのキャリアアップと高年収を実現する唯一の道です。本記事を参考に、計画的なキャリア戦略を立てていただけると幸いです。