リクルートのWebテスト(SPI)・適性検査対策
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監修者
sincereed株式会社南雲 亮
株式会社リクルートキャリア(現リクルート)にてキャリアアドバイザー、マーケティング企画、事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。
その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。
中途採用の最終面接官としても数百名の候補者とも面接した経験を持つ。
リクルートの適性検査はSPIを採用しています。能力検査(言語・非言語)と性格検査があり、能力検査では一定の足切りラインが設けられています。足切りのラインは公表はされていませんが、学力に自信のある方でもお見送りになるケースもあります。書店などで対策本も購入できますのでまずは一通り勉強されることをおすすめします。
自分は大丈夫だろうと過信し勉強を怠ったことで不採用となる方も実は多くいらっしゃいます。書類選考が通過し、残るは面接というところで落とされてしまうのは非常にもったいないです。
採用選考では応募者の本気度も見ています。何事にも対策し万全を期すことはその本気度の表れです。書類選考、筆記、面接、すべてにおいてしっかりとした対策・準備をしていきましょう。
ここでは、リクルートのWebテストで採用されているSPIと、その対策について紹介していきます。
リクルートの選考フローや選考回数についてはこちらからご覧ください。
リクルートのWebテスト・適性検査はSPI
SPIはリクルート社のグループ企業であるリクルートマネジメントソリューションズ社が開発した適性検査で、性格検査と能力検査に分かれており、全部で5つの項目となっています。
1.言語(基礎能力検査)
2.非言語(基礎能力検査)
3.性格検査
4.英語
5.構造的把握力
性格適性検査は、職種や企業風土等に合うか否かを測定しているため、それぞれに応じた好ましい回答があります。あまり作為的に答えてしまうと、面接との統一性が欠けたり、入社してからのギャップに悩んでしまうこともありますので正直に答えましょう。
能力検査はIRT(Item Response Theory:項目反応理論)方式が採用されており、問題数・難易度が受検者によって変わります。 正解すればするほど難しい問題が出題され、不正解だと簡単な問題が出てくる、より受検者の能力を正確に測定するシステムです。
効率よく対策するには?
学校などのテストとは違い高得点を出すことが目的ではなく選考を通過するため、ですので正解率7割を目指して対策すると良いかと思います。まずは対策本などから「対策しやすい分野」を優先的に対策し解くスピードを上げ、「対策しにくい分野」に時間を残して丁寧に解いていき、最終的に総合点を上げることがポイントでしょう。
問題集は最低でも2冊は解いてみましょう。
1冊目は過去問などから出題内容の傾向や、問題の特徴、どのくらいの量があるのかを慣れていくために使い、2冊目で実際に解いてみて感覚をさらに磨きながら本番を想定し進めましょう。
またどんな問題が出てくるのかわからないため、なるべくたくさんの問題をインプットしておいたほうがいいですが、あまり多くの問題集を解いても無駄なインプットが増えるだけになってしまい、分からなかった問題の復習などが出来なくなってしまうので要注意です。
実際の問題に触れてみて、自身の得手不得手も分かると思いますので、どの分野を重点的に勉強するべきか、逆に対策をあまりしなくていい分野はどれなのか、を把握する時間にしましょう。
効率よく対策するためには、
・ひたすら問題を解く
・傾向とパターンを把握
・時事ネタも出てくるので直近のニュースには目を通す
・時間を計りながら問題を解く
の4点が重要かと思います。
次にそれぞれの項目で、どんなテスト内容なのか、また対策方法を見ていきましょう
1.言語(基礎能力検査)
この言語と次に続く非言語は合わせて制限時間が35分となっています。問題数の制限はなく解答の正解率が上がれば難易度も上がっていく仕組みになっています。
具体的な問題例としては二語関係や文の並び替え、長文読解などで、国語のテストに似た形になりますが、文章や語句の意味を理解しているか、がポイントになります。
また、問題自体の難しさもありますが、制限時間が短さが高い難易度につながっています。前半の二語関係や文の並び替えをいかにスピーディに解き、後半の長文読解に時間を残せるかもポイントです。
2.非言語(基礎能力検査)
上記の言語とセットで出題されますが、1問あたりに費やせる時間は1分以下なので、スピード感をもって効率的に進めていく必要があります。
具体的には推論や確率、損益算、速度算など算数に似たテストが出されますので、少し数字に弱いなという方はしっかりとした対策が必要でしょう。
言語・非言語とも、特別な解き方はなく、与えられた情報をいかに正確に把握し、整理し、必要なプロセスにしたがって正解を導いていけるかどうかが重要です。
また、受検に「慣れ」ておくことも重要となります。具体的には、「出題される問題形式について事前に知っておくこと」「パソコンでの受検に慣れておくこと」は大切です。手元で計算して画面上で答えを選ぶ、次の画面に進むと前の画面には戻れないなど、パソコンでの受検には独特の回答方法や形式があり、何も準備せずに本番に臨むと手間取ってしまう可能性があります。実際に受検するときに、「説明画面」や「練習画面」が用意されていますので、本番で実力を出せるよう、あらかじめ画面を確認しておくとよいでしょう。
3.性格検査
企業側が「自社の仕事に向いているか」「自社の社風に合う人材か」を知るためのテストなので、正直に答えていきましょう。企業の好みに合わせようとすると矛盾が生まれてきてしまいますが、企業側の求める人材像は前もって把握し、あまりかけ離れたものにならないようにしましょう。
性格検査は行動特性、自己主張や責任感、モチベーションタイプ、ストレス耐性、協調性の5項目から出題されます。応募した職種への適性や、企業理念と近い価値観を持っているかを判断していることもあります。自分をよく見せようとしないこと、回答に一貫性を持たせることに注意する必要があります。
性格検査にも時間制限もあるので素早く回答していくことがポイントです。まれに引っ掛け問題もありますので注意が必要でしょう。
4.英語
英語も問題数の制限はなく、20分の制限時間の中で解答していきます。
同意語、反意語、長文読解などで英単語や文法理解が必須となってくるため、苦手な方は例えばTOEICの問題集を一度解いてみるなど英語のインプットを増やしておくといいでしょう。分からない単語が出てきても前後の文章や単語が分かれば推測しながら進めることができます。
5.構造的把握力
こちらも問題数に制限はなく20分の制限時間の中で解答していきます。
これまでのテスト内容と違うのは問題を解くのではなく、似たような問題を選ぶというテストになります。内容は言語と非言語に分かれ出題され、出題分の前後関係や内容を把握し選ぶ必要があります。
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SPIの例題
どんな問題が出るのか、各セクションごとに簡単な問題をご紹介いたします。最近ではネット上でも簡単にSPIの練習問題が解ける環境のため、ネットと書籍を利用して問題に慣れていきましょう。
言語(基礎能力検査)
最初に示された二語の関係を考えて、同じ関係のものを選びなさい。
薬品:調合
ア 道路:整備
イ 除菌:消臭
ウ 衣服:洗濯
<選択肢>
アだけ イだけ ウだけ アとイ アとウ イとウ
非言語(基礎能力検査)
【問題】
あるネットカフェでは2時間以上利用すると料金が最初から1時間は5%、2・3時間目は10%、4時間目以降は20%引きとなる。
1時間1000円の部屋を7時間利用する時、利用料金は合計いくらか。
【選択肢】
A. 5600円
B. 5350円
C. 5550円
D. 5950円
英語
【問題】
次の説明文に最も近い意味を持つものを、AからEまでの中から1つ選びなさい。
confident and able to do things by yourself in your own way, without needing help or advice from other people
<選択肢>
genetic independent forward fair creative
SPI問題集の書籍
ここでは書籍についてもいくつかご紹介いたします。1冊だけではなく何冊か購入して解く練習をしていきましょう。毎年新しい年度版が出ていますのでチェックしてみてください。
これが本当のSPI3だ! 2026年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】
https://www.amazon.co.jp/dp/406534512X/
テスト対策の超定番!「いちばんわかりやすくて、いちばん使いやすい」と大評判。
本書では「テストセンター」「ペーパーテスト」「Webテスティング」と主要3方式に完全対応。 受検生の声をもとに再現度の高い問題が掲載されています。 講義形式の丁寧な解説で、数学や国語から遠ざかっていた方でも理解しやすく、数学の基礎からやり直したい受検生のためには「算数のおさらい」も掲載。 さらに性格検査の解説も掲載しています。
2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
https://www.amazon.co.jp/dp/4816373691/
「推論」「順列・組み合わせ」「確率」「割合と比」「損益算」「仕事算」「速度算」「集合」「特殊算」「情報の読み取り」等の非言語能力分野、「二語の関係」「文の並べ替え」「空欄補充」「長文読解」「英語【ENG】」等の言語能力分野での徹底した対策が可能。テストセンターの検査が自宅でも受検可能になりました。そのあたりも解説しています。
最速の問題解釈、時間を無駄にしないメモの取り方や計算方法など、時間に追われる検査会場で素早く確実に解ける解法をていねいに解説
40分で合格レベルが判定できる本番さながらの模擬テストを収録。「能力検査」はもちろん、実際のSPI測定領域に基づく「性格検査」で、面接対策まで可能です。
Webテストを受ける際の注意
近年ではコロナウイルスの影響や、企業側もコスト削減のためWebでのSPI受検が多くなっています。大半の方は自宅でテストを受けると思いますが、いくつか注意しなければいけない点があります。
まずはご自身のパソコンが正常に動作するのか、ネット環境も含めて確認が必要です。さらにどのような流れで試験が進むのか、どのような画面で試験を受けることになるのかも知っておいた方が良いでしょう。
時間制限が設けられている
SPIには詳細に回答者のレベルを示すために時間制限が設けられています。問題に正解することで問題のレベルが上がり、不正解であればレベルが下がります。より多く回答すればいいという訳ではなく、確実に解いていく姿勢が求められます。一度解答すると前の問題には戻れないので、早く正確に解答できるようにしましょう。
テストには時間が掛かりますので、十分に余裕のある時間帯で受けるようにしましょう。
テストを受ける期限も決まっていますので、予想外のことで受けられないということがないように、期日ギリギリではなく余裕をもって受検するようにしましょう。
実際の対策は?
リクルートの選考を受けた方は、どんな対策をしていたのでしょうか。実際の声を紹介します。
「解き方に慣れるため、同じような問題をその日のうちに3、4問解いていました。一度では忘れてしまうので、翌日にまた1問解くルーティンにしていました。」
「同じジャンルの問題を同時に3、4問解き、時間を測って平均時間を調べて、自分が問題を解く時間を把握し、時間の使い方を設計していました。」
「自宅ではSPI対策の書籍で勉強し、通勤中の電車などの隙間時間ではスマートフォンのアプリで対策をしていました。」
「非言語に苦手意識がありましたが、推論・損益・割合と比・速度算など分野ごとに得意不得意を把握し、克服していきました。」
反対に、よくある失敗談としては以下のような声も聞かれました。問題が解けるかということだけでなく、時間配分や流れの把握も大事ということがわかります。ぜひ対策をする際の参考にしてみてください。
「問題集のみで対策をしていたため、本番のパソコン上での回答に戸惑ってしまった。どんな画面で進んでいくのか事前に確認すべきだった。」
「わからない問題に時間をかけすぎてしまい、後半で時間が足りなくなってしまった。難問は飛ばしても良いと感じた。」
「数学には自信があったため非言語の対策をあまりしなかった。一問一問が超難問というわけではないが、SPIの問題傾向があるので慣れておくべきった。」
「言語に関しては前半の語彙問題に時間を使いすぎてしまった。後半に長文読解があるので、そこに時間をかけた方が良い。」
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リクルートが求める人材像では「当事者意識」「行動力」「成長意欲」を重要視しており、選考時だけでなくこれらを体現する企業風土となっています。
sincereedはリクルート出身者、最終面接官をはじめ、DX領域における転職支援経験や業務経験を有するエージェントです。リクルート出身だからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。
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