

野村総合研究所(NRI)の年収は高い?職種別・年代別・転職成功法を徹底解説
野村総合研究所(NRI)は、日本を代表するシンクタンクであり、コンサルティングとITソリューションの両輪で事業を展開しています。特に「高年収の企業」として知られており、転職市場でも常に注目の的です。実際にどの職種でどのくらいの年収が得られるのか、年代や役職によってどのような差があるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、NRIの最新の有価証券報告書データや公式情報をもとに、平均年収・ボーナス・職種別/年代別モデル年収を詳しく解説します。さらに、社員口コミから見える年収満足度や、転職で年収を上げるための具体的なコツ、競合コンサルファームとの比較も取り上げます。
「NRIは自分のキャリアにとって本当に最適な選択肢なのか?」と考える方に向けて、正確で信頼できる情報を整理しました。ぜひ転職活動の参考にしてください。
※本記事は2025年9月に掲載されました。
※記事中の情報は掲載時点でのWeb情報の公開情報を元に弊社が編集・掲載したものであり、企業の公式見解ではありません。
※組織の詳細や制度等は大きく変更になる可能性があります。ご転職を検討の際は、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
野村総合研究所(NRI)の年収は高い?概要と特徴
NRIの会社概要と事業内容
野村総合研究所(NRI)は、1965年に設立された日本を代表するシンクタンクであり、現在は「コンサルティング事業」と「ITソリューション事業」を二本柱として展開しています。戦略立案や業務改革を支援するコンサルティングに加え、大規模なシステム開発・運用を担うITサービスを提供しており、金融・製造・流通など幅広い業界に顧客を持ちます。
参照元:野村総合研究所 新卒採用ページ https://working.nri.co.jp/recruit/(2025年9月)
コンサル業界でのNRIの立ち位置
NRIは国内コンサルティング業界の中でもトップクラスの規模と実績を誇り、外資系のアクセンチュアやマッキンゼーと並んで知名度が高い存在です。特に、シンクタンクとしての調査力と、ITソリューションの開発力を兼ね備えている点が独自の強みとなっています。この「コンサル+IT」の融合モデルは、他の総合コンサルティングファームと差別化されるポイントです。
参照元:野村総合研究所 新卒採用ページ https://working.nri.co.jp/recruit/(2025年9月)
年収が高いと言われる理由
NRIの年収水準が高いとされる理由は以下の通りです。
- 高い専門性と成果主義
プロジェクトの成果が給与に直結する評価制度 - 社会的な影響力の大きさ
大規模な国家プロジェクトや金融機関向け案件を手掛けることが多く、報酬水準も高めに設定 - 人材投資に積極的
優秀な人材を確保するために業界平均を上回る給与を提示
こうした背景から「コンサル業界でも年収が高い企業」という評判につながっています。
参照:野村総合研究所 採用サイト:https://career.nri.co.jp/human-resources(2025年9月)
参照:ITビジネス研究会:https://it-biz.jp/news-and-topics/7301.html(2024年7月)
参照:野村総合研究所 NRIグループの人的資本系系:https://www.nri.com/content/900038312.pdf(2023年2月)
他コンサルファームとの比較(アクセンチュア、デロイトなど)
外資系コンサルファーム(アクセンチュア、デロイト、PwCなど)は総じて高い報酬水準を持っていますが、NRIは国内企業としては例外的に高水準です。
- アクセンチュア:グローバル案件やデジタル領域に強く、インセンティブが多い
- デロイト/PwC:会計・税務・戦略コンサル分野に強みを持ち、若手のうちから高年収を狙いやすい
- NRI:国内の金融機関や大企業を顧客に持ち、安定性と高収入を両立
「外資ほどの変動幅はないが、国内企業としては非常に高い給与水準」との評価が一般的です。
野村総合研究所の平均年収とボーナス事情
有価証券報告書に基づく最新平均年収データ
野村総合研究所(NRI)の最新有価証券報告書(2025年3月期)によると、平均年収は1,321万円、平均年齢は39.9歳となっています。これは、日本の上場企業の中でも極めて高い水準です。
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:5c15a6a5-cfdb-41ed-b19b-a2eafca64c1e/S100VZKL.pdf(2025年3月期)
平均年収の推移(過去5年)
NRIの平均年収は過去5年間を通じて安定して高水準を維持しています。
- 2021年3月期:1,225万円
- 2022年3月期:1,232万円
- 2023年3月期:1,242万円
- 2024年3月期:1,271万円
- 2025年3月期:1,321万円
このように、年収は毎年微増傾向にあり、長期的にも安定した成長が見られます。
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:0b0f0002-1dfb-4cc0-afec-169b5503df83/S100LM5W.pdf(2021年3月期)
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:86a1c415-0945-4095-beb0-575d07c18184/S100OBJK.pdf(2022年3月期)
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:ab65b6e3-c35b-4354-9e7d-12c07c6c3511/S100R4IT.pdf(2023年3月期)
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:90c13476-916f-4cbf-bae3-88b57d963929/S100TQUZ.pdf(2024年3月期)
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:5c15a6a5-cfdb-41ed-b19b-a2eafca64c1e/S100VZKL.pdf(2025年3月期)
ボーナス事情
NRIの賞与については、公式新卒採用ページに「年2回」と明記されています。
さらに、口コミサイト(openwork)のシニアコンサルタント職の実例では、
- 新卒入社、在籍5〜10年
- 年収:1,300万円
- 基本給:80万円(月額)
- 賞与:340万円(年2回合計)
という情報も。
具体的な算定方法や評価反映の仕組みは公開されていないため、詳細が気になる方は選考過程や内定後のオファー面談で確認するのが望ましいでしょう。
参照:野村総合研究所 新卒採用ページ:https://working.nri.co.jp/recruit/2026/contents/recruiting/application.html(2025年9月)
参照:openwork 野村総合研究所 年収:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000Fr0Q&q_no=2(2025年9月)
残業代・インセンティブの有無
DODA による求人情報では、NRI の勤務制度が職位に応じて異なることが示されています。具体的には、主任以下の職位では フレックスタイム制のもと、実際の残業時間に応じて残業代が支給されるとされています。一方、専門職以上の職位では 裁量労働制が適用され、裁量労働手当が支給されます。さらに、その裁量労働時間を超えた分については 追加で時間外の残業手当が支給される制度です。
参照元:DODA 野村総合研究所 : https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00009368539(2025年9月時点)
職種別・役職別の年収一覧
コンサルタント・アナリスト・ITアーキテクトなど職種ごとの年収
NRIでは、職種によって報酬体系に差があります。公式に平均年収を公開しているのは有価証券報告書ベースですが、DODA求人票では以下のような水準が確認できます。
- コンサルタント職(専門職・BPRなど): 想定年収:約530万円〜1,260万円
- ITアーキテクト/エンジニア職
想定年収:約530万円〜1,800万円 - アナリスト職
想定年収:約620万円〜1,800万円程度と報告されています。
出典:DODA 野村総合研究所の年収 https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__00009368539/(2025年9月時点)
新卒・中途入社別の給与差
- 新卒:公式採用ページによれば、初任給は学部卒で336,500円(住宅手当60,000円含む)(予定)、364,500円(住宅手当60,000円含む)(予定)と記載されています。
- 中途:経験やスキルに応じた職位で採用され、年収レンジが大きく広がります。DODA求人では 530万円〜1,200万円台 の提示が一般的です。
参照:野村総合研究所 新卒採用ページ:https://working.nri.co.jp/recruit/2026/contents/recruiting/application.html(2025年9月)
高年収層を目指すために必要な実績やスキル
NRIで高年収を実現するには、以下のような要素が重要とされています。
- 大規模プロジェクトのマネジメント経験
- 金融・公共分野での専門性
- デジタル技術(クラウド、AI、データ分析)を活用したソリューション提案力
- 英語を含むグローバル案件対応力
特にマネージャー以上はクライアント経営層への提案や組織運営を担うため、実績とリーダーシップが大きな評価ポイントとなります。
参照元:DODA 野村総合研究所 : https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00009368539(2025年9月時点)
年代別の年収モデル
20代:入社3年目までの想定年収
NRIの新卒初任給は、2026年卒向け採用情報によれば 学部卒:336,500円/修士了:364,500円(住宅手当を含む) とされています。
この基本給に賞与(年2回で仮定)を加味すると、20代前半は年収500〜600万円前後が妥当と見積もれます。入社3年目以降は昇給や賞与により、20代後半で700万〜800万円に到達するケースもあると報告されています。
30代:チームリーダー・マネージャー層の年収
30代に入ると、プロジェクトの中心を担う立場に昇進する社員が増えます。口コミや求人票によれば、シニアアソシエイト〜マネージャー層で年収900万〜1,400万円程度が目安とされています。特にマネージャー職に昇進すると、1,200万円を超える報酬水準となるケースが一般的です。
40代:シニアマネージャー・ディレクター層の年収
40代では、組織を率い、経営層に対して直接提案を行うポジションが中心となります。シニアマネージャーやディレクター層の年収は1,500万〜2,000万円前後と伝えられています。金融や公共分野などNRIの主要顧客領域で豊富な経験を積むことが、この年収帯に到達する大きな要因です。
50代以上:役員・フェロークラスの高額報酬事情
有価証券報告書によれば、取締役の平均年間報酬は2,000万円を超える水準です。また、OpenWorkなど社員口コミでは、フェローやチーフエキスパートといった高度専門職で2,000万〜2,500万円以上を得ているとの報告もあります。したがって、50代以降に役員やフェロー層へ昇格した場合、2,000万円超の高額報酬を得る可能性があると考えられます。
参照元:openwork 野村総合研究所 年収:https://www.openwork.jp/one_answer.php?vid=a0A1000001gakLs&qco=2(2025年9月)
参照元:野村総合研究所 有価証券報告書:https://data.swcms.net/file/nri-ir/dam/jcr:5c15a6a5-cfdb-41ed-b19b-a2eafca64c1e/S100VZKL.pdf(2025年3月期)
NRI社員の口コミから見る年収満足度
「給与の高さ」への評価
社員口コミ(OpenWorkなど)では、「同年代の平均と比べて高い給与水準」という声が多く確認できます。特に若手層でも年収700万〜800万円に到達する事例が報告されており、20代から高水準の待遇が得られる点に満足感を示す社員が目立ちます。
「成果主義」や「昇給スピード」に関する評判
NRIでは成果主義が徹底されており、評価や昇給スピードについても口コミで言及されています。
- 「成果を出せば若くして昇格・昇給が可能」
- 「一方で成果を出せなければ停滞することもある」
といった声があり、実力に応じて評価が分かれる仕組みが社員にも理解されています。
福利厚生・住宅手当・退職金など総合的な待遇
給与だけでなく、福利厚生面の充実度も口コミで高評価を得ています。
- 住宅手当や退職金制度
- フレックスタイム制や在宅勤務制度
- 健康保険・各種休暇制度
これらが整備されていることで、「高年収+安定した福利厚生」という二重の安心感があると評価されています。
年収満足度が高い人と低い人の違い
口コミを整理すると、満足度の差は以下のように分かれます。
- 満足度が高い人:成果を上げ、昇格スピードに乗って高年収を実現できている社員
- 満足度が低い人:成果主義に適応できず昇格が遅れる社員、長時間労働の負荷を強く感じる社員
つまり「高い給与水準」に加えて「成果に応じた評価システム」が、満足度の分岐点となっていることが分かります。
参照元:openwork 野村総合研究所 年収:https://www.openwork.jp/one_answer.php?vid=a0A1000001gakLs&qco=2(2025年9月)
野村総合研究所への転職で年収を上げるコツ
中途採用市場における人気度と競争率
NRIは「高年収」「大規模プロジェクト」「安定した顧客基盤」という特徴から、中途採用市場でも常に人気があります。DODAなど大手転職サイトにおいても複数職種で募集が見られますが、応募倍率は高く、選考突破は容易ではありません。特にコンサルタントやITアーキテクトといった専門職は競争率が高い傾向にあります。
転職成功者の傾向(キャリアパス・スキル・実績)
口コミや転職市場の調査からは、NRIへの転職を成功させている人材には以下の傾向があります。
- 大手SIerや外資コンサル出身で大規模案件の経験がある
- 金融・公共分野に強みを持ち、NRIの主要顧客領域に親和性が高い
- 英語を活用した海外案件経験や、グローバル案件のマネジメント経験がある
- AI・データ分析・クラウドなど、NRIが注力する分野での専門性を持つ
これらのバックグラウンドを持つ転職者は、入社時から高いオファー年収を提示されるケースが多いと報告されています。
参照元:DODA 野村総合研究所 : https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyJobs/j_id__00009368539(2025年9月時点)
内定時の年収交渉テクニック
NRIは基本的に等級制度に基づいて給与レンジが決まっていますが、前職での実績や専門性に応じて初期提示額が変動することがあります。
- 内定時には、直近の年収と担当したプロジェクト規模を具体的に提示する
- 競合オファー(アクセンチュアやデロイトなど)を比較材料に交渉する
- NRIが注力する分野のスキル(AI・金融ITなど)を強調する
これらを実行することで、より高いオファー年収を引き出す可能性が高まります。
競合コンサルファームとの年収比較
コンサルタント職の平均年収(口コミ) | |
野村総合研究所(NRI) | 約 1,093万円 |
アクセンチュア(日本法人) | 約 939万円 |
PwC コンサルティング | コンサルタント 約 993万円 |
デロイト トーマツ コンサルティング | 約 980万円(日本国内平均) |
分析・考察
- NRI:国内ファームでありながら、4社中トップの約1,093万円と非常に高水準。金融・公共分野を中心に安定した高収益構造を反映しています。
- アクセンチュア:グローバル案件やデジタル領域に強みを持ち、成長機会は豊富。ただし平均年収は939万円と、外資系としてはやや控えめな水準。
- PwC コンサルティング:平均993万円と高水準。特にマネージャー層ではさらに高額に到達する口コミが多く、役職による差が大きいのが特徴です。
- デロイト トーマツ:平均980万円と、PwCやNRIには及ばないものの、国内市場全体では十分に高い水準。監査・税務との連携による安定性も強みです。
参照:openwork 年収 野村総合研究所:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000Fr0Q&q_no=2(2025年9月)
参照:openwork 年収 アクセンチュア:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000G33n&q_no=2(2025年9月)
参照:openwork 年収 PwC:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0C30000003Llud&q_no=2(2025年9月)
参照:openwork 年収 デロイト トーマツ コンサルティング:https://www.openwork.jp/company_answer.php?m_id=a0910000000G8f2&q_no=2(2025年9月)
年収以外の比較ポイント
- NRI:国内金融・公共分野に強く、安定した顧客基盤と高年収を両立。
- アクセンチュア:グローバル案件やデジタル領域での成長機会が豊富。
- デロイト:税務・会計を基盤に幅広いコンサルサービスを展開。
- PwC:監査・税務・コンサルを統合的に扱い、若手から高待遇を得やすい。
単純な年収水準だけでなく、「どの領域でキャリアを積みたいか」という観点で比較することが重要です。
まとめ|NRIは高年収を目指すなら魅力的な選択肢
野村総合研究所は、有価証券報告書のデータでも明らかなように、平均年収1,000万円超とコンサル業界の中でも高水準に位置しています。さらにOpenWorkの社員口コミにおいても、コンサルタント職で平均1,093万円と報告されており、国内企業の中では突出した待遇を誇ります。
一方で、アクセンチュアやデロイト、PwCなどの外資系コンサルファームも同様に高い水準を維持しており、特に役職が上がるほど年収レンジが大きく広がります。したがって、どの企業に所属するかによってキャリアの軸や得られる経験が異なるため、年収だけでなく「どの領域でキャリアを積みたいか」を明確にすることが重要です。
NRIで高収入を実現するには、専門性やプロジェクトマネジメント力に加え、金融・公共分野の知見、デジタル技術の活用スキルが求められます。また、転職活動においては、情報収集と戦略的な準備(面接対策・年収交渉)が不可欠です。
もし効率的に転職を進めたい場合は、公式の採用ページやOpenWorkなど信頼できる情報源を活用しつつ、転職エージェントを併用することで非公開求人や条件交渉のサポートを受けるのも有効な方法です。
また、年収や待遇は大切ですが、同時に「自分が成長できる環境か」「キャリアの軸に合っているか」を見極めることが成功のカギです。NRIをはじめとしたコンサルファームは、高い挑戦機会と報酬の両立を目指すことが可能です。転職エージェントも活用しながら後悔のないキャリア選択を行い、自分らしい未来を築いてください!