
豊田通商の年収は高い?マッチする人材とは?
監修者 sincereed株式会社 丹羽 健人
新卒で株式会社エイチ・アイ・エスに入社、法人営業/海外勤務を経験。その後リクルートにて地方エリアの法人営業後、RPO(採用代行)のプロジェクトマネジャーとして大手顧客の全社採用戦略の立案~実行を担う。
国家資格キャリアコンサルタント保有し、企業採用支援から採用人事の経験など人材領域での多彩な経験を持つ。
総合商社の中でも安定感と実力を兼ね備えた豊田通商。転職を検討する上で、同社の「年収水準」が気になる方は多いのではないでしょうか。本記事では、過去の平均年収推移を国民平均と比較しながら、豊田通商の給与の実態に迫ります。加えて、同業他社との比較や年齢層別の水準、同社ならではの安定した成長背景についても詳しく解説します。
※本記事は2025年5月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
豊田通商へのご転職をお考えの方へ
年収は高い?豊田通商の給与推移と他社比較で見えるリアル
豊田通商株式会社は、トヨタグループの総合商社として知られる存在ですが、キャリア転職者にとって特に気になるのが「給与水準」です。 果たして豊田通商の年収は高いのでしょうか? ここでは、過去9年間の推移データをもとに、国民の平均給与と比較しながら、その実態を紐解いていきます。
まずは、豊田通商の従業員数・平均年齢・平均年間給与の推移を見てみましょう。
年度 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
従業員数(人) | 2,829 | 2,689 | 2,721 | 2,744 | 2,751 | 2,692 | 2,648 | 2,626 | 2,607 |
平均年齢(歳) | 41.1 | 41.2 | 41.5 | 41.9 | 42.1 | 42.4 | 42.8 | 43.1 | 43.2 |
平均年間給与(万円) | 953 | 998 | 1,052 | 1,097 | 1,100 | 1,100 | 1,114 | 1,180 | 1,263 |
一方、国税庁『民間給与実態統計調査』に記載されている国内全体の平均給与は以下の通りです。
年度 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
平均年齢(歳) | 45.4 | 45.7 | 45.8 | 46.1 | 46.5 | 46.5 | 46.6 | 47.0 | 47.0 |
平均年間給与(万円) | 423 | 425 | 434 | 439 | 438 | 435 | 446 | 458 | 460 |
このデータを見ても明らかな通り、豊田通商の年収は、全国平均の約2.5倍という非常に高水準であることがわかります。特に直近の2023年では1,263万円と、毎年右肩上がりで上昇傾向が続いています。これは、同社が手がける自動車・資源・化学品・食料など幅広い分野のグローバルビジネスが安定して利益を上げていることが背景にあると考えられます。
また、平均年齢については豊田通商が43.2歳(2023年)に対し、全国平均は47.0歳。より若い年齢層で高年収を実現していることも注目ポイントです。
同規模企業(総合商社)の給与水準と比較しても遜色なし
同じく総合商社に分類される伊藤忠商事・三菱商事・丸紅などと比較しても、年収1,000万円台を安定して維持している点で極めて高水準といえます。
また、トヨタグループ内でのシナジーや安定感を考慮すると、給与以外の魅力(福利厚生・職場環境)も含めて総合的なバランスが良いことも、転職者にとっての評価ポイントとなるでしょう。
このように、数字で見ると豊田通商は国内でも屈指の高年収企業であり、同時に年齢・従業員構成もバランスの取れた成長企業であることが読み取れます。次章では、この高待遇がどのような価値観や社風に支えられているのかを掘り下げていきます。
どんな人が豊田通商に向いている?福利厚生・社風・理念から探る適性
豊田通商への転職を考える際、企業の給与やポジションだけでなく、「自分に合うかどうか」は非常に重要なポイントです。ここでは、豊田通商株式会社の企業理念・社風・福利厚生といった視点から、どんな人材が豊田通商にフィットするのかを探っていきます。
企業理念から見る“豊田通商らしさ”
豊田通商は、トヨタグループの中核を担う商社として、単なる「モノの流通」ではなく、「社会課題の解決」をビジネスの中心に据えています。
公式サイトに掲げられているビジョン「Be the Right ONE」は、以下となります。
- The Right ONE for you:ステークホルダーの現場ニーズに応え、最適な安全・サービス/品質・信頼を提供します
- The Right ONE for us:一人ひとりの力の最大化に努め、組織・地域・性別・国籍を超えて結束し、総合力を発揮します
- The Right ONE for future:我々の強みや知見を培い、発揮することで、持続可能な社会と未来を切り拓きます
このような理念からは、「社会に良い影響を与えたい」という意志や、「自分の仕事が誰かの役に立つことにやりがいを感じる人」が豊田通商にマッチすると言えるでしょう。
福利厚生・働く環境は“人を大切にする”文化を体現
豊田通商の福利厚生は、社員の「長期的な活躍」と「働きやすさ」を意識した設計となっています。特に注目したいのは以下の制度です。
- フレックスタイム制度/在宅勤務制度:働き方の柔軟性を確保
- 短時間勤務・育児休業制度:子育てとキャリアの両立支援
- 人間ドック受診補助・カフェテリアプラン:心身の健康維持をサポート
- 自己啓発支援・海外研修制度:成長志向のある人に向いた学びの場の提供
これらの制度からは、「自立的にキャリアを築きたい」「ライフイベントと仕事の両立を大切にしたい」人にとって魅力的な環境であることが伺えます。
社風は“現場主義”と“挑戦志向”
豊田通商の社風を語るうえで外せないのが、「現場主義」と「挑戦への前向きな文化」です。グローバルに展開する事業では、海外現地法人やパートナー企業と密に連携し、現場での課題解決力が重視されます。
そのため、次のような特性を持つ人に適しています。
- 現地のニーズに自ら飛び込んで課題を見つけられる人
- チームで成果を出す協調性と、個人で考え抜く主体性を持ち合わせている人
- グローバルな環境で成長し続けたいという意欲を持つ人
豊田通商に向いている人とは?
以上の要素を総合すると、豊田通商は次のようなタイプの方にマッチすると言えるでしょう。
- 社会課題に関心があり、貢献実感を得たい人
- 自分の成長に意欲的で、学びを継続できる人
- 柔軟な働き方やワークライフバランスを大切にしたい人
- チームワークと現場主義を重視し、自ら行動を起こせる人
- 海外での活躍やグローバルなキャリアを目指す人
転職先として豊田通商を検討する際には、給与や待遇に加えて、「この理念や社風の中で自分がどう活躍できるか」を想像してみることが大切です。自己の価値観と企業の文化が重なったとき、本当の意味での「働きがい」が見えてくるはずです。
転職成功のカギはここに!豊田通商の面接対策と質問傾向を押さえる
豊田通商への転職では面接対策が重要なポイントとなります。書類においても実際に不採用になっているケースもあるため、ここでは書類、面接と合わせて、どのような対策が必要なのかご紹介していきます。
書類対策
応募ポジションと親和性のある経験、スキルをアピールしましょう。自身の経験スキルが豊田通商において活きること、活躍できる人材だと、まずは相手人事に思ってもらわなければいけないため、結論ファーストを心がけ記載していきましょう。
自身のこれまでの経験を端的に説明した文章から始まり、活かせるスキルや知識・経験についての紹介。さらにそこから時系列でどんな業務を経験してきたのかを書いていきます。 応募書類の重要なポイントは人事担当者に「会ってみたい」を思ってもらうことです。どんなに人物面がよくてもこの書類選考で落ちてしまっては面接で何も伝えられません。
面接対策
豊田通商の面接はポジションや求職者に応じて面接回数は変わってきますが、概ね2~3回となっています。面接では論理的思考能力やコミュニケーション能力など、基本的なスキルを、
- なぜ豊田通商なのか、
- なぜ転職なのか
- これまでの仕事で印象に残っていることは
- 自身のこれまでの経験が豊田通商でどう活きるのか
- 自身の強み・弱みは?
などの質問から徹底的に見られます。
論理的に回答することはもちろんですが、豊田通商の企業風土や事業内容、特徴などは事前にインプットし、「大手総合商社の中でなぜ豊田通商なのか」などの質問を汎用的な内容にならないようにすることがポイントでしょう。想定質問から模擬面接を行い、例えば声に出して録音しながらフィードバックしていくなどアウトプットをしっかりと見ながら対策・準備していきましょう。
転職エージェントに相談する
「豊田通商がどのような人材を求めているのか」を的確に把握することが転職成功のカギとなります。 sincereedでは豊田通商への転職支援数も多く、「どんな人材を求めているのか」このポイントを熟知しており、選考ノウハウはもちろん、入社事例やWebサイトには掲載されていないエクスクルーシブな情報も提供させていただきます。まずは一度ご相談頂ければ幸いです。
会社概要
社名 |
豊田通商株式会社 |
業務内容 |
各種物品の国内取引、輸出入取引、外国間取引、建設工事請負、各種保険代理業務 等 |
設立 |
1948年7月1日 |
所在地 |
名古屋本社(本店)、東京本社、大阪支社 |
従業員 |
単体 3,315名(出向者を含み、受入出向者を除く)
|
代表者 |
取締役社長 貸谷 伊知郎 |
事業内容
豊田通商はトヨタグループとして自動車をメインに多くのビジネスを展開しています。特にグローバルではアフリカに注力。1960年代からは自動車の取り扱いを開始し、2012年には当時のフランス最大のアフリカ専門商社であったCFAOに資本参加を実施。自動車以外の分野でも、エジプトの発電所関連事業、ケニアの地熱発電所建設や、配合肥料の生産・販売事業も開始し、アフリカ東・南部を中心に存在感を高めています。
金属
金属本部は、鋼材や非鉄金属を単なる素材としてではなく、それぞれが独自の特性・機能を持った商品として捉え、ユーザーとサプライヤー相互のニーズに応じ最適な商品や物流の提案を行っています。また、「モビリティ素材」「金属製品」「非鉄金属」「資源循環」の4つのSBU編成を通じ、動脈・静脈の双方向から、業界/商品軸に応じたお客さまの広範なニーズに対し、迅速かつ専門性を持った対応を実現しています。
具体的には、長年培った海外ネットワークを活かした調達力と、国内外に保有する多種多様な加工・物流機能を基盤としつつ、機能・技術・市場の掛け合わせにより、急速な社会ニーズの変化に応えながら、モビリティ領域を超えた「サーキュラーエコノミー」・「カーボンニュートラル」という社会課題解決に貢献する新しい事業価値創造・提供を行っています。
グローバル部品・ロジスティクス
グローバル部品・ロジスティクス本部は現在世界38カ国に現地法人・事業体109社167拠点を展開し、これらの拠点・物流網を駆使し、部品の最適一貫物流体制を整えることにより、グローバル規模の自動車部品サプライチェーンを構築しています。本部Vision2030として『「つくる」「はこぶ」「つなぐ」を変えて未来社会への責任を果たす』を掲げ、技術力のあるパートナーと共に持続的な成長を目指します。
モビリティ
今後さらなる成長が期待される、アジア・中南米等の新興地域を中心に、グローバルに事業を展開しています。カーボンニュートラリティの潮流、多様化するお客さまの行動様式、地政学的な不安定要素等、日々変化し続ける社会的・経済的トレンドを的確に把握し、さまざまなニーズに応えるサービスを提供できるよう、事業領域の深化と探索にも取り組み続けています。
トヨタSBU・マルチブランドSBUでは、世界150カ国に及ぶグローバルネットワークを通じて、トヨタグループを中心とした自動車・輸送用機器メーカーが国内外で生産する乗用車、商用車、産業車輌を世界各国へ輸出しています。また、うち48カ国で各事業を展開しており、輸入販売代理店事業、販売店事業、ノックダウン生産事業を行っています。今後、お客さまに寄り添った課題解決手法を提案する、ソリューション型事業も構築していきます。
機械・エネルギー・プラントプロジェクト
機械・エネルギー・プラントプロジェクト本部は、機械分野、エネルギー・インフラソリューション分野において事業を展開しています。
機械分野では、自動車産業向けを中心に生産設備の一貫したサポート機能を提供しています。自動車以外の分野においても産業機械、分析機器、繊維機械等の販売をグローバルに展開しています。DXによる新たな事業基盤の確立やCASE分野の電池商材等の新たなビジネス創出に加え、カーボンニュートラル(CN)社会実現のために省エネ環境診断を軸とした工場CO2の排出削減にも取り組んでいます。
エネルギー・インフラソリューション分野では、CN社会実現に向けた再生可能エネルギーの開発やサステナブルな社会づくりに貢献するインフラ開発等を地域に寄り添いながら取り組んでいます。
再生可能エネルギーは、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマス等の発電事業を全世界規模で展開しています。アフリカ・新興国での開発促進、洋上風力開発等発電事業を強化しつつ、VPP1や分散化電源の開発等により、競争力のある再生可能エネルギーを供給しています。さらに、船舶燃料のLNG転換、バイオディーゼル供給といった高品質でクリーンな燃料供給やお客さまの環境負荷低減に必要なソリューションを提供し、宮崎県では都城森林組合との協業を通じてスギコンテナ苗木2を育て、森林資源の循環利用を推進しています。
インフラ開発では、新興国での社会課題解決に貢献するため、強みがある中東・アフリカ・新興国において、事業提案・資金調達・設計・機材調達・建設工事に至るまでのインフラ整備や、空港・港湾・水関連事業等のインフラ運営に取り組んでいます。
化学品・エレクトロニクス
化学品・エレクトロニクス本部は、昨今の①脱炭素社会実現にむけた世の中の動き、②新モビリティ社会実現に向けた動き、③地政学上の変化等大きな環境変化に対応するステークホルダーの皆様に貢献すべく、自動車材料、化学品、エレクトロニクスの3分野で事業に取り組んでいます。
食料・生活産業
食料・生活産業本部は、主に6つの事業分野で幅広いビジネスを展開し、グローバルな市場で人々の健康で豊かな生活に貢献しています。また、持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでいます。
アフリカ本部
アフリカ本部では4つの事業領域において、アフリカ全54カ国、総勢約23,000名の従業員が多彩なビジネスを展開しています。①事業ポートフォリオの多様化、②グローバルブランドとのパートナーシップ強化、③バリューチェーンの統合、④カーボンニュートラルの推進を事業戦略として、アフリカの経済成長と産業化に貢献、拡大する中間層への対応を推進しています。
豊田通商の企業理念・行動指針
豊田通商の企業理念をご紹介していきます。ぜひ面接対策の企業研究として参照ください。
【基本理念】
人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す。
行動指針
良き企業市民として
- オープンでフェアな企業活動に努める
- 社会的責任の遂行と地球環境の保全に努める
- 創造性を発揮し、付加価値の提供に努める
- 人間を尊重し、活性化された働きがいのある職場づくりに努める
行動指針の内容をより具体化したグローバル行動倫理規範(10ヶ条)を2016年7月1日に制定
ビジョン
豊田通商グループは、“代替不可能・唯一無二”の存在「Be the Right ONE」となることを追求し続け、実現を目指します。
The Right ONE for you
ステークホルダーの現場ニーズに応え、最適な安全・サービス/品質・信頼を提供します
The Right ONE for us
一人ひとりの力の最大化に努め、組織・地域・性別・国籍を超えて結束し、総合力を発揮します
The Right ONE for future
我々の強みや知見を培い、発揮することで、持続可能な社会と未来を切り拓きます
豊田通商グループウェイ
不屈の精神
何が何でもやり遂げる気概、最後まで絶対に諦めない粘り強さ、溢れんばかりの情熱をもって、目標達成を遂行する。
進取の精神
高い志と自由な発想により、時流を先取りする。五感を研ぎ澄まし、顧客を一歩先へと導く、機能や事業づくりを目指す。
真のニーズの追究
現地に足を運び、現物を見て、現実を直視した上で、常に原理・原則に則り、自分の目で正しい判断を行う。
PDCAの実践
現実の本質を見極め、固定観念にとらわれず、常に問題を表面化させ、改善・改革・革新を行う。
個のパワー
自らの課題を設定、それを自立・自律的に達成する。プロを自覚し、自己の能力向上に努める。
チームワーク
対話を重視し、知恵を出し合い、共鳴・協働することで、信頼関係を構築する。個々人が一人称かつ柔軟性をもって、周りを巻き込みながら、全体最適の視点で物事を実行する。
豊田通商へのご転職をお考えの方へ
豊田通商への転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
豊田通商への転職にご興味のある方はまずは一度ご相談いただければ幸いです。