リクルートといえば「圧倒的当事者意識」
2023/02/14

リクルートといえば「圧倒的当事者意識」

監修者

sincereed株式会社南雲 亮

株式会社リクルートキャリア(現リクルート)にてキャリアアドバイザー、マーケティング企画、事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。
その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。
中途採用の最終面接官としても数百名の候補者とも面接した経験を持つ。

「あなたはどうしたい?」リクルート内でよく聞かれる言葉です。時価総額上位にある企業であるにもかかわらず、社風はベンチャー企業であり、多くの起業家を生み出す企業でもあるリクルートの秘密のひとつに「圧倒的当事者意識」があります。

これは中途採用面接時、書類選考からSPI、1次面接、最終面接とすべての選考において徹底的に確かめられるポイントの一つになりますが、この「圧倒的当事者意識」というキーワードからリクルートを紐解いていきたいと思います。

リクルートへの転職において、リクルートとはどんな会社なのかを知ることは、面接でも大いに役立つことですので企業研究の一環として見ていただければ幸いです。

sincereedがリクルートへの転職支援に強い3つの理由

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リクルートの企業文化と口癖

圧倒的当事者意識を体現した形がリクルート内での口癖。元リクルートの方々も卒業後もこの言葉を使っているのをよく見ます。もはやリクルートの企業文化ともいえる口癖を並べてみます。

 

(1)お前はどうしたいの?

(2)じゃあやってみれば?

(3)圧倒的当事者意識

(4)仕事の報酬は仕事

(5)お前のWILLは?

(6)何目的?

(7)無言の奴に会議出る意味ない

(8)相手の心に火をつけろ

(9)昨日を超える

(10)自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ

 

人によって多少表現は変わるものの、これらの意識が社内全員で共通しており、これがリクルートという企業文化を作り上げています。

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価値創造の源泉は「人」

リクルートでは価値創造の源泉は人であり、個を尊重することを経営理念で定めています。

現在のリクルートを代表するサービスも「人」が起点であり、様々なアイデアや、自分がやるんだ、という強い意識から各サービスにおいてリーティングカンパニーとなっています。

これはバリューズ「大切にする価値観」として、3つにまとめられています。

 

新しい価値の創造 世界中があっと驚く未来のあたりまえを創りたい。 遊び心を忘れずに、常識を疑うことから始めればいい。 良質な失敗から学び、徹底的にこだわり、変わり続けることを楽しもう。

個の尊重 すべては好奇心から始まる。 一人ひとりの好奇心が、抑えられない情熱を生み、その違いが価値を創る。 すべての偉業は、個人の突拍子もないアイディアと、データや事実が結び付いたときに始まるのだ。 私たちは、情熱に投資する。

社会への貢献 私たちは、すべての企業活動を通じて、持続可能で豊かな社会に貢献する。 一人ひとりが当事者として、社会の不に向き合い、より良い未来に向けて行動しよう。

従業員エンゲージメントの高い企業

従業員エンゲージメントとは、従業員が会社を理解し、信頼を置いていることをあらわす言葉です。会社に貢献したいという従業員自身の主体的で自発的な意欲・行動がエンゲージメントを高めます。

リクルートではこの従業員エンゲージメントが非常に高い企業と言えるでしょう。

しかし、企業文化だからといってこのエンゲージメントを醸造することはなかなか難しいでしょう。昔からいる社員が新入社員に伝える、先輩の仕事をする背中を見て自身も同じモチベーションで働く、というだけでは無理があります。

 

リクルートではこの従業員エンゲージメントを高めるために様々な制度や施策を用意しています。

リクルート自身も近年のM&Aやグローバル化において社員の価値観が多様化し、従業員間でのギャップに悩まされました。

そして、2018年に社員のパフォーマンスを引き出し、行動指針である「バリューズ」を体現する組織づくりをミッションとして「Employee Experience Design部」が立ち上がりました。

リクルート型アワード、表彰文化

リクルートでは、多くの部署でアワードと呼ばれる仕事表彰の仕組みが整えられています。これらは、一般的に見られる社長賞のような会社としての賞ではなく、各従業員が審査するという特殊な構造となっています。参加者は原則として全員であり、管理職が多く票数を持つ場合もありますが、基本的には多数決で選出し、審査を通じて全員がフィードバックをもらえ、参加者も満足度の高いものとなっています。

 

一般的な表彰制度 リクルート型アワード
参加者 上司や主管部署で選抜 全員が自主的にエントリー
エントリー基準 主として業績 ビジョンに沿っているか
選考プロセス 密着型 公開型・全員参加
選考段階 特になし 課 → 部 → 事業 → 会社
フィードバック 入賞者のみ(インセンティブのみ) 全員に全員から
共有の場 表彰のみ 全員にプレゼンテーション
ナレッジ化 特になし プロセスや行動をWEBで広報

 

リクルートでは、「会社組織の上から」ではなく自分視点を重要視し、当事者意識といった企業文化を育んでいます。

Ring 新規事業提案制度

リクルートの価値観、企業カルチャーを表す制度の一つです。

いまでこそ、社内公募から新規ビジネス創出をするということは多くの企業で実施していますが、リクルートでは自らの想いをもとにビジネスプランを描き、提案・実現できる機会として、新規事業提案制度「Ring」を1982年にスタート。

結婚情報プラットフォームの「ゼクシィ」や、オンライン学習サービスの「スタディサプリ」などはこの制度から生まれたプロダクトになります。

 

テーマは既存事業領域に限らず、また、自分の所属領域以外での提案も可能となっており、リクルートの経営理念である「新しい価値の創造」を体現する場。多くの従業員が意欲的に取り組んでいます。

2020年度には800件を超える新規事業が起案されました。審査を経て最終プレゼンを通過した案件は事業化を検討する権利を得て、提案者自らが責任者となり事業開発を行います。

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圧倒的当事者意識を生み出す評価制度

企業内の様々な制度からエンゲージメントを高め、当事者意識も高めるリクルートですが、評価制度においてもその一端が分かるかと思います。

Will-Can-Mustシート

一人ひとりの個性を生かし、やりたい事を目標に結びつける「Will-Can-Mustシート」を用いて、半期に一度運用しています。

 

Will-Can-Mustシートは、

本人が実現したいこと(Will)

活かしたい強みや克服したい課題(Can)

業務目標や能力開発につながるミッション(Must)

の項目からなる目標管理シートです。それぞれの項目について、本人と上司が対話をしながらすり合わせを行い、最終的には本人が主体的・自律的に取り組めるように設定します。

 

リクルートでは達成率だけでなくプロセスの評価にも比重を置いており、ミッショングレードでの成果とは別で半期ごとに上司の査定より、賞与の金額が決まります

ミッショングレード制

半期ごとに、個人が担う職務の価値(期待成果)にグレードを設ける制度です。そのグレードは、個人の能力見立てに期待値を上乗せして設定します。担う職務の価値(期待成果)でグレードが決まるため、年次や経験に関わらず、高い価値の職務を担う個人には高いミッショングレードが設定されます。

 

年功序列や年齢ではなく決められたミッション(目標)を明確にして給与を決める制度です。つまり20代の若手でも高いミッションを任せられれば、給与も上がる可能性が高くなります。

最後に

リクルートの「圧倒的当事者意識」について、企業文化とともに様々な制度をご紹介いたしました。これからリクルートへのご転職をお考えの方にとっても、もしリクルートに入ったら、を少しイメージできたのではないでしょうか。

 

リクルートの中途採用面接の場においては、この「もし入社したら」のビジョンも重要視されます。リクルートで何がしたいのか、これまでの経験をどう活かすのか、これはただ一人よがりな内容ではなく、リクルートという企業をよく理解して答えなければ意味がありません。(リクルートでなくとも他社で良いのでは?と言われていしまいます。)

 

今回はリクルートの「圧倒的当事者意識」について触れていきましたが、他にも面接におけるポイントがありますので、企業研究の段階から、自分だったら、と置き換えて考えてみてください。

リクルートへのご転職をお考えの方へ

リクルートへの転職は難易度は非常に高く、十分な面接対策なしでは内定獲得は難しいと言えます。これはどの職種でも同様であり、企画職でもエンジニア職でも難易度は変わりません。面接ではリクルートが求める人材像や企業風土を理解し、ポイントとなる点を押さえていかなければいけません。

 

sincereedはリクルート出身者、最終面接官をはじめ、DX領域における転職支援経験や業務経験を有するエージェントです。リクルート出身だからこそわかる選考対策、さらには入社後の早期活躍方法についても多くのアドバイス、サポートが可能となっております。

リクルートでのキャリア、リクルートへの転職にご興味のある方はまずは一度ご相談いただければ幸いです。

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