リクルートの離職率は?在籍年数が短いってホント?
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監修者
sincereed株式会社南雲 亮
株式会社リクルートキャリア(現リクルート)にてキャリアアドバイザー、マーケティング企画、事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。
その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。
中途採用の最終面接官としても数百名の候補者とも面接した経験を持つ。
ネット上の口コミなどで、リクルートは「激務」「ブラック企業」という話をよく見かけることもあり、離職率が高いのではないかと心配される方も多いのではないでしょうか。今回は実際の離職率や離職理由など、リアルな実態について詳しく解説していきます。
リクルートの離職率
有価証券報告書から見るとリクルートの勤続年数は約6年。確かに大手日系企業の中では短いように見えるかもしれませんが、勤続年数の背景にはリクルートならではの理由があります。リクルートを辞める理由は、主に下記3つのいずれかに該当することが多いです。
1)リクルートで得られた経験・スキルを基にキャリアアップしたい
2)起業するためにリクルートを卒業する
3)社風と合わない、成果が出ない
1点目と2点目は、まさにリクルートらしい離職理由と言えますよね。下記にて詳しくご紹介します。
リクルートの離職理由
1)リクルートで得られた経験・スキルを基にキャリアアップしたい
リクルートには、自分自身の目的を叶えるためにリクルートというフィールドを利用している社員も多くいます。言い換えると、自分が身に着けたいスキルを獲得するために数年リクルートで働き、その後は自分が求める環境により近いところに転職することを最初から考えている状態でリクルートに入社する、というケースです。
リクルートは叶えたいこと(=Will)を持つ人は応援してくれる社風であり、むしろこういった志向の社員を歓迎しています。例えばマネジメントスキルを身に着けたい場合には、早期にリーダーやマネージャーになるためにはどうしたら良いのかを一緒に考え、後押ししてくれます。また、リクルートで働いているうちにもっと経営に近いポジションで働きたいと考えベンチャーに転職したり、担当クライアントと仲良くなって引き抜かれたりするというパターンもあります。
2)起業するためにリクルートを卒業する
日本を代表する大手企業や注目されているベンチャー企業の起業家たちの多くはリクルート出身です。(大手人材紹介会社と言われているほとんどが実はリクルート出身!)
リクルートでビジネスの最前線を学び、そして自分のやりたいことを叶えるためにリクルートを卒業していくことは、社内ではむしろ奨励されています。また1つめの内容と近いですが、もともと起業を考えた状態で入社し、リクルートで経営スキルを学ぶ社員も多いです。
3)社風に合わない、成果が出ない
これは、リクルートだけでなくどの企業でもあり得る理由かもしれません。リクルートの社風は成果主義であり、常に目標数字や成果を追う仕事です。その分ハードワークになることもあるので、プライベートの変化などで、もう少し落ち着いた働き方をしたいというケースもあります。
また、リクルートの面接では徹底的に入社後活躍できるのか、リクルートの求める人材像に合致しているのかを確かめます。その面接を突破する人の多くは過去に大きな壁を乗り越えたり成功体験を積んだりしているので、自分に自信がある状態でリクルートに入社する社員も少なくありません。そんな中、なかなか成果が出ないと、その現状を受け入れられずに退職してしまうケースもあります。壁にぶつかっても、そこから這い上がれるかどうかがリクルートでは問われます。
もともと3年限定の契約社員で入社するケースも
3年限定の契約社員が在籍していることも離職率を高めている要因になっていますが、契約社員を経て正社員登用の道や、リクルートで得られた営業スキルからキャリアアップ図る方もいらっしゃるため、一概に離職率が高い=ブラック企業とは言えないでしょう。
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10年ほど前までは、リクルートは30歳で辞めて外に出ていくものだという定説のようなものがあり、「リクルートってそういうところでしょ?」といった認識の方も多くいました。新卒・中途に限らず実際多くの方がリクルートで自分に合った働き方や、より深く携わっていきたい業界・サービスを見つけて卒業していますが、一方で定年退職する方もいらっしゃいます。優秀な方に長く働いてほしいというのが企業の本音であり、それはリクルートも同様です。居心地が良く社風も合うから長く勤める、自分にやりたいことが出来たから新しい会社に旅立っていく、リクルートではどちらの志向の方もウェルカムな企業文化です。
リクルートの社風
離職理由で「リクルートの社風に合わない」ケースをご紹介しましたが、実際にどんな社風なのか解説していきます。
・自主的に行動する人が多い
・結果にコミットする
・若手でも大きな裁量権
・様々な表彰制度
・退職者も大切にする
自主的に行動する人が多い・結果にコミットする
「圧倒的当事者意識」。リクルートを代表する言葉の一つです。他人ではなく自分がやる、自主的に向かっていく姿勢から当事者意識が生まれ、社内でも顧客企業ともコミュニケーションの中から自分の考えを伝え、意思決定をしていく文化となっています。そのため社内では「あなたはどうしたい?」という言葉をよく聞きます。個を尊重する企業でもあり、自分自身の行動からビジネスを作っていくというスタイルです。
自由でフラットな環境
仕事の進め方について決められたものはなく、利益・成果にコミットしているので、その自由度が高いことが特徴です。
実際の例として「ハローワーク経由の決定シェアが高い企業に対して、ハローワーク向けの求人票をブラッシュアップの提案をする」ということを提言したところ、会社の短期的な利益には必ずしも繋がりにくい提案であるにも関わらず、上司からは「良い行動だね」と褒められた、といったケースもあるようです。
また、社内においては多種多様なバックグラウンドを持つ中途社員が多いため、前職の業種などに偏りが無い環境です。管理職や上司の方々も友達のように付き合ってくれるので、ランチや飲みに行くことも自然に誘える社風となっています。キャリアで悩んだ時などは部門上司はもちろん、他部門の管理職の方ともよく飲みに行って相談していることも多いです。
若手でも大きな裁量権
リクルートでは年功序列という概念はなく、新卒入社2、3年目でも大きな仕事を任されます。そのため年齢や在籍年数などで評価はされず、ミッショングレード制という実績・成果による評価制度を導入しています。半期ごとに、個人が担う職務の価値(期待成果)にグレードを設ける制度で、そのグレードは個人の能力見立てに期待値を上乗せして設定します。担う職務の価値(期待成果)でグレードが決まるため、年次や経験に関わらず、高い価値の職務を担う個人には高いミッショングレードが設定されます。
年功序列や年齢ではなく決められたミッション(目標)を明確にして給与を決める制度のため、20代でも高いミッションを任せられれば、給与も上がる可能性が高くなります。
実例として、入社3年目でリクルートの主力サービスサイトのリニューアルを任された方がいました。予算管理から画面設計、システム要件など、自分のマネジメント・考えがダイレクトに出るポジションです。結果的にプロジェクト成功に導き、売上も向上しました。こうした結果を周りの人が褒める文化があるのもリクルートで、年齢・社歴が上の方でも同期でも純粋に「すごいね!」と成果を称え評価をしてくれる企業でもあります。
様々な表彰制度
リクルートでは、多くの事業部でアワードと呼ばれる表彰の仕組みが整えられています。これらは、一般的に見られる社長賞のような会社としての賞ではなく、各従業員が審査するという特殊な構造となっています。参加者は原則として全社員であり、管理職が多く票数を持つ場合もありますが、基本的には多数決で選出し、審査を通じて全員がフィードバックをもらえ、参加者も満足度の高いものとなっています。
また新規事業提案制度「Ring」もリクルートのカルチャーを表す制度の一つです。結婚情報プラットフォームの「ゼクシィ」や、オンライン学習サービスの「スタディサプリ」などはこの制度から生まれたプロダクトになります。
退職者も大切にする
リクルートでは、退職する社員のことを「卒業生」と呼ぶ文化があります。離職理由に記載の通り、更なるキャリアアップや起業などの前向きな退職理由であることが多いため、退職ではなく「卒業」と呼んでいるのです。とても前向きに送り出してくれるので、最終出社日にはお世話になった全ての部署の社員宛てにお礼のメールを送る卒業生もいます。中にはメールに次の転職先の紹介や自身の連絡先を記載している社員もおり、”卒業してもリクルートの仲間と繋がっていたい”という気持ちが感じられます。
また、一度退職した社員を再雇用することが多いのもリクルートの特徴で、他社と比較すると出戻り社員が多い傾向です。「他社で働いてみたものの、リクルートの自由でフラットな環境が自分には合っていた」「リクルートの人の良さが恋しくなった」などの理由が多く聞かれます。このように、退職したからといって他者扱いせず、むしろ歓迎したり大切にしたりするところもリクルートの良さの1つと言えます。
評価が高いリクルート出身者
リクルート卒業後に転職するケースの場合、転職先に困ることはまず無いことがほとんどです。それどころか、他企業からの評価がとても高い傾向にあります。それがなぜなのかをご紹介していきます。
成長意欲の高さ
リクルートの社員は成長意欲が高いことが特徴です。リクルートの面接では、会社のいいなりではなく、個人として仕事で何を実現したいと考えているのか?そのためになぜリクルートである必要があるのか?ということを入社時点で重視しており、そこに確固たる意思がある人、リクルートに入って更に成長したい人が入社しています。
実際に成長意欲が高い社員はとても多く、会社が実施する勉強会や研修などには毎回多くの社員が参加しています。ポータブルスキル、経営スキル、プログラミング、Excel操作など、研修の内容は多岐にわたります。
また、リクルートに入社した社員のほとんどが、入社後に成績が思うように出ない壁に直面しています。そうなった時に自分の行動を振り返って課題を特定し、課題克服のためにどうしたら良いか考えて行動して成果に繋げていく、その繰り返しでリクルートの社員は成長していきます。こうして培われたリクルート社員の成長意欲は、他企業からとても評価が高い点です。
主体性の高さ
リクルートの社風でご紹介した「圧倒的当事者意識」が、まさにリクルート社員の主体性を表しています。上司や先輩に相談したら「あなたはどうしたい?」と日々言われる環境なので、人から何かを指示されるのではなく、自分で考えて行動する癖がつきます。
また、入社時点でリクルートに入社する目的や将来の目標が明確にあり、そのためにリクルートの高い目標や難易度の高い仕事に主体的に取り組む社員も多くいます。「何のためにこの仕事をするのか」といった意味づけをしながら主体的に働くことで、指示待ちではなく自らビジネスを創っていくことに繋がっています。
管理職経験者が多い
若手でも大きな裁量権があるとご紹介しましたが、管理職の経験を若いうちから積めることもリクルートの特徴です。成果主義のため、実績を上げていけば年齢問わず管理職を目指せます。早くから管理職を目指す社員も多く、その目標を公言することでまずはリーダーなどのポジションを任され、チームをけん引する経験を積みながら管理職を目指す社員も多数在籍しています。
事実、社内では20代のうちから管理職として活躍している社員も多く存在しているため、他企業でもマネジメント経験者として高く評価される傾向にあります。
リクルートへの転職をお考えの方へ
リクルートへの転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。これはどの職種でも同じであり、企画職でもエンジニア職でも難易度は変わりません。面接ではリクルートが求める人材像や企業風土を理解し、ポイントとなる点を押さえていかなければいけません。
sincereedはリクルート出身者、最終面接官をはじめ、DX領域における転職支援経験や業務経験を有するエージェントです。リクルート出身だからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
リクルートでのキャリア、リクルートへの転職にご興味のある方はまずは一度ご相談いただければ幸いです。
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