丸紅の育成研修は?
丸紅株式会社は、1858年に創業した歴史ある大手総合商社で、食料、エネルギー、インフラ、ICT、化学品、金属など幅広い分野で事業を展開しています。世界約130か所に拠点を持ち、地域経済の発展に寄与すると同時に、日本および国際経済にも大きく貢献しています。その強みである広範なネットワークと専門知識を活用し、新たなビジネスチャンスを次々と生み出し続けています。
丸紅では「人財を最大の資本であり、価値創造の原動力」と捉え、経営戦略と人財戦略を連動させ、様々な育成研修や活躍機会の創出を通じた社員の能力開発に取り組んでいます。
本記事では、丸紅の採用コンサルティングも手掛ける弊社sincereedが、社員の育成研修や様々な取り組みを解説していきます。
人事制度
丸紅での育成研修を考察するにあたって、能力開発に紐づく人事制度について知ることは重要なポイントとなります。同社の人事制度についてHPの記載に基づいて考察していきましょう。同社の人材開発の基本的な考え方については丸紅の働き方にまとめているため、ぜひ合わせてご覧ください。
「当社では、各組織が個人の実力や特性に応じてミッション(期待役割及び定量・定性目標)を付与し、社員一人ひとりがより大きなミッションに果敢にチャレンジすることで、組織の戦略実行力の向上と人財の成長を促しています。この制度を支える仕組みとして、ミッションの大きさと報酬水準を一致させることで、実力に見合うミッションの付与を推進するとともに、客観性が高く、より時価的な処遇を実現する”ミッションレーティング”を導入しています。」
同社では、社員一人ひとりに実力や特性に応じたミッションを与え、その達成を通して成長を促しています。これにより、社員が責任感を持ちつつ挑戦する環境が整備され、組織全体の戦略実行力も向上しているようです。特に、個々の特性に合わせた役割設定は、モチベーションを高め、成果を最大化する仕組みとして有効といえるでしょう。
また、「ミッションレーティング」の導入により、与えられたミッションの大きさが評価や報酬に直接結びつくため、透明性と公平性が確保されていると考えられます。この仕組みは、実力に応じた処遇を実現し、社員の納得感を高め、活躍する社員の長期就業を促すインセンティブになっているといえるでしょう。
同社では、上述のようなミッションに基づく公平性の高い人事評価の仕組みと、丸紅の働き方でまとめた現場で学ぶ実践型(OJT)と研修・学習プログラムを活用する学習型(Off-JT)を組み合わせた人材開発に取り組むことで、変化する社会を牽引する市場価値の高い人材を常に創出していると考えられます。
丸紅では、複数の育成研修プログラムを提供していますが、ここからいくつかのカテゴリーに分けて紹介していきます。
社会人として基礎力を底上げする研修
■外部オンライン学習プログラム
多様な学習コンテンツを「いつでもどこでもタイムリーかつ効率的に学べる」外部オンライン学習プログラムを導入しています。個々人の成長に向けて、幅広い知識・スキルの習得を一層促進していきます。
■自主学習支援
従業員の能力開発や業務では得られない知識・経験の習得を支援することで、意欲ある社員の自律性を更に高めています。中小企業診断士や公認会計士などの資格獲得支援は年間210件程度、ビジネスナレッジに関わる学習サービス支援は延べ2,000人の利用実績があります。
同社が提供する外部オンライン学習プログラムは、「いつでもどこでも学べる」という柔軟性が大きな特徴です。社員は、自身のスケジュールやニーズに応じて幅広い学習コンテンツにアクセスできます。これにより、業務に必要なスキルの向上や新たな知識の習得が効率的に行えます。また、こうした環境は、デジタル化が進む現代において企業競争力を維持するために不可欠な取り組みといえるでしょう。
また、資格取得や業務外での知識・経験を得るための支援は、社員の自律性を高める重要な役割を果たします。中小企業診断士や公認会計士などの資格支援だけでなく、ビジネスナレッジに関する学習サービスを年間2,000人が利用している点は、社員の成長意欲の高さを裏付けています。こうした取り組みは、社員の専門性を高めるだけでなく、組織内でのイノベーションや新たな事業機会の創出にも一役を買っているといえるかもしれません。
デジタル社会を牽引する研修や仕組み
■丸紅デジタルチャレンジ
データサイエンスの領域においては、2021年3月期より丸紅デジタルチャレンジを展開しています。これは、理論よりも実践に重きを置き、自ら手を動かしてデータサイエンス力を会得するプログラムで、当社が実ビジネス・実業務で直面する課題を全社から公募し、参加者がこれをプログラミングなどのデジタル技術の活用で解決するものです。
■デジタル人財育成と社内マッチング強化
丸紅グループのDXを推進する人財強化を目的として、様々な研修プログラムや講習会を実施しています。
こうした取り組みを通じて、デジタルスキルを現場レベルで活用できる「デジタル人財」の認定者が、2024年6月末時点で650名超(昨年比で約3050名増加)となりました。またデジタル関連の基礎知識を全社で習得すべく、2024年から昇格要件にITパスポート取得が加わりました。
2023年に丸紅社内デジタル人財公表サイトを開設し、社内のデジタル人財と保有スキルが可視化されることにより、必要な時に必要な人に声をかけられる状態となりました。実際に社内研修を通じてスキルを会得した人財が、他部署のプロジェクトに参画するという事例も出始めています。
「丸紅デジタルチャレンジ」は実務に直結する学びを重視し、参加者が実際のビジネス課題をデジタル技術を駆使して解決に取り組む点が特徴かもしれません。全社から課題を募ることで、部門を越えた協力や視点の共有が促され、先進的な事例が生まれることで、全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に繋がることも期待できます。
また、全社としてDX人材の育成に取り組んでいるだけでなく、スキルデータベースを公開している点も特徴です。これらの施策を通じて、より有効な人的配置や専門性の高いプロジェクトチーム結成に繋がることが想定できます。丸紅のような総合商社は、資源や電力分野に強い専門性を持つ一方で、その分野のより深い課題を解決するためには、ITの力が不可欠です。本取り組みを通じて、更なる課題解決や新しいシナジーの発掘に繋がるかもしれません。
次世代リーダーを育成する研修や仕組み
■丸紅アカデミア
これからの丸紅グループを牽引するグローバル・イノベーション・リーダーを養成することを目的とし、グローバルで活躍する多様な人財を選抜し、1年をかけて様々なテーマで議論を深めるプログラムです。
■社外人財交流プログラム
丸紅の将来の経営幹部候補社員を対象に、各業界のトップ企業へ数年間派遣し、実践の中で成果を追求するプログラムです。社外におけるネットワークを構築するだけでなく、丸紅グループを外から見ることで今まで提供できていなかった価値・機能を発見し、新たな事業展開に結びつけることができる人財の育成を促進します。
同社の業務では、バックグラウンドが異なる関係者とのプロジェクトマネジメントを伴うことが多く、高いリーダーシップが求められます。「丸紅アカデミア」では、社員が求められる役割を想定し、グローバルで活躍できるリーダーの育成を目指している点が特徴です。本プログラムが、同社の強みの源泉である異文化や変化に対応できる柔軟な思考を備えた人材の育成に繋がっているかもしれません。
「社外人財交流プログラム」では、他社とのネットワーク構築や外部視点からの学びを通じて、同社の社員に新しい視座、視点を提供していると考えられます。ここで培った着眼点や人脈を活用し、新規事業や事業投資等の付加価値を創出することが期待できます。
社員・組織成長を促すフォローアップ体制
■クロスケット(クロスバリュー助っ人システム)
社内組織がパートタイムでの協力・参画を求めて助っ人を全社で公募し、協力・参画を希望する社員が応募して、組織を越えた協働を図る仕組みです。
■トライアングルメンター
所属部署・世代の異なる3者でトリオをつくり、定期的に双方向のコミュニケーションを取ることで、組織や世代を超えた繋がりの形成、経験の共有、異なる価値観・考え方への相互理解、新入社員の土台づくりを促進します。
「クロスケット」は、内部の専門知識を最大限に活用することで、各組織の課題を有効に解決することができ、組織成長を促す仕組みといえるでしょう。また、社員個人にとっても得意分野での新たな経験を積むことで、更なる成長の機会を得ることに繋がります。
「トライアングルメンター」では、若手社員は先輩社員から業務のノウハウやキャリア形成のヒントを学び、逆にベテラン社員は若手の新しい視点やアイデアに触れることは刺激に繋がるでしょう。新入社員が早い段階で職場に適応できるよう支援する効果もあり、心理的安全性や社員同士の信頼関係を強化する良い仕掛けといえるかもしれません。
総じて丸紅では、豊富な育成研修プログラムを通じて個人の成長を促進する土台ができており、これらの取り組みが組織の成長を加速させているといえるかもしれません。
丸紅への転職で押さえておくべき会社情報
最後に、丸紅への転職で押さえておくべき会社情報として、会社概要を紹介します。企業研究に役立ちますので、ご参考になれると幸いです。
会社概要
会社名 | 丸紅株式会社 |
代表者 | 柿木 真澄 |
創立 | 創業:1858年5月 設立:1949年12月1日 |
本社所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目4番2号 |
資本金 | 263,599百万円 |
従業員数 | 4,337名(丸紅グループの従業員数 50,200名) |
主な関係会社 | 子会社 326社、関連会社 164社 |
経営理念
丸紅は、社是「正・新・和」の精神に則り、公正明朗な企業活動を通じ、経済・社会の発展、地球環境の保全に貢献する、誇りある企業グループを目指します。
丸紅スピリット
丸紅はグループの目指す企業風土を個人の行動に落とし込んだ「丸紅スピリット」を2013年に定め、実践しています。
「志」大きな志で未来を築け Possess the willpower to shape the future
「挑」挑戦者たれ Relish a great challenge
「論」自由闊達に議論を尽くせ Value a full, free and vigorous debate
「強」困難を強かに突破せよ Fight through hardships
「正」常に迷わず正義を貫け Maintain a formidable sense of fairness
丸紅の企業理念は、社是である「正・新・和」の精神に基づいています。この理念には、「正義を貫くこと」「革新を追求すること」「調和を図ること」の意味が込められています。これにより、公正で透明な企業活動を行い、経済と社会の発展、地球環境の保全に貢献することを目指しています。
さらに、丸紅は「丸紅スピリット」という行動指針も掲げ、社員一人ひとりに対して、挑戦心を持ち、困難に立ち向かい、自由闊達な議論を行うことを求めています。このスピリットは、「志」「挑」「論」「強」「正」の5つの要素で構成されており、個人の成長と組織の発展を促すための行動規範として機能しています。
このように、丸紅はただ利益を追求するだけでなく、持続可能な社会の実現を目指し、変化する市場環境に適応しながら、新たな価値を生み出すことを使命としています。公式サイトでは、これらの理念に基づいた「Global crossvalue platform」を目指す姿勢も強調されています。
丸紅への転職をお考えの方へ
丸紅への転職は難易度が非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得が難しいと言えます。
弊社sincereedだからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
丸紅への転職にご興味のある方は、まずは一度ご相談いただけますと幸いです。
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